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鞍部に下り着いたころから、周囲に雪が少しずつ現れ始める。
しかし、登山道上にはない。また、登山道周囲の苔はその量を増してきたような気がする。
それでもやがて、登山道上にも雪が時々現れ始める。
今まではピンクテープを見つける必要もなく、良く踏まれた道を辿ってさえいれば良かったのだが、これからは テープに注意する必要がありそうだ。
苔の中を登っていく。そして、先の方に大きな切り株が見えてきたかと思うと、そこが奥尾高山頂上であった。時刻は 9時10分。
ここも展望は全く無く、休息に便利な岩があるだけである。 |
従って、この奥尾高山頂上もそのまま通過。
また 下りに入り、5分程進むと、久々に展望の良い場所を横切ることになった。
ここからは赤石岳、
荒川前岳、中岳がよく見えるが、何と言っても 奥茶臼山が先程よりかなり近くなってきたのが嬉しい。
それにしても左斜面の伐採地はその部分だけが神隠しにあっているようでどうもスッキリしない。
なお、奥茶臼山の左斜面後方に見えている白い頂を有した山は、
仙丈ヶ岳であろう。 | |
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この下り斜面では、足下に赤いチャート石が散見されるようになってきた。やはり、南アルプスなんだなと 何となく得心した次第。
登山道の方は、意外にしっかり踏まれている。ただ、展望の無い樹林帯の中を黙々と進むだけなので、
展望を得たい気持ちが強くなってくる。この時間なら、逆光も少しずつ解消されていると思うからである。
途中、道脇に大岩があったので、そこによじ登って展望を得ようかと思ったが、
余計なエネルギーを使うことになるかもしれないので止めることにする。 |
所々で現れる雪の量は徐々に増え、
場所によってはかなり踏み抜くことになる。
一方で、全く雪の無い場所もあり、どうやら持参したワカンの出番は無さそうである。
やがて、雪に覆われた鞍部を通過。左手を見れば、雪が融けた水が溜まって池ができている。
池の脇を通過し、暫く登る。
先の方には、樹林越しではあるものの、久々に荒川前岳、中岳の姿が見えたのだった。 | |
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暫くは雪の無い快適な道を進む。
周囲のシラビソ (と思う) の密度はかなり高くなってきており、
足下にはこの登山道を切り開く時に切ったと思われる木が転がっていて、それが苔むしている。
深山の雰囲気を楽しみながら進むと、やがて 岩本山の頂上に到着。時刻は 9時58分。
この頂上も樹林に囲まれており、展望は全く無い。
ここでも休むことなく、先に進む。 |
やがて、
密度の濃い樹林帯を抜け出すことになる。
上を見上げると、サルオガセが木に付着している。本日初めてであったが、これも南アルプスを感じさせてくれる。
そして少し先で、再び樹林越しに山が見えるようになってきた。
木に囲まれているため、山の断片だけを切り取って見る形になるので、一瞬 山の名前が分からなくなる。
写真の山も一瞬 戸惑ったが、兎岳と聖岳 (左) である。
道は 伐採地のような広場を抜ける。
日当たりの良い気持ちの良い場所である。 | |