黒金山 (敗退)( 黒金山:2,231.8m : 2,000m付近にて引き返す) 2015.1.8 登山



【PHOTO & 記録 黒金山 (敗退) 1】

昨年末に 北横岳に登って雪山を楽しんだので、 2015年の初登りとなる山も雪山であることが望ましい。
さらには、北横岳で、背中に担いだまま出番のなかったスノーシューにも活躍させたいという気持ちも強くある。
ということで、今年の登り初めは、スノーシューのフィールドとして名高い、 入笠山霧ヶ峰にすることが真っ先に頭に浮かんだのだったが (どちらの山も 何とかアプローチ可能)、一方でこの 2つの山は人が多いのではないかとの思いもあり、 結局、奥秩父の黒金山に登ることにしたのだった。
黒金山を選んだのは、積雪量が恐らく 2〜30センチ程と思われるので何とかなる範囲であること、加えて あまり人が入っていない山と推測されること、 さらには、昨年 乾徳山までしか行けずに登り損ねた という思いを強く抱いている山だからである。

この黒金山に至るには、徳和から 乾徳山経由のルートの他、 同じく徳和から大ダワ経由で登るルート、北側の西沢渓谷から登るルート、そして国道140号線近くの青笹 (天科) から登るルートがある。
このうち、乾徳山経由のルートは、先日乾徳山に登ったばかりなので不採用とし、また大ダワ経由のルートも少々分かりにくかった経験があるので不採用とする。 さらには、西沢渓谷からのルートは冬期通行止めであるのでこれも除外。
となると青笹からのルートとなるが、地図上は破線になっているので、少々心配である。
そこで今回は、先日 乾徳山に登った後、黒金山まで行くことができた場合 (結局は断念)、 下山に使うつもりであった変則ルートにて登ることにした次第である。
つまり、徳和から道満山の先まで登り、途中から林道を進んで、林道終点にて青笹からのルートに合流した後、 牛首ノタル経由にて黒金山に至るというものである。
未知のルートであり、雪の量も少々心配ではあるものの、晴天の予報が出ている 1月8日(木)、早速 出かけることにしたのであった。

先に結論を言うと見事に ? 敗退 !
青笹からのルートに合流するまでに思いの外 時間を要してしまい、また、登山道上に雪も多く、さらには雪の上に全く踏み跡が無かったため、 雪上歩行に加えてルート探しにも時間を費やし、結局 時間切れにて撤退を余儀なくされたのであった。
計画が甘かったこと、そして足跡の無い積雪期の山を少々舐めていた結果であり、先般 登った雪の 燕岳や北横岳などの山々が、 如何に他力に頼ったものだったか ということを思い知らされたのであった。
2,800m近い雪山に登れたのは、雪上にしっかり道がつけられていたからこそであり、今回は、2,200m程の山とは言え、 一人で道を切り拓くことに慣れていない身には、とても大変な山旅であった。
新年早々敗退というのは残念だが、良い勉強になったし、雪山を楽しめたので、この経験を前向きに捉えたい。
一応、登山の状況は以下の通りである。

1月8日(木)、5時過ぎに横浜の自宅を出発する。 向かう先は先日の乾徳山と同じ 乾徳公園駐車場である。
いつも通り、横浜ICから東名高速道に入り、圏央道経由にて中央道へと進む。勝沼ICで中央道を下りた後は、乾徳山の時と同じルートを辿り、 乾徳公園駐車場に着いたのは 6時50分であった。
平日だけあって、前回同様 駐車場に車は 1台のみ。その車もよく見ると前回と同じ車だったので、登山者の車ではなく、 地元の方の車のようである。


車の中で朝食をとり、駐車場向かい側の乾徳公園のトイレを利用した後、身支度を調えて 7時3分に出発する。
車載の温度計は マイナス 6℃を示しているが、それ程寒さは感じない。
本日は快晴である。

先日の乾徳山と同じく、 徳和川を渡った所で標識に従って右 (正確にはまっすぐ。左に進めば オソバ沢ルート) へと進み、 まずは県指定文化財の 『 旧坂本家住宅 』 を目指す。
『 旧坂本家住宅 』 からは、手前の道で右折して墓地の方へと進む。
やがて、写真のような獣害防止用ゲートが現れるので、ここを通り抜けると、すぐに 徳和峠に到着する。
時刻は 7時15分。ここから山に取り付く。

