オイカワ釣り特集

　オイカワ釣り特集

　渓流の女王といえば、山女魚(ヤマメ／アマゴ)。一方清流から下流にかけての女王はオイカワではないだろうか。
なぜなら、オイカワのオスはメタリックでグラデーションを効かせた緑と赤、土地によりその色合いは変わってくるが、とても綺麗な魚である。羽衣を思わせるような尾びれもまた美しい。メスは遠慮しているのか、色や姿は派手ではない。
　サイズは大きくても１２～１３cmで決して大きな魚ではないが、釣れるとそれなりのファイトとブルブルという感触が得られて釣っても楽しい。又、釣りかたにもよるが初心者でも入りやすい部類にはいる。土地や季節により、釣りかたも色々あるが、私はフライ／毛ばりで釣るのが定番となっている。
この方、３０年近く、擬似餌でオイカワを釣っているが、まだ多摩川の異臭がきつい頃、流し毛ばりをはじめ、水が綺麗になり始めた中期はテンカラ、現在はフライである、何れも先っちょには同じ様なものを付けて釣るので今も昔も魚から見ればかわってはいない。

　釣りを始めた頃のまだ少年期は毛ばりやフライが高くて買えないので、身の回りの適当な羽をペンチで挟んだフックに巻いて、けっこう釣ったもんだ。そんな中、やっと貯まったお小遣いで買ってきた市販の毛ばりと釣果を比べをしたりもした。このような比較と統計。この頃から現在の仕事に通じる何かがあったのかもしれない。

　それはさておいて、次に中期。フライもだいぶ、流行って来た頃、日本の小渓流であんなにラインをだして、意味があるのかと疑問に思った時代。というわけで゛テンカラで十分と考え里川渓流ではハヤもかなり混じったが、ビシバシ、ヤマメをあげた。そして多摩川でもテンカラは大きな効果をあげた。時が過ぎて、いよいよ、おじさん世代、釣れればいいってもんじゃない、ということに遅いかもしれないが、最近気づき始めた。オイカワは場所にもよるが、毛ばりを流していれば誰でも大抵は釣れる。逆にフラットなところではライズしているオイカワを掛けるのは中々難しい。もしかするとヤマメ以上かもしれない。フックは季節により#20～#26を使いわける。

そしてフライフィッシングの基本はナチュラルドリフト。フラットな水面でのコントロールは中々難しい。このような場所ではオイカワのアタックは着水して１０センチ或いは時間にして数秒の世界。びっくりして、あわせるとオイカワは遥か後方に飛び、砂まみれになるということもよくあった。オイカワには可愛そうだが、自分の腕の未熟さを実感し、釣れない釣り方、いわゆるフラットなエリアでの釣りを練習してみた。その結果、最近では後方に飛ぶことも少なり、オイカワへも負担が少なくなったとおもっている。

　以上のように色々な釣り方があり、初心者からフライマンまで楽しめ、気軽に清流の女王に出会えるオイカワ釣り、この夏の夕涼みにでもいかがですか。

●和名：　オイカワ
●俗名：　ヤマベ、ハエなど
●学名：　Zacco platypus （ザッコ・プラティパス）
●分類：　コイ目・コイ科・ダニオ亜科・オイカワ属　
●生息地：本州各地の中流域　淡水魚
●最大全長：１５ｃｍ

繁殖	産卵期は5～６月頃で、やわらかい床の瀬に産卵します。やわらかい床とは瀬の床に指を挿したときに、第２間接以上スムースに入っていく状態です。なかなか、このような場所が無いので、多摩川では漁協やボランティアにて産卵床を作っているようです。産卵行動中はオイカワもかなり大胆になります。産卵場所に行き、１５分程度静かにしていると、オイカワに囲まれるような状態です。もちろん、普通の時期ではサ～っと逃げてしまいます。
活動時期活動範囲	フライなど擬似餌での釣りは５月～９月が最盛期。フライは　#20～24を使用～１２月でも、場所によってはフライで釣れますが、フックは寒くなるに連れて小さくすると良いでしょう。#24～26を使用。１２～３月までは比較的水温が高いところに群れております。ライズがあればまず、フライでつれます。この時期は群れているので場所さえ見つければガサガサでも簡単にたくさん、網に入ります。生息域は清流域より始まりかなり下流まで確認でき、最盛期は瀬、それ以外はフラットな暖かい水域に集まるようです。
釣り過去の状況	■過去の状況と釣り方など、東京都多摩川でのオイカワの状況２００５年　５月　３日　「ウグイの産卵観察」　←これは多摩川ではありません２００４年　９月１８日　「多摩川の清流で」　フライとガサガサ　カワムツとオイカワ２００４年　９月　４日　「オイカワの美学」　残間正之氏が語るフライでオイカワ釣り２００４年　７月２４日　「多摩川で夕涼み」　真夏の夕方は涼しくオイカワ釣り２００４年　６月２６日　「フライでオイカワを釣る」　フライ編２００４年　６月１９日　「フライでオイカワを釣る」　タックル編２００４年　５月３０日　「フライでオイカワを釣る」　極小フライでの釣り２００３年　８月３１日　「夏休みのガサガサ」　きれいなオイカワでした。　２００２年１２月２３日　「冬の多摩川」　ガサガサでオイカワ捕り　２００２年　６月２２日　「ベイトロッドでオイカワ釣り」　　ルアーでつれないときは２００２年　６月　９日　「オイカワの産卵」　　中本賢さんと産卵床作り
その他・リンク	２００４年　９月　８日　「ウィップフィニッシャー」　しっかり結べるアイテム２００４年　８月２０日　「ボビンホルダーの製作」　タイイングの主要アイテム「東京都・多摩川」　都心にも近いけど自然がいっぱいのフィールド「多摩川の源流」　　山梨県　笠取山が源流　東京湾まで約１３８Ｋｍ。「鮎の遡上」　　　　　４月上旬からは多摩川に鮎が遡上します。