鉢伏山 ( 鉢伏山:1,928.8m ) 2016.2.27 登山



【PHOTO & 記録 鉢伏山 5】

緩やかな傾斜が、やがてほぼ平らになってくると、道の左手に三角点が現れ、 傍らには 『 鉢伏山頂上 』 と書かれた手作りの標識も立っている。時刻は 10時31分。

この頂上は広い高原になっており、現在は雪よりもササ原の方が目立っているが、 全面 雪の原の時に来れば さぞ気持ちよいことであろう。
また、その頂上の広がりの向こうに 南、中央、北のアルプスが見えればさらに嬉しいところであるが、今は全く何も見えない。

三角点を踏んだ後はさらに先へと進む。
ササ原の向こうには鳥居と展望台が見えている。
鳥居は鉢伏神社で、雨乞いの神として鉢伏大権現が祀られているらしい。
また、先程 車道付近から見えた鉢伏山頂上にある建物は、先に見える展望台であったことを知る。

まずは神社に立ち寄ることにして、道を外れ一旦戻るようにして鳥居を潜ると、 そこには石祠が置かれていた。
石祠は西を向いていて、松本市を見下ろしているかのようである。
もしかしたら、今は靄で見ることができない 乗鞍岳を見ているのかも知れない。

無事に登頂できたお礼をした後、遊歩道へと戻る。

その鳥居から少し下れば展望台で、その周囲にはベンチも置かれている。
しかし、休もうにも風が強く冷たい。展望台の中に入ることができれば良いのだが、残念ながらドアには鍵がかかっている。
時刻は 10時35分。

展望もないので展望台には登らずに周囲を見渡す。
南の方角には諏訪湖の湖面がボンヤリ見え、その右手には高ボッチが見えているが、展望はほぼそれだけである。

こちらはその諏訪湖方面。
本来ならば、諏訪湖の後方には南アルプスが見え、さらに左には 富士山も見えるはずである。
しかし、本日は諏訪湖さえも靄の中に紛れ気味の状況であり、まして南アルプスの眺望などなど望むべくもない。
無論、南アルプスよりもずっと近いところにある北アルプスも全く見えない状況である。

展望台を風除けにして少々休憩した後、10時44分に往路を戻る。

途中、右手に祠が見え、ここに石造物群があったことを思い出す。
周囲を見渡していなければ見落とすところであった。

右に少し進めば、石造物が固まって置かれている場所はすぐである。
面白いことに、10基を越えるこれらの石造物は 先程の鉢伏神社の祠とは違って、皆 岡谷市の方を向いている。
諏訪湖あるいは 富士山を見ているのかもしれない。

石造物群を後にして遊歩道に戻る。

平らな台地の向こうに 美ヶ原が浮かび上がっており、 何か不思議な感覚を覚える。
もう少しクッキリ見えると嬉しいのだが、むしろ、このようにボーッと浮かび上がっていることが その不思議な感覚を抱かせるのかもしれない。


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