道満山までは、 先日の乾徳山の時と全く同じ状況。 足下に雪は無く、樹林越しに差し込む朝日が辺りを明るく照らす。

途中、左斜面を見上げると、杉の木の根元に石の祠が見える。
乾徳山の時と同様、下方から 本日の登山の無事をお願いする。

緩やかだった登りも、徐々に傾斜がキツくなり始めると、周囲は杉の植林帯から自然林へと変わり、足下には落ち葉に混ざって、 ゴロゴロした石が多く現れ始める。

高度を上げて振り返れば、前回の 乾徳山登山と同様、 樹林越しに富士山がチラチラ見え始める。
登り初めにおいて、富士山を見ることができるというのは、やはり嬉しいものである。

道満山を 8時15分に通過。
道満山を越えてからは足下に雪が現れ始める。しかも、雪は踏み固められて凍っているので、歩き辛い。
ただ、雪は断続的で、積雪という状態では無い。

道満山から一旦下って、暫く平らな道を進んだ後、 左右が緩やかに落ち込んだ細い尾根を登っていくと、やがて、前方に林道のガードレールが見えてくる。
前回、乾徳山を目指した時は、 林道を掠めるようにしてそのまま登り続けたのだが、本日はここから林道へと進み、ヘアピンカーブ状の所から林道に入る。時刻は 8時33分。
右に下れば大平に至り、左は青笹ルートと合流するはずである。

ここで、本日最初の見込み違いが生じる。
林道は 冬期進入禁止と思い込んでおり、従って 林道は一面の雪と想像していたところ、実際は車の往来があり、しかも凍っていたのである。
アイスバーンとまではいかないものの、積もった雪が融解凍結を繰り返しており、さらに車の轍がそこに圧をかけていて、 大変滑りやすく歩きにくいのである。

写真のように、林道に入った時点では、まだ雪は少ないものの、 この後、林道は雪に覆われるようになる。
余程 軽アイゼンを装着しようと思ったが、そこまでは との思いもあり、何とか場所を選びながら林道を進む。
スピードは出せないのが何とも歯がゆいが、一方で 林道がほぼ平坦なのがありがたい。

林道に入った所から少し進むと、 林道左手にオソバ沢ルート登山口にあるものと同様の 『 乾徳山登山口 』 の標識が現れた。
そして、その横から左手の斜面に道が延びている。
この道を登れば、先程まで辿ってきた登山道の先、道満尾根の道と合流するはずである。時間は 8時40分。

と、その時、チェーンを巻いたトラックがやってきて、小生を追い抜いていった。 荷台に発電機らしきものを積んでいたので、狩猟目的の車では無く、工事車両のようである。
やはり、車の往来は結構あるようだ。
ひょっとすると、登山者の車もあるのかも知れない。



黒金山 敗退登山データ

上記登山のデータ登山日:2015.1.8 天候:快晴単独行日帰り
登山路:乾徳公園駐車場−旧 坂本家住宅−獣害防止用ゲート−徳和峠 乾徳山登山口(道満尾根ルート)− 道満山−乾徳山(南)林道 接点−(乾徳山林道)−青柳ルート合流点−ササ原下展望台−2,000m付近にて撤退−(往路を戻る)
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)−八王子JCT− (中央自動車道)−勝沼IC −(国道20号線)−柏尾−(県道38号線・県道34号線)−等々力−(国道411号線)−塩山上粟生野−(フルーツライン)− 塩山藤木−(県道213号線)−牧丘町成沢−(国道140号線)−徳和入口−(県道209号線)−乾徳公園駐車場 (車にて)
交通復路:乾徳公園駐車場−(県道209号線)−徳和入口−(国道140号線)− 牧丘町成沢−(県道213号線)−塩山藤木−(フルーツライン)−塩山上粟生野−(国道411号線)−等々力−(県道38号線・県道34号線)−柏尾− (国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)−谷ヶ原浄水場−(県道508号線)− 塚場−(県道63号線)− 葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口−(県道507号線)− 相武台団地入口−(県道50号線)− 中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小入口−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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