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徳右衛門岳の右後方には荒川東岳 (悪沢岳)、
そして荒川中岳が見える。
荒川東岳の左側、千枚岳の左斜面の後方にもうっすらと山が見えるが、雲に隠れてしまっている部分が多く、形が分からない。
方角的には聖岳が見えてもおかしくはないのだが・・・。
誰も居ない山頂にて 27分間休憩し、11時53分、北峰を後にする。
砂礫の斜面を下り、先程 歩いてきた道を戻る。
黒河内岳 南峰には 11時59分に戻り着く。先程は気づかなかった北峰の姿を樹林越しに見つける。
ほんの僅かしか見えないが、標柱は確認できる。 |
ここで、黒河内岳の三角点を まだ確認していないことに気がついた。
確か、グランドの真ん中にはなく、どこか端っこにあるはずである。奈良田方面、北峰方面にはなかったので、伝付峠方面への道に入ってみる。
道を進んですぐの所、右側に三角点はひっそりと設置されていた。鋸岳の三角点と同じような境遇である。
再びグランドに戻ると、奈良田方面から人がやってきた。
よく見ると、今朝ほど小生が駐車場で身支度をしている時に吊り橋を渡っていった人である。どこで追い抜いたのやら・・・。
もう一人の先行者は山の神の少し上の方で抜いたのだったが、こちら人は登山中、全く見かけなかったのだが・・・。 | |
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12時2分、南峰を後にして下山を開始する。
急斜面を一気に下る。途中で、今朝ほど山の神の上方で追い抜いた人とすれ違う。
さらに急斜面を下っていくと、もう 1人とすれ違うこととなった。恐らくこの人は、小生が吊り橋を渡っている時に駐車場に入ってきた車の持ち主であろう。
2人とも急斜面の厳しさを口にしておられた。確かに厳しい。結局、山中で会ったのは南峰の人と合わせて合計 3人。
静かな山であった。
順調に下る。写真は二重山稜の窪地に見えた水溜まり。
時刻は 12時45分。 |
2,256mの標識を 12時54分に通過。
崩壊地に到着したのは 12時56分。さすがにこの時間では鳳凰三山も見えなくなっている。
但し、白河内岳を中心とした白峰南嶺の稜線はまだハッキリ見ることができる。
急斜面の下り、緩やかな下り、ほぼ平らな道と緩急がついた登山道を下る。
しかし、長い。いつも思うが、本当にこんな所を良く登ってきたものである。
水場入口は 13時50分に通過。山の神には 14時34分に到着したのだった。
写真はご神木と思われるペアの木。杉の枝がパートナーを突き刺している姿が痛々しい。 | |
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道はすぐに鉄パイプで作られた手すりのある巡視路を下ることになる。
さすがに、この頃になると疲れが出てきてこのジグザグ路を下ることが苦痛に感じられるようになってきた。
それでもペットボトルを片手に水をチビリチビリやりながら何とか下りきり、『 笹山登山口 』 と書かれた標識の所には 14時54分に到着したのだった。
後は平坦な道が続く。もうここまで来れば安心である。
それにしても暑い。汗が額を流れ落ちる状態がまだ続いている。
奈良田湖の水を見ていると、飛び込みたくなる。 |
吊り橋を渡って、駐車場に戻り着いたのは 15時4分。
時間的には 9時間弱。久々に 10時間を割る山行となったが、苦しさは笊ヶ岳登山を凝縮したような感じで、
なかなか手応えのある山であった。
駐車場にてビショビショとなったTシャツだけ着替え、
車にて 先日 白根三山下山時に汗を流した 『南アルプス邑奈良田の里』 に向かう。
この温泉はやはり良い。風呂上がりにビールが飲めないのは残念だが、冷たいジュースを飲んでノドを潤す。幸せである。
今日の山は展望が今ひとつであったが、まあ満足の部類に入る山行であった。
しかし、黒河内岳はこの山だけを目指して登る山ではなく、縦走の中でこそもっと引き立つ山であると強く思ったのだった。 | |