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そしてこちらは中央アルプス。
写真の一番左奥に見えるのは塩見岳かもしれない。
その右手前の三角形の山は大棚入山だろうか。
そして、中央アルプスの主脈が並ぶ。
恐らく最初が将棊頭山、そして一番高いのが木曽駒ヶ岳。
宝剣岳は木曽駒ヶ岳の右の小突起であろう。さらに右にズングリとした三ノ沢岳があって、
その右には空木岳と思われる山が見える。
空木岳の右には赤椰岳があり、さらに南駒ヶ岳と続いている。
南駒ヶ岳から右へとなだらかに流れる斜面の途中にあるピークは、越百山に違いない。
シルエット状とはいえ、知っている山が見えると元気も出てくる。ずっと左に目をやれば、
うっすらと甲斐駒ヶ岳らしき山も見える。 |
再び樹林帯に入る。
道の方は徐々に傾斜がなくなり、終いには ほぼ平ら と言っても良いような道が結構長く続く。
尾根上に出たのかもしれないが、周囲は樹林に囲まれていて展望は全く無い。
やがて、平ら あるいは緩い傾斜の登り道に変化が現れた。道の方は相変わらず緩やかな傾斜なのだが、足下に水たまりや泥濘 (ぬかるみ)が現れるようになり、
干上がりつつある沢のような感じになったのである。
また、周囲にはササが多いものの、ありがたいことにキレイに刈り払われていて、道の方に全く影響を及ぼさない。 | |
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緩やかな登りの道も徐々に傾斜が増すようになる。
足下は沢のような状況が続き、先程の状態に加え、苔むした岩が頻繁に現れるようになる。
事前に読んだ登山記録の中には、これに加えて 『 両側のササが煩く登山道を覆い、
足下が見えない状態で苦労した 』 というのもあった。今回は足下が見えるので、苔むした岩に足を滑らせることも、
また泥濘に足を取られることもなく、問題なく登っていける。
手入れをしてくれた自治体(高山市) に感謝である。
先程の緩やかな道も長かったが、この登りも結構長い。休みたいが、適当な場所がなく、黙々と登り続けるしかない。
ほんの時たま、樹林越しに御嶽が見えるのが唯一の慰めである。 |
やがて、登り続けた甲斐あって、
周囲は コメツガ ? やシラビソ ? といった木々から灌木へと変わり始める。
そろそろ森林限界かと思ったが、結構 この灌木帯の登りも長い。それでも、周囲の展望は開けつつあり、
振り返ると 御嶽がよく見える。
しかしそれにしても、御嶽は見事だが、
その中腹に見える、恐らくスキー場と思われる樹木の刈り込みは戴けない。大事な絵画にイタズラ書きされたような感じで、
失望感や痛々しさ さえ感じさせられる。 | |
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気が焦っていたのであろう。実際はそれ程長くも無い灌木帯であるが、結構 長く感じさせられる。
なかなか森林限界には至らないが、それでも やがて道は崖の縁を通るようになり、右手の展望が開けてくる。周囲の山々の他、
右前方には緑一色のハイマツの斜面が見える。
そして、その後方には如何にも火山であることを思わせる赤茶けた岩肌の高みが見える。
もうすぐ森林限界であることがうかがい知れるとともに、緑色の斜面とその後方に広がる青空がテンションをグッと上げてくれる。
そして、それからすぐに灌木帯も終わりとなり、大きな岩がゴロゴロする場所に登り着いたのだった。時刻は 9時56分。 |
ペンキ印に従って岩場を登って行くと、
登山口以来の標識が現れた。文字は消えかかっているが、『 ← 阿多野へ、乗鞍へ → 』 の文字が読み取れる。
振り返れば、御嶽の雄大な姿を
間に何も遮るもの無く見ることができ (但し、雲が掛かり始めているが・・・)、
御嶽の左には 恵那山の姿も見える。
そして、中央アルプスの方は最早 霞み気味である。
とは言え、素晴らしい景色である。樹林帯が長かっただけに、開放感あるこの光景は感動ものである。 | |