伝える動画が出ています。次がその記者会見の動画です。
6人が並んでいますが、驚いたことに、ヴィソツキー(Vysotskii)博士の姿が見えます!
左から3人目のメガネをかけた小柄な人がヴィソツキー博士です。
博士は、Cold Fusion界にあっては独自の生体触媒を用いて元素転換を実現している異色の存在です。私は横浜で行わ
れたICCF12で博士の発表をじかに聴く幸運に恵まれました。訛りの激しい早口の英語でしゃべる人です。
そのICCF12で私はTさんからヴィソツキー氏が著した本をプレゼントされたのですが(ハードカバーのりっぱな本)、私の
怠慢から、まだほとんど読めていません(約半分がロシア語で書かれている!)。それでも常に気になっている本です。
本のp.194には、
Na(23) + P(31)=Fe(54)
というびっくり仰天の式が書かれています。( )は質量数。
またp.124には、
Cl(35) + Li(7)=Ca(42) ------@
Cl(37) + Li(7)=Ca(44) -----A
とある。
本の英語タイトルは
「NUCLEAR FUSION AND TRANSMUTATION OF ISOTOPES IN BIOLOGICAL SYSTEMS」
著者は「V.I.Vysotskii A.A. Kornilova」とあるので、Vysotskii博士とKornilova氏との共著とわかります。
博士らの実験と理論研究の集大成といった趣の本です。この本もすこしずつ読み進めていかなければならない。
(文章がロシア語の所でも、上記のように元素転換の式は意味のわかる表記となっている。)
何度も紹介してきましたが、ケルヴランやヴィソツキー博士らの関連では朔明社のHPが最も参考になります。
ところで@式やA式からリチウム(Li)を生成することはできないのでしょうか?つまり、Ca(42) = Cl(35) + Li(7) などと?
逆方向は難しいのかなあ?(融合ではなく、分裂)
アメリカ化学会ACS(3月21-22)に参加された高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)から、ACSでのCold Fusion関連の
発表内容を伝えるレポートをJCFメンバーに送ってくださった。先生の了承を得たので紹介させてもらいます。
日本からの参加は高橋先生の他に、北村晃先生(神戸大学教授)、沢田哲雄先生、日置氏(豊田中央研究所)の4名
だったようである。
レポートでは、まずCold Fusionにおける現状、とくにHe(4)発生に関するCold Fusionでの問題点が整理され、理論的に
解明すべき本質的観点が記されている。Fig.1やFig.2は常温核融合研究の現状を知る上で有効な表となっている。
Cold FusionにおけるHe(4)発生は、通常のdd核融合方面からは解釈が難しい現象である。常温核融合現象に対しては、
さまざまな人が多くの独自理論を提示しているが、それぞれに問題がある。
高橋先生のTSC理論の概略も解説されている。それは常温核融合をdd核融合とは全く異なる経路から解明しようとする
ものであり極めて興味深いものである。TSC理論を使うとPdナノパウダーを使った荒田実験を有効に解釈できる。
豊田中央研究所の日置氏も荒田実験関連(Pdナノパウダー)の実験を報告している。それも過剰熱関連の研究である。
”big” heatの原因は、D/Pdの比率にあり(Dが多く吸蔵されるほど大過剰熱が発生しやすい)、それはD20(重水)の形成
に関係するという面白い推論がなされている。
北村先生もまた荒田実験関連であるが、まだよく読めていないため割愛したい。他にも多くの発表内容が簡潔にまとめ
られているが略します。
皆さんも、ぜひ高橋レポートを読んで最新の情報をつかんでいただきたい。
高橋先生には素晴らしいレポートを送っていただき、また当サイトでの紹介を許可いただき、深く感謝いたします。
Natureによるアメリカ化学会ACSの報告が次のサイトに載っているのでお知らせします。(これもJCF経由で高橋先生
よりいただいた情報です。) 「ACS: Cold fusion calorimeter confusion」と題してレポートされている。
このレポートでは、Cold Fusionが近年復活してきている状況や、Mel Milesらの過剰熱計測実験などに言及している。
熱に絞った感じの(やや偏った)報告となっている。
私は、以前Y先生から「NatureはCold Fusionを雑誌に掲載しない方針なんだ」と聞いたことがある。そして実際に
Natureが論文の掲載を拒否してきたことも知っている。
今回こんなレポートが出たというのは、Natureも昨今のCold Fusionの台頭を無視するわけにはいかない状況に追い込まれ
てきたということなのだろうか? 過去の経緯もあってか、たいへん微妙な書き方になってはいるが(笑)。
*****
上では熱を中心に報告されているが、熱(過剰熱)とともにCold Fusionで興味がもたれるのは元素転換(核変換)現象
である。
私は、実用化という点でいえば「過剰熱利用」より「元素転換(核変換)」の方が実用化は早いのではないか?と思って
いる。常温核融合は再現性に難があり「出たり、出なかったり」と実験のコントロールが難しい現象である。
そのような点を考えると、やはり確実に「出現した元素が残っていく」元素転換の方が実用的にメリットがあるような気が
する。つまり、保存がきく、という点である。熱は保存しにくい。元素転換ならば、再現性が悪いとしても、新たな元素が
”出た”ときにそれを確実に保存できる(溜め込んでいける)。
日本としてはガリウム(Ga)、インジウム(In)、リチウム(Li)などの希少元素を他の元素から核変換で作れればいうことない
のだが。(なぜGa,In,Li?)
将来的にはこのような希少元素が核変換技術を用いて作られていくのではないかと思う。30年後、世界中の企業が様々
な元素を核変換技術で作り出しているのではなかろうか?
さて、元素転換実験では、三菱重工・岩村博士らの実験が有名であるが、それのみならず、水の電気分解でも多くの
核変換現象が確認されてきたのはこれまで紹介してきた通りである。
電解後に、電解前には全く存在しなかったFe, Cu, Co, Ni, Zn・・などの元素が忽然と出現するのである。
エース大森唯義博士
そんな現象を日本で(世界で?)最初に報告したのは、北海道大学の大森唯義博士ではなかろうか。
水野忠彦博士らと90年代に色々と共同で研究され、数々の画期的な業績をあげられた。
「核変換」(水野忠彦著、工学社)には、大森博士が元素転換を発見した当時の生々しい状況が活写されている。
p.166〜p172から、部分的に拾う形で引用させて頂く。
=====================================================================================
大森の実験
この出張期間中、私は大森と研究について多くの打ち合わせができた。大森は私よりも六年も先輩であり、北大出身で
触媒化学研究センターの助手である。テーマも私と近く、主に水素電極反応を研究してきたのだった。
・・・
鉄が生成された
当初、大森は常温核融合について否定的な見解をもっていた。しかし、異常な発熱を観測し、完全に見方を変えた。
ただ、出てくる熱の量が少くバラつきが大きいため、「今のままではこの研究は方向を失なってしまう。何とかしなければ」
と考えていた。
そんなときのことである。
ガラス・セルを使って、通常の軽水中で金を電解し終わり、セルを見た。そこには多くの黒いゴミのようなものがたまって
いた。これを見て、大森は自分の実験にこんな不純物を入れたことにがっかりした。
しかし、とりあえず、この混入の経路をつかむために分析をした。自分がもっている「オージェ分光分析器」にかけた。
すると、それは大量の鉄であった。これには驚いた。実はこれはゴミなどではなかったのである。
鉄は実験前にはどこにもなかった。それなのに電解後にはこんなに底にあふれるほど出てくるのはなぜだろうか。
使っている「水」「電極」「セル」も、ほぼ完全に清浄なはずである。とすると、何らかの反応によって出現したとしか考えら
れない。
もし何らかの反応が核的なものならばどうだろうか。同位体分布が影響されるかもしれない。それならば、熱や他の
核生成物もあるはずだ。
ただちに生成物の質量分析を行ない、その結果を計算して大森は唖然とした。
同位体分布が違っている。天然の鉄なら、同位体は「54・56・57・58」と4つあり、それぞれの割合は「5.8、91.72、2.2、
0.28パーセント」なのである。この割合は天然のものであればどんなものでもだいたい同じで、0.1パーセントも違わない。
それが「57」が50%パーセントもあり、[56]が50%以下になっていたのだ。
・・・
何度実験してみても、常に鉄は生成され、そのたびに同位体分布は違っていた。
・・・
大森はこの結果をまとめ、発表したが、どこでもまったく相手にされなかった。そういうときにテキサスでの会議が開かれ
たのである。会議では多くの発表者が、異常な核的な変化についてそれぞれ報告したのだが、大森の発表はデータの
正確さと再現性の良さにおいて、最も注目されたのであった。
・・・・・
パラジウム電極からも多様な元素が
私自身は、これまでずっと継続していたパラジウムの合金について分析することにした。
1996年1月。まだ正月気分も抜けない7日のことだ。パラジウム電極から思いもよらない元素が大量に出てきた(図6)。
「硅素」「カルシウム」「チタン」「クロム」「鉄」「マンガン」「コバルト」「ニッケル」「銅」「亜鉛」「白金」「鉛」などである。
また、大森の金電極からも「鉄」「銅」「ニッケル」「白金」「オスミウム」「水銀」「鉛」などがはっきりと検出された。
===========================================================================================
この後も大森博士と水野博士の驚きと戸惑いに満ちた緊迫したやりとりが続いていく。本の中で最もわくわくさせられ
る場面の一つである。
ほんの一部しか紹介できなかったが、現代の錬金術たる元素転換が確認された初期の頃はこのような混乱した状況
であった。元素転換はいまではCold Fusion研究者にはほとんど常識的なものとなっているが、はじめてそれに遭遇した
両先生にとっては「とても信じられない!」現象だったのである。
なお、両博士は、EPMA、EDX、オージェ分光分析器等の分析装置を用いて電解後の電極等を測定し、出現した元素を確認
している。
また常温核融合では重水ばかりが強調されるが、上記のように大森博士は、軽水(普通の水!)で電解実験し、元素転
換を確認している点にも注目したい。(軽水の電気分解でもCold Fusion現象は多く確認されているのだ!)
なお、大森博士の金電極を使った実験に関しては、本書ととにも「固体内核反応研究 No.1」(高橋亮人他著、工学社)
にも詳述されている。この本も素晴らしい内容が詰まっているのでぜひ入手して頂きたい。またその本については
<世界で唯一の教科書>でも書いたので、ご覧ください。
Nさんからお便りをいただいたので紹介します。
*********** ・・・ Cold Fusionに否定的だったnatureも少し変わりつつあるんですね! のんきに常温核融合を否定できるのも今のうちで、20年、30年後は常温核融合 だろうが何だろうがワラをもつかみたい時代がやってきます。その時までに杉岡さんが 予想されているような元素変換の実用化が成功すればいいな、と思って止みません。 大森先生の記事もドキドキしながら拝読しました(ホントに生なましいですよね)。
これからも私たちに元気と勇気を下さい!
よろしくお願いします♪ *********** ありがとうございます。<NatureのACS報告、大森博士と元素転換>で書いた私の当てにならない?予想にまで言及し
ていただいて恐縮です。
希少元素生成にCold Fusionの核変換が応用できるのでは?と思いついたのは、恥ずかしながら、ごく最近です。
「思いついた」などとえらそうに書きましたが、常温核融合を理解している人ならば、そんなことはとっくの昔に考えついて
いるはずです。
私はどうも応用方面には興味が薄い人間で、とにかく”元素転換”という革命的な現象そのものにしか目がいかず、
ただひたすら「なぜ?なぜなんだ?不思議だ・・」とそんなことばかり漠然と想ってきました。
しかしよく考えると、希少元素やレアメタルと呼ばれるものが核変換技術で作れればそれはたいへん素晴らしいことなんだ!
と、ようやくそんなふうに考えられるようになりました。(本当に遅いですが)
今日買ってきた「Newton別冊」「完全図解 周期表 第2版」(2010年4月発行)には、レアメタルの重要性について書かれ
ています。(レアメタルとは、地球上に存在する量が少ないものや、存在量は豊富でも純粋な金属として得るのが困難な
金属のこと)
レアメタルの数は多い。
インジウム(In)はノートパソコンなどの液晶ディスプレイにおける透明電極のITO膜としてに使用されています。
ITOのIがInのIです。インジウムは存在量が非常に少ない元素です。またリチウムイオン電池などの重要性が自動車関連
等で増していますが、それにはもちろんリチウム(Li)がないとはじまりません。
自動車には色々なレアメタルが使われています。雑誌をみると・・
自動車のモーターにはネオジム(Nd)、ジスプロシウム(Dy)、テルビウム(Tb)が、また排ガスの浄化装置には白金(Pt)、
ロジウム(Rh)が、エンジン制御などのコンピューターにはタンタル(Ta)が、表面コーティングにはチタン(Ti)が・・という
ように、レアメタルの宝庫!といっていいくらいに使われています。
ノートパソコンでは上のインジウム(In)の他に、ハードディスクにコバルト(Co)、ネオジム(ND)、ルテニウム(Ru)が、
バッテリーにリチウム(Li)が、外箱にはマグネシウム(Mg)と、これまた多くのレアメタルが使われている。
まだまだありますが、これくらいにしておきます。
レアメタルは必ずしも存在量が少ないということでもなさそうです。しかし問題なのは、これらのレアメタルの産出が特定の
国に偏っていることです。
Newtonによると、
白金は南アフリカとロシアで世界の生産量の89%、タングステンは中国とロシアで85%、高性能磁石に不可欠なネオジム
などの希土類金属は中国だけで96%を占めるのだそうです!
いや、すごい偏りですね(笑)。こんな状態だから資源争奪戦争などがおこったりするのかもしれません。
産業に不可欠なレアメタルを核変換技術で作りたいものです。
技術ジャーナリストの窪田登司さんからお便りをいただいたので紹介します。(< Nさんからの・・>をアップしたことを
お知らせした私のメールに対する氏の返信です。)
******************** 私は電子工学、半導体工学が専門なので、レアメタルに関してはインジウム、リチウム、ネオジム、
テルビウム、白金、タンタル、チタン、コバルトなどは常識的によく知っていると思っていたのですが、
な、なんと産出国の事までは知らなかったです。
>白金は南アフリカとロシアで世界の生産量の89%、タングステンは中国とロシアで85%、
>高性能磁石に不可欠なネオジムなどの希土類金属は中国だけで96%を占めるのだそうです!
>
>いや、すごい偏りですね(笑)。こんな状態だから資源争奪戦争などがおこったりするのかもしれません。
そうですね。だから月に行ったり、火星に行って岩石を取って来て分析して「わがもの」にしようと 躍起になっているのかも。
********************
たしかにそうですね。最後の「月に行ったり、火星に行って」で、はっと気づきました。月面探査などはレアメタルの探索
という意味が非常に強いと思います。火星の探索もその意味が含まれているでしょう。人類が月や火星に行って岩石を
分析して「わがもの」にしようと躍起になるのも、レアメタルの確保なしに産業の発展無し!と皆が認識しているからで
しょう。
先日、東北大学の出澤真理教授らがiPS細胞などの人工的な細胞とはちがった多能性をもつ幹細胞を皮膚などから
このニュースを読者はどう思われるでしょう?
きっと「大発見だ!」と思われるのではないでしょうか。しかし、これまで何度も紹介してきた通り、半世紀以上も前に赤血
球があらゆる細胞に分化(変化)することを千島喜久男博士(1899-1978、岐阜大学教授、名古屋商科大学教授)は膨大な
実験の結果、立証していたのです。千島先生は根源を突きとめていた。そして多くの論文に著した。その一方で、半世紀
も経過した2010年の今ごろ、こんな調子で喜んでいるのです。いったいどうなっているのか?まったく不可解な話です。
今回の発見は千島学説の末端的な所に位置するものにすぎず、千島学説にまったく追いついていない、中心からは
遠い!ものと思います。(もちろんiPS細胞もそうです)
この細胞はMuse細胞と名づけられたようですが、ある先生が「この細胞はどこからやってきたのか、どうやって出来
たのか、まだ全くわかっていない」という意味のコメントをしていました。ホントウニジレッタイコトデス。キーは赤血球に
あるのですが。
ガストン・ネサンは独自に発明・開発した超スーパー顕微鏡ソマトスコープを使って千島学説をミクロの視点から捉え直した。 さてネサンが発見した超微小生命体ソマチッドに現代医学が到達する日はいつになるのやら〜。
2年ほど前に、私はT.S.さんと”あること”に関して何度かメールのやりとりをしたことがあった。
<読者の発見と、お便り(メール)を紹介するコーナー>で紹介したものだが、先日読み直してみて、大事なことが日の目
をみずに放置されたままになっていると思った。”あること”とは血液、葉緑素にかかわることなのだが・・。
元素転換にかかわることでもあり、それを読者とともに再びこの常温核融合のページでもう一度取り上げたい。そして最後
に問題という形で再度提示したい。
常温核融合の元素転換(核変換)を解明するには、ケルヴランらが研究した生命体における元素転換、つまり、生物学
的元素転換を参考にするのが一番の近道と私は思っている。元素転換という山は、物理学という登山道だけから登る
にはあまりにも険しい山である。
まずは二人のやりとり(三つ分)を再掲しよう。
(前回の紹介のときは、古い記事から新しいものへと上がってくる形であったが、今回は逆方向としている。それに合わすため若干変更した。)
===========================================================================================
2008/5/10 <T.S.さんからのお便り>
T.S.さんから興味深いメールをいただいたので紹介します。
****************
ヘモグロビンの分子構造を調べて非常に興味深いことがあります。植物の「葉緑素」とほとんど同じ構造ですね。
いずれも、ポルフィリンという分子に金属がキレートされています。いわゆる「ヘム」構 造です。 キレートされている金属が、「鉄」なら動物の血液、「マグネシウム」なら葉緑素、「マンガン」や「バナジウム」なら貝、
「銅」なら昆虫などの節足動物の体液になります。
私たちが緑の濃い野菜を食べると、増血作用があると云われていますが、おそらく、葉緑素のポルフィリン構造が
そのまま流用されているのでしょう。
****************
メールのこの部分をみたとき、重大なことが含まれていると感じました。
千島学説との関連から血液が腸で作られていることは確実ですが、T.S.さんの「葉緑素のポルフィリン構造がそのまま
流用されているのでしょう」との指摘は、意味深いものです。
おそらく生物は、生命維持の原動力である血液をあまりエネルギーを使わずにできるだけ効率的に作ろうとするはずです。
自然のものを利用できるならそのまま利用しようとするはずなのです。
「緑の濃い野菜を食べると、増血作用がある」とT.S.さんは書かれていますが、これは野菜の”何か”をそっくり用いている
ことを示唆しているようです。そこで、T.S.さんの
「ヘモグロビンの分子構造を調べて非常に興味深いことがあります。植物の「葉緑素」とほとんど同じ構造ですね。」
という指摘が重要になる。
じつは赤血球のヘモグロビンと野菜の葉緑素は驚くほど似ているのです!次のブログを見てください。
ほんのちょっとしか違っていない!
