|
斜面は徐々に緩やかになり、仕舞いには一時的にほぼ平らになる。
それに呼応するように足下の雪もなくなったのでチェーンスパイクを外す。
道はここから緩やかに尾根を下っていくが、先程までとは違い、
ほぼ直線の下りが続くようになる。
時折、左側斜面の杉の植林帯に入るものの、基本的には明るい自然林の尾根を下っていく。 |
道は明瞭であり、
途中 『 小丸まで 1000m 』 と書かれた標識が現れる。
次に 『 小丸まで 1500m 』 と書かれた標識を過ぎて小さなマウンドを越えると、
平坦な道が暫く続くようになる (写真)。
もう楽勝かと思ったのだが、その後 道が少し不明瞭になる。
印となるテープ類が、左下方の杉林にも見られ、さらには途中で道が 2つに分かれるような所もあったからである。
ただ、よく見ると、左に進む道は途中 ロープにて通行止めにされていたようである。
やがて、周囲は杉林へと変わり、よく踏まれた道を下ることになる。 |
|
|
『 小丸まで 2000m 』 の標識を通過し、
さらには 『 大倉 4.3km、 二俣 0.3km 』 と書かれた標識を過ぎると、
やがて斜面右下に前回歩いた鍋割山、後沢乗越方面からの林道が見えてくる。
そのまま道を外れて斜面を下れば林道に下り立つことが可能な状況であるが、
登山道の方は先へと続く。
そして、暫く進んだ後、尾根の左側斜面をジグザグに下っていくと、やがて先程の林道に合流したのであった。時刻は 15時28分。 |
ここからは、前回通った林道を歩くことになる。
川に架かる橋を渡り (写真)、二俣を 15時30分に通過。
その後、神奈川県山岳連盟会長として、自然保護のために丹沢の国定公園化運動や、
県立登山訓練所の設立に尽力された 尾関 廣氏の銅像の前で休憩する。
休憩中、機械音が聞こえてきたので何事かと林道を見ると、
パワーショベルが下方から登って来るではないか。
パワーショベルの先端にはバケットではなく、ログフォークなどと呼ばれる林業用の木材を掴むことができるアタッチメントが装着されていたので、
周辺で木々の伐採などを行っていたのであろう。 |
|
|
なお、銅像横のベンチに立てば、その尾関氏が設立に尽力されたという
登山訓練所の建屋が見える (写真)。
しかし、訓練所自体は 1966年に設立された後、1997年にその機能を戸川公園に新たに建てられた山岳スポーツセンターに移しているそうで、
見えている建屋は現在 廃屋になっているとのことである。
7分程休憩し、15時41分に出発。
後は黙々と林道を歩き続け、林道ゲート前には 16時19分に到着する。
ゲートの手前を左に折れ、林の中を進み、鹿よけのネットを潜る。
やがて林を抜けると、道は牛舎 (と思う) の横を通り、その先で車道に飛び出すことになる。 |
路上から山の方を見上げれば烏尾山、三ノ塔 (写真 中央)、
二ノ塔が夕日を浴びて少し黄色味を帯びている。
そして駐車場には 16時34分に戻り着く。
前回に続いての
丹沢となり、しかも
塔ノ岳までは同じ大倉尾根を辿ったのだが、
今回は一転して雪の山となり、新鮮な気持ちで登ることができたので大変良かったと思う。
さらには 16年ぶりとなる丹沢山に登ることができたのも嬉しい。
当時は目的の山に登ることに気をとられ、途中の行程は黙々と消化するだけという感じだった気がするが、年を取った所為であろうか、
本日は途中の行程も楽しむことが出来、随所に 丹沢の魅力を感じて、なかなか楽しめた山旅であった。 |
|