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15時半には登山口に戻りたいと思いながら前方を見ると、先の方にいくつもの高みが連なっている。
そうだった、この登山道は単純な下りという訳にはいかず、途中 4〜5つのピークを越えていかねばならないのだった。
途端にゲンナリし、力が抜ける。
先の方に連なる高みは、どれがどの山なのか全く分からない。兎に角 下るのみ。 |
順調に進んで、
岩本山には 13時13分に到着。当然 展望の無い頂上はそのまま通過する。
暫くは 雪の無い尾根歩きが続く。
やがて、船窪のようになった場所を右下に見て進むようになる。先程は、この船窪の中、あるいは反対側の尾根を通ったかもしれない。
記憶が曖昧である。
やがて、尾根を下って残雪の中に入って行く。右を見れば、雪の先に池となっている場所が見える。
その後、再び登りが始まるが、途中 振り返れば樹林越しに奥茶臼山が見える。 | |
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奥尾高山への登りが続く。
途中で 樹林が切れて見晴らしの良い場所を通過する。
奥茶臼山が見えるが、登ってきたばかりなだけに、今朝程 ここから眺めた時よりも愛着が湧く。
ここからは、今朝程と同じく奥茶臼山の他、荒川前岳・中岳、赤石岳も見えるが、
奥茶臼山の左側後方に見えていた仙丈ヶ岳は今や雲の中であった。
14時5分に奥尾高山を通過。 |
この後一旦下って尾高山への登りとなる。
途中、樹林越し見えた聖岳の上空には最早 青空はなく雲が覆っている。
急な尾高山への登りも終わりになると、再び見晴らしの良い場所に出ることになる。ここからは今朝程と同様、奥茶臼山、
赤石岳、
荒川前岳の眺めが良い。
尾高山頂上には 14時35分に到着。
この後 グッと下って、前尾高山への登りとなる。これが本日一番苦しかった。そして、前尾高山は 15時11分に通過。
そこから 10分程下ると、先に見える高みにハイランドしらびその建物が見えてきた。もう少しである。 | |
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さすがに歩きっぱなしで疲れてきたが、休まずに下り続ける。
途中、上河内岳や兎岳の姿を眺めつつ下る。
南アルプスの上空はすっかり雲に覆われている。
カラマツの尾根道を進み、暫く下れば、ようやく下方に林道が見えてきた。
木の階段を下った所が登山口。時間は 15時43分であった。
勝手に見積もった 15時30分の到着目標はオーバーしてしまったが、あのアップダウンを考えればまあまあであろう。 |
しらびそ峠には数人のバイカー (ライダーというべきか) が憩っていた。
この辺はツーリングに好まれる地域なのであろう。
白いバンの方はまだおられ、これから池口岳に向かうところであった。
簡単な挨拶をして分かれる。
南アルプスを見れば、雲の影が山肌に映り、面白い陰影を作る出している。
今日はなかなかハードな山行になったが、静かで、しかも素晴らしい景色を堪能でき、大変楽しかった。
この残雪の時期に来たのは大正解である。汗もたっぷり流したし、目的達成である。 | |