黒河内岳(笹山) ( 黒河内岳:2,717.6m ) 2010.8.16 登山



【PHOTO & 記録 黒河内岳(笹山)  4】

さらに南を見れば、逆光が厳しいながらも、先日登った 笊ヶ岳の双耳峰が見える。
となると、その手前に見えるズングリした山が偃松尾山、そしてその右の三角錐が生木割山ということになろうか。
また、笊ヶ岳の右の方には、稲又山、青薙山も見える。
これらの山々は、まだ登ったこともなく、最近 笊ヶ岳に登ったことで名前と形を覚えたばかりであるが、 こうして名前が出てくるようになっただけで、楽しさが倍加するから不思議である。

少し休憩して先を急ぐ。まだまだ登りが続くはずである。

再び、急な登りが始まる。
写真の様に密度濃く生えているシラビソの中を進む。

かなり高度を上げてきて振り返れば、 樹林越しに富士山が見えた。 本日 初めてのご対面であるが、方向が東南ということもあって、空、雲の色に紛れてしまい肉眼ではなかなか確認し辛い状況である。 従って、写真に撮っても相当加工しないと見えない状況であり、加工しては事実と異なるので、掲載は止めにした。

急斜面もやがて平らな道に変わると、途中で左に下る道が現れた。 この道は恐らくそのまま伝付峠へと進む道であろう。当然まっすぐ進む。周囲にはシャクナゲも見られるようになってきた。

そして、シャクナゲ、ハイマツ、ミズメ?、シラビソなどの木の間を抜けると、円形となった岩屑と砂礫のグランドが現れ、 真ん中に 『 山梨百名山 』 の標柱がポツンと立っていた。 黒河内岳 南峰に到着である。
時刻は 11時16分。奈良田湖の吊り橋を渡ってから 5時間4分。長い道程であった。
頂上は先に述べたように、周囲をハイマツ、シャクナゲ等々の木々で囲まれた円形グランドのようになっており、展望はあまり利かない。 一応、白河内岳らしき丸みを帯びた山頂が樹林の向こうに見えるが、そちらの方はかなりガスが出ているようである。
長居はせず、展望が良いとされている北峰を目指すこととする。

グランドを横切り、 奈良田側とは反対側の樹林の囲いから北峰へと向かう。少し展望が開け、周囲の山々が見えるようになる。
やはり目に付くのが、白河内岳の丸みを帯びた山頂。そしてその山頂から右奥に向かって尾根が延びている。 先程 大崩壊地から見えた白峰南嶺の稜線である。黄色くザレている部分のさらに右に見える高みが大籠岳なのかもしれない。
そして、この白峰南嶺の尾根の後方に見覚えのある山々が見える。先日登ったばかりの 西農鳥岳 (左) と 農鳥岳である。 ここから見る農鳥岳は広河内岳から見た時よりもピラミダルである。 また、西農鳥岳と農鳥岳の後方にうっすらと大きな山が見えるが、 間ノ岳であろう。 残念ながらやはり北岳は雲の中らしい。

さら進むと、目の前に 形の良い山が現れた。蝙蝠岳である。
失礼だが、この山は、塩見岳のすぐ北側にある北俣岳から南東に派生した尾根上にあることから、 塩見岳の添え物というイメージを持っていたのだが、イヤイヤ大変失礼をした。 どっしりとして堂々としたその姿は存在感を十分に誇示している。これはいつか登らねばなるまい。

後ほど、北峰に着いてから地図を眺めたら、この山は黒河内岳のほぼ真西にあって、 大井川東俣の谷を挟んで黒河内岳と対峙した形となっている。道理で迫力を感じるはずである。

その蝙蝠岳の右に目をやれば、 塩見岳が高く聳えている。
塩見岳の頂上付近にはガスがかかっており、その形を完全に捉まえることができないが、 こちらから見る塩見岳はズングリムックリの黒兜というイメージではなく、 ピラミダルでスマートな山という感じである。
なお、塩見岳は左右に山を従えているが、右は恐らく北俣岳。 左は南に派生する北俣尾根とその中の 1ピークということになるのだろうか。
しかし、これらの山々は皆薄いフィルター膜がかかったようになっていて、ハッキリと見えない。 やはりこの時期は、早朝に山頂に立たないとキリッとした展望は望めないようである。



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