さらに、
キレートされている金属が、「鉄」なら動物の血液、「マグネシウム」なら葉緑素、「マンガン」や「バナジウム」なら貝、
「銅」なら昆虫などの節足動物の体液になります。
という部分も気になります。私は、次のように空想しました。
骨格は同じだ。ならば、キレートされている金属も互いに元素転換しやすいものになっているのではないか?
そこでケルヴランの規則メタル・ループを見ると、なんとここにT.S.さんの言われる鉄(Fe)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、
銅(Cu)が出ているのです!腸内の微生物の働きで、これらの元素転換が行われているのではないでしょうか。ブログ
には「ちなみに蛸や貝類の血が青いのは、鉄ではなく銅とか亜鉛を使っているからである。」とあるが、メタル・ループには
亜鉛(Zn)も入っているのでした。
しかし、このループには肝心のマグネシウム(Mg)は含まれていません。
動物は、MgとFeをわざわざ置き換えるという大層なことをしているのでしょうか?
それとも、あっと驚く秘密の道筋でもってMg-->Feの元素転換を実現しているのでしょうか?
私は後者だと思うのですが、みなさんはどう思われますか?
を組み合わせてMg-->Feができるのかもしれません。
「こうじゃないか・・」と気づかれたら、ぜひ教えてください。
=======================================================================================
2008/5/18 <T.S.さんからのお便り その2>
一つ下(5/10)でT.S.さんからのお便りを紹介しました。それは、千島学説とケルヴラン元素転換を示唆するたいへん
重要なものでした。それに触発されて、私はある推論(問題)を提示しました。
それに答える形で、T.S.さんから次のメールをいただいたので紹介します。
*****************************
ケルブランのメタルループ・・・大変興味深いです。 生物が、この規則を利用しているのでしたらコバルトやニッケルを持つ血液の生物も居るはずですね。
そういえばビタミンB12は増血作用がありますが、分子構造はポルフィリンがベースにあって、中央にコバルトが入って
ますね。
****************************
これも重要な指摘ではないかと直観しました。
調べると、ビタミン12(シアノコバラミン)は、たしかにポルフィリンの中にコバルトが入っています!
「こうなると、ポルフィリン+ニッケルもどこかにあるのでしょうね。」と私は、T.S.さんにメールしました。次は、それに対する
T.S.さんの返答です。
***************************************************
Zn,Ni のポルフィリン錯体も天然であるようですね。
http://www.sci.nagoya-u.ac.jp/kouhou/03/p12_13.html 岩手の高山跡の強酸排水から、既知の全光合成生物のもつ「中心金属がMgのクロロフィル 分子」でなく、「Zn型クロロフィル」を使う細菌(A-cidiphilum)が見つかった。人工光 合成でしか使われないはずのZn型クロロフィルを使う天然光合成があったのだ。 http://sunlight.k.u-tokyo.ac.jp/lec/rikadai4-4.html クロロフィルのポルフィリン環の中央のMgは鉱山跡地に住む生物では酸性化に置かれるこ とでMgとZnが入れ替わってしまうということでした。 http://www.jamstec.go.jp/ifree/jp/03program/4-1/ 数千万年前や数億年前の堆積岩からも,クロロフィルの中心核であるポルフィリンが,ニ ッケル(II)や酸化バナジウム(IV)の錯体として見出されます。 **************************************************
これらの指摘も興味深いものです。
あらためてケルヴランの規則メタル・ループがいかに生命活動の根幹にかかわるものであるかが認識できます。
数回にわたるT.S.さんとのやりとりから、我々人間も含めて動物と植物が、元素転換を絡めつつ、効率よくポルフィリン
金属錯体を体液・血液として共同利用していることがほぼわかってきたように感じます。
生物の体内には、ポルフィリン錯体中央の金属をそのままの状態で別金属に元素転換できる酵素や微生物が
多く潜んでいるのではないか?と推測されます。
読者はどう思われますか?
=======================================================================================
2008/5/25 <T.S.さんからのお便り その3>
T.S.さんからもらったメールを紹介します。(上二つからの継続的なもの)
*****************************
ケルブランの「メタルループの元素」と「生物の必須元素」を対比してみたところ、 Fe,V,Zn,Cr,Ni,Cu,Mg,Co が
共通してますね。 つまり、メタルループの元素は全て必須元素なのですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%85%E9%A0%88%E5%85%83%E7%B4%A0 *****************************
上記URLサイトを見ますと、ケルヴランの規則メタル・ループ(四ループの内の一つ)と、上に掲げられた元素は非常に
よく一致していて驚きます。偶然にしては一致しすぎている。
千島学説の腸造血とも絡めて考えると「互いに元素転換しやすい一群のグループを生物は必須元素とした」と言えるの
ではないでしょうか。
読者も上二つの<T.S.さんからのお便り>を合わせて考えてみてください。ここには「何かある」と感じられるはずです。
=======================================================================================
以上である。これを読んで読者はどう思われたであろうか?
T.S.さんがまず「赤血球のヘモグロビンと葉緑素の構造はほとんど同じ」という情報を下さった。その情報に今度は私が
ケルヴランのメタル・ループという別視点を加えた。この二つの相乗効果で、議論をある高み(予想)にまでもっていく
ことができたという図式である。
ケルヴランはこれらとはまったく違った研究からメタル・ループに到達したはずだが、T.S.さんからの情報によって逆に
メタル・ループの信頼性がより高められたともいえる。
生物(動物)は生命活動において重要な血液を最も効率的に作ろうとするはずである。ポルフィリン環の構造は(ほぼ)
そっくり植物の葉緑素やビタミンのものを利用する。ポルフィリン環の中心に位置する金属については、わざわざ別の
金属に置き換えるのではなく(そんなことをするとエネルギーが余計に要るし、第一置き換わる元素が近くにないと大変!)、酵素
や微生物によりその場所で別元素に転換されているはずと思う。その方法は、メタル・ループ(+アルファ)ということに
なろうか。ちなみに、血液は腸で作られることが千島喜久男博士により示されている(現代医学が主張する”骨髄での
造血”は誤り)。
こう考えてくると、鉄分が不足しているから鉄を補給しようという現代の栄養学はおそらく間違っているだろう。野菜ばかり
食べているのに血色のよい人は多いのである。
しかし、まだわからないこともある。私も上で指摘した「Mgがメタル・ループに入っていない」という問題がそれである。
動物が植物を食べた際、葉緑素のMgはヘモグロビン用のFeに元素転換で変えられているはずである(予想)。
では、その機構は?
おそらく周りに多く存在するCやHをも動員してMg-->Feを実現しているのではないかと思うが、わからない。
また「クロロフィルのポルフィリン環の中央のMgは鉱山跡地に住む生物では酸性化に置かれることでMgとZnが入れ替
わってしまう」という部分も気になる。ここにもMgが出てくる。(Mg-->Zn)
問題
動物はどういう機構で Mg-->Fe の元素転換を実現しているのだろうか?
(また、Mg-->Znは?)
先日、大阪で行われたミネラルショー(鉱物展)に行った。そこで聴きたい講演があったので向かう車中で「Newton別冊」
「完全図解 周期表 第2版」(2010年4月発行)のマンガン(Mn)の頁を眺めていた。
武村道雄氏の「丹波マンガンの鉱石と鉱床」と題する講演を聴いた。今回のミネラルショーではレアメタルをテーマに
かかげていて講演もそれにそったものなのかと期待していたのだが、内容は「丹波マンガンの鉱床がどうやってでき
たのか?その成因を探る」という氏のライフワークとも呼ぶべきものであり、やや期待から外れたものだった。
それでも、昔は丹波地方や京都の京北〜滋賀(高島市)にかけて良質のマンガンがとれ、マンガンは鉄との関係が深
いため戦争にも大いに利用された、丹波マンガンはドイツに輸出され、ヒトラーらのUボート(潜水艦)に使われた、など
面白い話をされた。マンガンはレアメタルだそうである。量は多いのだが、世界的に見て分布が偏っている、だからレア
メタルなのだそうだ。南アフリカ、ウクライナ、中国、ガボンなどが主な産出国とのこと。
「Newton別冊」には周期表における全元素の性質が詳細に記されている。「主な同位体」の箇所で面白い事実を
”見つけた”。
まずマンガン(Mn)の所を見ると・・
MnはMn(25,55)の1種類だけである。つまり同位体は一つだけ。()内の左は原子番号(陽子数)、右は質量数(陽子数+中性子数)。
地球上ではマンガンはMn(25,55)で100%なのである。中性子数で違ったものがない。
それでは、周期表でMnの右隣のFe(鉄)はどうか?
Feは4種類の同位体がある。Fe(26,54),Fe(26,56),Fe(26,57),Fe(26,58)の4つである。
では、さらに右隣のCo(コバルト)はどうか?
Coは1種類だけ。Co(27,59)のみ。
その右隣のNi(ニッケル)は?
Niは5種類の同位体がある。Ni(28,58),Ni(28,60),Ni(28,61),Ni(28,62),Ni(28,64)の5つである。
次のCu(銅)は?
Cuは2種類。Cu(29,63),Cu(29,65)の2つである。
次のZn(亜鉛)は?
Znは5種類ある。Zn(30,64),Zn(30,66),Zn(30,67),Zn(30,68),Zn(30,70)の5つである。
次のGa(ガリウム)は?
Gaは2種類。Ga(31,69),Ga(31,71)の2つである。
次のGe(ゲルマニウム)は?
Geは5種類。Ge(32,70),Ge(32,72),Ge(32,73),Ge(32,74),Ge(32,76)の5つである。
次のAs(ヒ素)は?
Asは1種類。As(33,75)のみ。
次のSe(セレン)は?
Seは6種類。Se(34,74),Se(34,76),Se(34,77),Se(34,78),Se(34,80),Se(34,82)の6つである。
次のBr(臭素)は?
Brは2種類。Br(35,79),Br(35,81)の2つである。
次のKr(クリプトン)は?
Krは6種類。Kr(36,78),Kr(36,80),Kr(36,82),Kr(36,83),Kr(36,84),Kr(36,86)の6つである。
この辺にしておきたい。
これらを眺めて何かに気づかないだろうか?
(ちなみに青字は陽子数が偶数の元素、赤字は陽子数が奇数の元素である。)
陽子数が偶数のものはやたらと同位体の数が多く、奇数のものは同位体の数が少ないことに気づく。
そして、この規則はこの後に(前に)続く元素にも同様に延々と続いていくのである。
(例外はアルカリ金属のKくらいなもの(陽子数19)。それでさえ同位体は3種類にすぎない。)
「核変換」(水野忠彦著、工学社)などを読んで常温核融合の世界を驚きをもって眺めていた頃(かなり前)、元素転換
の現象では同位体分布が異常となることから元素の同位体に興味をもち、理化学辞典の「核種の質量と存在比」の
表をよく眺めたりしていた(それは各元素を同位体も含めて原子番号順に並べたもの)。「Newton」で見つけた上の
規則はその頃気づいていたようで、Kの箇所に”?”と書き込みが残っていたりする(なぜここだけ3コか?という意味)。
「核種の質量と存在比」の表は本当に面白く、いくら眺めていても飽きない。同位体はとにかく不思議である。
上で示した規則は「見つけた」というほどのものではなく、こんなことは上記表を眺めれば、誰だって気づく簡単、明瞭
な事実である。一目瞭然である。
それほど簡単なものだが、「では、なぜそんな規則になっているのか?」と問われれば、はたして答えることのできる
人はいるだろうか?
なぜ陽子数が偶数の元素には同位体の数が多く、奇数の元素には少ないのか?
なぜこんなことが気になるかというと、同位体というものが元素転換の謎をとく一つのキーファクターになっていると思う
からである。ただそう思うだけで、それ以上はなにもわからない・・。
<NatureのACS報告・・>で水野博士が同位体のことに言及されている箇所をもう一度読んでいただきたい。
二日前にアップした< 同位体のふしぎ >の内容に関して、Sさんから”あるご指摘(発見)”を報告いただいたので
紹介します。
***************************
今日アップしてありました「同位体の不思議」ですが
陽子数が「奇数」の元素の質量数は、他の元素と重複が無いのですね。 例えばCuは63と65ですが前後のNiとZnの同位体に同じ質量数は無いようです。 HPにあったMnからKrまで見事に重複が無いのは面白いです。 ただそれだけなんですが、これも元素転換に何か関係するのでしょうか? ***************************
この指摘には驚きました。まさにそうです!私はまったく気づかなかった。
次に示した< 同位体のふしぎ >のコピーで、Sさんが言われる規則を読者も確認してください。
==============
MnはMn(25,55)の1種類だけである。つまり同位体は一つだけ。()内の左は原子番号(陽子数)、右は質量数(陽子数+中性子数)。
地球上ではマンガンはMn(25,55)で100%なのである。中性子数で違ったものがない。
それでは、周期表でMnの右隣のFe(鉄)はどうか?
Feは4種類の同位体がある。Fe(26,54),Fe(26,56),Fe(26,57),Fe(26,58)の4つである。
では、さらに右隣のCo(コバルト)はどうか?
Coは1種類だけ。Co(27,59)のみ。
その右隣のNi(ニッケル)は?
Niは5種類の同位体がある。Ni(28,58),Ni(28,60),Ni(28,61),Ni(28,62),Ni(28,64)の5つである。
次のCu(銅)は?
Cuは2種類。Cu(29,63),Cu(29,65)の2つである。
次のZn(亜鉛)は?
Znは5種類ある。Zn(30,64),Zn(30,66),Zn(30,67),Zn(30,68),Zn(30,70)の5つである。
次のGa(ガリウム)は?
Gaは2種類。Ga(31,69),Ga(31,71)の2つである。
次のGe(ゲルマニウム)は?
Geは5種類。Ge(32,70),Ge(32,72),Ge(32,73),Ge(32,74),Ge(32,76)の5つである。
次のAs(ヒ素)は?
Asは1種類。As(33,75)のみ。
次のSe(セレン)は?
Seは6種類。Se(34,74),Se(34,76),Se(34,77),Se(34,78),Se(34,80),Se(34,82)の6つである。
次のBr(臭素)は?
Brは2種類。Br(35,79),Br(35,81)の2つである。
次のKr(クリプトン)は?
Krは6種類。Kr(36,78),Kr(36,80),Kr(36,82),Kr(36,83),Kr(36,84),Kr(36,86)の6つである。
==================
どうですか? ここに挙げた元素では、完璧にSさんの言うとおりになっていますね!
全部の元素ではどうなのか?と気になったので、このメールをもらってすぐ理化学辞典の「核種の質量と存在比」表で
全元素を調べました。その結果、全元素ではSさん発見の規則は必ずしも成り立っていないことがわかりました。規則が
破れている箇所が何箇所かあります。しかし全元素においてもかなりの割合で成り立っており、驚くべきことに思えます。
破れているのは、
●K(19,39)、K(19,40)、K(19,41)の三つの同位体の内、K(19,40)が直前のAr(18,40)と直後のCa(20,40)と重なっている。
●In(49,113)とIn(49,115)の二つの同位体の内、In(49,113)が直前のCd(48,113)と、In(49,115)が直後のSn(50,115)と重
なっている。
●Sb(51,121)とSb(51,123)の二つの同位体の内、Sb(51,123)が直後のTe(52,123)と重なっている。
など。(あといくつか)
これらの例外はありますが、ほとんどの場合は、Sさんの指摘どおりになっていて、「ここには何か深いものがある」こと
を感じさせます。さらに詳しく見ると、
同位体数が1つだけの(つまり質量数が1種類だけの)元素に限ってみれば、上の規則は全元素で完全に成り
立っているのです!
