山形県鶴岡市の郷土菓子「おきつねはん」ないし「きつねめん」(諸越(もろこし))
山形県鶴岡市にきつねのお面の形の小豆粉と砂糖を混ぜて型に入れて作る諸越(もろこし)があります。
この御菓子を「おきつねはん」ないし「きつねめん」といいます。
江戸時代の天保11年(1840年)、鶴岡市を中心に庄内地方を治めていた庄内藩(酒井藩)を幕府が越後長岡に転封しようとしました。(三方国替え)
それに対して庄内藩の領民が反対運動を起こして幕府が命令を覆して国替えが無くなりました。この天保義民事件は、藤沢周平の時代小説「義民が駆ける」に詳しく記載されています
庄内藩主が「お居なり」になったという慶事に際し、城下のさる菓子屋が「居成」を「稲荷」にちなんで小豆の打ち菓子「おきつねはん」ないし「きつねめん」を作り、藩主に献上したのが始まりと言われているそうです。
今回購入したのは、鶴岡市内の信濃屋菓子店(電話番号0235-23-2366)で作った「おきつねはん」です。(12枚入り691円、8枚入り399円)
購入した場所は、2013(平成25)年11月16日鶴岡の「清川屋鶴岡インター店」の「だだっパイ」と「だだっ子」でご紹介した清川屋鶴岡インター店(電話番号0235-28-3111)です。
信濃屋菓子店の「おきつねはん」は、黒砂糖の中でも高級と言われている波照間島産の特等黒砂糖のみを使用しているとのことです。
なお、波照間島産の高級黒砂糖のことは、2014(平成26)年4月24日沖縄県の砂糖の原料である「サトウキビ」でご紹介しています。
この「おきつねはん」は、しっかりした硬さを保ちながら口溶けがとてもよく、更に、黒砂糖の風味と甘さが口の中で広がってくる上質な落雁(らくがん)です。
鶴岡市内では、沢山のお菓子屋さんが「おきつねはん」ないし「きつねめん」を作っています。
2012(平成24)年6月25日鶴岡木村屋の「ダブルチーズ(ラ・フランス)」でご紹介した木村屋(電話番号0120-368-222)でも「きつねめん」として作っています。
なお、諸越のことは、2011(平成23)年11月3日秋田銘菓の「諸越(もろこし)」でもご紹介しています。