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1月15日(水)
第二十六回日本画美萼会展=札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3)
札幌の森山季紫鳥さんが代表を務める、新春恒例のグループ展。
伝統的な花鳥画がほとんどです。
うかつながら今年初めて、というか、あらためて気が付いたこと。絹本着色が多いので、地が白ではなく、黄色っぽく見える作品が多いんですね。
まあ、それはそれで、日本画らしいんですが。
らしい、といえば、モティーフを絵の端までいっぱいいっぱいに描かず、周囲をなんとなくぼかしているのも日本画っぽい。すくなくても西洋人は、額縁の手前で筆を止めたりしませんものね。
北海道教育大学札幌校日本画研究室 にかわ絵展2003=同
美咢会にくらべるとこちらはいささか現代的です。
加藤拓「建物」=レンガ造り、瓦屋根の倉庫がモティーフ。もちろんしっかり描いてはいるんだけど、なんだか、現代的な建物じゃないと加藤さんっぽくないなあ。
益山育子「冬立つ」=灰色の地に、縮こまって咲く菊類の花々を描いた佳品。一見、元気のないモティーフなのに、ささやかながら確固とした生命をはぐくんでいるように見える。
佐藤由枝「火山岩」=ふつう床に寝せて描く日本画を、立てて描いたらしく、絵の具がだらだらと垂れまくっているふしぎな抽象画。
谷地元麗子「不惑」=裸の男女。そうか、やっぱりこうなるか、というか、時系列からいくと、道展の絵のほうが後になるもんね。人物はごく平面的に描かれ、となると必然的にこれまで衣装に託されていた装飾性は、背景に退く。それでも、装飾のエンボス処理が、絵にふしぎな物質感をあたえている。題は、ちょっとよくわかりません。
百野(びゃくの)道子「struggleU」=こちらに背を向けた裸の人物。後ろ手にちいさな花を持っている。背には血のようなしぶきが散っている。昨年暮れの二人展のときも感じたことだけど、荒削りながらわかいときにしかかけない絵っていいもんだなあとおもったりします。
富樫はるか「あの頃」=これは3枚組み。なるほど、この人は、タブロー1枚で完結するというしくみを、拒否(あるいは回避)する戦略だなあ。
野口裕司展=同
野口さんも、おなじく札教大の日本画出身なんですね。
銀箔をもちいた平面作品などがありました。
野口さんは毎年時計台ギャラリーの年頭に現代美術の個展をひらいている人で、ここ数年は、コンピュータをつかった作品などにも取り組んでいました。ことしは、焼いたりして表面を変容させた平面作品が中心です。
桜庭英明 色えんぴつ画展=同
ふつうの色鉛筆で描いたとは信じられないくらいリアルです。
果実、魚の開き、犬、馬などがモデル。
いずれも18日まで。
1月14日(火)
スケジュール表、つれづれ日録などを更新しました。
こちらは更新なし。
1月10日(金)
中村真紀 第2回個展 “Nothing really matter”=ギャラリー大通美術館(中央区大通西5、大五ビル)
岩見沢で中学校の先生をしながら絵をかいている中村さん。12年ぶりの個展です。
昨年の全道展で入選した「human nature(人間の本質)」が、荒削りながらも、生きる人間の姿にせまり、つよく印象にのこっていましたが、今回の個展でもやはりいちばん光っていたようにおもいます。
地上へと上っていくコンクリートの細い階段。地下室にうごめく人間たちは、スピーディーな筆使いで、白を基調にえがかれています。
今回気がついたのは、下の人間たちのなかに、ガスマスクを着けているように見える人がふたりいたことでした。
「これは、外に関心をとざしているというか、傍観者をあらわしているんです。ことばにしちゃうと、つまらないですけどね」
閉塞感ただよう重苦しい絵ではありますが、小さな空間から紫の空と枯れた木がのぞけるのは、わずかな希望をあらわしているようでもあります。
その左側に陳列されている「selfishness(自分勝手)」は、もっとなぞめいています。
石造りの建物の前で、ベールをかぶった女性二人がへたりこんで、身を寄せ合うようにすわりこんでいます。ところが、その背後に見える建物の内部では、木のいす(日本の小中学校によくあるタイプです)が空中に浮かんでいるのを群集が見上げてさわいでいるのです。どんな寓意がこめられているのでしょうか。