そして陽子数(原子番号)が奇数の元素では同位体数が1つだけのものがまた多い! 結局、Sさんの指摘はほぼ当
たっているといえます。
(< 同位体のふしぎ >でも指摘しましたが、陽子数が奇数の元素の同位体数は異常に少ない。一つか二つばかり。カリウムKだけ例外として
三つある。)
まとめておきましょう。
それにしても、なぜこんなことになっているのでしょうか? 不思議ですよね。
Sさんの質問: これも元素転換に何か関係するのでしょうか?
先日、ジャーナリスト・稲田芳弘氏のサイトに、酒向(さこう)猛博士の千島学説に関する新刊 『隠された造血の秘密』の情報が
載ったのでお知らせします。
『隠された造血の秘密』のタイトルの他に、「〜腸管造血説と幻の造血幹細胞〜」というサブタイトルがついている。
”幻の”というのがなんとも意味深長です(笑)。
稲田氏の文章をすこし引用します。
***********************
本書の出版は、ある意味でとてもタイミングが良かったようにも思えます。
なぜなら、つい先日も「ミューズ細胞」のニュースが飛び込み、 http://www.kahoku.co.jp/news/2010/04/20100420t15016.htm <--リンクきれ 「再生医療」に対する関心がますます高まってきているからです。 また、3月28日のNHKスペシャルでも「人体製造」が放映され、 切断された指が「妖精の粉」によって再生される映像が紹介されました。 http://blog.goo.ne.jp/liberty7jp/e/2214221e74b1440026d2a0239f9c23ff?fm=rss これら「再生医療」のキーワードになっているものは「幹細胞」ですが、 その事実こそ、まさに「千島学説」の正しさを物語っているのです。 酒向先生が新しく書き下ろされた『隠された造血の秘密』は、 「万能細胞(iPS細胞)」や「ミューズ細胞」「「妖精の粉」等々に登場する、 いわゆる「幹細胞」の正体と真実を明らかにしてくれます。 それだけに、まさにグッドタイミングの出版と言えるでしょう。 **********************
稲田氏は幹細胞と千島学説のことを語られています。その通りと思います。
当サイトでも、先日Muse細胞のことをこちらで書きましたが、皆が大騒ぎするiPS細胞やMuse細胞の発見は、中心的な
本質からはほど遠い所に位置するものであり、それらは千島学説という中心軸の周りで起こる表層的な出来事にすぎな
いものです。これは千島学説を知っている人ならだれでもそう思ってしまうものであり、稲田氏にしても酒向氏にしても、
そう感じておられるわけです。
医学分野では今後、中心(千島学説)に向かって驚愕の発見が相次いでなされていくことでしょう。(キーは血液にある)
サイトにある酒向医師の言葉を引用します。
************************
結局、最新の研究による結論は千島の学説に回帰することになる。
すべての幹細胞の研究は、結局は、 千島というお釈迦様の手の平の中を飛び回っていただけであった、 ということになりそうである
************************
私がいつも感じていることを、酒向氏は「千島というお釈迦様の手の平の中を飛び回っていただけ」と表現された。
うまい表現だなと思います。
Yさんから興味深い情報をいただいたので紹介します。
*********** ところで、NASAが動いているという話があります。 ラングレー研究所の主任研究員Dennis Bushnellが、 NASAでWidom-Larsenの理論モデルに基づいて 常温核融合の実験を行っているということを明らかにしました。 情報を表に出すと言うことは、もしかすると、 かなり有力なデータを積み重ねているのではないでしょうか? ***********
NASAが常温核融合の実験を行っているとは!知りませんでした。
「Widom-Larsenの理論」というものも聞いたことがないものです。Dennis Bushnellとはどんな人物なのか?
YさんはDennis Bushnell氏が次の「World Future 2010サイト」に出ていると教えて下さった。
http://worldfuture2010.wordpress.com/
http://worldfuture2010.wordpress.com/2010/05/04/conquering-climate-change/
後半の「Skeptics such as former U.S. Energy Secretary・・・」の所で、Low-energy nuclear reactors (LENRs)と
Widom-Larsen理論のことが述べられています。Dennis Bushnell氏は、YさんのいうようにNASAのラングレー研究所
の主任研究員とわかります。
検索をすると、Widom-Larsen理論は多く引っかかります。広く知られてきているようです。
New Energy Timesサイトでも次のように出ていました。
この頁には、常温核融合という特異な現象の特徴もうまくまとめられています。
Huizenga's "Three Miracles of Cold Fusion"(常温核融合における三つの奇跡)
1.中性子の放出がないこと。
2.どうやってクーロンバリアを透過するか?の謎(杉岡注:どうして低い温度・圧力で、プロトン同士がくっ付くのか?ということ)
3.ガンマ線やX線の強い放射がないこと。
これらは以前より指摘されてきた常温核融合の特徴です。この特異な特徴を説明するために、これまで多くの理論が
提示されてきました。Widom-Larsen理論もその問題を解くべく2005年に提示された理論のようです。”できたて”の理論
といえるでしょう。
”Dennis Bushnell”で調べたら次も出ました。37ページに載っています。
http://www.newenergytimes.com/v2/sr/WL/2008BushnellEnergyPresentation.pdf
次の”Institute of Science in Society”サイトでは、Widom-Larsen理論(W-L理論)が詳しく説明されています。
これを読むと、W-L理論は中性子に着目した理論とわかります。つまり・・
金属表面に集積したproton(p+) や deuteron(d+)に電子が作用し中性子とニュートリノが生まれる。生まれた中性子は
通常の原子内部の中性子よりは、よほど運動量の小さい中性子(ultra low momentum neutrons:ULM)である。その
速度が遅い、非常に大きな(波長が長い)中性子(の集団)は金属表面で特異な環境を作り出す。その巨大サイズの
中性子(ULM neutrons’ huge size)は、多数の周辺の原子と相互作用することができる(原子にほぼ100%吸収され
てしまう)。この中性子の吸収が引き金となって、元素転換が起こる、また大きなエネルギーが放出される。
以上、web頁の最初の方で説明されている部分をおおざっぱにまとめてみました。
後半ではなぜX線やガンマ線が出ないか?など色々解説されていますが略します。
上記webの解説は定性的でわかりやすいものでした(細部の理論的な所などはもちろんわかりませんが)。
Widom-Larsen理論は発生した運動量の小さい中性子(ULM中性子)に着目した理論であることがわかったわけですが、
できたてほやほやのこの理論は今後様々な検証が加えられていくことでしょう。
中性子に着目した理論というと、日本の小島英夫先生(静岡大学名誉教授)の理論をまず思い浮かべます。常温核融合
の世界で小島理論は有名ですが、小島理論とW-L理論とはどのように違うのか。
はたしてW-L理論は10年後、生き残っているのでしょうか。
まったく解決の糸口すらつかめなかった。とくに不思議なのは、<その2>のSさんが発見した次の規則である。
なぜ元素でこんなことになっているのか?
これは別視点で見れば「質量数の整数が元素をまたいで連続していく。途切れない。」ということである。周期表の最初
と最後の方では破れている箇所もあるが、ほぼ全体では完全に整数が連続していくのである! 連続の謎だ。
なぜこんな美しいことになっているのだろうか?
全くわからないのでYさんに聞いたところ、
これは別に不思議なわけではなく、陽子数と中性子数は偶数の方が安定である。両方偶数の偶偶核が安定で、両方
奇数の奇奇核は不安定。(ワイゼッカー)ベーテの質量公式等にも補正項が入っている・・・
という意味のことを言ってこられた。 ワイツゼッカー・ベーテの質量公式など知らなかったので検索で探すと、次のサイトが見つかった。 http://www.kutl.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld3/3Part2/3P24/liquid_drop_model.htm ここに出ているワイツゼッカー・ベーテの質量公式は、非常に現象論的な公式であり、これからSさんの見つけた規則の
ことなどなにもわからない。上ページを三つほど進むと次ページに出る。
http://www.kutl.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld3/3Part2/3P26/shell_model.htm ここでメイヤーとイェンゼンが提唱した平均ポテンシャルが出てくる。 驚いたことに、陽子や中性子も原子における電子と同じようにある種の中心力?のようなポテンシャルに支配されている
というのである!つまり、電子が順番に低い軌道から埋まっていくように、陽子と中性子も低い軌道から順番に埋まって
いたのであった。
「質量数の整数はなぜか連続していく」
なぜ途切れがないのか、私は不思議でならなかったのだが、これで(ほぼ)わかった気がした。このような特殊なポテン
シャルに支配されているならそういうことになる。
(なぜそんなポテンシャルが存在するのか?まで現代物理でわかっているかは怪しい。このポテンシャルも試行錯誤的、現象論的に出され
たはずである。またポテンシャルの式までサイトには出ていない。)
ともあれ、質量数連続の問題は、自分の中ではある程度解決した感じがする。
解決へのきっかけを与えてくださったYさんに感謝したい。
Sさんからメールをいただいたので紹介します。
************ こんばんは。 「隠された造血の秘密/酒向猛著」を読みました。 腸管造血説を中心に生物学の歴史をまとめた本という感じでした。 中でも気になったのがp160「腸管造血の実像」あたりの内容と p294「第11章プリオン学説によるセントラルドグマ崩壊の危機」です。 腸管造血の実像では 「消化管上皮は大きなアメーバの集まりのような組織で消化とは
本質的にアメーバが食物片を直接貧食しているのと同じ現象である」
というのに驚かされました。 ちなみに、人の血液を採血して直ぐに顕微鏡で覗くと、食物片などが観察されるそうです。 プリオン学説の方は、以前「プリオン説はほんとうか?/福田伸一著」という本を 紹介してもらったと思うのですが、この本に対して反論しています。 というより、千島学説はプリオン説を支持していると考えられます。 確かにプリオン説でノーベル賞を取ったプルシナーは怪しいのですが プリオン説は千島学説の細胞新生説に1つの根拠を与えているようです。 千島学説の理解を深める1冊だと思います。 ではでは
****************
先日こちらで紹介した酒向猛博士の新刊をSさんはもう読まれて感想を送ってくださった。私はまだ購入できておらず
内容が気になっていたのだが、これを読んでますます本を早く読まねばと思った。面白そうだ。
「プリオン説はほんとうか?」(福岡伸一著、講談社ブルーバックス)は私も読んで感激した本である。
ノーベル賞を受賞したプルシナーを一刀両断にした本。プルシナーの受賞は間違っていたのではないか・・と誰もが思うよ
うな衝撃的な内容をもつ。この本で福岡伸一氏は講談社の賞を受賞されいまや売れっ子の流行作家である(もちろん生
物学者でもある)。この説得力に富んだ本に噛みつくとはよほどのことである。酒向博士の眼には別のなにかが映ったの
だろう。生物学の教科書を信じる人にはみえないなにかが。
「消化管上皮は大きなアメーバの集まりのような組織で消化とは本質的にアメーバが食物片を直接貧食しているのと同じ
現象である」という部分はやはり気になる。
腸で”食物が血液に変えられている”ことは千島喜久男博士の研究から確実である(現代医学の骨髄造血は誤り)。
そして腸内微生物(や酵素?)がその役割を担っていると私は思っていたが、”大きなアメーバの集まりのような組織”が
その機能をはたしているのかもしれない。それには元素転換も含まれているはずである。
この状況をながめると、ロシアのヴィソツキー博士による微生物共生組織を使った元素転換の研究や、ケルヴランによる
バクテリアを用いた元素転換実験などを思い出してしまう。
<T.S.さんとのやりとり、元素転換>での最後で私はある問題を提示した。Mg-->Feの問題である。
Mg-->Feという元素転換が腸内微生物によって行われていることは確実であると思う。
それが”大きなアメーバの集まりのような組織”により実現されているとしたら・・、もしそうだとしたらアメーバたちはいったい
いかなる方法でマグネシウムを鉄に転換しているのだろうか。
こちらで紹介したSさんからのメールもあって、「隠された造血の秘密」(酒向猛著、Eco・クリエイティブ)を購入し、いま読
んでいるところである。厚い本なのでまだ3章までしか読めていないが、非常に面白い内容が展開しているので、ここまで
の概要をすこし述べたい。
Sさんが腸管造血説を中心に生物学の歴史をまとめた本」と述べたとおり、本では医学の定説がどのように形成されたか
を丁寧にといていて、またいかに定説などというものが、いかに頼りなく、当てにならないかを思い知らされる内容となってい
る。現代医学における病理学の基礎理論は、19世紀ドイツに君臨した病理学者ルドルフ・ウィルヒョウ(1821-1902)に大
きくよっている。なぜそのようなことになったのだろうか。
細胞はどのようにして形成されるのか?
19世紀、この問題に対し二つの学派の主張が対立した。一つの学派は、細胞は無定形な液状物質から新生してくると主張
する新生説。もう一方の学派は細胞は細胞からしか生成しないとする細胞分裂万能説を唱えた。
シュライデンやシュワンは「細胞は無定形の液体状の物質の中に新生してくる」と考え、この無定形の液体状の物質を
形成液(ブラステーマ)と呼んだ。ロキタンスキー(1804-1878)他多くの学者は「細胞は無定形な液状物質から造られる」と
主張し、この考えが当時の医学会の主流を占めていた。当時のエッカーとケリカーという学者が「赤血球が塊を造った周囲
で細胞が形成される」という千島学説とよく似た説を主張しているのには驚く。この説は体液・血液を重視する考えでもあり
病気の原因は血液のバランスの崩れであるとする。体液のバランスの乱れが病気の原因であるという説は、ヒポクラテス
の時代から主張されてきた生気論とも合致する考え方であった。
一方のウィルヒョウ学派は「細胞は細胞によってのみ増殖する」という細胞分裂万能説を唱えた。この考えは当時、流行
した唯物論哲学や産業革命という流れや、また細菌の自然発生を否定した(今では問題視される)パスツールの実験も手伝っ
て、徐々に新生説を窮地に追い込んでいく。それまで学会を支配していた生気論がウィルヒョウの名声と権威で押さえ込
まれていったのである。そこには有名医学者にして人気政治家、人類学者でもあったスーパースター的存在ウィルヒョウ
の影響力が大きく作用した。機械論的・唯物論的なウィルヒョウ説が新生説(生気論)を圧倒したのであった。
と、本には、このように時代の風潮にのっかって、たしかな根拠もないままウィルヒョウ説が支持されていった様子が生き
生きと描かれている。
ついでに言えば、ウィルヒョウはよい業績も残したが、コッホによる結核菌の発見を批判したり、ゼンメルワイスが発見
した画期的な消毒法に反対したり、いくつもの誤りを犯したことも記されている。ウィルヒョウという有名学者も過ち(思い込
み・勘違い)からは全く逃れられていない。
科学といっても、所詮、人間という阿呆な動物が推論をまじえて作るものであり、それにはその時代の流行・哲学が色濃
く反映されてしまうものだとつくづくと思い知らされる。
酒向博士は「定説も変わるものである」の中で、「天文学で一時もてはやされた「ビッグバン宇宙論」や「ブラックホール
理論」も、最先端では批判される御時勢になってきている。」と述べているが、さすが!である。
そして21世紀の現代医学はウィルヒョウの細胞分裂説を宝物のように大事に守っている。
「隠された造血の秘密」(酒向猛著、Eco・クリエイティブ)を読み終えた。
「千島喜久男は時代を超越した天才」と私は以前から思っているが、本書によってその確信を深めるばかりとなった。
Sさんが「腸管造血説を中心に生物学の歴史をまとめた本という感じでした。」と述べたとおり、近代医学における幹細胞
研究や造血説の解説に多くのページが割かれている。造血幹細胞研究の歴史は”悲惨なものだ”という感想をもった。
中心をおさえていないために(基礎の考え自体が間違っているがために)、枝葉の部分ばかりを大きく膨らませてしまい、
ついに巨大迷路を作った状態となっているのである。膨大な研究が行われてきたにもかかわらず、造血幹細胞の正体
は未だにまったくわかっていないのだ。軽薄な流行研究をふわふわ追い求めては失敗を繰り返してきたのであった。
(千島学説を黙殺してきた当然の帰結といえるが。)
その一方で、現代医学が信奉する骨髄造血を明確に否定した森下敬一博士の実験があった。森下氏は国会の場で
も千島学説(腸管造血説)や自らの実験の有効性を発言。さらに千島や森下らは骨髄造血の数々の矛盾点を指摘して
いる。
現代医学者は固定観念としかいいようのないセントラルドクマ(中心原理)に犯されてしまっているといえる。
酒向(さこう)博士は「幹細胞の可塑性は千島の学説を証明するか?」で次のように述べる。p.284
「確かにパラダイムシフトの時代であるから、馬鹿の一つ覚えのお題目のように細胞分裂万能説をいつまでも
唱えていたのでは時代遅れになりそうである。例えば、脳の神経細胞が再生しないと考えられてきたのは、
そこに細胞分裂像がほとんど存在しないからである。細胞分裂像がない臓器は再生しないと考えられていたの
である。しかし、放射線被曝マウスや組織培養の実験では神経細胞幹細胞が証明され、神経細胞が他の細胞
に分化したり、他の細胞から神経細胞に分化してくる事実が証明されたのである。
・・・・・・・・・・
これを見ると、千島が1950年代に唱えた「すべての組織細胞は可逆的分化能をもつ」という学説が徐々に
証明されて真実味を帯びてきたように見えるのである。」
酒向博士は、医学者としての冷静さを保つことに注意を払いながらも、千島学説を完全に支持しており、現代医学に千島
学説を加えることで今の混迷が一挙に解消されることを説いている。
そして、「プリオン説はほんとうか?」(福岡伸一著、講談社ブルーバックス)で、プルシナーを批判し、彼のノーベル賞
受賞は間違いだったのではないかとぶった福岡伸一氏自身が、なんと現代医学のセントラルドグマに毒されていた可能
性があるのである!
