御正体山 ( 御正体山:1,681.4m  ) 2015.3.11 登山

: 2014年4月の 国土地理院による山岳標高改定により、御正体山は従来の 1,681.6m から 1,681.4m に変更となった。



【PHOTO & 記録 御正体山 1】

3月の初め、奈良に旅行し、興福寺、東大寺、春日大社、薬師寺、法隆寺などを訪れてきたのだが、 中でも 1260年以上途絶えること無く続く東大寺二月堂の修二会 (しゅにえ) は圧巻であった。
夜の 7時、大松明 (たいまつ) を童子と呼ばれる人が担ぎ、それを道明かりとして、 行を勤める練行衆 (れんぎょうしゅう) が二月堂のお堂へ入っていく様子、 そして大松明を持った童子が我々の頭上に大松明を突き出し、火の粉を散らしながら二月堂を駈け回る様子は、寒い中、 2時間前から待ち続けた甲斐のある、大変に荘厳なものであった。
この修二会の正式名称は 『 十一面悔過 (じゅういちめんけか) で、 十一面悔過とは、われわれが日常に犯しているさまざまな過ちを、二月堂の本尊である十一面観世音菩薩の宝前で懺悔することを意味し、 僧侶たちが一般の人々に代わって苦行を引き受け実践するものとのことである。ありがたいことである。

と、話が山と関係ないところに行ってしまったが、旅路にて真白き 富士山、 南アルプスの山々、そして鈴鹿の山々、奈良の山々を眺め、山に行きたくなったことも確かである。
ただ、このところ、天候が不順のため登山口の様子が分からないことから、前回の 節刀ヶ岳に続き、無難な低山を物色することにする。
その結果、浮かび上がったのが御正体山。 他の山もいくつか候補に挙がったのだが、当日は風が強いとの予報が出ていたので、 樹林の多いこの御正体山を選んだものである。
この山には 1996年に既に登っているのだが、登山の帰りなどに登山口である三輪神社の横をしょっちゅう通っているため (都留市から道志へと抜ける道 : 県道24号線)、結構 気になっていた山なのである。
前回は、富士急行の谷村町 (やむらまち) から登山口となるその三輪神社まで歩き、 御正体山を経て平野 (ひらの) へと下ったので、今回は反対側の山伏峠から登ることにする。
理由は 2つ。1つは、同じルートを登るのは避けたいこと、もう 1つは、車で行くのでピストン登山にならざるをえず、 そうなると三輪神社から登った場合、富士山をほとんど見ることができないと思われるからである (記憶では、蜂宮跡でしか見ることができなかったはず)

3月11日(水)、5時過ぎに横浜の自宅を出発する。空には星が瞬き、 本日は快晴のようである。しかし、久々に日本列島は寒気に覆われ、かなり気温が低い。
横浜ICから東名高速道に乗り、御殿場ICまで進む。山伏峠に行く場合、大井松田ICで下りることも考えられるのだが、本日はかなり気温が低く、 路面凍結の恐れがあるため、山道を避けた次第である。
御殿場ICからは国道138号線にて北へと向かい、須走ICから東富士五湖道路に入る。車載の温度計はマイナス 6℃を示しており、 山道を避けたのは正解だった様である。
山中湖ICにて東富士五湖道路を下り、山中湖を目指す。国道138号線とほぼ平行する道を進み、やがて山中湖にぶつかるので、 そこを左折して山中湖湖畔を進む (県道729号線。マリモ通り)
やがて、平野。そこを左に曲がって道志みち (国道413号線) に入る。気温はマイナス 8℃を示しており、 道路は凍結防止剤にて真っ白な状況。少々ビビりながら車を進める。
やがて、山伏トンネルに到着したので、その手前を右折して、廃屋となった山中湖高原ホテルの手前に車を駐める。時刻は 6時52分。


身支度を調え、6時59分に出発。
登山道は立入禁止の掲示がある旧ホテルの庭先へと進み、そこにある神社の鳥居脇から始まっているのであるが、何を勘違いしたのか、 あるいは立入禁止の札に恐れをなしたのか、国道413号線の向こう側にも道らしきものが見えたので、そちらに進んでしまう。