女性であることが主題になっている絵もあります。
「0(ゼロ)」は、針葉樹の林をバックに、画面中央の空間に、裸の女性が胎児のようにうかんでいる絵。また、タイトルも「オンナハドンナニツライカワカル?コノシャカイデオンナデアルコトハドウイウコトカ」という、トンネルの中の黒い裸木を粗いタッチで描いた絵もあります。
たしかに全体的には、色が生っぽいですが、表現主義的で、パッションが表現されているのはすごくいいとおもいます。
「しいて分類すれば、シュルレアリスムなので、そのおもしろさというのを追求していきたい」と語る中村さん。なぞときがおわればなにものこらないようなシュールではない、人間の存在そのものにせまる絵に、今後もとりくんでほしいとおもいました。
16点を展示。小品には、生まれたばかりのあかちゃんが母親に抱かれている、幸せな作品もあります。
ちかく、深川の若手画家とともにグループ展をひらく予定です。
12日まで。
鈴木 康個展=エルエテ・ギャラリースペース(中央区南1西24の1の11リードビル2階)
東京在住で、木口木版に取り組む版画家。
カメレオンや古代魚がうごめく画面は、どっかで見たことがあるなーとおもっていたら、毎年2月に札幌・さいとうギャラリーで開かれている「多摩美大OB展」(昨年は■、一昨年は■)に出してらっしゃるんですね。渡邊慶子さんの1年先輩だそうです。
自分の記憶力のわるさに、あらためてあきれてしまいます。
鈴木さん、すいません。
「眠り」は、カンバスなら40号はあろうかという大作。ふつう木口木版は、柘や椿など硬い木をつかいます。そのほうが細かい線を彫りやすいからですが、あまり大きい木はありません。これはナラだそうです。
もうひとつの大作「沈黙の瞳」は、木の幹のような複雑な形状が綾なす空間に、古代魚が泳ぎ、裸婦がうつぶせに横たわり、その左手にはしゃれこうべがつかまれている―という、シュルレアリスム的な力作で、緊密な画面が構築されています。
一方、小品の「黄道十二宮」のシリーズは、蟹がはさみを持って髪を切っていたり、軽いユーモアがただよっています。
これらはじつは、うすい紙に刷って、台紙に張り付けているそうです。
木口木版ではめずらしいカラー作品もあります。「珊瑚U」は4版、「カメレオン」は3版で、これはなかなかたいへんそうです。
「版木を見たらかたちがうかんできます。四角い木口木版の版木も売られていますが、あれじゃダメなんですよねえ」
と話してくださいました。
31日まで。
あとは駆け足でいきます。
Ce`dric Van Eenoo, euxyse`me exhibition セドリック・ヴァン・エノー ユクシセム「小さなユクシセムの展覧会」=Free Space PRAHA(中央区南15西17)
フランス人ユニット。
壁には、パソコンのアイコンみたいなデザインの、ちいさな紙片がたくさん貼られています。
また、数秒から数十秒の映像と、暗転を交互につないだビデオ作品も上映されています。男性が階段から転げ落ちる様子を撮った映像もあれば、緑の草が風にそよぐさまをスローモーションにしたうつくしいひとコマもありました。
最終日12日にはクロージングパーティー。
ユクセシムのサイトもありますが、フランス語なのでさっぱりわかりません。
第12回 書と絵の五人展=アートスペース201(中央区南2西1、山口中央ビル)
北海高校の先生たちによるお正月恒例のグループ展。
松竹谷智さんが1部屋をしめ、個展のようなかたちになっています。油彩の風景画や、カナダ旅行のスケッチです。
川本ヤスヒロさん(全道展会員)は、「ギリシャ婦人」「花」「自画像」「Eの肖像」4点。いただいた紙には「変形30号」とありますが「変形20号」が正しいようです。
のこる3人は書。
保原旦舟さんは「不戦」など、古拙の味の中にもメッセージ。
佐藤辰舟さんは「赤い椿白い椿と落ちにけり」など名句を、かるみのある筆で。
堤〓(くさかんむりに九)野さんは、墨にいろんなものをまぜておもしろみを出した墨象作品です。
ほかに、アートスペース201では、圓寿展、第3回風光会展がひらかれています。
前者は、趣味の書が中心のサークル。のびのびと、たのしそうに書いているのがいいです。でも、展覧会名は変。旧字体をつかうのなら「圓壽展」ではないでしょうか。
風光会は、写真、陶板、書、アクセサリーなど多彩です。
