唐松岳 五竜岳 登山 ( 五竜岳:2,814m ) 2010.8.21 登山



【PHOTO & 記録 唐松岳 五竜岳 登山 7】

右手を見れば、デンと構えた剱岳が見える。 時刻は 10時丁度。さすがにこの時間になると日差しも強く、雲もドンドン湧き上がってくるようだ。
ただ、雲は流れるのも早いようで、少し目を離していると全く光景が変わってしまう。 5分程前には、剱岳頂上は雲に覆われていたのに、今はハッキリ頂上が見える。

鞍部の平らな道を進む。
前を向けば、これまでの岩稜帯の道とは対照的なハイマツに覆われた緑の斜面の登りが待っている。
また、登りかと思ったが、ここは黙々と足を進めるしかない。
ただ、寝不足状態が却ってハイな気分を作り出しているのか、あるいは久々の北アルプスに興奮しているのか、 はたまた素晴らしい好天・そして周囲の景色に心浮かれているのか、身体が軽く感じられ、良いリズムで足が進む。
途中、唐松岳頂上での大休憩はあったものの、登り始めて 5時間近くが経っている。 本来なら少々バテが出始めても良い頃なのだが・・・。

この時間になると、縦走路の左側、つまり長野県側は湧き上がってきたガスに完全に覆われてしまっている。
砂礫の鞍部を進みながら振り返れば、唐松岳が綺麗な三角形を見せており、その右に牛首岳が見える。
先程 牛首岳の手前に見える高みを大黒岳ではないかと述べたが、国土地理院の地図通り大黒岳の高さが 2,393mというのならば、 すぐ目の前に見える高みの方が大黒岳なのかもしれない。
それにしても雰囲気が良い。ガスが上がってきてまさに夏山、これぞアルプスという感じである。本当に快晴のもと気持ちが良い。 ただ、ガスが上がり過ぎやしないか心配である。

肝心の五竜岳の方は、 頂上がガスに隠れたりまたガスが引いたりと目まぐるしく状況が変わっている。
これならば、頂上がガスであっても、少し待てば状況が良くなる可能性も考えられる。

ハイマツの斜面をリズム良く登っていく。
先の方に白岳の大きな山容が見えてきた。道は頂上を通らず巻いているのがありがたい。
あの白岳を越えれば、五竜山荘があるはず。山荘前で休み、五竜岳登頂に備えて腹ごしらえをしたいところである。

やがて、遠見尾根分岐点に到着。白岳、遠見尾根に行くにはここを左折することになる。 当然、五竜岳を目指して直進。
すぐに眼下に五竜山荘の赤い屋根が見えてきた。稜線の左側は完全にガスに覆われている。 山荘ならびに五竜岳までガスが及んでいないのがありがたい。自然と足が速まる。
五竜山荘の裏手を通り、前の方に回り込むとそこが五竜山荘の入口。入口前のベンチでは大勢の人達が憩っていた。時刻は 10時45分。
テント場の上の方に腰を下ろし、握り飯を頬張る。
ここから五竜岳頂上までは 1時間ほど。もう焦っても仕方がないので、 ゆっくりすることにする。

握り飯を頬張りながら五竜岳を見れば、 残念ながらガスが頂上を覆っている。
しかし、先に述べたように、時折 ガスが引いて頂上が青空に浮かび上がるということも起こっている。
こうなったら、運を天に任せるしかない。
気持ち的には、ここに至るまでに素晴らしい景色を堪能できたので、五竜岳頂上が例えガスの中でも良いかな と思い始めている。



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