常温核融合は本当だった! その15


放射能除去装置U=ブラウンガス>、<ICCF17(韓国)の公式サイト>、<E-Catの検証実験
藻類が世界を変える >、< JCF12報告 >、New!!イタリア・シエナで行われたワークショップ


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2011/8/18           <放射能除去装置U=ブラウンガス>

 こちらで微生物が放射能除去装置としての役割を担う可能性があることを、ヴィソツキー博士らの研究を交えて紹介した。
それももちろん有効な方法に違いないが、そればかりではなかなか事態は進展しないかもしれない。
もっと他に有効な方法はないものか?と考えていたら、あることを思い出した。

 当サイトでは常温核融合とともにブラウンガス、千島学説、ブラックライト・プロセス、生体内元素転換という隠された科学や
テクノロジーを紹介してきたが、今回、着目したいのはブラウンガスである。
かなり前にこのガスを紹介した際「ブラウンガスは放射性物質を無害化する」と書いたような気がした。そこで過去の頁を
くってみると、あった。ブラウンガス、実用化近しでやはり書いていた。そのまま転載しよう。

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2007/12/16          <ブラウンガス、実用化近し>

 当サイトで、何度も取り上げてきたブラウンガスは、着々と実用化へ向けて動きが出てきているようです。
昨日、検索で次のHPを見つけました。
http://www.yoi-kensetsu.com/model-h17/swf/22.swf

 アスベストなどの廃棄物をブラウンガスの特異な性質を利用して処理しようというプロジェクトです。
ブラウンガスは、熱くないのに対象物を瞬時に溶かす。鉄やステンレスを瞬時に切断できる。非常に融点の高いタングステン
もトロトロに溶けるなど、非常に不思議な性質をもっています。
本HPでは、次で紹介してきました。
不思議なブラウンガス
ブラウンガス
Saさんからの混合燃料に関する情報

 ブラウンガスは、あまりにも不思議な(不可解な?)性質のためかその理屈は解明されていないようです。
まだ広く知られていませんが注目している人は確実に増えています。検索で「ブラウンガス」として当サイトにたどりつく人
が増えていることからもそれはわかります。
 
このガスの説明では、著名な批評家コリン・ウィルソンの著作
「アトランティスの暗号」(コリン・ウィルソン著、学研)
で「超高温で冷たいブラウン気体」として書かれた解説が非常に面白い。金属のみならず、木材にも瞬時に穴を開ける
こともできるそうです。引用すると(p.83,84)、

「・・そこで、モンゴメリは物は試しとばかりに、その炎を直接自分の腕に当て前後に動かしてみた。だが何やら温かい
ものを感じただけだった。摂氏6000度でタングステンを焼くことができるのに、人体にはほとんど損傷を与えないのだ。
 ミシュロフスキーは、この発生器でさらにいろいろな驚異をモンゴメリに見せた。たとえば煉瓦に向けると、煉瓦はまず
白熱し、次に融解しはじめる。ガラスを銅に溶接したり、耐火煉瓦−高温に耐えるよう設計されている−に穴を開け、また
そこに銅を溶接することもできる。ひとつかみの砂を溶かしてガラス玉にしたり、さまざまな異なる金属同士を溶接したり、
金属をどろどろの液体にすることもできるのだった。」

 なんと不思議な性質でしょう!
上記本には、ブラウンガス発生器の発明者、ブルガリア人のユル・ブラウンのことが詳しく書かれている。

 ブラウンはジュール・ヴェルヌの小説をヒントに「水こそが将来の石炭になる」と確信する。軍隊や、強制収容所に
投獄されたりとごたごたなどを長く経験し、その後 オーストラリアで電気技師の資格をとり機械製造会社の部長となる。
その後発明家として身を立てるが、水の電気分解の実験中に危うく命を失いかける事故を起こしたり・・とそんな紆余
曲折をへてブラウンガスに到達した過程が描かれています。
本には、上で述べた以外のさまざまな応用も紹介される。原料が水であるところもいい!
そして、また
ユル・ブラウンはまた、後の研究で、ブラウン気体が放射性廃棄物を完全に無毒化できることも発見している
という驚くべき記述もある。

 日本の企業では、なんとか新しい面白いネタはないか?と日々探しておられると思います。
私に言わせれば、ブラウンガスと常温核融合に注目すればよいのです。その応用は無数にありますから。
21世紀の科学として、両者とも将来りっぱな技術に成長していることでしょう。

 見るところ、ブラウンガス製造技術では中国と韓国が先行しています。
なぜ中国なのか?
中国がブラウンガスに興味を示しユル・ブラウンを中国に呼び寄せ、内モンゴルのパオトウに研究所を与えて実験を続け
た(上記本p.86,87)ことがその理由でしょう。
 ユル・ブラウンという人物は、超頑固な変人的な面をもっており、葉巻(タバコ)への愛着からアメリカとの契約がおじゃん
になってしまう・・。本には面白い話が満載されています。

 コリン・ウィルソンの本は古代史の本です。なぜそこにブラウンガスが登場しているのでしょうか?
その謎解きは本を読んでもらって、としましょう。
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 4年前にこのように書いていたのだ。青の細字に注目いただきたい!