「プリオン説はほんとうか?」に批判を加えた11章「プリオン学説によるセントラルドグマ崩壊の危機」は一読に値する。
カラクリの裏にさらに別のカラクリが隠されていた・・ということのようである。
さらに驚いたことに、酒向博士は、なんとガストン・ネサーンを稲田芳弘氏らと訪ね、そしてネサーンが発明した超高分解
能顕微鏡ソマトスコープを覗いていたのだ!超微小生命体ソマチッドを観察しているのである。
引用する。p316
「2009年6月、私は作家である稲田芳弘氏のグループとカナダのモントリオール郊外のシェルブルックにある
ネサーンの研究室を訪れ、世界に一台しかないソマトスコープで生きた血液を観察するという、千載一遇の機会を
得ることができた。
ソマトスコープで採血直後の生きた血液を観察すると、美しい群青色の背景の中で無数のソマチッドが蠢いて
いる様子を生々しく観察することができる。現代の生物学はそのような存在は一切認めておらず、血液中でゴミが
ブラウン運動をしているものであると結論している。しかし実際にソマトスコープで血液を観察した後に、ネサーン
がソマチッドと呼んだ存在をゴミであるなどと考える人間がいたら、その人の知能程度は幼稚園児レベルであると
言いたい。小学生でも、何かの生き物が動き回っていると答えるに決まっている。ソマトスコープを一度でも見れば、
「現代の生物学がその根底から間違っている」という現実が痛いほど実感できるのである。」
酒向氏は大学院時代、生体サンプルを顕微鏡で観察されていた際、さかんにゴミのようなものが動き回っているのを見て
いた。それを先輩に聞いても「多分、ゴミが入ってブラウン運動をしているだけだよ」という答えしか得られなかったそうである。
分解能の低い顕微鏡では明確にはわからなかったのだろうが、酒向氏は生命体が自らの意思で動いているように見えた
そうだ。
そんな経験をもつ酒向氏がソマトスコープを覗いたときの衝撃はどれほどのものであったろうか。
ネサーンによれば、ソマチッドは16段階にその形態を変化させる”ソマチッドサイクル”を示し、その形態変化を観察すること
により人間の免疫力の状態を把握できるそうである。ソマチッドの状態は人間の健康のバロメータと言えそうだ。
千島学説とネサーンのソマチッドは大いに関係している。
学者はなにをもたもたしているのか。
夢エナジーさんから、インドで開催されるICCF16の情報をいただいたので、お知らせします。
(私はまだよく読めていないのですが、速報としてお伝えします。)
夢エナジーさんのサイトにも掲載されています。
2010.06.17 <ICCF16(in インド・チェンナイ)情報>
ICCF16(16th International Conference On Condensed Matter Nuclear Science)は、2011年2月6日〜11日まで、イン ドのチェンナイで開催されます。インドでICCFが開催されるのは初めてです。 http://www.iscmns.org/iccf16/ 日本からは、国際諮問委員会【International Advisory Committee】のメンバーとして、Yasuhiro Iwamura先生とAkito Takahashi先生が参加されます。 http://www.iscmns.org/iccf16/Committees.htm 6月14日に開設された出来たてホヤホヤのサイトですが、案内を見るとインドで国を挙げての開催であることが伺えます。 http://www.iscmns.org/iccf16/Announcement.htm ICCF16の会場は以下の通りです。 Convention Centre GRT Grand 120, Sir Thyagaraya Road, T. Nagar, Chennai - 600 017 Tamil Nadu, India Phone: +91-44 2815 0500 / 5500 Fax: +91-44 2815 0778. 開催前後のタイムスケジュールは以下の通りです。 http://www.iscmns.org/iccf16/important_dates.htm ====================
チェンナイというのは昔のマドラスですね。マドラスの方が言葉の響きとして私は好きですね。
天才ラマヌジャン(数学者)はこのマドラスの港からケンブリッジ大学のハーディーの元へと旅立ったのだと思います。
ICCF16が、そのラマヌジャンの故郷の近くで開催されます。
久しぶりにNew Energy Timesのサイトを眺めていたら、Coferencesのページで、
ARL Army Research Labs LENR Workshop June 29, 2010
と出ていた。
アメリカの陸軍研究所で、常温核融合のワークショップがつい先日行われたようである。前にYさんが「米国の陸軍が
Cold Fusionに興味を持ち出している」と言っていたと思うが、おそらくそれと関係があるのだろう。
「Army Research Labs LENR Workshop」をクリックすると、そのプログラムが出ているのでそこで誰がどんな発表をしたか
がわかる。Cold Fusionの常連研究者の名前が並んでいる。
Mike McKubre,George Miley,Mel Miles,Yeong Kim など・・。
そのページの上の右にあるslide presentations をクリックすると、なんと発表された内容のスライドを見ることができる。
上はMcKubre氏(マックーブルと読むようだ)のものだが、過剰熱を最も多く発生させる最適なD/Pd比などの精密なデータ
を蓄積した貴重な資料に思える。
McKubreは、Cold Fusion界にあってはよく目にする名前だ。スタンフォード大学のSRI研究所で古くから研究している人で、
水野忠彦先生の「核変換」(工学社)にも登場する氏はおそらく1990年代はじめから研究している最古参の一人といえる
だろう。
最近でこそ「常温核融合なんて嘘だ」なんて時代遅れなことをいう人もいなくなったが(いやいますか?笑)、現在まで
Cold Fusionを研究しつづけている人たちは、15年ほどの長いトンネルのような真っ暗な時間をもたなければならなかった。
その間もMcKubreらは黙々と実験を続けてきたわけである。
日本で初期から続けている人といえば、水野忠彦先生、高橋亮人先生、山田弘先生、岩村康弘先生、小島英夫先生、
荒田吉明先生など・・の名前が思い浮かぶ。
3年ほど前、JCF8が同志社大学で行われた。
荒田吉明先生の講演など何かと話題の多かったJCF8も無事終わり、最後に規定によりJCF会長の交代選挙が行われた。
新会長には北村先生が選ばれた。(私もその場にいて票を投じた)
高橋先生は2期8年?も会長を務められたわけで、本当に「ご苦労様」といった感じであった。
そのあとすぐ、同志社大学のレストランで小パーティがJCF8参加者で行われた。
宴も終わりのとき、「常温核融合が続いてきたのも、高橋先生のお陰で・・」と私は恐る恐る先生に声をかけた。すると、
「多くの人がやめていった」
先生は小声でそういわれた。たしかにそういわれた。
1週間前に、Yさんから「毎年恒例のMITでの研究会が、本日行われているようです。」との連絡を受け取っていました。
調べたら、COLD FUSION TIMES のウェブサイトに出ていたので、お知らせします。
ページ上側に会議での発表風景の写真、その下に
2010 COLLOQUIUM on LATTICE ASSISTED NUCLEAR REACTIONS (LANR/CF) at MIT
とあり、参加者の名前が並んでいます。
S. Chubb やP. Hagelstein などは常温核融合でよく目にする名前です。ちょうど一週間前(7/18)に開催されたんですね。
高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)の著書「常温核融合2006」(工学社)によると、S. Chubb やP. Hagelstein は、
Cold Fusionを説明する独自の理論を打ち立てているようです。
S. Chubb はT.Chubbとともにコヒーレント・ブロッホ状態モデルというモデルを、P. Hagelstein はフォノン結合ゲージ理論
という理論を作っているようです。
上記本p.69から引用すると、
「一方、チャブ-チャブ(Chubb-Chubb)(71〜74)やヘイゲルシュタイン(Hagelstein)69,70)は、「超多数系」(1万個以上の重水素
(D)を含む金属格子系)でフォノン媒介により「DD」反応が束縛されてクーロン遮蔽やヘリウム(He-4)への出口が優先す
るとするモデルを打ちたてようとしている。
前者がミクロな少数多体空間でのコヒーレンス(chherence)を問題としているのに対し、後者が百万程度の多数格子系
でのコヒーレンス(chherence)を取り扱っている。格子系の秩序を反応のバックグランドを(Back-Ground)としている
ところは共通している(図47)。」
とのことです。詳しくはわかりませんが、とにかく、両理論はよく似ているようです。
Y.K.さんから、材料科学分野での新しい発見に関するお便りをいただいたので紹介します。
************************
ところで ご存知と思いますが、個人的に超びっくり!な記事でしたので。 「九州大学、「水素脆化」を超える量の水素で、金属の強度が向上することを発見」 http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20100705/235035/ http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2010/pr20100701/pr20100701.html うーん メカニズムや方法がいまひとつ把握できませんが、すごすぎ! ではでは。 ************************
水素脆化の定説を覆す発見であり、面白いニュースです。
上のURLより下の方がはるかに詳細にわかりやすく書いてあるので、下のサイトを見てください。
そこにはこれは、九州大学 村上敬宜氏 (産業技術総合研究所 水素材料先端科学研究センター長)らの成果であり、
「水素が金属材料の疲労強度特性を低下させる「水素脆化」という過去40年来,ミステリーといわれてきた現象
を解明する重要な発見」とあります。
材料中に「水素を入れれば入れるほど強度が低下する」というのが定説だったわけですが、逆に強度が増す場合がある
ことを発見した、ということのようです。
水素脆化というのは常温核融合にも少し関係するのかもしれません。たしか水野忠彦先生も「核変換」(水野忠彦著、
工学社)かなにかで、水素脆化に関することを書かかれていたと思います。またY.K.さんが別メールで指摘されたのです
が、重水素ではどうなのか?も気になるところであります(上記ニュースは水素)。
サイトの説明でいま一つはっきりしない面もあります。いつも強度が増すのか?あるいは強度が増す場合があるのか?
そこがわかりにくい。おそらく後者ではないかと思いますが、とくにかく定説を一部崩したことには変わりないということの
ようです。
結局、教科書の記述が間違っていたことを言っているわけで、今後この領域の教科書を訂正する必要があるのでしょう。
教科書というのは、その時代を支配している説を書いているだけなのですが、さも現実がそうであるかのように書かれて
いるので注意する必要があります。仮説にすぎないものをさも現実がそうであるかのように書いてある。”教科書を信用
しない”という視点をもっていると新現象・新発見を逃しにくいと思います。
サイト(下URL)には、
「この結果をMetallurgical and Materials Transaction A に投稿したところ,過去30年の水素脆化の研究には
このような報告例が皆無であったことから,過去の研究結果と矛盾することを理由に,最初は掲載拒否の審査
結果を受けました。しかし,審査委員との1年間余りの激しい議論の末,審査委員の理解を得ることができ,この度,
掲載の決定を受けました。」
とありますが、今回のような教科書を書き換えるような発見の場合はこのように激しい抵抗にあいます。村上さんらはよく
がんばりました。
科学の基礎、根本原理に関するものほど、その抵抗は激しさを増します。科学の全分野に影響を与えるような根本原理
になると、それはもう迫害?となって襲ってくるわけで、常温核融合や千島学説などがその好例と言えるでしょう。
ビッグバン理論やクォーク理論などの仮説にすぎないものが現実のごとく書かれているわけです。
Yさんから、「New Energy Timesの特集号が出た」とのメールをいただいたので紹介します。
****************** New Energy Timesの特集号が出ましたね。 http://newenergytimes.com/v2/news/2010/35/NET350.shtml 最近は、あまり刊行されていなかったのですが、 今回はかなり詳しい記事です。 英語ですが・・・ *****************
すごい特集が出ましたね。Yさんは「最近は、あまり刊行されていなかった」と言っていますが、こんな特集があったことすら
知りませんでした。今回のはJuly 30, 2010とあるので、たった2日前にできたものです。
常温核融合に関する最近の話題、トピックなど主要なものがほとんど網羅されていて、最新情報を把握するのにはうって
つけのものと言えます。ただ量が非常に多いので、私も昨晩ざっと目を通したくらいです。
目についたのは、Widom-Larsen理論(W-L理論)に関するページですね。それもよく読めていませんが、Cold Fusionを
説明する有力な理論として、最近これが出てきているのかなと思いました。もちろん、この理論の正しさが証明されたなど
ということはなく、常温核融合を説明する有力理論の候補の一つとして浮上してきている感じを受けます。(他にいろいろ
な理論が提出されているので)
W-L理論に関しては、主に下方の
13. Widom-Larsen Theory Simplified
14. Larsen's Vision of LENR Technology 15. Development of the Widom-Larsen Theory of LENRs 16. Reader's Guide to Larsen Slide Presentations あたりに出ています。
サイトの上部がWidom-Larsen理論のULM(運動量の小さい巨大サイズの中性子)の絵で飾られているところを見ると、
特集を書いたSteven B. Krivit氏は相当この理論に入れ込んでいるのかもしれません。
Widom-Larsen理論に関しては、当サイトでも
で少し紹介しました。
あと、北村晃先生(神戸大学教授)と高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)のICCF15(ローマ)の報告も載っています。
13.Report on 15th International Conference on Condensed Matter Nuclear Science
これは前に一度紹介したレポートだったと思いますが、はじめて見る写真もいくつかあったりして興味深いです。
階段での集合写真はやはりいいですね。最前列の中央に高橋先生、そのすぐ後ろに北村先生の姿が見えます。
高橋先生は後ろを向いておられます。
JCMNS(Journal of Condensed Matter Nuclear Science)のVol.3が出たようです。高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)
からJCFメンバーへの連絡でわかりました。
次のISCMNSのライブラリをクリックください。トップから少し下にある”Vol3”の論文群が今回新たに追加されたものでは
このライブラリには古いものから最新のものまで膨大な数の常温核融合関連の論文が集められています。
ISCMNSのホームページは次のURLとなります。
http://www.iscmns.org/CMNS/CMNS.htm ISCMNSとは、凝集系核科学(Condensed Matter Nuclear Science)の国際学会です。たしか高橋先生も会長を務められ
たことのある学会です。
ISCMNSのサイトを見ていると、そのNewの中になんと、ブラックライト・プロセスが紹介されているのがわかった。
(中より少し上のところ)
Black Light Power announces 50 kW thermal generator.
とあり、説明文と一緒に記されている。
それは50kWのエネルギー取り出しに成功したことを伝えるものであり、今後のプランが書かれている。
このブラックライト・パワー社のサイトには、ブラックライト・プロセスの様々な情報が載っており、更新もどんどんと行われて
いて勢いを感じさせる。ブラックライト・パワー社は様々な会社とライセンス契約を結んでいる情報が掲載されていて、事態
はよい方向に進んでいる模様。サイトでは、自動車への利用も考えられているようだ。
常温核融合は再現性に難があるが、ブラックライト・プロセスはそのような問題はないようであり、Cold Fusionがもたもた
している間にあれよあれよという間に普及していく可能性がある。
ブラックライト・プロセスは、常温核融合とはまた違った形のエネルギー取り出しの新技術である。非常に簡単にいえば
触媒を使って水素原子がハイドリノに収縮する過程で出る余剰エネルギーを利用するものである。
日本では技術ジャーナリストの故・山本寛氏がさかんに紹介されていたものであり(当サイトでも多く紹介)、氏はJCFでも
積極的に発表・紹介されていた。が、しかし、ブラックライト・プロセスに注目する学者先生はほとんどいなかったのである。
そんな状態であるから、Cold Fusionの世界では無視されているものと思い込んでいたので今回のISCMNSのサイトで
”Black Light Power”を見つけ、余計に驚いてしまった。
ちなみに、当サイトでは<その13>に限ってみると次のところで紹介している。
< ダムと地震、ブラックライト・プロセス >、
山本寛氏の名著「水素プラズマ エネルギー革命」(山本寛著、工学社)によると、ブラックライト・プロセスは、ヒーター、
分散型電源、自動車用動力源、化学材料などへの利用が考えられているようだ。p.171から引用する。
******
ブラックライト・プロセスで自動車が走る日がやってくる
近年、排出ガス規制や燃費向上のために、トヨタのプリウスに代表されるハイブリッド自動車の普及が進んでいる。この
ハイブリッド自動車のエンジンの代わりにブラックライト・プロセスによる分散型電源を搭載すれば、電力の一部で水を電気
分解して作った水素を燃料とする自動車を構成することができる。
エンジンとブラックライト・プロセス動力源の代表的な特性値の比較を図10-5に示す。1回の給水で15000〜30000マイル
走行するが可能になり、給水は定期点検のときに行えばよいとしている。
******
このようにブラックライト・プロセスの有用性が示されている。
この山本氏の本が出たのは平成17年であり5年も前である! ブラックライト・パワー社のサイトには自動車への利用を
計画している図が掲載されている。この方面の研究は非常に進展しているのではなかろうか。
以前「15年後の技術を知りたければ山本氏の本を読めばよい」と書いたことがあるが、改めて、山本さんという人は
恐ろしいほどに先見の明があった人だと思うのである。
なんと、R.ミルズがこの8/24にアメリカ化学会のナショナル・ミーティングで発表したと出ている。たった5日前である!
