この大岳からの展望も抜群。360度遮るものがない。 西には先ほどまで頂上にいた北横岳の姿がなかなか美しい。 エビのしっぽが付いた頂上の岩には下からも見えたように木が一本立てられているが、 風雪に朽ち、木の表面からは何も読み取れない。
北西には 蓼科山が見える。 やはりその姿は富士山に似て秀麗であるが、 右手の前掛山が少々邪魔といったところである。
南には南八ヶ岳連峰の姿が、 逆光の中、白く輝いて見える。 また東南には、白く輝く池が見えたが、あれは雨池であろうか。
この頂上でも吹きさらしのため、休憩も適わず、口に何も入れないまま、下山を開始する。
大岳と双子池の分岐まで一気に戻り、 辿り来たりし道を戻る。 来る時にやや苦労した岩場の道も今度は私の足跡が付いているので楽である。 ただ、やはり懸念した通り、北横岳への登り返しには苦労した。というより、少々バテ気味になってきたので、 休み休みの登りにならざるを得なかったのであった。 途中、左手下方に北横岳ヒュッテが見えたが、北横岳を通らないショートカットの道が欲しいところである。 再び北横岳山頂着 11時58分。
南峰を通過し、快調に下る。 12時8分、北横岳ヒュッテ着。ヒュッテのベンチで昼食にする。この辺になると家族連れが目立つようになり、 些か居心地の悪さを感じる。
大休止の後、三ツ岳分岐まで進み、三ツ岳へと向かう。 こちらの道も岩場 + 雪で歩きにくい。 やがて、前方に三ツ岳が見えてきた。岩場の小ピークという感じだが、なかなか魅力的である。