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杉並木が終わり、再び車道と合流。車道を横切って、恩賜箱根公園の駐車場側に渡る。少し先が箱根関所跡である。
箱根関所は以前からその当時の雰囲気を出すよう復元されていたが、平成19年に完全復元がなされたとのこと。
何でも、江戸時代末期に行われた箱根関所の解体修理の詳細な報告書である 『相州御関所御修復出来形帳 (慶応元年:1865年)』 が、
静岡県韮山町 (現伊豆の国市) の江川文庫から昭和58年 (1983年) に発見され、
当時の箱根関所の建物や構造物などの全貌が明らかになり、
それを基に発掘調査を行なって、建物の復元や関所周辺の環境整備を行ったとのこと。 |
立派に復元された箱根関所跡を過ぎ、
また車道に戻るが、箱根の宿を後にして旧街道を行くには、むしろ芦ノ湖沿いを進んだ方が良いかもしれない。
芦ノ湖湖畔の駐車場を通り抜け、駐車場の端から狭い道を進み、突き当たりを右折すると、やがて駒形神社の赤い鳥居が現れる。
そしてその少し先に旧街道の山道が現れる。向坂の始まりである。その入口には写真のような石仏、
石碑が多く見られる。 |  |
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山道は、国道1号線の下を潜り、赤石坂にかかる。
ここにも石畳と杉並木が残っているが、杉並木は雑木やササに紛れ気味。
この後釜石坂、風越坂と続き、挟石坂を登ると国道1号線に合流する。 |
国道1号線に合流してからは左折して暫く車道歩きが続く。
箱根新道の箱根峠ICの入口もあり、少々戸惑う。
車道を登り、右に曲がりながら高度を上げていくと、右手に芦ノ湖の広がりが目に入ってきた。
青い湖面はとても現実的なものに見えない。 |  |
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やがて車道を登り切ったところが箱根峠。
時刻は 11時32分。良いペースである。
以前はここにラーメン屋があったのだが、今回なくなっていた。立ち寄ろうかとも思っていたのに、少々残念。
暫く国道沿いを進む。やがて箱根エコパーキング。広い駐車場とトイレがある。旧東海道はこのパーキングの中を進むらしい。
指示板によればパーキング内の歩道がそれのようだ。
それぞれ有名人の言葉を抱いた新しい地蔵 (21世紀の地蔵) の前を通り過ぎ、
パーキングの終点から国道を離れて芦の湖カントリークラブ沿いの広い道を進む。 |
やがて、
旧東海道 甲石坂 (兜石坂) の入口。
車道と分かれて、山道を下る。この旧道の入口にはいろいろなものが置かれているが、
写真は 『北斗闌干 (ほくとらんかん)』 と書かれた 作家 井上靖氏の文学碑。
『北斗闌干』 とは、北極星が夜空にさんぜんと輝くさま とのこと。
この碑のある茨ヶ平 (ばらがだいら) 付近からはかつて十国峠方面を見渡せたようだが、
今はササに囲まれて視界が利かない。 |  |