Dr. Mills presented “Thermally Reversible Hydrino Catalyst Systems as a New Power Source” at the American Chemical
Society 240th National Meeting and Exposition in Boston, MA, on August 24, 2010. ・・・・・
”click here.”でプレゼンの資料を見ることができる。ブラックライト・プロセスの基礎と応用が綺麗にまとめられている。
ミルズらはブラックライト・プロセスの革新性と巨大な応用性を積極的にアピールしている。
常温核融合もそうだが、ブラックライト・プロセスが世界最大の科学学会であるアメリカ化学会(ACS)で取り上げられるとい
うことは、もはや科学界ではブラックライト・プロセスは完全に認められた存在(現象)となったといえるのかもしれない。
ブラックライト・プロセスの理論に関しては私は概要を山本寛氏の本で知っている程度である(ミルズ論文を詳細に見てい
るわけではない)。正直なところ疑問点もある。けれどもブラックライト・プロセスは実験的には確実な現象である点がまず
重要なのである。”実験的に確実な現象”という点はCold Fusionも同様である。
時々理論面の不完全さを捉えて「科学とはいえない!」などとトンチンカンなことを言う人がいるが、私に言わせればその人
は「私は科学を知りません」と白状しているようなものである。
科学で最重要視されるのは実験結果である。実験の結果がまず最初にある。
理論はそれを説明するための手段にすぎない。
実験の結果が確実でありそれを構築する理論がなかなか生まれない場合、「教科書的な視点から逸脱したなにかがある、
人間がまだ気づいていない自然の神秘が現れてきている」と考えるのが自然だ。理論構築に際して革新的な思考が要求
されるということなのだ。
Cold Fusionやブラックライト・プロセスという革命的なものへの理論的説明には発想の大転換が要求されるのであり、理論
構築に時間がかかるのは当たり前なのである。
常温核融合は現象的には確実だが再現性に難がある。これを捕らえてまた文句を言う人もいるのだが、この場合も”確実
に起こっている”ことが重要視されなければらない。発見されていない未知のパラメータに人間が気づいたとき、再現性の
問題もクリアできるだろう。(再現性に関しては小島英夫先生(静岡大学名誉教授)が述べる”Cold Fusionはカオス的な性質を帯びている
から再現しにくい”という視点もある。)
もう一度言っておきたい。科学は実験結果が最重要である。これを出発点としなければならない。
といっても、わからない人が多いんだよなあ・・・
アメリカ化学会(ACS)の来春のNational Meetingで、New Energy Technology Symposiumが開催されることがわかりまし
たのでお知らせします。JCF経由で北村晃先生(神戸大学教授)からの連絡でわかりました。
アメリカ化学会ACSの常温核融合関連のシンポジウムとしては、これで4回目の開催となります。
次をクリックしてください。
New Energy Technology Symposium . Organizer: Jan Marwan
(Division of Environmental Chemistry) American Chemical Society National Meeting, San Francisco, CA, March 21 - 25
3月21〜25の日程で行われるようです・
ICCF16, Chennaiも同時期にある関係で開催があやぶまれていたようですが、Jan Marwanの努力により実現したそうです。
世界最大の科学学会であるアメリカ化学会が4回も常温核融合を取り上げるというのは、大変なことです。
Cold Fusionはもはや完全に市民権を獲得したと言えるでしょう。
常温核融合は、過剰熱のみならず、元素転換(核変換)というスーパーテクノロジーに関係するものであり、いまや科学の
最先端に躍り出たともいえるのではないでしょうか。
さらにまた別の情報があります。
これもJCF経由で高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)からの連絡でわかったことですが、9月17−20にイタリアのシエナ
大学セミナーセンター(Certosa di Pontignano)で開催される国際ワークショップで常温核融合の約20件の研究発表が行
われるとのことです。次にプログラムがあります。
日本からは4件の発表があるようです。
「9th International Workshop on Anomalies inHydrogen / Deuterium Gas Loaded Metals」とあるので、気相系(ガス系)の
研究が中心のようです。
高橋先生、北村先生の名前があります。ということは発表されるのでしょう。期待したいところです。
あと沢田先生、日置さん(豊田中央研究所)の名前も見えます。
Talbott Chubb は「Arata and Zhang Pressure Cycling of Pd-Black and ZrO2 + NanoPd Catalyst 」と題して、荒田吉明
先生関連のナノ粒子実験について発表するようです。題から日置さんと高橋先生の発表もおそらく荒田実験に関連する
と思われます。
アメリカ、イタリアでこのように発表がなされていきます。両先生からの連絡に感謝致します。
Cold Fusionの本が、物理学では世界最高レベルの学術団体であるAmerican Institute of Physics (AIP, 米国
物理学協会)から出版されたようです。高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)からのJCF経由の連絡でわかりました。
AIPのサイトに次のように宣伝されています。ページ右上の「View PDF・・」でその内容(目次だけですが)を見ることが
できます。
pdfには"A.Takahashi"ほか多くの日本人研究者の名前が見えます。異色の元素転換研究で知られる"V. I. Vysotskii"
(ヴィソツキー)の名もある。
ここ3年連続でアメリカ化学会ACSでは常温核融合のシンポジウムが開催されたりして、Cold Fusionの注目度が世界的
に上がってきているわけですが、ついに物理学の場にも飛び火した!といえるでしょう。
それもApplied Physics LettersやJournal of Applied Physicsという有名雑誌を発刊する世界最高峰の物理系学術団体
からの出版となったのですから、まさに画期的な出来事といえます。
物理の方ではいつごろ取り上げられるのかな?と思っていたのですが「意外に早かった」と思いました。
これを契機にCold Fusionへの関心がますます高まっていくことでしょう。
いま現在イタリアのシエナ大学で常温核融合のワークショップが行われています。先日こちら(の後半で)お伝えしたとおり
です。プログラムの内容が更新されたようなので、お伝えします。
前回分は内容と発表者が(たしか)羅列されているだけでしたが、今回のは9月17−20日間の時間割が示されています。
日本人の発表は3名のようです。
沢田先生、北村先生、そして豊田中央研究所の日置氏の3名です。
前回はたしか高橋亮人先生の名前も挙がっていたと思いますが、上のプログラムには見当たりません。高橋先生は
最近北村先生との共同実験が多いと思うので、北村先生が代表でということなのかもしれません。
プログラム中Francesco Celani氏の所には、”Opening Address ”とあります。これはオープニングの挨拶を行うのだと思
います。”Celani”は”チェラーニ”と読むようです。私は、Celani氏をJCF6(東工大)で実際に見たことがあります。JCF6で
ある研究者から「チェラーニはイタリアで有名な(力のある)物理学者なんだ」と聞きました。イタリアのCold Fusionをひっぱ
る中心人物の一人といえるでしょう。
高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)の著書「常温核融合2008」(高橋亮人著、工学社)でCelani氏のことが書かれ
ています。一部、引用します。
p.226
『チェラーニは、もともと核物理屋で、アルプス・グランサッソのトンネルの中で宇宙線の中性子やニュートリノの
観測をしていた。1989年来、常温核融合に引き込まれたのである。
日本にもよく訪れて、材料入手で田中貴金属に出入りしているうちに、そこで彼女を見つけた。今の夫人で
ある。「コールドフュージョンでホットフュージョンが起こった」と皆から冷やかされた。奥様はイタリア語がぺらぺら
となり、かわいいお嬢さんに恵まれて、サクランボの木々に囲まれた田園の家で元気に暮らしている。
チェラーニが中心となって、イタリアでも常温核融合研究のミニ学会が2002年発足した。日本のミニ学会JCFは、
1999年発足したが、後で述べる。チェラーニは、JCFの会員でもある。』
引用を書いているうちに、気づきました。チェラーニはJCFの会員だったのですね!
JCF6では、高橋先生がチェラーニを呼ばれたのかもしれません。
JCF11は岩手大学にて開催されることが決まったようです。その情報がJCFサイトに掲載されています。
「最深情報、EVENT」の所をクリックしてください。次の画面が表示されます。
JCF11(CF研究会第11回年会)開催御案内
平成22年12月11日(土)〜12月12日(日) 会場
岩手大学工学部一祐会館
「詳しい情報は、こちらを・・」の”こちら”を選ぶと、会場へのアクセスや発表形式の詳細情報が得られます。
直接的には次をクリックしてください。
以上。なんとあと3ヶ月もないという状況であります。これまではもっと早めにアナウンスしてくれていたはずですが、今回は
なんとも余裕のないスケジュールとなっています。
速報まで。
New Energy Timesのブログを見ていたら137FilmsのCold Fusion Filmの予告版が出ていたのでお知らせします。
”Posted on September 24, 2010 by Steven B. Krivit” とあるので、昨日アップされたものです。
Cold Fusion Film “The Believers” Up for Sale
これは常温核融合のドキュメンタリー映画と思われます。1989年のフライシュマンとポンズの会見の模様なども映ってい
ます。映画のタイトルは”The Believers”とかっこいいものです。
ブログを一部引用すると、
Chicago-area residents and part-time filmmakers Clayton Brown and Monica Ross of 137 Films have been on the
“cold fusion” trail for a few years now, struggling to bring their film, a documentary about “cold fusion,” to market.
・・・
とあります。
137 FilmsはたしかICCF15(ローマ)で取材に来ていたと思います。Dankan?などにもインタビューを行っていたはずで
す(写真がありましたから)。常温核融合の映画を作っているんだなと思っていましたが忘れていました。それがまもなく
リリースされるということなんでしょうか。
中部電力・熊澤孝夫氏とのやりとりから、北海道大学で開催された原子力学会秋(9/15〜9/17)の大会で、熊澤氏らは
昨年に引き続いて水トリーの発表をされたことがわかりました。氏の了解を得たので、その論文を紹介します。
熊澤氏によれば、今回の発表は、
「@脈動的な日変化を観測、A課電中の放射線も課電終了後の残留放射線も同じ発生源というのがポイント」とのことです。
たしかにH08の論文を見れば1日単位の脈動変化が見られます。ただ、その脈動の原因までは言及されていないのでそれ
は今後のテーマということなのでしょう。
上記の論文を見ると、これはここ数年熊澤氏らが研究されている内容の継続的、発展的なものといえます。昨年東北大学
発生源(ガンマ線源)が何処からやって来たのかはまだ不明とのことですが、それがわかれば大きな成果となるでしょう。
今後の研究に期待したいところです。
イタリアのシエナ大学で行われた国際ワークショップの北村先生(神戸大学教授)による報告が出たのでお知らせします。
JCF経由の連絡でわかりました。
JCFの「最新情報、EVENT」のページに掲載されています。
直接的には次をクリックしてください。
この報告には、荒田吉明先生の実験に触発されてCold Fusionの世界ではGas系(&ナノ粒子)の実験が広く行われ
ていることが述べられています。私自身の興味をいえば、あまり元素転換と関係のない荒田系の実験は面白味に欠ける
ものなのですが(ほとんど熱だけなので)、まあいまの流行がその方向に行っているのならし方がないんですかね。
こんなことをいうと「なにをいっとる!」と叱られそうですが(笑)。。
どうも頭を離れないで気になっているものがある。<T.S.さんとのやりとり、元素転換>の最後で、私はMg-->Feの元素
転換を示唆した、そのことである。つまりこれはマグネシウムから鉄への元素転換だが人間の体内(腸内)でこの核変換が
行われていることは、先の考察からほぼ確実ではないかと思う。
Cold Fusionの世界ではこのような、生物学的元素転換と絡んだようなことは、ほとんど話題にもならないが、しかし人間
の血液に関することでもありそれがいとも簡単に腸内で実現されている(おそらく微生物による)ことを考えると「気になって
し方がない」のも当然と読者は理解してくださるはずである。
さて、その11他でケルヴランの様々な研究を紹介した。ケルヴランは
という4つの驚異的な規則(ループ)を発表している。ケルヴランの研究その他の現象を合わせて経験的に出された規則だ。
それを見ても直接的にはMg-->Feは出てこない。
<アルカリ・ループ>を見ると、植物の葉緑素に含まれているMgは腸内微生物(or酵素?)により、CaやNaやKなど非常に
重要な元素に転換され利用されていることが推測される。とすると・・、直接的にMg-->Feとするのではなくて、Feはまったく
別の元素から何段階もの過程を経て再構成されているのだろうか?
(そんな非効率なことをするのかなあ。ケルヴランも気づいていない方法で一挙にMg-->Feへ変えているのではなかろうか。)
わからないが、<ケルヴランの「生物学的元素転換」 No.4>での@C + C=Mgの逆反応 Mg = C + C を利用して、
一旦MgをCにした後に、< C --> Fe >などとも関係してFeを作っているのだろうか?
あまりにも複雑すぎてまったくわからない。何千ピースというジグソーパズルを組み立てるような複雑さがある。
食物を消化することにより腸内には様々な元素があるのだから、おそらく単一のルートではなく複数のルートで鉄(Fe)を
作っているのだろう。血液のヘモグロビンという重要な構成要素の一つであるFeを、単一のルートだけで作っているとは
考えにくい、あまりに危険!万が一の場合に備えて様々なルートを用意しているはずである。
今回は結局まとまりのない、よくわからない文章になってしまった。申し訳ない。(じつはまとめるつもりで書き始めたのだが
途中でそれは勘違いとわかった。)
ただほぼ確実に言えることは、動物の腸内では微生物によって様々な元素転換がなされているということ。そしてそれは
現代科学ではまったく解明されていないことなのだとは言えそうだ。
New Energy TimesのSteven B. Krivit氏のブログを久しぶりに見たら、多くの新情報がアップしてありました。
中でも昨日10/28にアップされた「LENR ? “A Magnitude 10 TechnoQuake”」は極めて興味深いものです。
なんとNASAの研究者Joseph Zawodny氏がNASA関連の”National Institute of Aerospace”のサイトで常温核融合を大きく
報告しているのです!
Krivit氏のブログでも目的のパワーポント(ppt)に行き着くことができますが、”National Institute of Aerospace”サイト
での「Joseph Zawodny, NASA LaRC - Energetics」をクリックするとそのpptが出てきます。
Zawodny氏は様々な可能性のある未来技術を考察していますが、Cold Fusion(LENR)に最も大きな関心を抱いている
ことがわかります。「・・perhaps the most disruptive technology -a magnitude 10 TechnoQuake!」と
マグニチュ−ド10の超巨大地震にたとえています。TechnoQuakeとは面白い表現ですね!
