御坂山塊 ( 縦走中の最高峰は 黒岳 1,792.7m ) 2013.1.27 登山



【PHOTO & 記録 御坂山塊 1】

1月27日の日曜日に山に行けるチャンスが巡ってきた。
しかし、元々予定していた訳ではないので、例の如く行き先選びに困ってしまう。無論、雪のある山に行きたいところだが、 先般の編笠山・西岳のように雪の上にしっかり道が出来ていて、 そこを忠実に辿るだけといったシチュエーションでは面白味がなく、少し雪で苦労する方が望ましい。かといってラッセル地獄は勘弁願いたい。
また、購入後まだ 2回しか使用していないスノーシューに活躍の場を与えたいところである。さらには、毎度のことでしつこくなるが、 ノーマルタイヤの車でアプローチが可能な場所に限る。
と、条件・希望を並べ立ててみたが、色々思案しているうちに、これらの条件を満たす山がふと思い浮かんだ。 富士山麓、河口湖周辺の御坂山塊である。 ここは最高峰の黒岳を中心に 1,500〜1,700mの山々が並び、 その間を結ぶ稜線が結構平らなので、スノーシューで歩いたら面白いと思われるからである。
さらには富士山の冷気を受けるのか、 この山域は意外と雪が多く、一方でこの山塊を登る人の数はそれ程多くないため、 雪の上に完全に道筋が出来上がっているというようなことはないはずである。

ということで御坂山塊の地図を眺めながら、登山口までのアプローチ、 下山してからの対応も含め、尾根歩き中心のコース取りを検討した。
その結果、御坂トンネル手前から御坂峠を経由して黒岳に登り、黒岳からはそのまま西に進んですずらん峠、破風山、新道峠、中藤山、 不逢山を越えて大石峠まで縦走し、大石峠からは大石プチペンション村へと下るというコースを設定してみた。
このコースを一遍に歩いたことはないものの、個々の区間は過去に歩いて知っており、雪さえあればスノーシューの活躍の場が十分にある との確信によるものである。
後は交通の問題であるが、バスの経路と発着時刻をネットで調べた結果、以前 三ツ峠山に登った際に利用した河口浅間神社向かい側の駐車場に車を駐め、 ここを起点として、まずは近くのバス停 (河口局前) から 6時48分の甲府行きバスにて御坂トンネル手前 (バス停は三ツ峠入口) へと向かう。
そして、縦走した後は大石プチペンション村を 16時に出る富士山駅行きのバスにて河口局前へと戻るという手立てが見つかり、問題解決である。

当日は少々寝坊してしまい、5時少し前に横浜の自宅を出発する。
ナビの示す現地到着予定時刻はバスの時間である 6時48分をオーバーしているので少々焦る。早朝なので到着時間を早められるとは思ったものの、 もし間に合わなかった場合、ルート設定の際に検討したもう一つの案での対応も覚悟する。
つまり、目的のバスより 10分遅い河口局前 6時58分のバスにて大石プチペンション村に向かい、本日の予定とは逆コースを進むというものである (その場合は、 黒岳から河口浅間神社方面に直接下山することになる)
横浜ICから東名高速道に入り、御殿場ICで降りる。まだ日は昇っていないが、月明かりに富士山の姿が浮かび上がる。 本日は期待通り良い天気のようである。
御殿場ICからは国道138号線を北上し、そのまま東富士五湖道路に入る。道路周辺には多くの雪が残っており、横浜とは全く違う風景である。
河口浅間神社向かい側の駐車場には 6時40分に到着。間に合ってホッとしつつ、取り敢えずの身支度をしてバス停へと向かう。


バスは定刻通りに到着。日曜の早朝ということもあって乗客は小生の他は1名のみ。
三ツ峠入口にてバスを降り、トンネルの方へと向かう。周囲には雪が多く残っており、凍っている場所もあるので要注意である。
トンネル手前で右折して天下茶屋へと通じる道に入ると、すぐに御坂峠への登山口である。
登山口から少し入った所で、スパッツ装着や 縦走用のウェアに着替えるなど 本格的な身支度を行う (写真は 身支度をした場所から登山口を見たもの。 前回は正面に見えるスペースに車を駐めた。)
出発時間は 7時10分。

最初は林道を登る。
この林道をずっと進めば良いのだが、所々にショートカットするように山道らしきものが現れる。雪の上には踏み跡はない。
このルートは 2回目で、これがショートカットと知っているので、山道に入る。少し先で林道に再び合流する。
雪は当初まばらであるものの、右手に堰堤が現れてからは完全に雪道になる。雪の上には結構足跡が残っているが、 踏み固められている訳ではないので楽しく登っていくことができる。
25分程登ると、登山道左に 写真のような標柱が現れた。『 往時、人々の暮らしに深く結び付き、 地域の固有の文化を育んだ里山の峠道と、その周辺で大切に守られてきた大樹や森に着目し設定したもの 』 とのこと。

山道をジグザグに登っていくと、 やがて樹林越しに富士山が見えるようになる。
本日最初に見た富士山は、実は河口浅間神社の駐車場で、朝日にピンク色に染まる山頂が美しかったのだが、その時は バスの時間が気になって、 とても写真を撮る余裕は無し。
ここではユックリと見ることができるが、木の枝が邪魔である。

足下の雪はそれ程多くない。また、踏み跡も結構あって、 雪の上に溝が作られつつあるが、踏み固められた訳ではないので、まだまだ楽しく登っていける。
また、本日 この道を辿るのは小生が初めてなのも嬉しい。
雪は凍っておらず、軽アイゼンなどは不要。滑ることもなく、順調に登っていける。

高度を上げるに連れ、富士山 を頻繁に見ることができるようになるが、いずれも木々が邪魔で、見通すことができない。

また、前回登った時には道の傍らに石仏などを見たのだったが、今回は全て見落としてしまった。
足下に注意を向けすぎたのと、寒いので頭、耳、首などをガッチリと固めていたため、視野が狭くなっていたからと思われる。

登り始めはかなり寒かったものの、身体を動かすことで徐々に暖まり、 さらには日が昇り始めると、風さえ無ければかなりポカポカ陽気となる。
見上げれば、空には雲一つ無く、本日は快晴。気分が良い。

高度を上げて行くに連れ、富士山に加え、 御坂山三ツ峠山の姿も見えるようになる。



御坂山塊登山データ
上記登山のデータ 登山日:2013.1.27 天候:快晴 単独行 日帰り
登山路:三ツ峠入口−御坂峠登山口−御坂峠−黒岳−展望台−黒岳−すずらん峠− 破風山−新道峠−中藤山−不逢山−大石峠−大石峠登山口−大石プチペンション村
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−御殿場IC−(国道138号線)−須走IC− (東富士五湖道路)−富士吉田IC−(県道707号線)−河口湖大橋北−(国道137号線)−河口浅間神社前−(ここまで車)−河口局前− (バス)−三ツ峠入口
交通復路:大石プチペンション村−(バス)−河口局前−(ここから車)− 河口浅間神社前−(国道137号線)−河口湖大橋北−(県道707号線)−富士吉田IC−(東富士五湖道路)−須走IC−(国道138号線)− −御殿場IC−(東名高速道)−横浜IC−瀬谷 (車にて)

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