安平路山( 安平路山:2,363.1m ) 2012.6.23 登山



【PHOTO & 記録 安平路山 2】

まず目に飛び込んでくるのが、恵那山
ほぼ北側から恵那山を眺めることになるので、前回 恵那山 の頂上を踏んでから神坂ルートを下った際、大判山や千両山から眺めた形とほぼ同じ、お馴染みの姿である。
また、目の前にはアザミ岳がなかなか魅力的な姿を見せてくれている。ササの斜面が多く、その中を登っていけたら、さぞかし気持ちが良かろう と思われるが、 実際には 登山ルートはないようである。
谷を挟んで左手にそのアザミ岳を眺めながら、山の斜面を横切って進む。この辺はほとんど平らな道が続く。

写真の様な斜面を横切る平らな道を進む。 登り勾配ではないので、快調である。

上空は薄雲に覆われていて青空は見えない。
時折 日が差しはするものの、今後 青空が広がり出すと言う気配は全く無い。一方で天候が崩れるという心配も無さそうだが、 天気予報から本日は快晴を期待していたので、少々残念である。
後程、摺古木山の頂上に立った時、中央アルプスが見えれば良いのだが と思いつつ先を急ぐ。

やがて、前方に形の良い山が見えてきた (写真)
帰宅後調べたら、この編み笠のような形をした山が摺古木山のようである。尤も、歩いている際には、そんなことは全く分からなかったのだが・・・。
道は多少のアップダウンを繰り返すようになる。下った所には沢があり、キレイな水が流れている。
先程の林道もそうであったが、この一帯は水が豊富なようで暑い夏には非常に有り難い。
沢をいくつか横切って進む。途中、またまた恵那山が見える場所があった。 やはり、ほとんど知らない山ばかり見える中、よく知っている山が見えると嬉しいものである。

少し下ると、 先の方に写真のような大岩が見えてきた。
大岩の横を通り、梯子を登って進む際、大岩の下の隙間を覗くと、穴の中に雪というか、氷の塊があるのが見えた。
帰宅後に、昔のアルペンガイドを引っ張り出して調べてみると、『 標高 1,750m地点には、中央アルプスでは唯一の、 9月まで氷が残る風穴がある。』 との記述があった。ここがその風穴なのかもしれない。何でも、この風穴は養蚕の種を保存するために、 天然の冷蔵庫として利用されていたとのことらしい。

この風穴から少し進むと、摺古木山への直登コースと周遊コースの分岐が現れた。 時刻は 9時40分。
ここは勿論 直登コースを選択する。

直登と言うと急斜面を連想するが、確かに登り勾配にはなったものの、息が上がる程急な斜面という訳では無い。
ササの斜面をジグザグに登る。ササが煩い箇所が少しあるものの、雨などで土が抉れている部分には丁寧な補強が為されており、 道は良く整備されている。
やがて大きな岩の横を通るが、この辺は展望がグッと開け、またまた恵那山、 そしてアザミ岳などをよく見ることができる。
展望の良いササ原を気持ち良く登って行くと、道は再び樹林帯の中の登りとなり、登り着いた所には石楠花の群生地が待っていた。 但し、開花しているものはまだ少ない状態である。それでも石楠花の赤やピンクの花をいくつか見ることができる。

この石楠花の群生地付近は平らな台地のようになっており、 石楠花の間を縫うように進むことになる。
赤く咲いた石楠花が見えたので、写真を撮ろうと少し道を外れると、何とその石楠花の先に中央アルプスの山並みが見えたのだった。予期していなかったので、 少々ドキッとする。
写真真ん中、山の重なりで V字になった場所の右の山が仙涯嶺。その右には少々分かりにくいが 越百山が見える。
V字の左は南駒ヶ岳、 そしてさらにその左奥に空木岳が少し顔を出している。 青空に山が映えるとはいかないものの、しっかりと中央アルプス南部の主要な山々を見ることができた上に、しかもそれが突然だったため、 その喜びは一入であった。



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