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腰の上あたりまで伸びたササの中を進む。
最初は少々不安であったが、よくよく考えたら、かつての毛無山−雨ヶ岳間や、
南ア 深南部の不動岳、
そして皇海山−
鋸山から六林班峠経由のルートなど、
過去にこれよりも背の高いササ原を抜けたことがあるので、これ位のササ原で怯んでいてはいけない。
しかも、目印もしっかりあるので注意深く進めば何とかなる。
ただ、残雪に押さえつけられていたのであろう、ササが倒れている所がかなりあってルートが分かりにくくなっている。
倒れているところを進みたくなるが、どういう訳かササが倒れておらず、一番高くなっているところを進むのが正解のようである。 |
ルートはササに囲まれて不明瞭な所もあれば、
人が多く通る登山道と全く変わらない所もあって少々面食らう。
場所によってはササの高さが胸元にまで逼るが、写真の様にピンクテープが間断無く付けられているので、
それ程心配することはない。ただ、見落としてしまわないように注意が必要である。
登り斜面に入り高度を上げて振り返れば、3つ並んだ高みが見える。
恐らく 真ん中が摺古木山と思うがあまり確信はない。
周囲にはシラビソが目立ち、また縞枯れの木々も見られ、なかなか良い雰囲気である。 | |
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ササの海を抜けると、写真の様な道が現れるから、上で述べたように少々面食らう。
また、所々にピンクテープに加え、立派なプラスチックの道標 (摺古木山 安平路山と書かれている) が出てくる。
これも場違いな気がしてしまう。
道は またまたササの海になったかと思うと、ササの高さが膝下の場所もあってなかなか面白い。
先程見えた高みに登り着いたかと思ったが、その後さらに小さなアップダウンが続く。白ビソ山頂上の標識はなかなか現れない。 |
アップダウンはかなり続き、
帰りが思いやられる。
やがて、周囲がかなり平坦になってきたのでそろそろ白ビソ山かと思ったのだが、平坦になってからも結構歩かされる。
そして、11時26分、ようやく白ビソ山頂上に到着したのであった。頂上と言っても、写真の様に標識が無ければ通り過ぎてしまうような場所である。
白ビソ山頂上を過ぎるとすぐに下りに入る。
不思議なことに、ここから避難小屋まで道は明瞭、ササに苦労することも無く、全く普通の登山道と変わらぬ道であった。 | |
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途中、樹林越しに南アルプス方面が見えた。
しかし、光の関係か、白く霞んでいるような感じでハッキリしない。それでも
聖岳や上河内岳は確認できたし、
さらには光岳や
池口岳の双耳峰も見ることできたのだった。
この辺はテープを探したりする必要もなく、余計な神経を使わないで済むので、
疲れてきてはいるが快調に足が進む。 |
写真の様に、
この辺の登山道は全く問題がない。先程のササ原が嘘のようである。
ここで本日 初めて人と擦れ違う。若い単独の方だったので、
休憩舎の横に駐めてあったバイクの方であろうと想像する。
やがて、前方の木々の間から形の良い山が見えてきた。あれが安平路山に違いない。
とういうか、そうあって欲しいと強く思う。結構 疲れてきた。 | |