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目の前の高みに向かって進む。
灌木帯の中を進み、やがて崩壊した場所を避けて作られた道に入り、その後ほんのひと登りすれば、目の前に 『 御嶽山大神 』 と彫られた石碑が現れた。
武尊山頂上に到着である。
時刻は 9時52分。
頂上にはこの石碑の他、一等三角点、石祠、そしてお馴染みの山切りカットの標識ならびに方位展望盤がある。
頂上では 10人程の先客が憩っており、小生も倒れた標識の柱の所が空いていたので、
そこに腰掛けて休憩とする。しかし風が強い。
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少々灌木が邪魔ではあるものの、
ここからの展望も素晴らしい。
先程 岩場で見た越後の山々、至仏山、
燧ヶ岳に加え、
中ノ岳、家ノ串山、川場剣ヶ峰と続く峰々の後方には、皇海山、
袈裟丸連峰が見える。
さらに右には赤城山、
そしてこれから進む剣ヶ峰山が見える。 | |
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中ノ岳の左には、日光の奥白根山
(写真真ん中) が見え、その右に白根隠山、白桧岳が続き、
錫ヶ岳へと続いている。
白桧岳と錫ヶ岳を結ぶ尾根の後方には、男体山も少し見えている。
奥白根山の左にはまず五色山が見え、その左後方には女峰山 + 帝釈山、
太郎山が見える。
さらに、太郎山の左には温泉ヶ岳も見えている。
温泉ヶ岳からさらに左には根名草山なども見えるはずだが、
今は雲に覆われていて見えない。
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頂上で暫し休憩した後、10時14分、
剣ヶ峰山へと向かって出発する。
中ノ岳の方へ少し下ると、すぐに分岐が現れるので、そこを右に折れて急斜面を下る。この急斜面は足下が悪く滑りやすい。
事実、一回足が滑って尻餅をつき、腕にも擦り傷を負ってしまった。本日から、無雪期用の靴 (SCARPA) を履きだしたのだが、
ビブラム底が劣化してしまっているのか、
あるいは本当に足場が悪いからなのか、とにかく良く滑る。
ただ、急斜面を過ぎ、尾根に下り着いてからは気持ちの良い道が続く。
前方に見える剣ヶ峰山の形が素晴らしい。 | |
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道は最初歩き易く平坦な道が続くが、その後、多くのアップダウンが現れる。しかし、さして厳しい登り下りは無く、身体に負担も掛からずスムーズに進んでいくことができる。
前方 左手には赤城山も見え、
頂上では少し寒く感じた風も、今は心地よい。この道はなかなかのプロムナードである。
高度を上げて振り返れば、
武尊山が大きいが、
先程までとは全く違う形に驚かされる。 |
それにしても剣ヶ峰山は素晴らしい形をしている。
剣ヶ峰山と名付けられたのも然もありなん。
しかし、ネットなどで調べると、剣ヶ峰は 『 火山の噴火口の周縁が原義 』 とか。
確かに富士山や
御嶽、
白山などの剣ヶ峰はそのとおりだが、
武尊山は確かに成層火山ではあるものの、
その噴火活動は人類の歴史よりも古いはず。武尊山の剣ヶ峰はその形に由来したものなのであろう。
確かに、ネットの解説にも 『 山の名前としての剣ヶ峰および剣ヶ峯は、古くからあった呼称から、
あとあと名付けられたものと考えられる 』 とある。 | |