いずれも15日まで。
立花(りっか)展=札幌市資料館(中央区大通西13)
札幌大谷短大2年生の8人によるグループ展。一部は、11月にグループ展をひらいたばかりで、意欲的だなーとおもいます。
そのうちのひとり、向中野るみ子さんの「自分」は、抽象画。青を基調にさまざまな色がちりばめられた地に、黒く太いスリットが縦に描かれ、存在感があります。
岩込祐里さんは、ゴシック系現代アート、といっていいのかな。「贈答」は試験管9本をつかったインスタレーション。「小指」という試験管には、血に染まった小指の模型が、「血」には真っ赤な液体が…というぐあいに、いろいろなものがつめこまれています。
牧野光希子さん「色香」は、小さな色とりどりの楕円形の紙片を壁にならべた平面インスタレーションです。
青木章江、前田明日香、奥池晶子、木原潤子、田中慶子の各氏も出品。
札幌市資料館では「円山土曜の会 初展」なる絵画のグループ展も。
いずれも12日まで。
みなもの会 北星サークル日本画展=さいとうギャラリー(中央区南1西3、ラ・ガレリア5階)
第9回みなもの会新春日本画展=スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階)全室
道展会員・中野邦昭さんの生徒さんによる、大合同展覧会です。お上手な方が多く
「これだけ描けたらたのしいだろうなあ」
などとおもいます。
スカイホールだけで90人以上が1点ずつ出しているので、とても全員には言及できませんが、気になった作品だけ。
小林文夫さん「訣」は、小学生低学年くらいの女の子をていねいに描いてます。手にはうさぎのぬいぐるみを抱き、バックには白い小さな花がさきみだれています。でも、どうして「訣」という題なのかな。
玉島朋之さんは、両会場に「抜け殻」というおなじ題の作品を出しています。さいとうギャラリーのほうは、冬の朝焼けのなかにたつ木造家屋、スカイホールのほうは雪原ですが、とても高校生とはおもえない力量です。ポスト谷地元麗子さんか??
黒田博子さん「秋想」は、その谷地元さんをモデルにしたような気がするけど、ちがうかな? 若くてスタイルのいい女性がモデル。
安達大輔さん「春」は、亀の前に桜の花びらが4枚落ちてくる、ユーモラスな絵でした。
中野さんは、札幌の冬の夜景に材を得た連作「天の川W」などを出品しています。
いずれも12日まで。
さいとうギャラリーでは「吉兆窯 坂田眞理子 土・ジパング展」もひらかれ、白と黒をくみあわせた風変わりな土鍋や花器がならんでいます。先日の個展で見かけたインスタレーションふうの作品もありました。
所要で札幌を離れるため14日まで更新をやすみます。
ご諒承ください。
1月9日(木)
中村真紀個展=ギャラリー大通美術館(中央区大通西5、大五ビル)見ました。
ごめんなさい、詳細はあす。
10日の北海道新聞札幌地方版によると、ギャラリーノルテ(中央区北1西6、損保ジャパンビル3階)が今月いっぱいで閉鎖されるそうです。
1988年の開設以来、もっぱら道内の教職員の展覧会場としてつかわれてきました(教職員向けの値段は格安)。そのほか、1997年には片岡球子展をひらくなど、たまに企画展にもとりくんできました。
借り手が見つからない時は「ノルテ・コレクション展」という常設展をやっていました。
個人的には、毎年夏の大地康雄油絵展や、正月に書家の東志青邨さんらがひらいていたグループ展、畠山三代喜さんがご健在だったころにひらいた北海道金工作家協会展などが印象にのこっています。
ただし、閉まる時間が午後5時半と早い上、さいきんは5時すぎには閉まっていることもありました。
1月7日(火)
黒木孝子展 1985年から2003年の500枚の小さな世界=ギャラリーユリイカ(中央区南3西1、和田ビル2階)
黒木さんといえば、黄色を主にしたリズミカルな抽象画をかきますが、今回はペン画展です。
これまでケント紙にかきためた植物画とか、デッサン、カットなどいろんな絵を、大きな紙に20−40枚ほど貼り付けています。一部は雑誌などに発表していますが、ほとんどは発表するつもりはなく、袋につめてあったそうで、おおむね、かいた順番に展示してあります。
ごく大ざっぱに言うと、初期のころは、具象的なスケッチが多いですが、しだいに抽象的な、陰翳のない絵が増えていきます。