 この「アトランティスの暗号」のブラウンガスを紹介した箇所は14ページにもわたっていて極めて興味深い。
これまで当サイトでは「鋼鉄や煉瓦をとろとろに溶かすくせに、人間の手にあてても火傷をしないガス」という摩訶不思議な
性質を中心に紹介してきたが現日本ではなんといっても原発問題が喫緊の課題であり、放射能除去の観点から
このガスをもう一度ながめたい。

以下、「アトランティスの暗号」(コリン・ウィルソン著、学研)から重要と思える箇所を拾ってみよう。
p.82〜p.96から部分部分を抜き出す形で引用する。青色は当方でつけた。

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           ・・・ 超高温で冷たいブラウン気体 ・・・
・・・・・・・・・
 モンゴメリは、超高温を生み出すもっと簡単な方法について聞いたことがあるという。これを発見したのはユル・ブラウンと
名乗るブルガリア人で、晩年をカリフォルニアで過ごしていたが、モンゴメリは彼を訪ねてそこまで行ったというのだ。
 ブラウンの発明は水素と酸素の混合気体を燃やす一種のトーチので、金属を気化させることができるという。モンゴメリは
実際にその様子を自分の目で見たことがあった。その装置の所有者はオタワに住むアンドルー・ミシュロフスキーという教授
だった。
・・・・・・・・・・
 モンゴメリは溶接に使うタングステンの棒を手に取り、炎に近づけてみた。タングステンはマグネシウムのリボンのように
燃えた。つまりその白熱する炎はとうてい手で触れることなど不可能な高温になっているはずだ。なのにそれは、モンゴメリ
の指から1インチ以内に近づけても、まったく熱さを感じないのだ。
 そこでモンゴメリは物は試しとばかりに、その炎を直接自分の腕に当て前後に動かしてみた。だが何やら温かいものを
感じただけだった。摂氏6000度でタングステンを焼くことができるのに、人体にはほとんど損傷を与えないのだ。
・・・・・・・・・・
 たとえば煉瓦に向けると、煉瓦はまず白熱し、次に融解しはじめる。ガラスを銅に溶接したり、耐火煉瓦--高温に耐える
よう設計されている--に穴を開け、またそこに銅を溶接することもできる。ひとつかみの砂を溶かしてガラス玉にしたり、
さまざまな異なる金属同士を溶接したり、金属をどろどろの液体にすることもできるのだった。
 だが、それはどういう原理なのか? ミシュロフスキーは彼自身もそれを理解していないことを認めたが、同時にまた、
それを理解している人物は誰ひとりいない、とも付け加えた。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
 ブラウンは考えた。もしも水とまったく同じ比率で水素と酸素を混合するなら、いわば両者は喜んで結合するのではないか、
つまり爆発することはないのではないか、と。この発見こそブラウンの溶接機の秘密だ。二つの気体を爆発させるのでは
なく、爆縮させるのである。はたして両者はほとんど熱を発することなく結合した。その結果、溶接炎は水の沸点よりも少し高い
程度の温度で燃焼した。
 その程度の温度の炎が、どういうわけでタングステン棒を焼くことができるのか?
・・・・・・・・・
 ユル・ブラウンはまた、後の研究で、ブラウン気体が放射性廃棄物を完全に無毒化できることも発見している。
・・・・・・・・
もはやブラウンは黙殺される運命かと思われたとき、中華人民共和国がオファーを出してきた。
・・・・・・・・
・・・・・・・・
その結果、中国の潜水艦は巨大な真水のタンクの代わりにブラウン気体発生装置を搭載するようになり、また中国の科学者
たちは放射性廃棄物をブラウン気体で熱処理するようになった。
 ブラウンは1992年に合衆国に戻った。
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
           ・・・ 古代人が使っていたブラウン気体 ・・・

