蝶の惑星


見上げると星空、
そして、
蝶の姿と緑の森・・・




編集後記

LastUpDate
2017.4.24



師匠のページ

2013.11 蝶のチョーマクロ撮影 ● 番外編 その3 ●    2010.2.1 雪夜の西武線  ● 番外編 その2 ●  2009.7.22 上海・皆既?日食   ● 番外編 その1●

蝶の表情   The messages for  the 21st. Century. われわれは 宇宙で独りぼっち?! 

“虫屋さんの百人一種” 出ました。

私の所属するアンリファーブル会のメンバー100人が、
お気に入りの虫についてエッセイを書きました。
監修は奥本大三郎 先生です。
NPO日本アンリファーブル会 著/
発行:出版芸術社/価格:本体1,600円+税/四六判

ご覧いただけますと幸いです。


 ホソオチョウの



ホソオチョウの♀

 約1年半ぶりの撮影行です。
 今回は私のけがを気遣って、友人(小野師匠)が自宅まで迎えに来てくれました(感謝!)。
 天気は晴れ、ほぼ無風の撮影には申し分のない条件。予報では平地で20度前後まで上がるらしい。
 ポイントに着くとちらほら飛んでいます。昔(?)のように一脚とD90を手に取って
・・・車を降りたはいいのですが、医者から 「一人歩きと運転は禁止」と言われているので、
活動範囲は車から20、30メートル以上は離れられません。
 たまに近づいてくるスギタニを数カット押さえたのですが、まともに見られる写真はありませんでした。
 *
 そこで、ホソオチョウの撮影に移動することにしました。日高市のはずれです。
オスの写真はけっこう押さえたので、今回はメスを探します。
 私は車の横でそれなりに目を凝らします。すると、同行の堤さんが、
メスが下草に止まっているのを見つけたと師匠に確認してしています。
車から30メートルくらいでしょうか、私を呼んでくれました。
 フラフラしながら歩いていくと、師匠が下草を指さしてくれましたが、慣れないせいか
なかなか見つかりません。
 やっと見つけてシャッターを切りましたが、何度か飛ばれて、
その都度追いかけて撮影できました。
 お二人さん、どうもありがとうございました。


Nikon D90, 90mmマクロ, F9.0 1/200s, ISO400 (+0.7:補正の戻し忘れ=カーブで補正)
2017.4.20 日高市横手


  スゲの葉の周りをゆっくり回転……トラフシジミ

 
トラフシジミの顔…

 この暑さの中を自衛隊の演習場へでかけました。
本命はゴマシジミの顔撮影でしたが、ほとんど見かけず
不調なので移動準備をしているときに見つけました。
 春型に比べると地味な模様で、物足りない姿
(ただ、夏型にしては帯がはっきりしていますが……)
暑さを避けてスゲの葉裏に翅を休めていました。

近づいても飛び立つ気配がなく、
これはクローズアップのチャンスです。
ところが良くしたもので、横から数枚の葉が飛び出ていて、
それを避けるには横位置からの撮影に限られました。
もちろん、ブッシュの中ですので、動くと飛ばれそうです。
 風の揺れが止まるのを待って、シャッターを切った一枚が
右の写真です。左前翅の先が欠けています。
ピントが甘いのが不本意…?

 しばらくファインダーをのぞいていると、ゆっくり歩き出しました。
おもしろいことにスゲの葉を横切るようにして
一回転するつもりです。葉の向こう側へ動き出して、
そして葉の下からこちらを向き始めました。
顔が撮れるチャンスです・・・その瞬間を待って
シャッターを切りました。たった一枚!



《負け惜しみ》

風があったので2枚とも物足りない絵ですが
トラフの顔は撮ったことがないので、
70%程度は満足しています。


▲撮影データ (2枚とも):Nikon D90,
tamron 90mm macro, 2015.8.2 富士吉田市
F16、1/320s、ISO800



 大きな黒い瞳
 演習場で出逢った
 ルリシジミ

 ゴマ撮影の目的からすると、 「外道」?なのですが、正直なところ何もないよりましと思い、シャッターを切りました。
 ルリはどこにでもいるありふれた蝶ですが、いつでも見つけられるかというと、そうでもありません。以前(まだ蝶屋として未熟なころ)に、ゼフとよく間違え師匠にばかにされました。飛び方をよく見ろ!と・・・。

 実は、ルリシジミの顔はまだ撮影していませんでしたので、結果として手持ちが増えることになりました。

 相変わらずシジミの目はかわいい。前翅と腹に黄色い花粉のような点が見える。吸蜜の後の一休み…といったところでしょうか。

 90㎜ macro,
 F8, 1/320s, ISO800
(ピンが甘いのは、風の影響と、3倍に拡大、トリミングした結果・・・)




