L5宙域。
そこにはプラントが存在し、そして、今まさに戦闘が終決した所だった。
αナンバーズの母艦であるバルト7には次々とモビルスーツや、機体、戦艦が着艦してくる。
「ごめんなさい……」
そう、彼女は呟いた。
「何が?」
生存不明だったキラの生存が確認されたと、アークエンジェル内で喜んだのは少し前のことだ。
今は、全員がαナンバーズの母艦であるバルト7に居る。
戦後処理ということでまだ自由に動けないが、軍事用移民船というだけあってバルト7の内部にはそれなりの居住空間がある。
以前のマクロス程でもないが。
MS用の格納庫で傷ついて、治療されながらも笑っている人々を見て呟いたフレイにミリアリアは首をかしげた。
「いろいろ」
「そうね。でも、フレイが無事だからそれで良かったわ。ドミニオンに居るって聞いたときは驚いたけれど」
「うん…」
フレイはミリアリアの言葉に小さくうなずく。
「心配したのよ?」
「うん、ごめん、ミリィ」
「だから、謝らなくっても良いってば。フレイが無事だったんだから」
「うん」
そう言って二人はまた眺める。
二人とも軍属という肩書きは外れていない。
だからこうやってMS用格納庫に入れるのだが。
「ねぇ、フレイ」
聞きづらそうにミリアリアはフレイに言う。
「キラには……」
「逢ったわ。サイにも逢った。笑って…とまでは言えないけれど、許してくれたっていうのかな…」
「二人とも怒ってないと思うよ?」
「うん。だからありがとうって言ってきた」
「そっか……」
そう言ってミリアリアは再び格納庫に目を向ける。
傷ついた機体。
傷ついた人々。
これからまた、戦いに赴かなくてはならなくても、今はひとときの平和を確認したい、そういう笑顔であふれている。
「ミリィ!!!」
そう呼んで下からやってきたのはディアッカ。
「、ディアッカ、何してるの?あんたちゃんと医務室に行きなさいよ!!頭の怪我なんだから」
「もう、行ってきた」
和やかに話すミリアリアとディアッカを見てフレイは驚く。
「仲良くなってたの?」
「、しつこいんだもん」
顔を赤くして背けるミリアリアにフレイは吹き出す。
「ちょっとぉ、フレイってばぁ」
「ミリィって押しが強いのに弱かったんだ。知らなかった」
「っもうっっ!!!ディアッカのせいだからね」
「え?オレ?そんなぁ〜」
ミリアリアの言葉に落ち込むディアッカに突然言葉が降ってきた。
「とっかえひっかえだった軟派な男がたった一人の女に勝てないとはな」
「余計なこと言うなよ、イザーク!!!」
ディアッカの影に隠れて見えなかったのかそれともわざとそうしていたのか、ディアッカが振向いた瞬間現れた姿にフレイは驚く。
「お前がここに来るとは思わなかったぜ?」
「お前の姿が見えたから来ただけだ」
「ふ〜ん」
興味なさそうにディアッカはイザークの言葉に返答する。
「………ク?…」
「フレイ?」
小さく呟いた声にミリアリアが聞き直す。
「イザーク!!!!!」
フレイはそう叫んで、イザークに飛びついた。
「!!!ふ、フレイ・アルスター」
「やっと呼んだわね、イザーク、私の名前を」
「突然、飛びつく奴があるか!!!!」
「ここにいるわよ!!!」
「いい加減にしろ!!!」
突然起こったことにミリアリアとディアッカはついて行けない。
「離れろ!!」
「嫌よ!!!」
「ふざけるな!!」
「ふざけてないわ!」
そう押し問答に近い二人の会話にディアッカは突然笑い出した。
「ちゃんと私の話を聞いて、イザーク。ありがとうって言いたかったの!!」
ディアッカの笑い声もそっちのけで、フレイは思いを話し出す。
ヴェサリウスに乗ってから、ドミニオンに行って、そして戦争終結までの長い長い話を。
その間、ディアッカは笑い転げていて、それを見つけたアスランやラクスまで苦笑していたのはイザークにとって屈辱だったけれども、フレイはそんなこと気にすることもなかったりする。
いや、3αでもフレイは生存フラグないですよ。
ただ、イザフレにはまったので、生存フラグ作って書きたいじゃないぁと思ったので、生存フラグ。