 |
賽ノ河原からも南アルプスの山々がよく見える。
ここでは北岳、間ノ岳、農鳥岳の白根三山を写した写真だけを掲載するが、
先ほどと同様、この賽ノ河原からも聖岳から
甲斐駒ヶ岳までの山々を見ることができる。
しかしまあ、この白根三山を昨年登った時は、
雨に祟られて満足のいく山行とはならなかったので、今年は是非ともリベンジを果たしたいところである。 |
目を北西に向ければ、
大菩薩嶺の稜線の向こうに
北奥千丈岳から下りてくる黒い稜線が見え、
その途中に金峰山が白い頭を覗かせている。
そして、金峰山の左には真っ白な頂を有する
八ヶ岳 赤岳の姿を捉えることができる。
赤岳の左には権現岳、編笠山の姿も見える。
大菩薩嶺がこれほど展望が良かったとは驚きである。以前登った時はあまり山の名も知らず、
気にも留めていなかったと言うことなのかもしれない。
賽ノ河原で20分程休憩した後、
大菩薩嶺に向けて出発する。 |  |
 |
賽ノ河原から暫く登って振り返る。
富士山の姿が素晴らしい。
富士山の左には
小金沢山が大きく、
さらにその左には熊沢山が見える。熊沢山の下方に見える雪の斜面は賽ノ河原で、避難小屋も見える。
ここで今朝ほど第二展望台で出会った2人組と再会し、少し話をする。
2人は福ちゃん荘から唐松尾根を登り、
大菩薩嶺経由で大菩薩峠へと向かうというルートをとったようだ。
小生のへそ曲がりルートを 2人に説明できたのでちょっと嬉しかった。 |
さらに進めば、神部岩。
地図によってはこの神部岩を神成岩と記している。現在 雷岩と言えば、この神部岩 (神成岩) より頂上寄りにある岩場を指すが、
どちらが本家であろうか。
山と渓谷社のアルペンガイドには、雷岩の名の由来は、ちょうど山頂付近が雷雲の通り道であることからつけられたと書かれている。
また、この大菩薩嶺は地域によっては神部山と呼ばれていたらしい。
これらのことから、神部岩が正式名で、雷岩あるいは神成岩はこの近辺の岩を指す曖昧さが残っていても仕方がないところかと思う。
時刻は 10時53分。 |  |
 |
雷岩を過ぎ、唐松尾根ルートへの分岐を左に見て林の中へと入っていく。
ここでも林の中は雪が残っているが、凍っている箇所はあまりなく、しかも傾斜は緩いので、快調に足が進む。
そして、11時5分、誰も居ない大菩薩嶺の頂上に到着。
この頂上は樹林に囲まれていて、展望は全く得られない。この頂上に到達するまでに得られる景観が素晴らしいだけに、
初めてこの頂上を踏んだときには少々拍子抜けしたものであった。しかし、まあこういう頂上があっても良いではないか。
頂上では立ち止まることなく、すぐに丸川峠へと進む。 |
ここからは日の当たらない北側斜面のため、
雪の道が続く。ようやく冬山を歩くという実感に浸ることができた次第である。
しかし、軽アイゼンを装着するのが面倒で、そのまま歩を進めたのがいけなかった。下り斜面で滑って尻餅をつくこと 2回。
また、斜面を横切る道が完全にアイスバーン状態になっているところでは、アイスバーンを踏みしめた両足がゆっくりと谷側に滑り出し、
そのまま斜面を転げ落ちるところであった。
慌てて四つん這いになり、何とか滑落を食い止めたのだったが、
低山でも冬の山を甘く見てはいけないと心から思ったのであった。 |  |