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平坦な尾根道もすぐに終了となり、
また下り斜面となって日高との最低鞍部に下ることになる。
鞍部は狭く、雪が踏まれて道が出来ているから良いものの、雪の上に踏み跡がなければ少々怖いところである。
鞍部を通過して梯子を昇った後、斜面を登る。
高度を上げて振り返れば、塔ノ岳の姿が見えるが、
かなり高く見え、帰りにまた登り返すことを思うと少し気持ちが萎える。
写真は日高の下りより、最低鞍部と日高への登りを写したもの。 |
登り着いた所からは、また ほぼ平らな尾根が続き、
気持ちよく歩いて行くことができる。
左には不動ノ峰、右には大山が良く見えている。
道は、一旦少し下った後、すぐに登りに入るが、傾斜は緩やかである。
やがて道は再びほぼ平らになり、気持ちよくブナ林の中を進むことになる。
過去にこの道は数回通っているのだが、
その時はとにかく先を急ぐことばかり考えていたようで、尾根歩きを楽しむというよりは、
傾斜がなくなったことを喜ぶだけだったような気がする。
丹沢の山には
もう 20回以上登っているものの、ようやくこの年になって 丹沢の魅力に気がついたというような感じで、
お恥ずかしい限りである。 |
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緩やかな道を進んでいくと、やがて日高に到着。時刻は 11時26分。
ここからは一旦下りに入る。
前方を見れば、下った先から竜ヶ馬場への登りが待っており、目差す丹沢山はそのさらに先である。
まだこの先いくつものアップダウンが待っているようであるが、足の方はなかなか進まないという状況ではあるものの、雪の斜面、
そして斜面の先の青空を目差しながら進むのは結構楽しい。
写真において、黒く見える木々のある高みが竜ヶ馬場。
丹沢山はその左後方に少し見えている。 |
雪の中にササが所々に顔を出している気持ちの良い斜面を登っていく。
周囲に木々はあまりなく、気持ちの良い所であるが、興ざめは左右に立つ鹿よけの柵である。
以前はこのような柵は全く無かった気がするが、鹿の数はかなり増えているようで、その食害を考えると致し方ないところであろう。 |
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小さなアップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げていくと、
やがて竜ヶ馬場に到着。時刻は 11時42分。
右手のスペースにはベンチもあり、そこから大山が見えている。
少し進んで振り返れば、
塔ノ岳が見え、
その手前にここまで進んできた日高などの高みが見えている。
こちら側は雲が低く垂れ込めており、少々暗い感じを受ける。
いつの間にか、太陽が雲に隠れてしまった影響も大きい。 |
そこからさらに少し登り、遠くからは黒く見えた小さな樹林を抜ければ、
先の方に丹沢山の姿が見えてくる。
こちら側は 塔ノ岳方面とは違って、
まだ青空が広がっていて明るい。
目差すのは丹沢山であるが、その丹沢山よりも立派なのは左手の不動ノ峰である。
不動ノ峰の標高は 1,614m。
丹沢山塊では
蛭ヶ岳に次ぐ高さを有している上、
山容も立派であるにも拘わらず、丹沢山と 蛭ヶ岳に挟まれているためなのか、
この山が目標の山になっていないのは気の毒な気がする。 |
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