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自分の足跡を辿って斜面を下る。
往路の苦労が嘘のように順調である。
右手を見れば、牛首と
黒金山が並んで見えている。
あの頂上を踏めなかったのは残念であるが、雪を堪能し、ルート探しなどのスリルも少しあって、
結構 楽しめた山行であった。
しかし、駐車場まで戻るには まだまだ距離が残っている。
沈みゆく太陽との時間勝負である。 |
時刻は 15時少し前。
今は明るく気持ちが良いが、林道との合流点まで まだ距離があり、さらにその後 長い林道歩き、そして道満尾根の下りが待っている。
行程のどこかで暗くなってしまうのは間違いないところであるが、道満山を越えれば雪が無いことが分かっているので、
真っ暗になる前に道満山は越えておきたいところである。 | |
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『 ササ原下展望台 』 には 15時3分に到着。
ここで、往路ではほとんど楽しめなかった周囲の景色を暫し眺める。
往きに見た
飛竜山、前飛竜の右には、
恐らく藤尾山 (天狗棚山) と思われる山が見えている。
藤尾山の右手前には倉掛山が大きく、倉掛山の右後方に
大菩薩嶺が見えている。
写真は、『 ササ原下展望台 』 からの下り斜面。
写真 中央 奥に見えているのが大菩薩嶺。その右には意外と目立っている熊沢山が続き、さらに
小金沢山、
牛奥ノ雁ヶ腹摺山、そして黒岳が続く。
また、目の前の大きな山は倉掛山 (写真 左)。 |
少し斜面を下ると、今まで木に遮られていた、
飛竜山よりも左側の山々が見えるようになる。
写真 右の山が飛竜山の左に位置する
竜喰山。
そして、稜線は竜喰山の左、1,883mのピークを経て将監峠へと一旦下った後、再び御殿岩へと盛り上がり、
さらに左に唐松尾山、黒槐ノ頭へと続き、
少し手前の笠取山へと至っている
(写真 左手前に見える三角形の山。山を割るようにして、雪に覆われた防火帯が見えている)。
そして尾根は雁峠へと下っている。 | |
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5分程展望を楽しんだ後、斜面を一気に下る。
小川を横切り、登りの際に大変助けとなった 『 県有造林地 』 の標識の横を 15時14分に通過。
自分の足跡を辿って斜面を下り、林道との合流点には 15時29分に戻り着いたのだった。
しかし、ここからも長い。
凍った林道歩きが長く続き、その後、再び山中に入って道満尾根を下らねばならない。途中で日が暮れるのは必定であるが、
道満尾根に危険箇所はないので何とかなろう。 |
ワカンを外し、
少し休んでから林道を下る。
心なしか、往路よりも道が凍っている気がしたが、気のせいだろうか。
途中、夕日に染まる山々を楽しむ。
写真は、飛竜山方面。
右手前の大きな山は倉掛山である。
下の写真のように、夕日に染まる
富士山も楽しみながら、
林道と道満尾根との接点には 16時41分に戻り着く。 | |
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道満尾根を下る前に 5分程休憩した後、ヘッドランプを用意して下山する。
道満山までは、所々に雪が凍った箇所があるので注意しながら下り、道満山を 16時59分に通過。
後は雪の無い道なので、問題ないはずである。
途中でヘッドランプを点けてジグザグの山道を慎重に下り、
徳和峠の登山口には 17時28分に到着したのだった。辺りはもう真っ暗である。
そして、車道を下り、駐車場には 17時39分に戻り着く。
本日は目的の山に登ることはできなかったもの、
雪山を楽しむという点ではかなり満足できる山行であった。
とは言え、新年早々敗退というのも不名誉なことなので、早くどこかの頂上を踏みたいところである。 |