 ブラウンの実験を間近で見たモンゴメリは、これは化学というより錬金術だ、と感じた。
・・・・・・・・
 同じことは、放射性廃棄物を無毒化する能力にも言えるだろう。ブラウンは何度も実演したが、煉瓦に載せた放射性の
アメリカヌム241の小片を、鋼鉄とアルミニウムとともに熔融させる。著述家クリストファー・バードは言う、「この炎で数分間
処理すると、熔融した金属はただちに閃光を発する。ブラウンによればこの炎によって放射能が破壊される」。
 元来、毎分16000キュリーであったアメリカヌムの放射能は、100キュリーにまで低下した--無害な背景放射線と同じ
レベルである。
・・・・・・・・・・
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 このように驚くべき記述が続いていく。
常温核融合とちがってブラウンガス発生装置は既に多く発売されていて溶接、切断などに利用されている。製品が既に出
回っているのである。こんな素晴らしい能力をもっているのだったら使わない手はないではないか! 宝は使いたいものだ。
 ブラウンガス=放射能除去装置
だ。

 さらに現代人がやっと手に入れたこのテクノロジーを古代人が既に使っていた可能性が高いことがこの本で論じられて
いる。面白いではないか。現代科学は遅れているのです(笑)。




2011/9/10           <ICCF17(韓国)の公式サイト>

 JCF経由で、ICCF17(第17回常温核融合国際会議)のwebサイトが開設されたと連絡があったのでお知らせします。
http://www.iccf17.org/index.php

韓国のテジョン(Daejeon)で、2012年8月12日〜17日の6日間にわたった開催されます。サイトはまだできたて
ですが、これからどんどんと情報が追加されていくことでしょう。

会場となる Daejeon Convention Center は、写真を見ると素晴らしい施設です。 ソウルのだいぶ南に位置するテジョンは、
韓国における科学技術の中枢が集結した都市のようであり、ここでの開催は韓国のCold Fusion研究にかける意気込みを
伝えているように思えます。先日の岩村レポートに「韓国は凝集系核反応分野の国家プロジェクトを実施する予定・・」とあり
ましたが、本当なのかもしれません。

 韓国ですから日本からの参加も多いのではないでしょうか。ICCF17でも日本人研究者の活躍に期待したいところです。




2011/10/8              < E-Catの検証実験 >

 10/6からRossi氏が発明したE-Catの歴史的な?検証実験が始まっているようです。多くのサイトでその様子を取り上げ
ています。世界中のマスコミが注視する実験となっているようです。

Cold Fusion Timesではかなり以前からE-Cat関連の記事を載せ続けています。
http://world.std.com/~mica/cft.html

浅学氏のツィッターではリアルタイムに状況を追っています。
http://twitter.com/#!/sengakut

New Energy TimesのKrivit氏はRossi氏の実験に批判と疑問を投げかけているようです。
http://blog.newenergytimes.com/

Jed Rothwell氏のサイトでもE-Cat情報を多く載せています。
http://www.lenr-canr.org/News.htm

 私は、中でもCold Fusion TimesにあったメディアNyTeknikが載せた次のサイトを少し読んでみました。
http://www.nyteknik.se/nyheter/energi_miljo/energi/article3284823.ece

 ここでは実験の概要やRossi氏へのインタビューなども載せています。詳細はまだよくわからないのですが、学者を含めた
多くの人達がこの実験に関係し、そして様々な意見が飛び交っている様子がわかります。賛同あり、批判あり・・。
日本人も関係している? Hidetsugu Ikegami from Osaka University in Japan. これは?!

 この種の実験の精密な検証というのは非常に難しく、実際のところは誰もよくわからないのかもしれません。
E-Catが、本当にCold Fusion現象に関係した装置なのか?本当に過剰エネルギーが発生しているのか?などはきわめて
難しい問題です。

 しかし、Rossi氏はまったく自信をもっているようです。NyTeknikサイトの中で次のように言っています。

“Within a few months the product will be on the market, and the best test is done by the customers who will come back
with the product if it doesn’t work”, he told Ny Teknik.

 その通りですね。
 なんだかんだと言ってみても、”最良のテストはユーザーによって行われたもの”ということでしょう。

 それにしても「数ヶ月すれば、製品が世に出るであろう」とは!
 早ければ年内にE-Catは正式に発売されるのかもしれません。

そして、それは本当に常温核融合の原理に基づいた装置となっているのか?
ユーザーに支持され、エネルギーの革命を起こしていくのか?
早晩、忘れ去られていくようなことになるのか?

