先程の丁字路には 12時25分に戻り、そのまままっすぐ進む。 ここちら側も下りとなっており、苔生した大岩が道の真ん中にあるなど、 先程の名越切通を含め、古 (いにしえ) に多くの旅人が通ったであろうことを思い起こさせるような風情のある道が続く。 やがて道は急な下りに変わり、シダ類の中をジグザグに下っていく。 | |
古の人々の往来に思いを馳せながら下って行くと、
突然 道の左手にコンクリート + 金網の塀が現れて少々しらけてしまうが、
塀の向こうにある高みの下にはJR横須賀線のトンネルが通っているようである。 なお、ここからも正面に 富士山が見えるようであるが、 本日は全く見ることができない。 左下に線路を見ながら、斜面を横切るようにして下って行く。 |
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坂を下った後、左手に現れた横須賀線の踏切を渡り、 すぐに右に曲がって住宅地を進む。 途中、道の左手に石に囲まれた場所があり、 そこには 『 南無妙法蓮華経日蓮水 』 と彫られた石碑とともに、竹で蓋をされた井戸があったが、 ここが鎌倉五名水の一つ 『 日蓮乞水 (にちれんのこいみず)』 とのことである。 時刻は 12時35分。 さらに進んでいくと、県道311号線にぶつかるとともに、名越踏切に至る。 | |
ここからは長勝寺、安国論寺、安養院、八雲神社、常栄寺、妙本寺、 そして本覚寺にそれぞれ立ち寄りながら車道を歩き、鎌倉駅には 14時10分に戻り着いたのであった。 その結果、名越切通から下山後に立ち寄る寺として当初は長勝寺を考えていたのであったが、
紅葉の季節であること、寺の趣などを考え、安国論寺、妙本寺に立ち寄ることにする。 長勝寺の本堂 (帝釈堂)の前には、 高村行雲作の日蓮聖人の銅像が立っているほか、その周りに四天王の持国天、増長天、広目天、毘沙門天 (多聞天) が、 日蓮聖人を護るように立っている。写真は 毘沙門天像。 |
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こちらは安国論寺の山門。 安国論寺は、日蓮四大法難と呼ばれるものの一つである 『 松葉ヶ谷法難 』 の原因となった 『 立正安国論 』 を日蓮が書いた場所に 建てられたと言われており、法難の際に一時避難したと言われる南面窟もあって歴史を感じることができる。 | |
また、この安国論寺には富士見台なる高台があり、日蓮が毎日ここに登り 富士山に向って 法華経を唱えたと伝わっている。 その富士見台に登ってみると (この階段昇りも意外とキツイ)、 これまで雲が多くほとんど見ることができなかった 富士山を、 うっすらとではあるが確認することができたのであった (写真)。 また、富士見台から尾根をさらに先へと進むと、寺の周りを半周することができ、
上記で述べた南面窟の方に下りることができる。 |
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