ただし、おもしろいことに、タブローを連想させるものが、まったくと言っていいほどないんですよね。
90年代半ばにとりくんでいた、ドーナツ型のフォルムがある絵のエスキースなどもぜんぜんありません。
黒木さんにとって、小さいカットと、大きなタブローとは、ぜんぜんとりくみかたがちがうんだそうです。
「頭を切り替えるのがけっこうたいへん」
どれも、もとはB5サイズの紙にかかれていたのを、周囲の白い部分をせっせと切り落としてレイアウトしたそうで
「カッターを2000回は使った。腕がつかれました。もともと発表するつもりのなかったものだから照れくさいけど、でもこうしてまとめてみるのもいい機会かも」。
12日まで。
きのうTOPICSにも書きましたが、全国各地の個展などを批評してきた季刊誌「てんぴょう」が、休刊になるそうです。
筆者は、2号から毎号、札幌でひらかれた個展について、原稿を書かせてもらっていました。
いつも締め切りに遅れ、ご迷惑をおかけしていました。
「美術手帖」など、ほかの美術誌は、せいぜい東京、大阪、名古屋の三大都市圏の動向をつたえるにとどまっています(もっと地方の話題も載せてほしい−と編集長におねがいしたこともありました)。まあ、雑誌というメディア自体、中央集中型なんですが。
そんななかで、全国に目配りした貴重な雑誌でしたが、いかんせん札幌の書店にはあまり置いてなかったんですよねえ。
このような志の高い雑誌がなくなるのは残念です。
今後は、ウェブ上で継続し、そこに載った評をまとめて年1回刊行するということです。
美術雑誌といえば、ほんとに札幌は入手しづらいところで、「LR」(これもウェブマガジンになりましたが)はついにいちども見かけなかったし、セゾンの「SAP」もほとんどないし、「あいだ」も見たことないし、「新美術新聞」はスカイホールのとなりの喫茶店「アーテリアC7」で読むしかないし、筆者は不満タラタラです。
1月6日(月)
さっそくごめんなさいですが、きのうの「ワラビモ」のところで、メールアドレスがまちがってました。訂正しましたので、オーダーできなかった人はまたトライしてみてください。ほんとうにもうしわけありません。
齊藤美佳日本画展=NTTコムウェア・ウィンドウギャラリー(中央区大通西7)
齊藤さんの絵の世界は、基本的に、月の光の中を魚たちがしずかに泳ぎ去り、その空間には花が咲いたり、漁具や木の椅子が置かれたりしているという、とても幻想的な、独特のものです。色彩も、レモンイエローから黄緑という、これまでの日本画ではあまりもちいられてこなかったとおもう色で、全体的に調和をはかっています。
今回の個展では、南側の12本の柱に「睦月の風」から「師走の風」にいたる12枚の小品をならべ、北側のショウウィンドウに大きな作品を陳列しています。
たとえば「月光樹 波間のしらべ」は、130.3×200センチの大作。
ランプ、魚網などの小道具が、はるかな思いをさそいます。海底によこたわる松のような木。その枝の間を音もなくすべっていく魚群…
また、「秋影のはな」は、いつもの魚こそおよいでいませんが、浮玉や板が置かれ、その上にカモメがとまり、地面からはコスモスがたくさんはえ、とおくに海辺の風景が見えます。全体はおちついた緑でまとめられ、ここは地上なのか、海底なのか、海辺なのか、漠とした雰囲気に酔わされます。
ほかに、レモンイエローのまばゆい「月の記憶U」「同V」などが陳列されています。
25日まで。
会場は、大通公園に面したビルのショウウィンドウです(つまり屋外)。
ところでこのビル、もともと札幌オリンピックの時、データセンターとして建設されたんですよ。
NHKの「青春メッセージ北海道」、会社でちらっと見ました。
かんちゃん、ちょっとあがってたみたいですね。
1月5日(日)
あけましておめでとうございます。
ことしもよろしくお願いいたします。
新年で、初老をむかえたということもあり? サイトをおもいきって衣替えしました。
変更の詳細は、つれづれ日録の「1月5日」の項に書きましたので、そちらをごらんください。
いちおう、こちらがメーンで、つれづれ日録が「裏あーとだいありー」という位置付けなのですが…
さっそくですが「展覧会の紹介」に「辻けい展」を追加しました。
12日までですので、ぜひ足を運んでほしいとおもいます。
ほかにも「アートな本棚」などを更新しています。
最初の話題は
ことしは道内美術界にもキャラクターブームが来るか?
