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また、帝釈山とそこへと続く尾根もよく見えるが、さすがにそちらに進む足跡はない。
同じく、赤薙山、霧降高原へのルートも、スポンジの上に生クリームを塗ったばかりのような状態で、足跡は皆無である。
祠の所まで戻り、暫し休憩。頂上独り占めは本当に気持ちが良い。
13時29分、下山を開始する。
雪の多い急斜面を下り (登りの時よりも急に感じる)、ガレ場の斜面を横切り、樹林帯に入る。
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13時56分、避難小屋に戻り着く。小屋には誰もいない。
小屋にて少し休憩。再び ウエアを着替え直し、バラクラバを脱ぐ。
アイゼンはつけたままとし、ピッケルをストックに持ち替えて、14時5分に出発する。
アイゼンは、柔らかい雪にほとんど役に立たない状態ではあったが、雪を楽しみながら進む。
ガラ場を横切った所で振り返れば、女峰山は完全に晴天下にあり、
青い空に白い頂が映える。
何度も言うようだが、今朝ほどでは考えられなかった好コンディションである。
ただ、山では逆の場合もある訳で、山の天候を甘く見てはいけないことを再認識したのだった。
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今度は 女峰山 + 帝釈山が見えるようになる。
また、写真では分かりにくいが、女峰山頂上の右に 恐らく三角点があると思われるピークがあるが、
そのピークから垂直に目を下ろせば、クリーム色をした唐沢避難小屋が見える。
樹林帯を抜け、ササ原の斜面を横切る道に出たところで、アイゼンを外すとともに、
暫し休憩をする。少し腰が痛い。
15分程休んで、15時8分、再び下山開始。右手には男体山が大きいが、
そろそろ逆光になりつつある。
『 苦しけりされど登りたし 』 の標識のある場所には、15時18分に到着。
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ここから前女峰、女峰山を眺める。
往路ではガスに隠れ気味であった女峰山も、今はよく見える。
やはり、ここから見る女峰山は遠い。『 苦しけりされど登りたし 』 はけだし名言。
南アルプス深南部の六呂場山にある (行ったこと、見たことはないが・・・) 『 耳目は欺かない 判断が欺くのだ 』 の方は哲学的だが、
ここの標識の言葉もこれはこれで素晴らしい。
山には名言が数多くあるようである。
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急斜面を慎重に下り、遙拝石には 15時26分に到着。
ここから見る前女峰の岩肌も凄いが、赤薙山方面のそれも凄まじい。
定かではないが、真ん中に見える 2つのピークのうち、左側が 2,209m峰、右が 2,203m峰と思われる。
そして、もしそうであれば、赤薙山は写真の一番右に見える丸いピークと思われるがどうであろう。
岩の間にある土が湿っていて崩れやすい場所を慎重に横切り、『 八風 』 には 15時39分に到着。
ここから見える男体山は、
この時間では完全に逆光である。
岩場を下り、今朝ほど休憩したササの斜面を下っていくと、再び樹林帯に入る。
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そして、その長い樹林帯を抜けると、広いササ原の斜面が目の前に現れる。
今朝ほどは 天候もスッキリしないため、あまり気持ちよさを感じなかったのだが、今は日光の街並み、鳴虫山を見ながら気分良く下っていける。
またさらに右には、半月山などが見える。
緩斜面をユックリと下り、下り着いた所で再び樹林帯に入る。
その樹林帯を抜けると、朝方通ったルートとの合流点 (かなり分かりにくい) となる。
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今回は、正規の道をそのまま進むと、すぐに今朝ほど見損なった稚児ヶ墓が現れる。
時刻は 16時41分。
こちらの道は、思った通り 溝状で泥濘んだところがあったものの、明るく伸びやかなので気分良く進むことができる。
『 殺生禁断境石 』 を 17時3分に通過。身体はかなり疲れてきてはいるものの、休まずに下り続け、
行者堂には 17時25分に戻り着く。
ここからは観光の世界。観光客を追い越しつつ進み、駐車場には 17時51分に戻り着いたのであった。
今日は最初天候が悪くヤキモキさせられたが、最終的には快晴の頂上を踏むことができ、
大満足の一日であった。
山に登る意欲 完全に復活である。
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