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7時59分、傾斜が緩むとともに、樹林を抜け出し、明るい平らかな場所に飛び出した。
標識等全く無いので、場所の特定は難しいが、ここが 2,050mの伐採地かもしれない。
あるガイドブックには、2,050mの伐採地が中道の中間地点と書いてあった。そうだとすると、頂上到着は 10時過ぎということになる。あと 2時間ちょっと。
目の前には、鳳凰三山の尾根が見え、
これから急登が待っていることを示してる。
それにしても、これまでこのルートを辿った中ではまれに見る快晴。先日の甲斐駒ヶ岳と同様、
暑くもなければ寒くもなく、しかも快晴という素晴らしいコンディションに感謝する。 |
右手には
八ヶ岳、
後方には金峰山が樹林越しに見える。
道は、再び樹林帯の中に入る。足下には露岩が混ざるようになり、
思った通り急登が始まる。シラビソの樹林帯の中を息を切らせつつ登っていく。
次は御座石が目標となる。何遍も通っているコースだと、このように先のことが分かってしまう。
そのことが励みになれば良いのだが、まだあれも残っている、まだこれも残っている、まだまだ先が長いと感じてしまうことが多いので、
どうも 同じコースを何遍も辿るのは好きではない。救いは本日の天候。 | |
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伐採地から 30分ほど登ると、先ほどは所々木々が邪魔をしていた
八ヶ岳の姿が、
今度はハッキリと見えるようになった。
先日の甲斐駒ヶ岳でも思ったのだが、
八ヶ岳の裾、特に東側へ延びている裾は長く美しい。
八ヶ岳の左手には蓼科山も見える。
今日は快晴、それぞれの山に登っている人たちも、皆 心が弾んでいることであろう。 |
周囲はすっかりシラビソの林へと変わる。
ここでも縞枯れ現象とまではいかないまでも、古い木は枯れ死し、幼木が生えてくるという 生のサイクルが回っているようだ。
青々とした緑、枯れて真っ白になった幹、これらが青い空に良く映える。 | |
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9時14分、御座石に到着。
何遍見ても、樹林の中に突如現れる大岩に驚かされる。岩の下は大きく庇状になっており、雨宿りも十分にいけそうだ。
尤も、雨宿りするような状態には遭遇したくないが・・・。
御座石はそのまま素通り。あと 1時間弱で薬師岳頂上のはず。青い空が広がっているうちに頂上に着きたいものである。
登りは続く。 |
やがて、登山道途中で振り返ると、
樹林越しに富士山が眺められるようになった。
富士山の周囲にはかなり雲が湧いてきており、山頂部を半分隠している。
少々雲が気になるが、こちらの方は青空が広がっており、大丈夫そうだ。
暫し高度を上げていくと、やがて、富士山がハッキリと見えるようになった。
先ほどよりも雲の高さが低くなり、量もグッと減った気がする。頂上も見えるようになっており、
これなら雲が広がってくる心配はなさそうである。 | |