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富士見ベンチには 7時37分に到着。
第四ベンチではなく、富士見ベンチという名が付いているだけあって、
ここからは富士山が見える。
さすがに、この時間では少し靄が掛かったようになっているが、それでも頂上の残雪まで確認できる。
ここから見る富士山は、シンメトリーになっておらず、左の斜面の方が鈍角なために長い。
また、嬉しいことに、富士山の右には鳳凰三山の一つ地蔵岳、
そして甲斐駒ヶ岳、
アサヨ峰、北岳も見える。
ここでも休まずに通過する。燕山荘まで 2.4kmとのこと。 |
富士見ベンチを過ぎると登山道上に雪が断続的に現れるようになる。
ここまででも雪はあったものの、ここからは雪がギッシリと登山道上に詰まっている感じである。
ただ、有り難いことに腐っているという状況では無く、また凍ってもいないので普通に歩くことができる。ただ、油断は禁物。
少し登ると、再び展望が開ける。横通岳の方をよく見ると、
今まで見えていた横通岳から延びる尾根の向こう側に新しい尾根が見えてきた。
恐らく前常念から常念岳へと続く尾根であろう。
ということは、その尾根左端に見える高みは前常念であろう。
但し、常念岳はまだ見えない。 | |
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大量の雪もまだ腐った状況にはないと言ったが、所々に大きく踏み抜いた跡が残っており、要注意である。
残雪、そして雪の無い地面が交互に現れる。
やがて、砂岩のような目の粗い岩場を登る。一旦平らな道となり、暫く進むと、風化した花崗岩のような岩が現れる。
この岩は灰色をしているが、周囲の岩や砂地は総じて黄色っぽい。
再び雪道になり、樹林の中へと入っていく。 |
横通岳、前常念は方角としては南であるが、
暫く進むと樹林の向こうに東側の山々も見えてきた。
手前に見える山並みの右側が信濃富士と呼ばれている有明山。有明山から左に下った稜線の向こうに見えているのが、
右に剣ヶ峰を従えている浅間山である。
そして浅間山の左に続くのは東・西籠ノ登山、湯ノ丸山といった山々であろう。
浅間山のもっと左に目をやると、浅間山と肩を並べるようにしている山が見える。
四阿山である。 | |
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この浅間山が見えた場所から 5分程登れば、
人々が憩っている合戦小屋であった。時刻は 8時7分。
歩き始めてから 2時間ちょっとなので、少しノドを潤しただけで先に進もうかと思ったのだが、
小屋前からは雪の斜面がずっと続いているようである。この先、雪が続いて休憩場所がない場合を考え、ここで大休止を取ることにする。
小屋横にある荷揚場からはやはり浅間山が見える。
8時25分に出発。多くの人がここで軽アイゼンを装着していたが、
先日の空木岳の時も不要だったので、
未装着で出発する。
雪の斜面を登り、高度を上げていくと、展望が一気に開けた。 |
今まで木々の間から断片的に見えることが多かった大天井岳、
横通岳方面であるが、この雪の斜面からは、大天井岳を先頭に南へ続く尾根を一気通貫に見ることができるようになった。
3,000m近い大天井岳から始まり、東天井岳、横通岳と続く尾根が見事であり、さらには横通岳の左奥の方には前常念も見える。
ただ、ここでもまだ常念岳の姿は見ることができない。
それでも、前常念から常念岳へと延びる尾根が、
さっきよりもせり上がってきているので、常念岳が見えるのも もう少しであろう。 | |