というのは、相当強引なまとめですが、ふたつの冊子を紹介したいとおもいます。
ひとつは「ワラビモ」。
札幌在住で、道都大学中島ゼミ展では奇抜な発想のイラストを発表しているミカミイズミさんの漫画です(道都大の卒業生です)。
1冊につき、1−7ページ程度の短篇が数篇ずつおさめられており、現在3冊が出ています。
「ワラビモ」というのは、想像上のペットです(左下に拡大図)。ゲル状の生き物で、ちぎるとそのぶん小さくなり、飼い主から愛情をしめされるなどうれしいことがあると、むくむくと大きくなります。飼い主と対等に会話ができます。
主人公のワラビモ(ちなみに、固有の名前はなく、「ワラビモ」とよばれています)を飼っているよもぎちゃんという女性は短気で、よくワラビモをちぎっていますので、ワラビモはあまり大きくなれません。ゲル状物質でできているので、寒天とかくずきりとかところてんが大好きです。
漫画で見るかぎり、よもぎちゃんは広い庭のある一軒家に、ひとりで住んでいます。とくに美人とも見えないのですが、なぜか職場の男性からはとてももてます。
近所の「わらびも」は、飼い主の豆夫さんがやさしい性格なので、どんどん大きくなっていますが、幸せに慣れてしまったがゆえの悩みもかかえています。
というわけで、いったいどうしたらこういう設定をおもいつくのか、いちどミカミさんの頭のなかをのぞいてみたいですなあ。漫画のストーリー自体は、ぶっとんでいてわけわからん−ということはなくて、読んでたのしめます。
1冊500円、26ページと、うすめですが、おもしろいとおもいます。
もうしこみは
darumado@hyper.ocn.ne.jp
まで。
2月には4冊目が出る予定です。
つぎに紹介するのは、道立釧路芸術館が無料で配布している子ども向けの小冊子「かもめのももちゃん げいじゅつかんへいく 冬のまき」です。
昨年「かもめのももちゃん げいじゅつかんへいく」という小冊子が出ているので、これは2冊目ということになります。(1冊目については「アートな本棚」参照)
釧路川3丁目のさかなやの2階に住む「かもめのももちゃん」が、人間の子どもに変装して芸術館に行くというお話。
芸術館の前の「ポポちゃん」とはお友だちなのです。(ポポちゃんとは、イタリアの現代彫刻家アルナルド・ポモドーロの作品です)
ともすれば敷居が高いと誤解されがちな芸術館に、ひとりでもたくさんの子どもたちがあそびにきてほしい−という館側のおもいがかんじられ、好感がもてます。ももちゃんも、とてもかわいいです。
よーく見ると、ももちゃんの読んでいる本に「ハッタリポッターあらわる」と書いてあったり、「かもめのアート」を特集している「美術手帖」が置いてあったり。そんな細部もたのしいです。
10ページで、オールカラー。
さらに、TOPICSでもふれましたが、「ポポちゃん通信」というプリントも創刊されました。
これは、ウェブサイトで読むことができるそうです。