黒金山 (敗退)( 黒金山:2,231.8m : 2,000m付近にて引き返す) 2015.1.8 登山



【PHOTO & 記録 黒金山 (敗退) 3】

最初は雪が疎らだった斜面も、すぐに完全に雪に覆われるようになる。
しかも、雪の上に足跡は全く見えず、さらには 斜面上に目印がほとんど無いのである (古いテープが時折あるが、 その間隔はかなり空いている)
これも大きな誤算の一つである。

何となく木々の間が空いており、 また 周囲に比べて雪が僅かに凹んでいる部分があるので、恐らくここが登山道と検討をつけながら足を進めることにする。

最初はツボ足にて進んでいたものの、 徐々に足が深く沈むようになってきたので、40分程登ったところで休憩を兼ねて、ワカンを装着する。

本日はスノーシュー持参か、ワカン持参かで、かなり迷ったのだが、 全く歩いたことのないルートであり、スノーシューが使用可能な状況なのか 不明だったため、安全を見てワカン持参としたのだった。
しかし、斜面は結構広く、十分にスノーシューが使える状況であり、しかも、ワカンを装着してもかなり足は沈み込むので、 接地面積の大きいスノーシューの方が有利だったな と後悔する。

とは言え、後半になるとワカンの方が有利となるのだが (後述)、 この時は悔やむこと頻りであった。

10分程休憩した後、斜面を先へと進む。
何とかルートを探りながら登っていく。木の並ぶ状態や地形などから判断するとともに、所々にある木の切断跡などで、 正規のルートを進んでいることを確認する といった状態が続く。

左手を見れば、樹林越しに、 黒金山から続く、笠盛山、 乾徳山と思しき山が見えている。

晴天の中、黙々と登り続ける。
雪の深さは 30センチ前後。大きく踏み抜くことはないが、それでも ワカンを装着しているにも拘わらず、 踝 (くるぶし) より上まで沈む。
ラッセルのような体力消耗はないが、やはり 足が沈むと 結構 疲れる。
また、ルートが明確ではないことが、少し不安を掻き立てる。明るく、先が見通せることがありがたい。

そんな中、『 県有造林地 』 を示す白い立て札が斜面の先に現れたのでホッとする (写真)
しかし、これは標識ではないため、必ずしも登山ルート上にあると限らないのであり、 油断は禁物である。

やがて、道は土手のような場所を進むようになる。右下にはササ原であろうと思われる雪原が広がっている。
そのササを食しているのだろうか、今までほとんど足跡が見られなかった雪の上に、鹿と思しき偶蹄目の足跡が頻繁に現れるようになる。

また、このササ原の近辺で、このルートで初となる標識を見る。
茶色い板に手書きの白い文字で 『 ← 至 青笹、至 牛首 → 』 と書かれた標識と、 『 牛首・青笹 』 と書かれた標識が、ルートの左右に近接して掲げられていたのだが、 できれば 1つずつにして、距離を空けて設置して欲しかったところである。
とは言え、今まで辿ってきたルートが間違っていなかったことが確認でき、ようやく安心する。

雪の斜面を少し下って、 小さな流れを 2つほど横切る。
流れる水自体は透明であったものの、真っ黒な土の上を流れているので、飲みたい という気は起こらない。時刻は 11時3分。

この小川を横切った後は、登りが続く。
右側はササ原の斜面となっていて、雪よりも露出しているササの方が多くなるが、小生が登っているところは雪が多く、 時々深く潜るので進むのに苦労する。

斜面の先を見れば、立ち枯れの木々の後方に青空が広がっており、 もうすぐ尾根上にたどり着けるようなので、少し元気が出てくる。



黒金山 1、  黒金山 2、   黒金山 3、  黒金山 4、   黒金山 5、  黒金山 6   もご覧下さい。

百名山以外の山に戻る   ホームページに戻る