乗鞍岳( 乗鞍岳:3,025.6m ) 2012.9.16 登山



【PHOTO & 記録 乗鞍岳 3】

前を向けば、緑の絨毯を敷き詰めたような斜面が広がり、その所々にアクセントとなる灰色の岩が点在している。
そして、緑の絨毯の中を割っている登山道が見える。空も青く、気持ちの良い光景にテンションがグッと上がる。
とは言え、ここの登りもかなりきつそうである。

事前に得た情報により、ハイマツの中を歩くのは苦労すると思ったのだが、 キチンと道ができていて全く問題ない。
ピンクテープも頻繁に付けられており、余程ガスで視界が悪くならない限り問題なく登っていける。

一箇所だけ背丈程のハイマツの中をかき分けながら進む場所があったのだが、下山時にはそのような所がなかったので、 道はいくつかあるようである。下からは分かりにくいが、上からは最適なルートが見つけやすいということであろう。

迷路を辿るようにピンクテープ、岩に付けられた印を追っていく。 傾斜は見た目程きつくなく、展望が大きく開けているので気持ち良く登っていける。
振り返れば御嶽が大きく、 そのすぐ右に恵那山、 そして中央アルプスが見える。
しかし、御嶽には雲がかかり始めており、また吹く風も強く結構冷たい。 少々 先行きが心配になる。

やがて、傾斜も緩やかになり、ハイマツの背丈もかなり低く、足下には高山植物が目立つようになる。
前方には、いかにも火山という雰囲気を出している白や赤茶けた色の岩肌をした高みが見える。 乗鞍岳が有している沢山のピークの 1つであろうが、 地図で見ると左から薬師岳、屏風岳、そして右後方の高みは大日岳と思われるがどうであろう。
周囲には、ユニークな形をした岩や、人工的に開けられたのではないかと思われる穴がいくつもある岩、 そして氷河で削られたような跡を有した岩など 興味深い岩が沢山見られる。
足下は完全に傾斜が緩やかになり、ハイマツと高山植物の中に小さなケルンが積まれた岩が点在している中を進む。

そして、10時50分、 東西を走る登山道に合流。千町尾根上に出たことになる。
この登山道を左に進めば、千町ヶ原で、道はそこから九蔵ノ尾根と丸黒尾根に分かれる。 どちらも尾根上に登山道が通っているものの、下山までにかなりの時間を要することになるようだ (往復の場合、山中 1泊が必要)
登り着いた所には 『 ← 日影平 12km、2km 乗鞍岳 → 』 (日影平へは丸黒尾根を下る) と書かれた標柱が立っており、 近くには 写真のような石仏も置かれている。ここが中洞権現であろうが、地図の解説に書かれていた祠は見つけることはできなかった。

この中洞権現 (畳石原) にてしばし休憩。
目の前には黒い溶岩の塊が点在している小さな窪地を挟んで、>屏風岳が大きい (右後方の山は恐らく大日岳)
懸念した通り、この頃には雲がかなり湧きだしてきており、雲の影が屏風岳の斜面を流れていく。
さらには、時折 ガスが流れて屏風岳の姿を隠してしまう。この調子だと、 乗鞍岳 剣ヶ峰からの展望は期待できないかもしれない。
風も強く、汗をかいた身体から急速に熱を奪っていくので、レインウェアの上をウィンドブレーカー代わりに着る。

11時丁度に出発。
畳石原の名の通り、この辺は台地状の石原が続く。

やがて、写真の様なハイマツの中を進むことになるのだが、 少し進むとハイマツ帯を最近切り開いたばかりのような道に変わる。この辺はもしかしたら崖の縁を通るため、 危険を避けるべく新しい道が切り開かれたのかもしれない。
つまり、よく手入れが為されているという訳で、登ってきた中洞権現ノ尾根と同様、自治体に感謝である。



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