黒河内岳(笹山) ( 黒河内岳:2,717.6m ) 2010.8.16 登山



【PHOTO & 記録 黒河内岳(笹山)  3】

そして、鳳凰三山のさらに左には、 上部のほとんどを雲が覆ってしまっている山が見える (写真 中央上部)。 恐らく、北岳ではないかと思われるが、 方角から見て間違いないようである。
本来であれば、先の農鳥岳で見たような鋭角な三角錐が見えるはずだが残念だ。
やはり今の時期、9時〜10時近くなると、北岳近辺はガスや雲が出てきてしまうようだ。

そして、 もう少し目を左 (北西) に向ければ、先程 樹林越しに見えた白峰南嶺の稜線をハッキリ見ることができる。
再度 確信のないことを述べて恐縮だが、写真に見える稜線の一番高いところが白河内岳、 そして写真の右端に見える黄色くザレている箇所を挟んださらに右に見える小ピーク (写真には写っていない) は大籠岳ではないかと思う。
現在、小生がいる崩壊地はかなり稜線に近い場所にあるので、この高さ・位置からでは、山の凹凸はなかなか見分けにくい。

また、写真のように崩壊は足下だけではなく、 さらに高い所まで進んでいる。

崩壊地を過ぎると、すぐに 『 ← 笹山 奈良田 → 』 と書かれた標識が木に付けられていた。 さらに標識には、標高 2,256mとの表記もある。先程の水場入口の標高が 1,603mであったから、 650mを稼ぐのに 1時間40分ほどかかったことになる (10分の休憩を除く)。 これが早いのか遅いのか分からないが、兎に角 2,000mの大台に乗ったことに一安心。先程 1,603mの標識を見た時には、 努力の割に高度が稼げておらずガックリしたのだったが、今は順調に高度を稼いでいるようだ。

周囲はシラビソ、そして足下には下草とともに、コケ類が目立つようになる。

やがて、たき火跡のある場所に到着。 ここからは小規模な二重山稜のような地形が続く。テープ類、踏み跡は右側の高みを進むようになっている。 歩きながら、船窪のようになった左下を見ると、水溜まりも見える。しかし、水の色は赤さび色。これでは動物達も飲まないであろう。
暫く先で、二重山稜の反対側に渡る。足下は苔の絨毯という感じになっており、登山道のみ土が剥き出しになっている。 周囲の木々はシラビソであろうが、幹の直径は 5センチほどのものが多い。しかも、その密度がかなり高くなってきている。

さらに進むと、周囲の苔もかなりビッシリとした状態になってきた。

苔むした場所を過ぎると、周囲は青空が見える道となり、木々の間から前方に高みも見えるようになってきた。 あれが目指す黒河内岳であろうか。

道は再びシラビソの林の中に入る。先程までの細いシラビソの林に比べ、 この辺の木々はかなり成長している。 剥き出しになった根に足を引っかけないようにしてシラビソの間を抜けていく。
ルートの方は、赤テープがしっかり付けられているので迷うことはない。
この辺は急斜面が続く。周囲にはシラビソの若木もかなり見え始め、倒木とともにかなり歩きにくい。シラビソに捉まりながら登る。

急斜面から またほぼ平坦な道に変わる。 時刻は 10時42分。
周囲の木々も低くなり、前には先程 樹林越しに見えた高みが見える。やはりあれが黒河内岳かもしれない。まだまだ先は長そうである。

また周囲を見渡せば、南西方面にやや霞み気味ではあるが見たことのある山が見える。 咄嗟には山名が浮かばなかったのだが、水を補給しながら考えたところ、 どうみても荒川東岳 (悪沢岳) のようである。 いきなり南アルプス主役級の山が見えたことにビックリする。
一方で、先程の崩壊地からの北岳と言い、 この荒川東岳と言い、このような見え方が続くようでは、 展望が良いとされる黒河内岳 北峰においてもあまり展望が期待できないだろう と覚悟する。



黒河内岳 1、      黒河内岳 2、      黒河内岳 3、      黒河内岳 4、      黒河内岳 5、      黒河内岳 6 もご覧下さい。

百名山以外の山に戻る   ホームページに戻る