乗鞍岳( 乗鞍岳:3,025.6m ) 2012.9.16 登山



【PHOTO & 記録 乗鞍岳 4】

道はやがて、先程 中洞権現から見えた黒い溶岩が点在する窪地を通過する。
雰囲気的には御嶽にある 賽の河原のような場所で、 舟窪というかスノーボードのハーフパイプのような場所を横断することになる。したがって、左右 (東と西と思う) を見れば、 半円弧の先に空や山が見える。
傍らには道標があり、そこには 『 1.7km 乗鞍岳 → 』 と書かれている。
斜面を下り、ハーフパイプの底から黒い溶岩の点在する斜面を登っていく。

斜面を登る途中で振り返れば、御嶽頂上は完全に雲に覆われている。
御嶽の左後方に見える山は奥三界岳、そしてそのさらに左後方の山は恵那山である。

こちら側も、目の前の屏風岳後方に雲が広がっており、更には時折ガスが湧いてきて屏風岳の姿を隠してしまう。
風も強く冷たい。風がなければ、時折 差す日差しが暖かいのだが、未だに下界は暑い日が続いているが、山ではもう夏は完全に終わりのようだ。

登り着いたら、今度はハイマツの斜面を下ることになり、再び 窪地状の原に下りる。
正面には屏風岳、そしてその右後方には大日岳。雲が多くなってきたが、まだ青空が見えるので今後に期待したいところである。
そして、周囲はハイマツ、高山植物が目立ち、加えて黄色に色が変わったバイケイソウの群落がアクセントを加えている。
また、所々にある溶岩 ? が面白い形を見せてくれている。

道の方はその窪地から緩やかに斜面を登る。すると今度は平らな細長い平原が続くようになる。 こうした変化は大変楽しい。

道はガレ場の横断を数回繰り返すことになる。
岩に印が付けられており、また、向こう岸の目的地がしっかり見えれば、このガレ場の横断は全く問題ないが、ガスで視界が得られない場合、 難儀するかもしれない。そういう場合は、数多く積まれているケルンが頼りになろう。

道の方は、屏風岳の下を回って進んでいたのだが、やがて、 今まで屏風岳の後ろに隠れ気味であった大日岳の斜面の下を進む様になる。見上げれば、屏風岳、そして屏風岳と大日岳の鞍部、大日岳が見える。

大日岳の下を進む様になると、右手下方に饅頭型の山が見えてきた。高天ヶ原である。
あまり標高があるようには見えないが、地図で調べると 2,829mもある。左手上方の大日岳も 3,014mあり、 この辺はもう完全に雲上の世界である。
高天ヶ原、そしてこの大日岳から下る斜面の広がりが伸びやかで気持ちが良い。

道は大日岳の周りを進む。今まで北東に進んでいたのが、 やがて北に進む様になる。
乗鞍岳まで 0.5kmの標識を見てから少し進むと、 右手に剣ヶ峰の姿が見えてきた。斜面を登る登山者、そして頂上にある乗鞍本宮の建屋も確認できる。
ただ、剣ヶ峰と高天ヶ原との間の谷、そして剣ヶ峰と大日岳との鞍部を結ぶ線は風の通り道となっているらしく、 時折 吹き上げるガスで剣ヶ峰の姿が隠れてしまう。
道の方はガレ場に掛かる。今までのガレ場が短い横断だったのに比べ、ここのガレ場は少々長く、傾斜もあるので、濃霧時の下山の際、 一番気を付けねばならない場所と思われる。



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