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下り斜面に入ると、木々の間から避難小屋と思われる赤い屋根が見えてきた。
また、小屋の後方には高みが 2つ並んでいるのが見えるが、恐らく左の山が安平路山であろう。まだまだ目的地は遠い。
小屋前には ご夫婦と思しき方達がいた。これで休憩舎横にあった 2台の車の内の 1台、ならびにバイクの持ち主が分かった訳である。
残る もう 1台の車の方達とは、安平路山山頂に辿り着くまでに擦れ違うことになろう。
ササ原の斜面を小屋に向かって下る。この辺のササ原も道は明瞭で全く問題ない。 |
この下り斜面からは中央アルプスの山々がよく見える。
但し、南駒ヶ岳が大きく見えてきた分、
その後方に位置する空木岳は見えなくなってしまっている。
一方、南駒ヶ岳より左の方は木曽駒ヶ岳、
中岳、宝剣岳がハッキリ見え、さらには三ノ沢岳も先程までの木曽駒ヶ岳との重なりから離れ、
独立した姿を見せてくれている。
小屋前には 11時55分に到着。 | |
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ここまでの記録ではあまり触れなかったが、先程の摺古木山山頂の他、ここに至るまでの道程、そしてこの避難小屋においても
コバエ (実は ブヨだった) が煩く纏わりついてきており、写真を撮るにも邪魔になる。
ましてや、休憩しようものなら、顔にドンドン群がってくるため、小屋では休まずにそのまま安平路山を目指すことにする。
小屋で一先ず休憩と思っていただけに、こういうのは厳しい。
小屋前も眺めが良く、中央アルプスの他、御嶽、
乗鞍岳から始まる北アルプスの山々を見ることができる。
但し、もうこの時間になると、御嶽以外は少しぼやけ気味である。 |
小屋の横を通過し、
そのままササ原を下る。
白ビソ山からこの避難小屋までの間の道はかなり明瞭で歩きやすかったのだが、この避難小屋を過ぎると途端にササ原を泳ぐことになる。
ピンクテープもあり、ルートとなる部分は微妙にササが凹んでいるので迷うことはないが、ガスで視界が利かない時などには要注意であろう。
ルートはササ原からやがてシラビソの樹林帯に入り、登り勾配に変わる。 | |
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左手を見やれば、またまた三ノ沢岳、木曽駒ヶ岳、
中岳、宝剣岳と続く山並みが見事である。
こう見ると、三ノ沢岳の存在感は意外とあり、無視できない山に思われる。是非とも登ってみたいところだが、日帰りでは少々無理かもしれない。
無論、ロープウェイを使えば日帰りは楽勝であろうが、そういう登山は自分としては納得できないのである。しかし、山中一泊となると少々重い気がする。
悩むところである。
水場への下る道を右に見て沢沿いに進む (沢音しか聞こえないが・・・)。
やがて沢と離れてシラビソの樹林帯の登りとなる。 |
シラビソの密生する斜面を登る。
やがて、小さな涸れ沢のような場所を登るようになるが、少し登って行くと、涸れ沢から離れて尾根上の道へと変わる。
足下には相変わらずササが見られるが、歩く所にはササが生えていないので道は明瞭である。
樹林を抜け、縞枯れが見られる場所に飛び出ると、再び御嶽の姿が飛び込んで来る。
御嶽の左方には白山も見えるが、
こちらはもうほとんど霞んでしまっている。
この辺は日当たりが良いためか、ササの生育も良いようで、ササで道が隠れた状態になっている。 | |
| また、
南西には白ビソ山と思われる高みが見える。
この白ビソ山は地図で見ると、北東から南西にかけての長い山なので、こちらから見た姿と、先程 摺古木山を過ぎてから見た姿とではかなり形が違う気がする。
道は再び樹林帯に入り、倒木のあるササの斜面を進む。登りの勾配は然程でもないのだが、
さすがに 摺古木山以降 休憩らしい休憩をとっていないので、この最後に来ての登りは少々堪える。
しかし、白ビソ山が見えてから 10分程登ると、勾配は緩やかになり、ササを足で蹴散らすように進むと、行き詰まった所が念願の 安平路山頂上であった。
時刻は 12時36分。 |