disruptiveは”破壊的な”とかそんな意味。
た常温核融合の本の出版を取りやめるという暴挙に出たようです。上のKrivit氏のブログでもその情報がすこし載っていま
すが、AIPはまったく情けないことをしたものです。
3年連続でCold Fusionのシンポジウムを開いたアメリカ化学会ACSとは大違い!AIPはその歴史に大恥を刻み込んだと
言えるでしょう。
私はケルヴラン研究で有名な朔明社・高下氏のブログ「暗合する星位」をよく読んでいるのだが、先日ちょっと気になる
記事が載ったので紹介しておきたい。
その記事とは2010/10/25のブログ”Course on Biological Transmutations”である。来年2月にインド、チェンナイで
開催されるICCF16でヴィソツキー博士らの特別講演が予定されていることが紹介されている。じつは私もICCF16サイト
を見て以来それが気にかかっていて、今回ブログで高下氏も関心を示されていることがわかり「おっ」と思ったわけだが、
ヴィソツキー博士らキエフ・グループの研究にも詳しい高下氏が関心を示すのはまあ当然といえば当然なのだが。
さてICCF16でのヴィソツキー博士らの扱いを見ると、ちょっと別格扱いしているふうにも見え、インドが博士らの研究を
高く評価していることが見てとれる。常温核融合では異色に属する生物学的視点による研究にインドが興味を示した点
にまず注目いただきたい。
高下氏は「昨年の10月にリプリントされたキエフ・グループの著作もインドのペンタゴン・ハウスから出版されており、経済
成長著しいインド では特に放射性廃棄物の処理問題に関連して彼らの研究が注目されているようである。」と書いている。
なるほど、インドでは放射性廃棄物の処理にキエフ・グループの研究を応用しようとしているわけですね。原発関係なんだ、
なるほど、なるほど。放射能を消し去る研究も行っている博士らの研究を重視するわけである。
高下氏HPのどこか(ブログ以外のページ)で、ヴィソツキー博士らが初期のICCF会議において、微生物系試料を用いて
放射性物質の放射能を消し去るという驚くべき研究(MCT技術)を発表したと紹介されていたが、それはかなり初期の研
究の紹介であった。以来キエフ・グループは再現性等も含めて飛躍的に研究を発展させているということなのであろう。
いずれにしても生物学的視点にたった研究を重要視するインドの態度はさすがと思う。
どうも私には表面的な華々しさとは裏腹に、物理的視点にたった常温核融合研究は停滞感があるように思えてならず、
なぜ全くの別角度から成果をあげているキエフ・グループの研究が注目されないのかがわからなかったのだが、今回インド
がその態度を示したわけで、これでCold Fusion界にもう一本の太い道筋が加えられるきっかけになるのではないかと期待
してしまうのである。
先日、11/8の産経新聞に「皮膚から”血液のもと” カナダの大学 iPS細胞使わず」という記事が載った。これは
カナダのマクマスター大学がiPS細胞を経ずに皮膚細胞から直接血液をつくることに成功したことを報告したものであった。
サイトを検索すると、次のように大きく報じられている。
naturenews(英文)
優れた研究といえるが、これは当サイトでも何度も取り上げてきた千島学説を再確認しているにすぎないものともいえる。
なぜなら赤血球から各種細胞への分化、あるいは各種細胞から赤血球への逆分化は半世紀以上前に千島喜久男博士が
発見、主張していたものだからである。簡単に書けば
赤血球<-->各種の細胞
となる。
赤血球は途中白血球などを経由して肝細胞、皮膚細胞、生殖細胞、ガン細胞など様々な細胞に自由に変わっていき、また
逆も可能なのである(逆は飢餓状態などで起こる)。この驚異的な事実を半世紀以上前に証明していた。それは千島学説の
中の第一原理、第二原理としてつとに有名である。途中で万能細胞(iPS細胞等の)を経由するなどというそんな遠回りをせ
ずとも、直接的に赤血球から色々な細胞に変化できるのだ。ちなみに現代医学では赤血球はいつまでも赤血球のまま!と
している。
赤血球こそ万能細胞といえる。血液の神秘にまだ現代医学は気づていない。
これからも千島喜久男博士の研究を追確認する発見が数多くなされていくはずだが、今回のマクマスター大学の発見は
その一つといえる。
現代医学はどんどんと千島学説に近づいている。半世紀遅れで。
昨日、JCF経由で岩手大学の成田先生からJCF10の論文集(議事録)が出たと報告があったのでお知らせします。
次のものがそれです。
JCF10は今年3月に東京の八王子で行われましたが、私も少しだけ出席したので当サイトではこちらで報告しました。
ただ私の報告はあまりに荒っぽいものなのでよくわからなかったと思います。上記論文集でJCF10の全容がようやく明ら
かになったといえるでしょう。
ざっと、眺めたところ・・
Norman D. Cook氏(関西大学)の論文が目にとまりました。なかなか面白そうな発表をされていたんだ、と思いました。
序文で、ウィーグナー(量子論で有名)が1937年に!発表したのと同種の古典的な原子核モデルで、Cold Fusionで
fission(核分裂)で生じる生成元素がわかるというようなことが書いてあります。本文中に”Mizuno”の文字も見え、ある
モデルで水野先生らの結果が説明できると主張しているようです。まだよく読めていませんが、興味深いものです。
Norman D. Cook氏は、数年前からJCFで発表されています。私の記憶が正しければ、2年前の静岡のJCF9から発表
されはじめたと思います。
この世はいろいろと見落としが多いのかもしれません。古いものの中に、大事なものが埋もれていることも間々ありますし。
「この世は見落としだらけ」と思っていてちょうどなんでしょう、きっと。
JCF事務局の成田先生(岩手大学)から、JCF11のプログラムおよびアブストラクトをJCFウェブサイトに掲載した旨
連絡が入りましたのでお知らせします。(同時に夢エナジーさんからも連絡いただきました。)
次の通りです。
http://jcfrs.org/JCF11/jcf11-abstracts.pdf
私はまだまったく読めていないのですが、これで12/11(土)、12(日)の2日間にわたって行われるJCF11の内容が明らか
になったといえるでしょう。
JCF11(CF研究会第11回年会)開催御案内
平成22年12月11日(土)〜12月12日(日) 会場 岩手大学工学部一祐会館 今回は東北と遠いので参加できないのが残念です。東北にお住まいの人は一度参加されてはいかがでしょうか。
常温核融合の最先端の研究発表をきくことができます。
参加するのにめんどうな手続きなど要りません。会場に行き受付で5千円払えばOKです(会員である必要もなし)。
正式には申込書を事前に・・ということだったかと思いますが私はやったことありません(笑)。
Wikiversityで、Cold Fusion理論の議論がなされていることがわかったのでお知らせします。
JCF経由での高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)からの連絡でわかりました。次を見てください。
常温核融合を説明するために提示されている様々な理論(仮説)が示され、解説がなされています。現在、常温核融合
の世界ではこのように本当にたくさんの理論(仮説)が提示されているわけですが、有名な高橋先生の理論は(TSC理論)
は”Takahashi multibody fusion”として大きく取り上げられています。
このページの編集者?Stormsは「理論がないことが問題ではなく、ありすぎることが問題だ!」と面白いことを言って
います。
Storms notes that the problem is not that there is no theory, but that there are too many.
じつは私もStormsと同じことを思っているのですが(笑)。
Cold Fusionのような再現性に乏しい、また出てくる元素が毎回違ったりする超複雑な現象を完璧に説明する理論がそんな
に簡単にできるとは思えません。百花繚乱を呈するのは致し方ないという気もします。それにしても多いですが(笑)。
理論構築は実験よりもさらに厳しい面があります。というのは、100個の実験結果のうち99個をその理論でもって説明
できたとしても、1個の結果を説明できないような事態になったとき、その理論は葬り去られることになるからです。
つまり科学の理論は反例が一つあればもうダメ!となるのです。
最近出てきた”Widom-Larsen理論”もあがっていますし、また”Kojima”(小島英夫先生、静岡大学名誉教授)もあります。
ハイドリノ理論(Hydrino theory)が仮説の一つとして出ているのには驚きました!これはブラックライト・プロセスで有名な
ミルズの理論です。異端という面から見れば最も異端的なものはこのハイドリノ理論でしょう、きっと。
ブラックライト・プロセスに関する情報をSaさんからもらったのでお知らせします。次のURLを教えていただきました。
http://www.businesswire.com/news/home/20101205005102/ja
ブラックライト・プロセスは、故・山本寛氏(技術ジャーナリスト)がその重要性を主張されつづけたものであり、また当サイト
でも何度も取り上げてきました。私はその理論はまるで信じられませんでしたが、未知の興味深い現象が起こっていること
は確実だと思っていました。
上記サイトから、ローワン大学が次々とブラックライト・プロセス現象を確認し、またミルズの理論を支持する結果を出し
ていることがわかります。徹底的な確認がなされています。投入したエネルギーの何倍もの余剰エネルギーが発生して
いる事実が書かれていて、もはや現象を疑うことなどできない段階に突入したといえるでしょう。
ふしぎなのはその理屈です。
ブラックライト・プロセスを発見したミルズは、水素原子では従来の基底状態よりもさらに低い軌道(1/nの軌道半径)が存在
することを主張するのです!これに驚かない人はいないでしょう。その低い軌道へ電子が落ち込む際に発生するエネルギー
を余剰エネルギーとして取り出そうと目論んでいるのが、ミルズらが開発しようとしているシステムの本質と思います(それを
電力に転換して利用しようとしている)。
注記:実際のブラックライト・プロセスは触媒も関係し、もう少し複雑。しかし本質は上の通り。
私はその理論は怪しいと思っていました(いまでもそうですが)。事実、JCFで山本寛氏が発表した際、高名な先生が
ミルズ理論を攻撃?していたのを私は何度も目撃しています。しかし、まあそれが従来の量子力学や原子核理論を学んだ
人の普通の反応だと思います。いや、もうそれは普通の反応です、はい。
ミルズ理論が本当なら原子核理論周辺の教科書はその根本から書き換えを余儀なくされることになります。
そして本当なら当然書き換えるべきです。
先日こちらでマクマスター大学の発見(iPS細胞を経ずに皮膚細胞から直接血液をつくることに成功)を紹介したが、
それに触発されてか類似の発見が相次いでなされている。
日経新聞のニュースから。
http://www.nikkei.com/tech/ssbiz/article/g=96958A9C93819696E0E0E2EBE38DE0E6E3E3E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=
9694E0E5E2E3E0E2E3E2E1EAE4E2
カナダのマクマスター大学のヒト皮膚の線維芽細胞から血液の前段階の細胞を作製したことをまず紹介。さらにまだ
マウスの実験段階だが、1月、米スタンフォード大の研究チームが胎児の尾にある線維芽細胞から神経細胞を作製し、
3月には大阪大学の妻木範行・独立准教授らが軟骨のもとになるような細胞や軟骨組織を作ったと、学会発表。
さらに8月には慶応大学の家田真樹助教が心筋細胞を作製したと、米科学誌セル(電子版)に発表、と報告している。
ある細胞をiPS細胞を介さずに直接 別の細胞に変化させることをダイレクト・リプログラミングというそうだが、この研究が
ここに来て一気に加速しているのである。
マクマスター大学の成果は赤血球<->各種細胞という千島学説の右方向を直接とらえた結果だが、上記ニュースの
研究も千島学説との関連をたぶんに匂わせるものである。つまり細胞というのは血液を介して他の細胞に変化してい
けるのであり(千島喜久男博士の発見)、「皮膚細胞はいつまでも皮膚細胞のままだ!」という現代医学の基本哲学を
根底からひっくり返すものなのである。キーは血液が握っているのだと思う(iPS細胞ではない!)。
iPS細胞の重要性は今後減っていくような気がする。
そのうち学者は人工的に遺伝子などを入れなくとも、細胞A-<赤血球>-細胞Bという図式で体内では自然に
細胞Aが細胞Bに変わっていることを発見し、驚き慌てることであろう。
Y.K.さんからの情報です。「マクスウェルの悪魔」が実現されたそうです。中央大、東大らの成果。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/11/19/113/index.html
マクスウェルの悪魔は熱力学第2法則(エントロピー増大則)にも関係しているようで、物理学の根幹に関わる発見のよう
です。常温核融合とは関係ありませんが興味深い情報です。
話は変わって、JCF11(岩手大学)も無事終了したようです。
参加されたYさんからの情報では、参加者は少なかったようですが、初めて参加された方もおられたとか。発表は、これまで
の実験の進展が主だったようです。また岩手大学では優秀な学生が育ってきているようで色んな実験を手がけている
そうです。さすがは日本で唯一「常温核融合」の看板を掲げる大学のことはあります!山田先生、成田先生の指導のもと、
どんどんと優秀な研究者が育っているのでしょう。
R.ミルズが開発した画期的な新技術ブラックライト・プロセスを紹介してきたが、これまでの報告から大学ではローワン大学
(米国)が中心となってこの技術を研究しているようである。なぜローワン大なのか?と疑問に思っていたら、そのヒントが
故・山本寛氏(技術ジャーナリスト)の名著「水素プラズマ エネルギー革命」(山本寛著、工学社)に載っていたので
紹介したい。
p.176の「NASAが関心を示すブラックライト・プロセス・ロケット」と題したコラムの一部を引用する。
「 NASAは、将来の宇宙開発のためには現在の化学反応を使ったロケットでは限界があるとして、革新的な
アイデアに対して研究費を出している。その一つの分野がプラズマを使ったロケットの研究である。
2002年、アメリカ、ニュージャージー州、ローワン大学のA.マルティーズ準教授たちはブラックライト・プロセスを
使ったロケットをNASA先端構想研究所の先端宇宙空間研究プログラム(Advanced Aeronautical/Space Concept
Studies Program)のテーマとして提案し、採択された。
ロケットの性能はいかに高速のガスを噴射することができるかによって決まる。マルティーズたちは電界および
マイクロウエーブの二つの方法でブラックライト・プロセスを発生させる装置を製作し、プラズマの生成に成功した。
・・・・」
今回このような経緯からローワン大学がブラックライト・プロセスの研究に関係しているのだとわかった。この文章の後に
は政治的なドタバタ劇も書かれていて面白い内容となっている。それにしてもブラックライト・プロセスの背後にNASAが控え
ているとは驚きであった。こちらでNASAが常温核融合を研究しているというびっくりの記事を載せたが、アメリカは表向き
の発表とは別に裏ではちゃっかりと研究をしているようである(笑)。
COLD FUSION TIMES のサイトを見たら、HAPPY NEW YEARの文字とともに、ICCF14(14回目の常温核融合国際会議、
2008年、ワシントンD.C.)での集合写真が目に飛び込んできました。ICCF14情報はその12などで多く書いてきましたがこの
写真は初めてでした。次をクリックしてください。
やっぱり集合写真はいいですね!日本人研究者も多く写っています。みなさん、わかりますか?
前列右から3人目が荒田吉明先生、前列一番左が小島英夫先生です。荒田先生のすぐ後ろに北村先生がおられます。
高橋亮人先生は集団中央よりやや右に、水野忠彦先生の姿は左奥後ろの方に見えます。三菱重工・岩村氏は3列目の
中央よりやや左寄りにおられます。他にもおられますが、こんなところにしておきましょう。
このICCF14は荒田先生なども参加されて何かと話題の多い会議でした。この頃から、荒田先生の実験が世界的な
広がりを見せていったと記憶しています。そして、その広がりはいまだ衰えず広がり続けているという実感を持っています。
凄いですね。文化勲章をお取りになりもうとっくに引退されていてもおかしくないのに、世界をひっぱる結果を出されている
のですから驚かずにはおれません。
集合写真より少し下に、2011年のMIT(マサチューセッツ工科大学)での常温核融合のコロキウム(討論会)の紹介も出
ています。2011 LANR/CF Colloquium at MITの文字があり、夜空に光線が発射されているような絵のところですが、
直接的には次に詳細情報があります。
Saturday and Sunday, June 11 and 12, 2011ですから、6月に2日間にわたって開催されるようです。MITでも常温核融合が
盛んに研究され討論されているんですね! それにしてもこのCOLD FUSION TIMES も情報満載のサイトです。これまで
あまり見てきませんでしたが、ときどき眺めていくことにしましょう。BlackLight Process の文字もあってどきっとしたり。。
昨日1/14にイタリアのBologna大学で、常温核融合の記者会見と公開実験が行われたようですのでお知らせします!
JCF経由での高橋亮人先生からの連絡によりわかりました。(ご連絡に感謝いたします)
上記サイトには実験に関する解説と写真が載っています。
Google翻訳(イタリア語->英語)はこちらですが、訳がまずいのか、わかりづらい解説になっています。
http://translate.google.com/translate?js=n&prev=_t&hl=en&ie=UTF-8&layout=2&eotf=1&sl=it&tl=en&u=http://22passi.blogspot.com/2011/01/bolognia-
14111-cronaca-test-fusione_14.html
Jed Rothwell氏のサイトでもNewsで”Focardi and Rossi press conference”として大きく取り上げられています。
http://www.lenr-canr.org/News.htm
実験の装置や詳細についてはまだよくわからないのですが、Rothwell氏サイトで
They demonstrated a 10 kilowatt nickel-light water cold fusion reactor.
とあるので、ニッケル-軽水系での過剰熱に関する実験のようです。
Rothwell氏サイト中にある次のHPには、会見と公開実験の様子が動画で映し出されています。多くの報道陣らが詰め
かけています!
さらに氏のサイトには次のFocardi 氏らの論文も示されています。Focardi 氏らはかなり以前から同種の実験を行っていた
ようです。
今回の実験は軽水という点が重要なポイントかと思います。
常温核融合は重水素(D)が定番ですが、過去多くの実験で軽水素(H)でもCold Fusion現象が起こっていることが確認
されてきているのです。(生体内の元素転換などは軽水素しか関係していないでしょうし、そんな線からもDではなくHに
着目することは重要なのだと思います)
「素人が知りたい常温核融合」のツイッターでは当サイト掲載前にこの件が話題になっていました。早いですね(笑)。
荒田吉明先生の公開実験によって、日本では常温核融合への関心が一挙に高まりました。
このイタリアの件でも、フィーバーが起こることを期待したいところです。
イタリアで行われた公開実験の全容がだんだん明らかになってきました。夢エナジーさんから次の情報をいただきました。
@イタリアで公開実験 in Bologna大学(英語版)
Aイタリア地元新聞の記事。
http://translate.google.be:80/translate?js=n&prev=_t&hl=nl&ie=UTF-8&layout=2&eotf=1&sl=it&tl=en&u=http://bologna.
repubblica.it/cronaca/2011/01/14/news/fusione_nucleare_a_freddo_a_bologna_ci_siamo_riusciti-11237521/
これらを読んで驚くのは、Rossiらのこの装置はほとんど実用化(商用化)の目処がついているということです。
3ヶ月したら出荷するとか、大規模生産は2011年末にはじめるとかびっくりすることが書いてあります。
常温核融合を利用した世界初の製品!となるのでしょうか?(そんなにうまくいくのか?)
