道はやがてササ原の斜面を斜めに横切って登るようになる。 少し高度を上げて振り返れば、 富士山が見え、 周囲の山々も見えるようになってくる。 | |
少しワクワクしながら斜面を登り切ると、 そこには 『 ササ原下展望台 』 と書かれた標識があり、 さらには 『 牛首ノタル 1時間、林道出合 25分 』 と書かれていたのだった。 これを見てガッカリ。 今の時刻は 11時26分。
途中、ワカンの装着を含めて、10分程休憩したとはいえ、林道出合からここまで 1時間39分を要したことになる。 従って、ここから牛首ノタルまでの無雪期の標準タイムが 1時間 というのならば、 本日は 2時間以上かかる可能性が強くなってきた訳で、この調子だと、本日は牛首ノタル、 あるいは その手前までで時間切れ となる可能性が出てきたのである。 | |
途中撤退も有り との覚悟を決め、タイムリミットを 13時半に定めて先へと進む。 なお、この 『 ササ原下展望台 』 近辺は大きく開けており、
その名の通り、富士山、
大菩薩嶺、
飛竜山といった山々を見ることができるが、
展望を楽しむ余裕などなく、先を急ぐ。 写真は、飛竜山 (中央 左)、 前飛竜 (中央 右) 方面。 | |
左手には牛首 (写真 右の三角形の山)、 そして目指す黒金山 (写真 左の山) が樹林越しに見えている。 まだまだ遠く、しかも、ルートは一旦 右の方、つまり黒金山とは反対方向に進んだ後、
途中から 牛首の南側斜面の下を巻いて戻り、さらには牛首の西側斜面を回り込んで牛首ノタルへと進み、
そこから黒金山へと登っていくようなので、見た目以上に距離があることになる。 | |
尾根上を、ルートの見当をつけながら登っていく。 道は ここから尾根の中腹を横切って進むことになる。 | |
ただ、斜面を横切る道は無雪期ならば問題ないのだが、 現在の状況は雪が道を覆い、雪の斜面がずっと続いているだけなので、そこを横切って進まねばならず、結構 神経を遣うことになる。 ここまではスノーシューが正解であったが、ここからはワカンが正解。 斜面を横滑りして滑落しないように、一歩ずつ慎重に足場を確保しながら進む。 |