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本谷山を下ってからはいくつかの小ピークのアップダウンとなる。大した登り下りではないが、帰りにここを通る場合は少々苦労するかもしれない。
尾根上を進むため、展望は良く、
縞枯れの木々の向こうに荒川東岳 (悪沢岳)が見えたかと思うと、
反対側に仙丈ヶ岳も見えたりとなかなか魅力的な展望が続き、
楽しませてくれる。 |
塩見岳も良く見えるが、
行程的には先程 三伏山から北東の位置にあった塩見岳を、西側からグルッと回り込んだ形になっており、
今や塩見岳は東側に位置している。
そして、このように塩見岳の西側を回り込むに連れ、先程から何遍も言っているように、
塩見岳は徐々に見える形を変え、スリムな側面を見せるようになってくる。 | |
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そして、本日これまで見えた塩見岳の中では、
一番スリムな形を見せるようになる。
道の方は、この時点から展望の無い樹林帯に入り込み、右の方へと曲がっていく。
時刻は 10時19分。まだまだ先は長い。 |
右に曲がった道は、
地図上では権右衛門山の山腹を巻くことになる。
従って、道はほぼ平らとなり、また樹林の中で直射日光が避けられるため、大変快適に進むことができる。
ただ、油断は大敵。足下にはシラビソの根がむき出しになっており、石もゴロゴロしていて、躓きやすい。雨で濡れている場合は、
スリップにも注意である。 | |
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20分程樹林帯を進むと、樹林帯の中に、涸れた沢のような場所が現れた。
道の方はここから登り斜面に変わる。時刻は 10時40分。三伏峠で休んでから 1時間40分を経過しており、
さらに登り斜面を前にしたため、ここで休憩することにする。
河原のような場所で暫し休憩。ここは上空から日が差し込んで明るい。握り飯を 1つ口にする。5分程休んだ後、登り斜面を進む。
周囲はシラビソ、コメツガなどの木々が生え、その足下には若木も見える。一方で、倒木やコケも見られ、
なかなか雰囲気がある。但し ほぼ直登であり、少々辛い。 |
ただ、樹林帯の中の登りも 10分程。
樹林を抜け出すと、すぐに塩見新道との分岐に到着したのだった。時刻は 10時57分。
分岐から暫く登ると、視界も良くなり、南西の景色が見えてくる。
写真の真ん中は三伏峠方面。目を凝らせば、山腹に三伏峠小屋も見える。
その左には 三伏山。さらに左には 後方に奥茶臼山を挟んで、
烏帽子岳が見える。
三伏峠の右、三伏山から延びる稜線上の山は本谷山である。 | |
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そして、南には荒川三山。
雲がかなり多くなってきているのが気にかかるところだが、まあ 見えるだけでも感謝せねばならない。
赤石岳の方は荒川三山に隠れてしまっているが、
聖岳は荒川三山の右に少しだけ見えている。
こう何遍も荒川三山を見せつけられると、また登りたくなってしまうが、山中 2泊 (前回は 赤石小屋、
椹島ロッジ泊) は最低必要。しかし、今の体力を考えると、
山中 3泊と行きたいところである。となると、かなり慎重な計画立案が必要である。 |