山伏トンネル前で国道を渡り、側溝を飛び越えて斜面に取り付く。
小さな谷状の所を登っていったのだが、踏み跡は薄く、すぐに道間違いに気が付く。
しかし、ホテル前まで戻るのも億劫であるし、しかも上を見上げれば山伏峠の稜線が見えるので、何とかなろうかと、先へと進む。

途中から、谷と谷との間にある尾根に登り、 その上を進む。
足下の土はボロボロしていて滑りやすく、少し緊張しながら急斜面を登る。
ここを登るのは間違いであるが、この斜面を使っている人もいるのだろう、斜面には時々踏み跡らしきものが現れる。

滑らないように慎重に登っていくと、傾斜はやがて緩やかになり、 足下には落ち葉が敷き詰められた歩き易い尾根へと変わる。
周囲にはササが多くなり、傾斜がほとんど無くなると、やがて登山道へと合流したのであった。 時刻は 7時15分。

ここからは良く踏まれた道が続く。
左に道を取り、御正体山と 石割山とを結ぶ稜線を目指して登っていく。
なお、右に進めば、山伏峠を経て高指山 (たかざすやま)、三国山などのある東海自然歩道に至る。
やがて、左手樹林越しに富士山がチラチラ見え始めるが、 枝が邪魔をして見通すことができない。

道は緩やかな登りが続くが、途中から時々急斜面が現れる。
右手樹林越しに大室山が見える。

上記で述べたように、 左手樹林越しには富士山が見えているが、 枝が邪魔をしてなかなか見通すことができない。
しかも、富士山には雲というか、雪煙というか、ガスの様なものが掛かっていて、その姿がぼやけ気味である。
本日は快晴にも拘わらず、富士山がスッキリと姿を見せてくれないのでは全く面白くない。

7時48分、御正体山と 石割山とを結ぶ稜線に登り着く。
ここからは右に道をとって御正体山を目指す。
しかし、できうれば帰りに石割山にも登ってみたいところである。

最初は樹林の中、足下にササが茂る道を進む。
天気予報通り、本日は風が強く吹いている。この尾根歩きでは左から冷たい風が吹き付けるため、左の頬だけが寒さで強ばる。
また、樹林越しには目指す御正体山と思しき山が見えている。

樹林の中、なかなか展望を得られないが、 一箇所だけ奥秩父方面を見通せる場所があった。
少しぼやけ気味だが、金峰山、 朝日岳、国師ヶ岳・北奥千丈岳黒金山、そして 甲武信ヶ岳などが確認できる。

写真 中央、鉄塔の上方に見える山が、国師ヶ岳・北奥千丈ヶ岳。
その右手前に見えている山が黒金山。そして甲武信ヶ岳は写真右端に見える木賊山の左後方に少し見えている。
また、国師ヶ岳・北奥千丈岳の左には朝日岳、金峰山が続く。

やがて、縦走路中に文字の消えた標柱が現れる。
辛うじて 『 奥 』 の文字が読み取れたので、ここが奥ノ岳であろう。時刻は 8時丁度。



御正体山 登山データ

上記登山のデータ登山日:2015.3.11 天候:快晴単独行日帰り
登山路:旧 山中湖高原ホテル前−山伏峠−山伏峠分岐−奥ノ岳−鉄塔下− 中ノ岳−前ノ岳−御正体山−前ノ岳−中ノ岳−鉄塔下−奥ノ岳−山伏峠分岐−日向峰−石割山−石割神社−階段−鳥居−石割山ハイキングコース入口− (国道413号線:道志みち)−旧 山中湖高原ホテル前
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−御殿場IC−(国道138号線)− 須走IC−(東富士五湖道路)−山中湖IC−山中湖−(県道729号線:マリモ通り)−平野−(国道413号線:道志みち)− 旧 山中湖高原ホテル前 (車にて)
交通復路:旧 山中湖高原ホテル前−(国道413号線:道志みち)−青山− (国道412号線)−平山坂下−(県道54号線) −箕輪− (県道65号線)−一本松−上依知−(県道508号線)−下当麻−(県道507号線) −相模台団地−(県道50号線)− 中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)− 上瀬谷小学校入口−上瀬谷小東側−瀬谷 (車にて)

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