巨食症 * エッセイ民話 * Mog

   拒食症というのがあるようですが 
私のは「巨食症」ということか?胃袋が2倍くらいあります。
さて、私が結婚する前に、ある先輩の、話を聞いた。
その人は、奥さんじゃった。はなしは、奥さんの「愚痴」からはじまった。

   その、奥さんが、栄養も考え、本も読んで、なおかつ、家計も、考えながら
一生懸命料理をつくる。
やっとできた会心作を前に、自分は食わずに、御主人を待つこと久し、
10時も過ぎ、11時もすぎ、深夜に及んでやっと帰宅、今日もちどりあし、
「飯ゃあ要らん」とひとこと、行き倒れ。

   フトンに運ぼうにも、巨体はびくとも動かず。かの奥さん、冷えためしを
1人で、ぼそぼそと食う内に、腹がたって、はらがたって、
恨みつらみの、愚痴は、延々とつづいた。
私は人生の教訓としてずっしりと聞いた。

    1つは宴会などで、食事がいらないときは、前にはっきりと言うこと、
これは今も実行している、

     2つめば、予定外の外食をしない。いまごろは、ほとんどないが、昔は
おえなんだ、上のほうで「今日は雨乞い!」と言うと、たちまち宴会が始まった
もんで。

 3つめは、食って帰っても、知らん顔でもう1回食うこと、これはきわめて
簡単なこと、なんてったって、私は、胃袋が2つあるけぇ。

 BUT・BUTせぇじゃあけぇど、半年もたった頃、ばれる時がきた。
かみさんの里へ 1人で行った時のこと、晩飯をごちそうになった。
「あれも食えぇ、これも食えぇ」 とて たらふくよばれた。

 家に帰ると手作りの晩飯がまっとった。
「こりょお、断ったら、でぇれぇことになる」とばかり、ガバガバ食いよった。

    あろーことか、そんなとき、里から電話がかかっていわく、
「晩飯ゃあ、十分食わしたでえぇ」「うそぉ、言ぅな、目の前で食よぅる。」
たちまち、巨大胃袋がばれた。

    思い起こせば小・中・高から結婚するまで、平均体重以下で、
いと、貧弱な感じで、鏡を見るのもいやだった。

 それが、結婚して、たちまち60Kになり、70Kになり、高値安定、
以降20数年の風雪を経て、ギックリ腰を患い、「針」の世話になり、整形外科
にもかかり、言われたことが、
「足腰が痛むはずじゃあ」 「毎日、1俵(60kg)かついで、歩きょおんじゃけぇ」
「体重を減らしゃあ良ぅなる」 とか、

    かくして、ハード・ダイエットに取り組むことと、相成った。
焼き肉や中華の海賊料理を、食いまくったのが、昼飯にぜんざいを追加したのが、
夢のようで、

 夜、腹が減って眼が覚めると、麦茶を飲んだり、キューリをかじったり、
涙ぐましい努力の結果、75kgがやっと70kgになって、腰の痛みも忘れかけた。
もう昔のように食うことは、ねぇだろう。

    次は65k、その次は60kが目標である。
腰痛だけでなく、高脂血症、糖尿と、脅かされつづけたことも考え、
もう2度とうまい料理をたらふくとは、いかねぇだろう、それよりも、やりたい時に
電気工事でも、虫取りでも、モグラとりでも、すぐ取り組めるよう、
体力は維持したいものだ。


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