この装置は、わずか400Wの入力から15000Wを取り出すことができるという熱発生装置であり、ヒーターとしての利用を
考えているようです。
記事のRossiらの発言を見ると、まったく自信をもっており、ほとんど勝利宣言のようにも取れます。
準備万端、製品に近い形での公開実験だったようです。その意味で荒田吉明先生の基礎実験の段階での公開実験とは
全く意味が違っています。しかし荒田実験が世界に衝撃を与えたことからそれをヒントにした今回の公開であったようにも
思います。流れがいろいろとつながっていて絡まりあっているのでしょう。
この実験に関して「素人が知りたい常温核融合」でもいろいろな情報を発信しています。
またそのツイッターでもこの話題でもちきりのようです。
New Energy TimesのKrivit氏もそのブログで多くを伝えています。
Jed Rothwell氏のサイトのNewsでもこの実験の概要解説と、様々なリンク先が示されています。
この中の”short interview with Prof. Levi” の部分、次のMarianne Macy氏のレポートが非常にわかりやすい。必見!
この中でこの装置は放射能がない(放射線が出ない)意味のことが書いてありますが、完全にゼロならば素晴らしい
ことです。
私は、常温核融合は基本的には放射線が出ない核反応と思っています。Cold Fusionを概観して、そう思う。
ここで放射線とはγ線、エックス線、中性子線などのことです。ただ、たまに出たりするから話がややこしくなる(笑)。
しかし基本的には常温核融合は放射線が出にくい、クリーンな核反応だと認識しています。
Rossiらの装置は特許などで重要な部分は明らかになっていないようですし、その理屈もまだ解明されていない様子です。
そうであったとしても、もし商用化に成功すればそれは歴史的な出来事になるでしょう。
まもなく第16回目となる常温核融合の国際会議がインド、チェンナイで2/6〜2/11に渡って開催されます。
これまでの会議をまとめておきましょう。
1990 ICCF1 アメリカ/ソルト・レーク・シティ
1991 ICCF2 イタリア/コモ湖
1992 ICCF3 日本/名古屋
1993 ICCF4 アメリカ/ハワイ
1995 ICCF5 モナコ/モンテカルロ
1996 ICCF6 日本/北海道・洞爺湖(とうやこ)
1998 ICCF7 カナダ/バンクーバー
2000 ICCF8 イタリア/レリチ
2002 ICCF9 中国/北京
2003 ICCF10 アメリカ/マサチューセッツ州ケンブリッジ
2004 ICCF11 フランス/マルセイユ
2005 ICCF12 日本/横浜
2007 ICCF13 ロシア/ソチ(黒海沿岸)
2008 ICCF14 アメリカ・ワシントンD.C.
2009 ICCF15 イタリア、ローマ
2011 ICCF16 インド、チェンナイ
ICCFはこのように常温核融合の研究が盛んな国を中心として開催されてきたわけです。
15回までを見ると、アメリカ4回、日本とイタリアが3回、中国、ロシア、フランス、カナダ、モナコが1回となっています。
アメリカや日本やイタリアは本当にCold Fusion研究が盛んな国であると実感できます。
ここに突如としてインドが参入してきた形となりました。以前にも紹介したように、インドは15年間常温核融合の研究を
中断して世界の潮流に乗り遅れたことを悔やんだわけですが、今からでも遅くはない!と3年前にCold Fusion研究への
参入を高らかに宣言しました。その宣言がICCF16に実を結んだと言えるでしょう。
さて、ICCF16ではどんな話題が飛び出すのでしょうか。サイトを見ると、国をあげて力を入れていることがわかるので期待
できるのではないでしょうか。http://www.iscmns.org/iccf16/
会議では先日のイタリア公開実験のことはさすがに議題にはあがらないでしょうが、しかし参加者の間でこの話題が色々と
いまは何が正しい情報かもわからないような状態で混乱しているようにも見えますが、1年もすると状況はかなり明らかに
なっていることでしょう。
1年後、Rossiらは革命を起こしているのか?はたまた「なんだ」とがっかりさせる結果になっているのか?
ICCF16(インド)も無事終了したようです。「素人が知りたい常温核融合」ではICCF16の様々な情報が提供されていて
大変参考になります。その中から面白そうなものを拾っていくと。。
New Energy TimesのKrivit氏ブログで、記者会見の動画がアップされています。
さらに、Krivit氏はICCF16で三菱重工の岩村博士が発表した内容も書いています。
その中で、
He also mentioned that Toyota Central Labs had successfully replicated his Cs -> Pr transmutation experiment.
という一文に注目してしまいます!
なんと、あの豊田中央研究所が三菱重工・岩村博士らの元素転換実験の再現に成功したというのです。
Cs(セシウム)からPr(プラセオジム)の元素転換に成功したようです。
これは凄いことです。
岩村氏らの実験は三菱重工内では再現性ほぼ100%なのかもしれませんが、他の場所での再現実験はうまくいっておらず、
ICCF15(ローマ)では「三菱重工の実験は間違いだったのではないか・・」という批判までたしか飛び出す始末で、よい
状況ではなかったわけですが、ここにおいて豊田中研が成功したというのはきわめて大きな意味を持ちます。
三菱重工実験は信頼性が付与された形になったといえ、この実験は再び広く追求されていくことでしょう。
元素転換というのはじつはごく普通の現象なのかもしれません。とくに生物の体内では日常的に行われているはずです。
(以前よりこのサイトでしつこく紹介してきた生物学的元素転換とか生体内元素転換とか言っているものです。) 常温核融合などよりはるか昔
から研究されてきた、生物学的元素転換の夥しい数の研究の歴史を見ていると、そうとしか思えません。
半世紀ほど前にケルヴランが過去のものも含めて体系的にまとめたものが有名ですが、ケルヴランは本の中で様々な
元素転換を示しています。その中でも最も印象に残っていて最も確実だと思えるものは
Si-->Ca
という珪素からカルシウムへの転換です。
これに関してもケルヴランは様々なことを書いてます。当サイトの過去のものから拾うと、
「フランスのブルターニュ地方に住んでたケルヴランは子供の頃の疑問を語っている。その地方は、結晶片岩と花崗岩の
土壌であり、石灰質(つまりCaが少ない)を欠いている土壌であったにもかかわらず、鶏は毎日、石灰質の殻をもつ卵を産み
続けることをふしぎに思っていたという。観察により、鶏は散在していた雲母を選択してついばんでいることを発見している。」
など興味深い話として印象に残っています。--><ケルヴランの「生物学的元素転換」 No.2>
雲母はSiが主で、卵の殻はもちろんCaが主です。上はSi-->Caを強く示唆している。
またラットの骨折における実験での、カルシウムを与えるより有機珪酸を与えたほうがずっと骨の治癒が早い!という結果も
面白い。 Si + C=Ca の元素転換 --><ケルヴランの「生物学的元素転換」 No.5>
とにかく Si-->Caは多くの元素転換の中でもとくに私が興味を惹かれるものなのです。
先日、ある雑誌で粘土食というのがあることを知りました。粘土を食べるのが健康によいとある!これには驚きました。
粘土を食べる動物が多くいること、動物だけでなく人間も多くの民族が過去粘土を食べてきたこと、そしてアメリカなどでは
この粘土食が販売されて広く知られていることなどが書いてある。びっくりです。
販売されているのはモンモリナイトというのが多いようです。
粘土(モンモリナイト)は、土、石の微粒子ですから基本形は珪酸塩鉱物であり、主に珪素Siを最も多く含んでいるのです(他
にもAlやCaなどいろいろ含んでいますが)。
「粘土食」で検索するとこれまたものすごい数ひっかかる!美容と健康によいようです、粘土は。
中でも次のサイトには色々と教えられることが書いてあります。
左側の「NASAが選んだ食用粘土」、「野生動物に学ぶ粘土食」、「粘土食の歴史と習慣」・・などを順番に読んでいってくだ
さい。中でも、人間の妊婦が粘土を食べたがる、という記述は注目に値する。赤ちゃんには丈夫な骨が必要です。Si-->Ca
の元素転換で骨を形成しているではないでしょうか。象があの巨体を維持する太い骨を持っていたり、また子供を産んだり
する際のことを考えても粘土を頻繁に食べるというのも納得がいきます。奇妙に見える動物の行動も、Si-->Caを考えると、
じつに自然なものに見えます。
元素転換という視点から従来謎とされてきたことを見直すと色々なことが見えてくるはずです。
New Energy TimesのKrivit氏ブログを見ていたら、なんと常温核融合がWiley社の百科事典に掲載されるとアナウンスされ
ていました(2月11日)。出版は6月の予定。
上記文中の「Wiley Encyclopedia of Nuclear Energy」を選択するとその百科事典の表紙が出ますが、直接的には
次をクリックしてください。
表紙のタイトルは「NUCLEAR ENERGY」となっており、Krivit氏が編集、執筆を行っているようです。
熱核融合、核分裂、Low-energy nuclear reactionsの各章から成ると書かれています。さて氏はどんな内容にまとめ
ようとしているのか気になるところであり、また大変たのしみであります。
それにしても常温核融合もついに百科事典に載る時代になったのですね。まったくすごいことです。
10年前とはまるで状況が変わってしまった!と言えるんじゃないでしょうか。
New Energy TimesのKrivit氏ブログの情報により(またJCF経由で高橋亮人先生からの連絡から)、今年もMIT
(マサチューセッツ工科大学)で常温核融合のコロキウム(討論会)が行われることがわかりました。
情報が載っているブログのURLを示します。
このコロキウムはMITで毎年行われているようですが、今年は6月11日、12日の2日間にわたって行われます。
Mitchell Swartz氏やPeter Hagelstein氏らが中心になって開催しているようです。二人のうち、とくに”Hagelstein氏”の名前
はCold Fusionの世界ではよく目にします。古くから常温核融合を研究している一人です。
イタリアのRossi氏らは継続的に新しい結果を出しているようです。この情報もKrivit氏のブログに紹介されていました。
ブログ文中のArticle1と2には、Rossiら実験に関するニュース記事が掲載されています。
Article1のニュースでは、
In a new experiment, the Italian “energy catalyst” has been run at Bologna University for 18 hours.
“In my opinion, all chemical sources are now excluded,” physicist Giuseppe Levi told Ny Teknik. と書かれています。Levi氏は、さらなる実験によってRossi実験の結果は化学的な原因によるものではないことがはっきり
した!と主張しているようです。まだ記事はよく読めていないのですが、本当なんでしょうか?
「素人が知りたい常温核融合」にもいろいろと面白い記事が載っています。
中でも2/20の「Gerald Celente氏、常温核融合を21世紀最大の投資機会と予測」の記事が面白い。
投資家向けの雑誌を出しているGerald Celente氏が常温核融合が21世紀で最大の投資機会を提供するだろうと予測した
というものです(詳しくは上記サイト参照)。このCelente氏の発言はなんらおかしなものではなく、常温核融合の革命性を
考えればまったく納得のいくものです。「21世紀で最大の投資機会」は、当たり前中の当たり前!ではないでしょうか。
ところで、Cold Fusionではどうしても過剰熱の方に視点が向きがちですが、元素転換(核変換)こそ注目すべきものと
私は思います。科学としての奥深さは断然元素転換です!しかしまあこの辺は人それぞれかもしれません(笑)。
熱と元素転換、常温核融合には二つのたのしみがあるのです。
ISCMNS(国際凝集系核科学会)から第4刊となる雑誌が発刊されたのでお知らせします。JCF経由での高橋亮人先生
からの連絡でわかりました。連絡に感謝いたします。
多くの有名な先生方が書いています。
日本からも北村先生(神戸大)、高橋先生(大阪大、テクノバ)、日置氏(豊田中央研究所)、岩村氏(三菱重工)などが書か
れています。
個人的には岩村さんらの実験に興味があります。詳細は読めていませんがCs ->PrやSr ->Mo、またBa ->Sm の元素転換
を論じています。岩村氏の次にはヴィソツキー氏の論文があります。そこでもまた驚くべき元素転換の式が示されています。
昨年の8月に< JCMNS Vol.3 出る! >でVol3の発刊をお知らせしましたが、たった半年ほどでVol4が出たというのは、
早いんじゃないでしょうか。
巨大地震が東北、関東を襲ってから1週間以上がたちました。日本は本当にたいへんなことになってしまいました。
被災された方々には心からお見舞い申し上げます。そして一日も早い復興を祈るばかりです。
福島原発は依然深刻な状況が続いています。東京消防庁らの懸命の放水で周辺の放射能が若干減ったという報道も
ありますが、はっきりしない状況が続いています。昨日は、原乳やほうれん草、水道水から放射能が検出されたという報道
もあって被害は広がりを見せています。
マスコミは、この程度の放射能はただちに健康に被害を与えるものではない、慌てる必要はないとテレビでは繰り返し述
べています。
しかし、事態はマスコミが言う以上に深刻なのではないでしょうか。
私が聞いてもなにかおかしいと感じる報道がなされています。多くのサイトやブログでマスコミの偏向報道が指摘されてい
ます。総合的に判断してマスコミの情報、とくに原発関連の情報に関しては、あまり信用しない方がよいようです。
私がテレビ報道でとくに気にかかっているのは、放射線と放射性物質をあまり区別せずに述べていることです。
それは外部被爆と内部被爆ということでもあります。
つまり「放射線を短時間浴びること(X線検診のように)」と「放射性物質を体内に吸い込むこと」は、まったく違うことなのに
両者をごっちゃにしてしまっている。テレビを見ている人は、放射性物質が飛んできても「ああそんなにたいした危険はない
んだ!」と思ってしまうはずです。それが怖い。
「放射線を短時間浴びること」と「放射性物質を体内に吸い込むこと」では天と地の差があるのです!
一度体内に取り込まれ蓄積した放射性物質はそこで放射能(放射線)をずっと出し続けるのです。X線検診を受けるのとは
わけがちがうのです。
マスコミはその一番肝心なところを誤魔化しているような気がしてなりません。そのことを次の稲田陽子氏のサイトでは
ずばり指摘しています。
マスコミが報道しないこと
また同サイトの次ページでは福島原発3号機がプルトニウムを使った危険度の高いプルサーマル方式であることを指摘
しています。マスコミは「プルトニウム」、「プルサーマル」をなぜか全く言いませんね。
プルトニウム汚染は禁句?
読者のみなさんも、マスコミ情報を全部信じるようなことをせずに、ご自身で信頼できるサイトを探していってほしいと
思います。まあマスコミが常温核融合をどのように報道してきたかを振り返ってみても、いま述べたことはわかってもらえ
ると思います(笑)。
また、原発がだめなら常温核融合だ!という人もいますが、これもそんなに簡単なことではありません。
まずなにより基礎理論が確立されていない。理論もない状況では有用な応用を生み出すのは非常に困難です。いまやら
れている実験はまさに基礎の基礎という感じのものでありそれも再現性などで難しい面が多くあり、明瞭な結果が出てい
るものは少ないと思います。(Rossiらの実験も現時点でははっきりしません。秘密のベールにつつまれている感じ。)
Cold Fusionという現象は確実に存在しますが、現状は実験と理論の面においてはまさに霧の中を進んでいる状況だと
いえるでしょう。さらに実験者の数が非常に少ないことも問題です。ですから一般家庭に常温核融合を使ったエネルギー
発生装置が出回るというような話は、はるかかなたのこととなるでしょう。
エネルギーという面でみれば、日本は当面は火力や水力などを中心にやっていくしかないのでしょう。
風力や太陽光発電なども懸命に増やしつつ・・
3/11の巨大地震から3週間以上が経過したわけですが、原発の問題は一向に収まる気配がありません。
消防隊などが放水を行った時期は収束に向かうかのようにも見えましたが、事態はどんどんと悪化してしまいました。その後
なんら有効な手立てを打てずずるずると来ているのは1号機〜4号機が想像以上にひどい状態になっているからではと思い
ます。(実際、あの爆発の映像を見れば原子炉へのダメージは相当なものと誰しも思いますよね。)
高濃度の放射能が周囲に撒き散らされています。土壌や海が放射能に汚染され続けている。この問題が解決しないかぎり
東北・関東の人は気が気でないと思います。
放射能に汚染された土地や水を元の状態に戻せる手段はないのでしょうか?
一つあるような気がします。常温核融合の世界で有名であり且つ異色の存在であるロシアのヴィソツキー博士らの研究が
役立つのではないかと思います。
次の高下氏サイトで博士らの研究を述べています。MCTという微生物系組織を用いて放射能を消去する研究であり極めて
この研究をごく簡単に述べると、
特殊な微生物を使うと、元素転換によって放射性物質(元素)を無害な物質(元素)に変えてしまうことができる!
というものです。
< ICCF16とキエフ・グループ >でも述べたように、ヴィソツキー博士の研究は今年2月にインドで開催されたICCF16で
も注目されました。インドは、常温核融合の研究者の中でもヴィソツキー博士を別格扱いのような形でICCF16に招き、博士
は多くの講演を行いました。
インドが博士の研究に着目したのは原発が関連しており、その放射性廃棄物の処理に博士の研究が役立つと考えたから
です。そのことは次のICCF16サイトの中でも明確に述べられています。
(一部引用)
Since Prof. Vysotskii had indicated that he will be coming to Chennai to attend ICCF 16 and present papers on his
latest studies in the field, it was decided to invite him to conduct such a course for the benefit of the Indian nuclear
community in view of its potential importance to the management of nuclear waste generated by Nuclear power plants.
