ルカ(人名)
参照:使徒行伝,福音書

『新約聖書』のルカによる福音書と使徒行伝の著者。パウロの伝道の同僚。ギリシャ人を両親として生まれ、医者であった(コロ4:14)。ルカはかなりの教育を受けた人物であった。彼自身の言葉によると、トロアスで使徒パウロと合流し、その同僚になったという(使徒16:10-11)。パウロのエルサレムヘの最後の旅においても、ルカはピリピでパウロと行動を共にした(使徒20:6)。また二人は、ローマに着くまで一緒であった。ルカはまた、パウロのローマにおける2度目の投獄のときも一緒にいた(2テモ4:11)。言い伝えによると、彼は殉教したとのことである。

【ルカによる福音書】

ルカがイエス・キリストとその現世の働きについて書いた記録。使徒行伝は、ルカによる福音書の続編である。ルカは、イエスがユダヤ人にとっても異邦人にとっても救い主であることを述べ、イエスの働きについて詳細な記録を残した。ルカはイエスの教えと行いについて多くのことを書き記した。ルカによる福音書のみに記述が見られるものとして、以下のものが挙げられる。ザカリヤとマリヤヘのガブリエルの訪れ(ルカ1章)、幼な子イエスヘの羊飼いの来訪(ルカ2:8-18)、イエスが12歳のときの神殿での出来事(ルカ2:41-52)、七十人の選任と派遣(KJルカ10:1-24)、イエスが血の汗を流されたこと(ルカ22:44)、十字架上でのイエスと犯罪人の会話(ルカ23:39-43)、イエスが復活後に魚を食べられたこと(ルカ24:42-43)。

各章の概要については、「福音書」の項を参照。


ルシフェル(人名)
参照:悪魔,地獄,反キリスト,滅びの子,滅ぼす者

ルシフェルという言葉には、「光り輝く者」あるいは「光を持つ者」の意味がある。「暁の子」としても知られている。ルシフェルは天父の霊の息子の一人であり、前世で反逆を指揮した。ルシフェルという名が『聖書』に出てくるのはイザヤ14:12に1度だけであるが、日本語訳『聖書』では「黎明の子」と訳されている。末日の啓示は、ルシフェルの堕落についてさらに詳細に伝えている(教義76:25-29)。

  • 前世で落ちてしまった(イザ14:12[ルカ10:18;2ニフ24:12])。
  • 落とされてから、サタンすなわち悪魔となった(教義76:25-29[モセ4:1-4])。


    ルツ(人名)
    参照:ボアズ

    『旧約聖書』の中の人物。モアブ人。イスラエル人であるナオミとエリメレクの息子の妻。夫の死後、ルツはナオミの親戚ボアズと再婚した。ルツとボアズの子オベデは、ダビデとキリストの先祖に当たる。ルツの物語は、イスラエル人でない者が改心してイスラエルの群れに加わった次第を美しく描いている。ルツは自分の神や生活を捨てて、イスラエルの神に仕え、その信仰の家族に加わったのである(ルツ1:16)。

    【ルツ記】

    第1章には、モアブでのエリメレクとその家族の生活が描かれている。夫たちの死後、ナオミとルツはベツレヘムに移った。第2章には、ルツがボアズの畑で落ち穂拾いをしたことが述べられている。第3章には、ナオミがルツに打ち場へ行ってボアズの足もとで寝るように告げたことが書かれている。第4章は、ルツとボアズの結婚について記している。二人はオベデという息子を得た。ダビデとキリストはこのオベデの子孫である。


    ルベン(人名)
    参照:イスラエル,ヤコブ(イサクの息子)

    『旧約聖書』の中の人物。ヤコブとレアの長男(創世29:32;37:21-22,29;42:22,37)。ルベンは長子であったが、罪のために長子の特権を失った(創世35:22;49:3-4)。

    【ルベンの部族】

    ヤコブがルベンに授けた祝福は、創世49:3と申命33:6に記されている。この部族は民の数が次第に減り、部族としては存続したものの、政治的な影響力は低下していった。ルベンの長子の特権は、ヨセフがヤコブの2番目の妻ラケルの長男であったため、ヨセフとその子孫に移った(歴上5:1-2)。