黒金山 (敗退)( 黒金山:2,231.8m : 2,000m付近にて引き返す) 2015.1.8 登山



【PHOTO & 記録 黒金山 (敗退) 5】

ここは左側が開けているので、途中から展望がグッと広がる。
振り向けば 乾徳山が見え、 その左後方に富士山も見えている。
さらには大菩薩嶺なども確認できる。

さすがに疲れてきたので、展望の良い所で 10分程休憩する。
時間は 12時30分を回っており、いよいよ本日は頂上を踏まずに帰る公算が強くなる。

写真 右側の山が乾徳山。

展望の開けた斜面を横切る道も、 やがて牛首の斜面 (南側斜面) にぶつかり、谷のドン詰まりに至る。
そこからは、牛首の斜面の縁 (谷の始まりの部分) に沿って左に回り、 今歩いてきた斜面の反対側 (谷の向こう側) に移って樹林帯の中に入ることになる。
この時、一面の雪に どう進むのか分からなくなってしまったのだが、谷の向こう側にある樹林にピンクのテープを見つけ、救われたのだった。

少し分かりにくいが、写真は その 谷のドン詰まりを、 グルッと Uの字のように回って、谷の反対側にある樹林帯の入口まで進んだところである。

展望の利かないシラビソの樹林帯の中、斜面を斜めに登っていく。
僅かに雪が凹んだ所が本来のルートであろう と検討をつけながら進み、その進んだ先にて ピンクテープを見つけて正解と知る、 といったパターンが続く。

しかも、樹林の中は雪が多く、加えてサラサラしているので、短い斜面を登るにも、 足下の雪が崩れてなかなか登ることができず、木に掴まりながら身体を引き上げるということが多くなる。
かなり息が上がる割に、その労力が報われない状況が続く。

悪戦苦闘しながら進んで行くと、 やがて斜面の途中に、手書きではない、立派な 『 ← 青柳 − 牛首 → 』 と書かれた標識が現れた。
今までの経験から、こういう標識が現れると要所が近い場合が多いので、牛首ノタルも近いのではないかと思い、 シャクナゲをかき分けるようにして斜面を登り切ると、明るい場所に飛び出したのだった
(牛首の西側斜面)。

ここからは樹林越しに見える 黒金山が大きい。
しかし、直線的には近くに見えても、右手を見ると、黒金山への登山道があると思しき尾根 (牛首ノタル) は まだまだ先である。
これで またまたガッカリさせられる。

ここからのルートも、明るい樹林の中、斜面を横切って進むことになる (牛首の西側斜面)
しかし、今まで以上に雪の斜面の角度がキツく、横切って進むのにかなりの労力を要することになる。
雪の量が多く、ストックではあまり踏ん張れないので、木に掴まりながら 先へと進む。

ここの場合、斜面左下に滑落したとしても、 すぐに木々に引っかかるので大怪我の可能性は低いが、それでも滑落は怖いので、前にも増して一歩ずつ慎重に進む。
雪の量が多いのがかなり応える。

喘ぎつつも何とか進む。
しかし、横切る斜面の傾斜が少し緩やかになってきたところで時計を見ると、何と タイムリミットとしていた 13時半をオーバーして、 13時57分になっているではないか !!
すぐ先に牛首ノタルが見えていれば、まだ進むこともありえたのだが、目の前にはまだ樹林が続いていて先が見えないので、 大変残念ではあるが 諦めて引き返すことにする。

GPS端末を持っていないので、やや曖昧だが、 ここは標高 2,000m程、牛首ノタルの 150m程手前と思われる。

無念さを胸に往路を戻る。
苦労して横切ってきた急斜面も、足跡がついていれば戻るのは楽である。

リターン予定の時間を 30分程オーバーしてしまったことから、 帰りは かなり急ぐ必要があるが、やはり スタミナ補給が重要と考え、斜面を横切ることが終わって再び樹林帯に突入する手前にて休憩する。
テルモスに入れた、暖かく甘い紅茶が本当に美味である。

10分程休憩した後、樹林の中へと入る。
ここからも快調。下り斜面中心ということもあるが、ルートを探す必要も無く、自分の踏み跡を辿れば良いので、大変楽である。
ルートがハッキリしているのと、そうでないのとでは雲泥の差である。
樹林帯を抜け、明るい斜面を横切って進む。



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