今後、ヴィソツキー博士の研究に注目し実際に応用していくことは重要なこととなるでしょう。私は博士の最新の研究には
詳しくないのでまた調べていくことにします。
Iさんから「光合成菌を使った放射能除去はあるようです」と次のサイトを紹介いただきました。
飯山一郎氏のHP
光合成細菌や乳酸菌が放射能を浄化する!という面白い研究が載っています。
微生物が放射能を食べるという不思議な性質を述べている。放射能、放射線、放射性物質という言葉の違いをあまり区別
せず使っているので実際微生物がどのような作用を行っているのかわかりづらい面もありますが、しかし面白い研究である
のは間違いありません。
飯山氏の研究はヴィソツキー博士の研究とはかなり違っているとは思います。とにかく微生物が人間の想像をはるかに
超えた力をもっていることだけはたしかなようです。
飯山一郎氏サイトにあった次の情報も重要。
微生物の世界は神秘に満ち満ちている!といえます。
微生物とは関係ありませんが、原発の危うさを正直に伝えた下記サイトも参考になります。
これらを読むと、原発の実態がここまで悲惨であったのか、日本人はいかに国とマスコミに騙されてきたか嫌というほど
思い知られます。原発は即時やめなければなりません。
「原発がどんなものか知ってほしい」 平井憲夫氏
サラリーマン活力再生HPの3/31から
「命はほんとうに輝いている」〜元GE技術者・菊地洋一さん講演@〜F(ページ中央から下にある。下(@)から上(F)へ)
今年(2011年)もACS(アメリカ化学会)で常温核融合のセッションが行われ、無事終了したようです。
次のCOLD FUSION TIMESサイトにその様子が掲載されています。この情報は、JCF経由での高橋亮人先生(大阪大学名誉
教授)からの連絡でわかりました。
上記サイトでRossiらの状況を記した部分の下に「2011 ACS Cold Fusion Meeting 」のタイトルでACSでの写真ととも
に掲載されています。右側の写真に高橋先生の姿が見えます。米国カリフォルニア州のアナハイムで行われたようです。
私の計算に間違いなければ、4年連続でアメリカ化学会で常温核融合のセッションが設けられたことになります。
世界最大の科学学会で4回もCold Fusionが取り上げられたというのは、もはや常温核融合は科学の一領域を
形成したといってもいいのではないでしょうか。
常温核融合は元素転換と熱エネルギー利用に関するスーパーテクノロジーとして熱い視線を浴びているのです。
そして話題のRossi氏らの装置energy catalyzerは着実に前進を続けているようです。
上記COLD FUSION TIMESサイトでも連続で取り上げています。二人のスウェーデン人物理学者もRossi氏らの装置を様々
な角度から検証しているようです。これまでは肯定的に評価してきているようです。まだ細部までは読めていないのですが。
Rossi氏関連で多く参考URLが示されていますが、とくに次のURLは重要です。浅学氏もたしかツイッターで指摘していたよ
うな気がしますが、Rossiらの装置ではなんと核変換(元素転換)が起こっているようなのです!
(一部引用)
Both measurements show that the pure nickel powder contains mainly nickel, and the used powder is different in that
several elements are present, mainly 10 percent copper and 11 percent iron. The isotopic analysis through ICP-MS doesn’t show any deviation from the natural isotopic composition of nickel and copper.
実験前はほぼ純粋なニッケル粉であったのに実験後はそれに10%の銅と11%の鉄が含まれていた!というのです。
過剰熱エネルギー発生のみならず、元素転換が確認されたというのは非常に重要な結果です。ここは慎重に検証を行って
ほしいところです。
ただ・・冷静になって考えると、試料が元素転換によって変性していけばエネルギー発生に影響が出るんじゃないの?と
素朴な疑問もあるのですが。。
高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)のアメリカ化学会(ACS)NET2011 参加報告がJCFサイトに公開されたのでお知らせ
します。JCFからの連絡で分かりました。報告に感謝いたします。
日本からは高橋先生、笠木先生(東北大学教授)らが参加されています。昨年より発表の総数は少なかったようですが、
神戸グループ(高橋先生、北村先生ら)の「ナノ粒子を用いる気相系実験」に関する新研究は非常に注目を集めた
ようです。
米コロラド大学なども神戸グループと類似の研究を行っています。「実験の再現性はほぼ完璧」とのことで期待が持てそう
です。
あと、CR39検出器による中性子検出に関する議論などもあったようです。
超ベテランのR.Oriani氏が発表を行っているのには驚きました。1990年代水野忠彦先生とやりとりされていた当時も相当の
お歳だったと思うので(「核変換」(水野忠彦著、工学社)による)、いまでは90以上ではないでしょうか。荒田吉明先生以上!?
他にもいろいろと発表がなされています。詳細は上記報告をご覧ください。
Rossi氏のE-Cat(energy catalyzer)の開発・検討は順調に進んでいるようです。
”Cold Fusion Times”のHPで、常温核融合では世界初となる(はずの)この装置を取り上げその進捗を報告しています。
”97 E-Cats In Operation in 4 Countries ”というタイトルでも分かりますが、なんと、アメリカ、イタリア、ギリシャなど
の四カ国(四番目はぼかされている?)で既にE-Catが97台も稼動しているというのです。それはまったく衝撃的な内容と
なっています。
タイトルをクリックすると出る次ページではRossi氏への質問や回答が出ています。E-Catを簡潔に説いたビデオが頁右上に
あります。とてもシンプルで魅惑的なビデオです。
http://freeenergytruth.blogspot.com/2011/04/97-e-cats-in-operation-right-now.html
ビデオでは、
「400ワットの入力に対し15000ワットの出力がある。30倍以上!」
「地球で豊富にあるニッケルを原料に使用している」
「放射性廃棄物を出さない」
「コストが安い」
などの特長を述べています。
商業的に正式な装置の販売は2011年末になるようです。本当の成功がいえるのはE-Catが世界中で稼動し実績をあげた
後となるのでしょうが、現時点ではRossi氏は自信をもって進めているといえます。
三菱重工・岩村博士の第16回凝集系核科学国際会議ICCF16(インド・チェンナイ)報告が出ましたのでお知らせします。
JCFからの連絡でわかりました。
おり注目度の大きさが伺える。
「インドでは常温核融合(凝集系核反応)に対する偏見等はあまり感じられなかった。」
とのこと。今後インドでは常温核融合研究が大きく発展することを予感させます。
次に、岩村氏はRossi氏らの実験について述べています。ICCF16でもRossi氏の公開実験と装置は大きくとりあげられたよう
です。イタリアの有名なCold Fusion研究者でイタリアINFN(国立核物理研究所)のCelani氏がその報告をしたとのこと。
まだ「分からない部分が多く」とあるが、「Ni−H系で何かが起きていることは間違いないと見られ、今後の動向を見
守っていきたい。」とコメントされています。
日本の笠木教授(東北大学)の研究も独特のもので興味深い。α崩壊確率の変動を述べています。
笠木先生の研究はひそかに気になりつづけているものですが、2004年に当サイトで紹介した次の研究をさらに継続、発展
させられたものと推測します。--><常温核融合−東北大学グループの成果>
北村先生、高橋先生の発表はPd系試料と重水素ガスを使った実験です(荒田先生の実験をさらに発展させたものと
いってよいでしょう)。 Dガス充填の場合の方がHガス充填の場合より発生する過剰熱が大きいという報告。
上述のCelani氏自身はNi(ニッケル)とH(軽水素)を使用した実験(熱発生と元素転換)を報告したようです。
NiとHというのがCold Fusion世界ですこし出てきているのかもしれません。定番であったPd(パラジウム)とD(重水素)に
かわってNiとHを使った実験が流行りだしている気配を感じます。
Rossi氏の装置もNiとHを中心としたものでしたがその成功があるので、今後は余計にNi&Hに着目した実験が増えてくる
かもしれません。
ところでRossi氏は我々が想像する以上に長期間にわたって準備を重ねてきたのではないかと思います。
先日、谷本道夫さんから次のような情報をいただき、その感を強くしました。
************
もうご存知と思いますがRossi 氏の発明の特許が2009年10月に公開になっていたことを知りました。 ご参考まで。 http://www.wipo.int/pctdb/en/wo.jsp?WO=2009125444 *********** このように2009年に現在話題となっている装置の類似?の特許を公開しています。2009年に注目。特許では出願から
公開までたしかかなりの時間がかかるのでRossi氏は深い研究を長期間にわたってつづけていたことが伺えます。
その長い助走があったお陰で勢いのついた(爆発的な)スタートを切ることができたのではないか、そう思えてなりません。
Rossi氏の装置は世界中で話題になっています。
Cold Fusion Timesでも連続してRossi氏の実験を取り上げています。アメリカで販売する会社ができたとか、1MWレベルの
装置が2011年秋に出るとか・・。
話は戻ります。
岩村博士は、これまで世界中で注目を集めてきた自身の元素転換実験の継続的な結果を発表されています。
「トヨタ中央研究所が当社の再現実験に成功しており・・」という記述は驚きに値します。
三菱重工実験はCold Fusion世界では非常に有名でこれまで大きな注目を集めながら他機関での再現が難しかったわけ
ですが、それにトヨタが成功したということは大きな意味をもつといえます。
以上全体を見て、私が気になるのはNi(ニッケル)とH(軽水素)ということです。
とくにHが気になる。水の電気分解の過去の実験でもDではなくHを使っても常温核融合反応が起こることが多く確認されて
います(当サイトで何度も紹介)。
三菱重工の実験でもなんらかの改良を加えれば、ひょっとしたらHで元素転換ができるのではないでしょうか?
HよりもDでCold Fusion反応が起こりやすいと思われているふしがありますが、はたしてそれは正しいのか?
生物学的元素転換ではDなど関係ないはずです。生物の体内にはHしかありませんから(笑)。いろいろとヒントがあるように
思います。
最後に、岩村氏はびっくりすることを書いています。
「今回特徴的であったのは、韓国から6名の参加があったことである。・・・韓国は凝集系核反応分野の国家プロジェクトを
実施する予定だそうで、・・」
そして、次回ICCF17は韓国で開催される予定!とのこと。いよいよですね。
次回のJCF12(CF研究会第12回年会)は神戸で開催されることが決まったのでお知らせします。JCFからの連絡で
わかりました。
JCF12(CF研究会第12回年会)開催御案内 日時: 平成23年12月17日(土)〜12月18日(日) 会場: 神戸大学・深江キャンパス
JCFサイトに情報が掲載されています。(サイト中「詳しい情報は、こちらを・・」で申し込み方法等の詳細情報が記されています。)
今回は北村晃先生(神戸大学教授)の本拠地・神戸大学で開催されることになります。近畿圏の人には行きやすい場所に
なったといえます。
神戸はたしか初期に一度開催されているはずなので2度目ということになります。JCF11までで全国の先生方の大学を
一巡した結果、また元に戻ってきたということなのでしょう。12回も続いているというのはたいへんなことですね。
年会では常温核融合の最先端の成果を聴くことができるので、この機会に一度参加されてはいかがでしょうか。
Cold Fusionの生の空気にふれるのもオツなものです。
常温核融合の国際学会であるISCMNSのサイトにジャーナルVol.5が出たとの連絡をJCF経由で受けたのでお知らせ
します。
2月に出たVol.4と並んでVol.5が公開されています。
Vol.5とVol.4を直接見るには次をクリックしてください。
http://www.iscmns.org/CMNS/JCMNS-Vol5.pdf http://www.iscmns.org/CMNS/JCMNS-Vol4.pdf
Vol.5とVol4では日本の高橋亮人先生(大阪大学名誉教授)、北村先生(神戸大学教授)らの論文を見ることができます。
前にも述べましたがVol.4では三菱重工・岩村博士らの成果や、異色の元素転換実験で世界に知られるVysotskii博士らの
研究が載っています。とくにVysotskii博士の研究は今後原発関連でも重要性を増していくと考えられます。
つまり放射能除去装置としての役割。。
学研の「ムー」という雑誌が常温核融合を取り上げるようである。
次回9月号(8/9発売)の予告に
『放射能を無害化する「常温核融合」』、副題に「福島原発事故を収束させる最後の切り札!!」
と出ている。
最新サイエンス・レポートで大きく取り上げるようである。
エネルギー問題で現在 常温核融合は注目を集めているが(Rossi氏らの装置が牽引役)、放射性物質の無害化という
方向からも注目されているようだ。放射能除去装置としての役割である。それはもちろん元素転換に関係している。
ムーもその観点から書いているのではないか。当サイトでもこちらで考察を行ったが、これはもっともっと真剣に取り上げ
られるべき問題と思う。
いまやCold Fusionは科学の最重要テーマになったといってよいだろう。
こちらで示した岩村報告でも示唆されていましたが、ICCF17は韓国で開催されることが正式に決まったようです。
「素人が知りたい常温核融合」の「ICCF-17は韓国で開催(2012年8月12〜17日) 」という記事で知ったのですが、
記されている発信元のISCMNS のサイトでたしかにその情報が出ています。
*******************************
Events
12-17 August 2012. ICCF17 will be held at the Daejeon Convention Center, Daejeon, Republic of Korea. Chairman of
the Organizing Committee of ICCF-17 is Prof. Sunwon Park. Co-Chair Dr. Frank Gordon.
*****************************
ICCF16(インド)が終わったあと私はある研究者から、韓国はICCF16に大統領の科学技術政策顧問に報告できる立場
の人を様子見に送り込んできた!と知らされていました。そのこともあって岩村報告を見てから韓国のことが気になってしか
たなかったのですが、今回本当に(あっという間に)正式開催国になってしまいました。
その決断のすばやさ、実行力!
インドに続き、韓国もこの分野で本腰を入れてくることは間違いないでしょう、それも国家プロジェクト級の規模で!
ここでICCF(常温核融合の国際会議のこと)の歴史をまとめておきます。
1990 ICCF1 アメリカ/ソルト・レーク・シティ
1991 ICCF2 イタリア/コモ湖
1992 ICCF3 日本/名古屋
1993 ICCF4 アメリカ/ハワイ
1995 ICCF5 モナコ/モンテカルロ
1996 ICCF6 日本/北海道・洞爺湖(とうやこ)
1998 ICCF7 カナダ/バンクーバー
2000 ICCF8 イタリア/レリチ
2002 ICCF9 中国/北京
2003 ICCF10 アメリカ/マサチューセッツ州ケンブリッジ
2004 ICCF11 フランス/マルセイユ
2005 ICCF12 日本/横浜
2007 ICCF13 ロシア/ソチ(黒海沿岸)
2008 ICCF14 アメリカ・ワシントンD.C.
2009 ICCF15 イタリア、ローマ
2011 ICCF16 インド、チェンナイ
2012 ICCF17 韓国
2009年まではアメリカ、イタリア、日本、その他で開催国をもちまわりしていたような印象がありましたが、今年2011年は
インド、来年は韓国と勢力地図に変化の兆しが見え始めたように思います。
それにしても韓国の参入は突如という印象で、”想定外”の出来事といえるのではないでしょうか。
Rossi氏のE-Catによる絶大なる宣伝効果もあるので来年には手をあげる国がさらに増えるかもしれません(笑)。
8/4、福島民報のサイトにたいへん重要な記事が掲載された。簡単にまとめると次のような内容である。
******
田崎和江・金沢大名誉教授が糸状菌のバクテリアを用いて南相馬市、飯舘村の水田の放射線量を減らすことに成功
した。毎時30マイクロシーベルトの放射線が1桁台に下がった。水田では無害のバリウムが確認された。桜井市長にも
報告。田崎名誉教授はバクテリアの代謝によって放射性セシウムがバリウムに変わったとみている。
この成果は学会誌「地球科学」に発表する。
******
本当であればこれはたいへんなことである。暗い話ばかりの原発情報にあって唯一の明るい話題といえる。
なおタイトルは「バクテリアの除染に効果 飯舘の水田、線量が大幅低下」というものであった。
この記事をみて、私はまっさきにロシアのヴィソツキー(Vysotskii)博士を思い出した。
放射性物質の元素転換(つまり有害な放射性元素を無害な安定元素に変えること)といえば、なんといってもヴィソツキー(Vysotskii)
博士である。田崎氏の実験はヴィソツキー博士の研究となんらかの関係があるのかもしれない。博士の研究を知っている
がゆえに今回の結果も「あり得る話だ」と思った。
微生物の働きは人間の想像をはるかに超えており神秘に満ち満ちているが、その洞窟に入ろうとした人が巨匠ケルヴラン
でありまたヴィソツキー博士であるといえる。元素転換の研究でインドがICCF16に博士を招き厚く持て成したのは記憶に
新しい。-->< 微生物=放射能除去装置? >
ヴィソツキー博士の研究に関しては高下氏のサイトが詳しいが、次でその驚くべき研究成果の一端を見ることができる。
ところで、このニュースは福島民放の次のURLに掲載されていたが現在この記事は削除されてしまっている。
なぜこんなに早く削除されたのか全くわからないが幸い多くのブログ等でこの話題を扱っているのでぜひ確認いただきたい。
例えば、下記など。
http://d.hatena.ne.jp/Tsuda_Katsunori/20110803/1312364164
http://blog.livedoor.jp/vip_2ch_news/archives/51197013.html http://blog.zaq.ne.jp/komeyasu/article/1440/ http://tohoku.machi.to/bbs/read.cgi/touhoku/1311604275/541 |