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360度の展望を楽しんでいると、やがて単独の男性が登ってこられたのだが、何と嬉しいことに、その方にレンズフードを落とさなかったか
と聞かれたのであった。
もしかしたら という期待もあったのだが、実際にレンズフードが戻って来るとは・・・本当に嬉しい。
お礼を言いつつ状況をお聞きすると、先程、小生がカミナリ岩付近で擦れ違った女性が見つけ、この男性に託してくれたとのこと。
その女性にお礼を言えないのは残念であるが、人の親切が身に染みた出来事であった。 |
気分を良くして、
11時12分に山頂を後にする。
黒金山へと向かうルートは、
山頂の裏側へと下ることになるのだが、結構 急な岩場となっており、加えて岩に雪が付いていて、
下方の鉄梯子に足をかけるまでがかなり怖い。
岩に付着した雪は凍ってはいないものの、やはり無闇に雪の上に足を置くのは危険だからである。
何とか梯子を下り切ると、さらに鎖場、梯子の下りが続く。
雪が無ければ問題ないのだが、滑ったら大変なので、時間をかけながら慎重に下る。
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その後、日当たりの良い岩場を通過し、樹林帯を進めば、
黒金山と徳和との分岐点に到着する。
時刻は 11時25分。
ここから黒金山へ進もうとしたところ、雪の上に全く足跡が無い。
もう少し早い時間ならば、勇気を出して進んだのであるが、ここから黒金山まで 2時間半かかることになっており、
さらに踏み跡の無い雪の道では苦労すると思い、ここはあっさりと諦めて下山することにする。
軟弱とは思ったが、無理は禁物と自分を納得させる。
国師ヶ原までの道を下る。しかし、道はかなり荒れている上、
急斜面には雪が残っていて苦労する。
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このルートは、樹林に囲まれて視界は無く、
乾徳山頂上から国師ヶ原まで往路を戻るよりも
2 〜 30分程余計に時間がかかるので、利用する人があまりいないのも頷ける。
このルートは過去に 2回下っているが、以前はもう少し歩き易かった記憶があるし、小さい子供と下っても、距離は別として、
あまり問題なかった記憶があるが、これ程 荒れてしまったとは驚きであった。
高原ヒュッテ前には 12時36分に到着。
樹林の中の、面白みの無いルートを辿っているうちに、空には雲が多くなり、太陽も隠れ気味である。
ヒュッテの脇にて暫し休憩。この高原ヒュッテは荒れ放題であったのだが、最近改修されたらしく、
真新しい感じである。 | |
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12時45分に出発。
すぐに十字路となり、左は扇平経由で乾徳山、
右はオソバ沢ルートにて徳和へ、まっすぐ林道を進めば今朝ほどのルートに合流することになる。
右へと進み、振り返れば、乾徳山が美しい姿を見せてくれている。
背景に青空が無いのが残念である。
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後はドンドン下るのみ。
錦晶水を 12時52分に通過、『 駒止 』 には 13時11分に到着する。
さらに休まずに樹林帯の中を下り続け、銀晶水を 13時23分に通過、登山口には 13時41分に到着したのだった。
登山口からは林道をユックリと下り、車を駐めてある乾徳公園駐車場に戻ったのは
14時1分であった。 | |
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本日は、前半部分、好天に恵まれ、
乾徳山の魅力を存分に味わうことができ、
なかなか良い山旅であった。
レンズフードを落とすアクシデントもあったものの、
親切な方々に助けられて手元に戻り、気分の良い一日でもあった。
黒金山を断念したのは残念であるが、
まあ、今の実力では致し方ない。
それにしても、乾徳山には失礼だが、こんなに魅力的な山だったことに驚いた次第。
やはり、山は晴天に登ってこそ、その価値を十分に知ることができると改めて思ったのだった。
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