 現時点では誰にもわからないというしかありません。




2011/11/6                < 藻類が世界を変える >

 常温核融合ではRossi氏のE-Catが話題をさらっています。第2回目の検証実験も無事?終了したようで世界中のメディア
がその結果を取り上げ報告しています。肯定的な意見、否定的な意見、さまざまですが、Rossi氏は着々と前進を続けてい
るようです。
http://www.nyteknik.se/nyheter/energi_miljo/energi/article3303682.ece

http://world.std.com/~mica/cft.html  <--COLD FUSION TIMES は最近はRossi氏、E-Catのニュースがほとんど

http://pesn.com/2011/10/28/9501940_1_MW_E-Cat_Test_Successful/

http://www.wired.co.uk/news/archive/2011-10/29/rossi-success

http://twitter.com/#!/sengakut <--浅学氏のツイッターではE-Catの状況を追っています。

 最初の顧客(納入先)は決まっているようですが、その名は明らかにされていません。一体誰なのか?が興味の的に
なっています。誰なんでしょう?
 Rossi氏の工場では、既に100台以上ものE-Catが生産され保管されているようです。既にものすごい数が作られている
わけですが、今後、次々と出荷されていくことになるのでしょう。

 実験を検証したところ放射能は検出されなかったとのこと。一応、E-Catは安全といっていいようです。
世間では「常温核融合はクリーンなエネルギー」と一般に言われていますが、Cold Fusion現象ではたまに放射能が検出さ
れることもあり、「クリーンなエネルギー」という標語は正しいとはいえません。人間というのはなんでも単純化したがる動物
ですが、仔細にみると現実はもっともっと複雑なのです。もっともE-Catがほんとうに常温核融合の原理に基づいて動いてい
るのか?という点もまだはっきりしていないので、この点を明確にしないとなにもいえないのですが。

ただ、E-Catの実験の結果から過剰熱が発生しているのはかなり確かなようです。批判者は、Rossi氏らは自分たちで検証
を行っているだけでまだまだ不透明な点が多く、完全に独立な第三者的機関が検証を行う必要がある、と述べています。
E-Cat実験に関係している大学はイタリアのBologna 大学とスウェーデンのUppsala大学のようです。

 話は変わって、すこし前Y.K.さんから「オーランチオキトリウムとボトリオコッカスの件も面白そうです」とメールを受け取って
いました。
 オーランチオキトリウムとボトリオコッカスとは藻類のことです。それも油を生み出してくれる有難い藻類であり、
現在注目を集めているようです。
http://tsukubascience.com/seibutsu/sourui_ga_sekai_wo_kaeru/

 何年か前にToさんから「油を生産する藻類」のことを教えてもらっていました。気にはなりましたがそのときはよく調べずに
終わりました。その後、NHKのサイエンスゼロかなにかでそれを取り上げていて、やはり話題になっているのだ!と認識
した次第です。
 そして、今回、Y.K.さんからメールをもらい、上記サイトを読んだところ、コスト的な問題も解決してしまうほど強力な油生産
能力をもつオーランチオキトリウムという藻類が発見されていて、実用化が狙える位置にまで到達していることがわかりま
した。オーランチオキトリウムは沖縄の海から採取されたとのこと。筑波大学の渡邉信教授らの成果です。

 「オーランチオキトリウムによるオイルの連続生産システムが可能となれば、霞ヶ浦程度の広さ(2万ha)で日本全体の
石油必要量を賄うことが可能」とあり、しかも下水などの廃水中の有機物を利用できる可能性があるとのことで、そうなれば
下水利用と油生産という一石二鳥が狙えます。
 全国にある耕作放棄地のうちの10%をオーランチオキトリウムの連続生産システムの用地として利用すれば、日本の
石油必要量が賄われるというのですから、まったく凄い話ではありませんか。
みんさんも、ぜひ上記サイトを熟読ください。

 将来のエネルギーはなにも常温核融合ばかりでないのです。




2011/12/25                < JCF12報告 >

 先日、神戸大学で行われたJCF12に参加したので簡単に報告します。
12/17(土),18(日)の二日間にわたって行われたが私が出席したのは17日だけである。
http://jcfrs.org/JCF12/jcf12-program.pdf

http://jcfrs.org/JCF12/jcf12-abstracts.pdf

 プログラムと要約に関しては上記pdfを参照いただきたい。あまり時間がないので思いつくままに書いていく。17日(土)は、
北村先生(神戸大)、沼田先生(東京工大)、豊田中央研究所、岩村氏(三菱重工)、高橋亮人先生(大阪大、テクノバ)ら
ビッグな人達が発表された。

