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nVIDIA GeForceFX5900Uへの水冷導入事例

Update:2010.12/13

GeForce256の水冷化のレポートはしましたが、いきなり飛んで今度はGeForceFXです。本当はその間にもGF2,GF3と買い換え、全て水冷化していましたが、特に特別な事もしていないのでレポートしていません。ま、今回も特にたいした事はしてませんが・・・

と言うわけで今回用意したのはGeForceFX5900U。強烈な発熱と破壊的な騒音で世間を震撼させたGFFX5800Uのマイナーチェンジモデルです。発熱はずいぶんと抑えられていますが、それでもまだなかなかの騒音です。というか負荷に応じてファンの回転数(騒音)が変化するのが使っていて非常に不快です。多少うるさくてもずっと同じ回転数で回っていて欲しいのは私だけ?

このクラスのビデオカードというのは、メインのGPUだけでなく周辺のメモリの発熱も強烈になってきています。手持ちのチップだけを冷やすウォーターヘッドを使用すると、メモリの発熱の処理に困るので、その辺が課題です。

というわけで今回選んだビデオカードはAopen製のもの(↑の写真)。これを選んだ理由は、買う前にカードの外観が確認できて冷却がリファレンスそのまんまだったという事。写真を見ればわかりますが、リファレンスの冷却システムはGPUの冷却用のヒートシンク&ファンとメモリ冷却用のヒートシンクが別パーツになっているのが特徴です。よって、GPUの水冷化の為にヒートシンクを外しても、メモリ用のヒートシンクはそのまま残せるという事になります。

競合他社製品との差別化の為に独自の冷却システムを採用しているカードだと、そうは行かない場合が多いです。余計な事はしてくれるなと。で、目指すところはいつものコレ↓

使い回しの図

さっそく上のカードの写真のの部分をバラしてチップ用の冷却ファン&ヒートシンクを取外し、いつものようにビスで柱を立てます。

こんな感じ。もはやいつもの事なので手慣れた物です。絶縁ワッシャーは忘れずに。

その上にウォーターヘッドを取付けて完了。何の事もありません。あとはメモリのヒートシンクに風を当てる為に適当に工夫して別でファンを付けておきましょう。メモリを冷やすだけでいいのでそんなに強力な物は必要ないと思われます。

私の場合はこのビデオカードの下のPCIスロットに玄人志向のNO-PCIをさして、その背面に8cmのケースファンを載っけています(写真はありません)。

で、これで試しに使ってみたわけですが、どうも予想以上にGPUの発熱が凄いようで、いまいち冷えが良くありません。そこでより熱を効率的に吸収できるよう、GPUとウォーターヘッドの間にバッファーを挟む事にしました。

バッファーと言ってもそんなたいした物ではありません。ただの銅の板です。私の使用するウォーターヘッドの材質であるアルミよりも熱伝導率の優れた銅を間に挟む事で、GPUの熱を一度バッファーに吸収させ、その銅をウォーターヘッドで更に冷やしてやろうという事です。最初からGPUとの接触面が銅になっているウォーターヘッドであればそんな必要はないでしょうが。

で、用意したのがこれ↑。ほんとにタダの銅板です。近所の資材センターで購入してきた100x100x5の銅板を1/4にカットしただけのものです。50mm角ならCPUやGPU等の主なチップに合うサイズだと思います。で、接触面を必死に磨いて完成したのが上の写真。ちょっと鏡面w

あとはそれをGPUとウォーターヘッドの間に入れるだけです。まずはGPUの上に今回のバッファーを置いて、

その上にウォーターヘッドを置いて固定して完了。

銅はアルミどころか鉄よりも比重が高いので、あまり厚みのある物にするとビデオカードが折れるかも知れないので注意。5mm厚ぐらいが妥当なところかと。

これで完成。ついでにチューブの取り回しを変更して、今までCPUから出てきた生温い水でGPUを冷却していたのを以下のように並列に変更しました。

並列化の構造図

より温度の低い水をGPUに送ってやろうという事です。

この場合に気を付けるのはふたつに分かれた先の圧損の差です。ひとつのポンプで水を送っているので、分岐先の片方の負荷が低ければそちらに多くの水が流れ、負荷の高い方には水があまり流れなくなってしまいます。今回のケースではふたつおなじウォーターヘッドを使用しているし、チューブの長さもそんなに変わらないので、特に問題は無かったようです。ふたつの出口から同じくらいの排水量がある事を確認できました。

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