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シラビソの樹林帯を少し下ると、今度は登りとなる。
ほろ酔い気分の身にとっては、少々この登りは辛い。樹林を抜けて砂礫の道になるが、冷乗越が見上げる斜面の中間点にあったことに本当に感謝。
このまま、爺ヶ岳を越えていかねばならないとしたら、結構 辛かったであろう。
扇沢の駐車場が満杯のため、次善策としてこの赤岩尾根のコースを選んだのだが、静かであったし、なかなか良かったと思う。
爺ヶ岳は登り損ねたが、いつか 針ノ木岳、
スバリ岳、赤沢岳と縦走し、そこに爺ヶ岳を加えたいと思う。楽しみがまた増えた。 |
冷乗越には 13時27分に到着。
暫し、この日最後となる剱岳、
立山の姿を眺める。
また、赤岩尾根はガスが発生しているので、
鹿島槍ヶ岳もこれで見納めになるやもしれず、
こちらもガスが切れて頂上が覗くのを待つ。
一応、写真に収めるべきは収め、13時31分、赤岩尾根への下山を開始する。 | |
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最初はガスが濃かったものの、その後はガスが薄くなり、意外に視界がハッキリしている。
今朝程落石があった岩場を無事通過し、ザレた道を下る。
写真の様にガスが時々切れて下界の状況も見ることができる。帰宅後知ったのだが、この場所は赤岩ノ小岩頭という名があるらしいが、
手元の地図にその表記は無い。
なお、ガスの中に見える麓の建物は、大谷原の東にある鹿島槍スポーツヴィレッジ (旧 サンアルピナ鹿島槍スキー場) のようである。 |
一汗かいて酔いも覚め、快調に下る。
高千穂平には 13時56分に到着。ここでも休憩をとることにする。
鹿島槍ヶ岳の方を見やれば、
ガスの中に 南峰、北峰が見え隠れしている。もう見ることができないと思っていただけに、ちょっと嬉しい。
この高千穂平では、10分程休憩したのだが、その間 下っていった人が 1人。
後にも先にも、下山時に会ったのはその 1人だけであった。静かな尾根である、 | |
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また、この高千穂平からは大きな滝が見える。地図には 大滝と書かれていて、位置的には冷池山荘の真下にあることになっている。
14時5分、高千穂平を出発。後はほとんど展望を得られなかったので、
ただひたすら下るだけであった。 |
そして、15時8分、
砂防ダムに到着。
トンネルを潜って左岸に渡る。トンネルを抜けたところにバイクが 1台駐めてあったが、下山中 林道を走るバイクを見たので、
それがこのバイクであろう。尤も、人の姿は見えなかったが。
後は 林道歩きが延々と続く。こういう時は自転車が欲しくなる。
大冷橋には 15時46分に戻り着く。橋の傍では テントを張っている人もいた。明日、
鹿島槍ヶ岳を目指すのであろう。
先に述べたように、このルートは本命では無かったものの、
静かな山旅ができて大変良かったし、何よりも 天候に恵まれ、晴天の 鹿島槍ヶ岳 南峰、
北峰を踏めたので最高に良い気分である。 | |