●北村、高橋の両先生は独立に発表されたが共同で実験をされていることもあって発表内容には密接な繋がりがある。
その実験は荒田吉明先生のPdナノ粒子を用いた実験を発展させたものである。Pd系ナノ粒子に重水素を吸蔵させた場合
の発熱量をずっと追っておられるようである。今回はPd系ナノ粒子のNiやPdやOの割合を変えた様々な試料で実験をし、
その際出る熱量に差異が見られた、なぜその差異が見られるのか?あたりを中心に考察しておられるように見受けられた。
 正直、内容が難しすぎてよくわからなかったのだが、高橋先生の発表では、Pd系ナノ粒子表面のサブナノホール、
D-クラスター形成、TSCモデル(高橋理論)、メゾ触媒効果などがキーワードとなっていた。とにかくHを吸蔵させた場合より、
Dを吸蔵させた場合の方が必ず発熱が高いそうである。

●沼田先生は、いつものようにCold Fusion現象を流体力学的な面から考察されていた。今回は、太陽の流動層の運動に
関連づけて論じておられる。Votex形態、ローレンツ力、浮力、コリオリ力、ヘリシティーなどがキーワード。この発表も、その
真意がよくわからないものなのだが、とにかくPd棒固体内部や溶液界面での常温核融合現象を流体力学的に解明しようと
しているのだと思われる。

●豊田中央研究所は、三菱重工・岩村氏らの実験の再現実験に関する結果を発表。
この実験は、Pd/CaO層の上にCs層をのせ、それにD2(重水素)ガスを流すとCsがPrに変わる不思議なものだが、式で
書けばセシウムCs(133)-->プラセオジムPr(141)。つまり質量数133のセシウムが質量数141のプラセオジムに変わるという
現象である。この現象を豊田中研は今回実験で確かめようとした。その再現実験を行い、再現成功を示唆する内容を報告し
ていた。ICP-MSを用いた微量分析を行い、誤差を含めて徹底的な検証を行っていた。他に様々な手法、装置も検討して
いたが、超微量を分析する必要があるため、ICP-MSが適しているという結論に至ったようである。

●三菱重工・岩村氏の発表。
 岩村氏は、Cs(セシウム)-->Pr(プラセオジム)に代表されるこれまでの元素転換実験の経緯と現状を報告。
三菱重工ではこれまで次のような元素転換を確認している。
 Cs(133)-->Pr(141)
 Sr(88)-->Mo(96)
 Ba(138)-->Sm(150)
など。()内は質量数。
 これらが初期から現在までどこでどのように検証されたかをわかりやすく解説された。最近はSpring-8などのX線ビームに
よる観察で元素転換が局所局所で起こっていることもわかってきた。Cs-->Prの実験に関しては、阪大、岩手大、豊田中研
などが確認してきている。Dの密度が重要なのかもしれない。Ca0中のD2の密度が高そうだ。共鳴核反応。
 三菱重工では元素転換現象の応用として、放射性廃棄物の処理やレアメタル生成を考えているようである。

以上。

 ざっと思いつくままに書いてきた。私の勘違い、聞き違いもかなりあると思われる。参考程度に見ていただければ幸いで
ある。




2012/5/5           < イタリア・シエナで行われたワークショップ >

 4/11-14にイタリアのシエナで行われた常温核融合のワークショップに関する北村晃先生(神戸大学名誉教授)と
高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)のレポートがJCFからすこし前に回ってきたので紹介します。
http://jcfrs.org/file/Rep_IWAHLM10.pdf

 非常に重要な報告がなされている。これを読めば常温核融合の現状の概要が理解できると思われる。

 報告で「実験的研究は大半がガス相吸収に関するものであり、電気分解は姿を消した。」とあるとおり、常温核融合であれ
だけ隆盛を誇った水の電気分解実験はとうとうなくなったようである。いまは固体(ナノ粒子)中心であり、過剰熱発生に興味
が移っているようだ。まあこれは荒田先生やRossi氏らの活躍による面が大きいのだろうが、さびしい限りである。
それに関連してか、”元素転換(or 核変換)”という言葉がほとんど見当たらない。元素転換(核変換)は、水の電気分解で
多く出現した現象で、 Cold Fusionではもっとも重要な現象であるにもかかわらず、である。まだまだ未解明の面が多い現象
だが、どうも流行は「熱」のほうにあるようである。

「また、A. G. Parkhomov (Lomonosov Moscow State U.)はLaNI5-D・H 系において、中性子とγ線バーストが
広い温度-圧力範囲で観測されたとしている。」
とあるが、注目に値する。
常温核融合はほとんど放射線を出さないクリーンな現象のごとく言われるが、しかしたまに放射線が発生する場合もあるの
である。どんな場合に出るのかなどはわかっていないはずだが、今後は「放射線を出す、出さない」の条件を突き止めていく
ことも重要な課題といえるであろう。

 詳細は上記レポートを読んでいただきたい。このような素晴らしい報告を日本語で読める幸せに感謝したい。




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