甲斐駒ヶ岳 ( 甲斐駒ヶ岳:2,965.55m ) 2016.8.31 登山



【PHOTO & 記録 甲斐駒ヶ岳 3】

刃渡りを過ぎても、岩場のヤセ尾根は続く。
但し、左右が樹林に囲まれているため、刃渡りのような高度感、スリルは全くない。

再び樹林帯に入り、コメツガなどの木々の間を進む。
道は意外と緩やかで、尾根の下方を進んで行くのがありがたい。

やがて、この 甲斐駒ヶ岳黒戸尾根の特徴の 1つである梯子が現れる。
そして、ここから梯子、鎖場が連続し、それがかなり長い間続くようになる。基本的にはそれ程危険はないのだが、 それでも梯子に手すりがあるわけではないので、場合によっては登る際に両手で踏ざん (横木) の部分を握る必要がある。

連続する梯子、 鎖場を 1つづつ慎重にクリアしていく。
やがて丸太を象ったパイプ状の踏ざんのある梯子を昇った後、その上の鎖場を過ぎると 2つの祠が建っている 刀利天狗であった。
時刻は 8時49分。

連続する梯子昇りでかなり息が上がったので、ここでも暫し休憩する。

ユックリ休んで 8時59分に出発。
この刀利天狗を過ぎると、最初 急坂が現れるが、すぐに比較的なだらかな道が続くようになりホッとする。

この辺は黒戸山の尾根を巻いて、斜面を横切るように道が作られているため、大変歩き易い。
周囲にはシラビソも見られるようになり、苔生した岩などの間を進んでいく。

この歩きやすい道は比較的長く続くものの、 徐々に道は下り始め、やがて大きく下るようになる。
そして、下り着いた台地状の場所が五合目小屋跡。時刻は 9時36分。

なお、その手前の斜面から前方を見上げれば、 これから越えて行かねばならない高みが 2つほど高く聳え、さらにその奥に 剣が刺さった岩を有する高み (九合目) が見えている。
しかも、それが遙か遠くに思われる。やはりこのルートはかなり厳しい。
なお、左側の高みは八合目の御来迎場がある高みかも知れない。

前回はこの小屋跡にて小休止したのだが、 今回は小屋跡の奥にある五丈岩 (岩を刳り貫いた祈祷所跡) に立ち寄るだけとし、 ここよりさらに下にある五合目鞍部まで下ることにする。

写真がその五丈岩。
この場所は駒ヶ岳神道の修験行者 植松嘉平治が人力で彫った祈祷所であるとのことである。
そして、五丈岩に貼られているレリーフは、五合目小屋の主人、古屋義成氏 (1999年没) であり、 五合目小屋は義成氏の父親が祈祷所の休泊所であった小屋を譲り受けて創設したものである。

斜面をジグザグに少し下り、 祠のある五合目鞍部には 9時39分に到着。
ここからは再び登りが始まるので、それに備えて祠の前にて休憩する。

鳥の声も聞こえず比較的静かな中、祠の上の岩から滴り落ちる水が 祠のトタン屋根に当たる音だけが聞こえている。

なお、記憶ではこの辺りに屏風小屋があったはずである。
ただ、小生が初めてこの 甲斐駒ヶ岳に登った時、 その屏風小屋で雨宿りしたのだったが、その時 既に屏風小屋は廃屋であった。

9時50分に出発。



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