  テリトリー活動の前の一休み ? ・・・ジョウザンミドリシジミ

・・・この戦闘機のような恰好とその(顔の)表情を撮ることを、最近の目標にしていました。
そして、ジョウザンミドリの顔を 今回初めて撮ることができました・・・
テリトリーを張るときは、下の写真のように前足2本を胸の下に引き上げて戦闘態勢を作りますが、
この個体は降ろしてますので、英気を溜めているのでしょう。
顔の表情も心なしかのんびりしているようにも見えます。

*     *     *
数週間ぶりの快晴で絶好の撮影・採集日和、6時少し過ぎに所沢インターのゲートを通過しました。
今日は蝶友の堤さん(Tさん)の運転です。
昨日までの梅雨空と低温がウソのようです。昨日から陽射しが戻り気温が上がったので、
ここで“はやける”(=孵化する、羽化する:方言)個体もけっこういるんじゃないかと
勝手に期待しながら助手席を温めていました。
関越道を降りて、伊香保温泉から榛名山へ登っていくと、30前後あるヘアピンカーブの途中で、
道路上に回転飛翔を見つけました。そのまま進むと、さらに左右の林から飛び出して頭上で回っています。
ブルーの輝きと時折ミドリも交じります。ジョウザンとアイノでしょうか・・・。
思わず堤さんと「これは有望だ」と声を上げました。
*     *     *
さて、ポイントに着いて林縁を見渡すと、回転はおろか姿が一頭も見えません。
期待外れと思いながら下草を探すと、カヤツリグサ(?)の葉上で翅を休めるコイツを発見。
一脚を付けたD90で近づくと何度か飛ばれましたが、戻ってきたところをしつこく寄っていくと、
いくつかのポーズを見せてくれました。
この表情、少し首をかしげているところがかわいいと思いませんか?・・・

Nikon D90, 90mm macro, ISO640, 榛名山(以上各写真に共通), F10, 1/1000s, 2015.7.11, 8:43


 前足を挙げて 臨戦態勢・・・ジョウザンの表情を初めて撮影できました。



 これは完全な戦闘準備です。
 顔つきも凛として、堂々たるものです。
 まだ羽化したてなのでしょう、両脇の産毛が戦闘鎧の飾りのように回折光で虹色に輝いています。




F10, 1/1250s, 8:46 (上とは別の個体) 



 アイノミドリシジミの吸水


 駐車している車の脇で、吸水に夢中になっているアイノを偶然に見つけました。
 どんなに近づいても逃げませんでした。翅を撫でられるほどに近づけましたが、カメラはこれ以上にアングルを落とせませんでした。
 前ボケにあるように、新芽の若葉がじゃまをしていて、それは恨めしく思いました。
 さらにこの日はピーカンの快晴で、直射光の影がきつく難しい露出でありました。




F10, 1/400s, 10:57






今年、初めて出逢ったギフチョウ

 今年初めての6時台出発です。小千谷市に向けて
小野師匠と友人のツツミさんの3人で、まず出発しました。
小千谷市へは、私と師匠は5年ぶりです。
もう一人のメンバー・タカハシさんとは現地で待ち合わせます。

 この日は、朝からよく晴れていて、高速から見える煙突からは
煙がまっすぐ立ち上っているのが見えます。
柔らかい春の陽射し、無風ときたら撮影には申し分ありません。
* * * * *
現地では、林道にカタクリやスミレがありますが、ピークを過ぎた花が
多いようです。そこへ、ちらほら姿を見つけられるのですが、
花にも林床にも止まってくれません。

その後、ぱったり見かけなくなりましたので少し移動したところ、
タカハシさんが見つけたギフ(♂)を師匠が近づいて観察すると、
何と羽化した♀に交尾を迫っているようす。
それも何とか撮影できるところです。
こんな幸運はめったにあることではありません。
めでたく合体できたので、4人とも興奮して我を忘れて(?)
入れ替わり立ち代わりの撮影となりました。
かなりの時間を撮影できたので、レンズ交換もできて、
まさに至福といえる時を過ごしました。

交尾時間がどのくらいか見当がつきませんが、撮影データから
推測すると、少なくとも40分以上あることは確実です。
十分撮影できたので、無事の出産(産卵)を祈って
その場を後にしました。

もう撮れないかもしれない交尾シーン



左がメス、右がオス。

Nikon D90, tamron18-270mm
F10, 1/250s, 1100mm(165mm),
ISO800, 2015.4.25, 小千谷市


 ≪番外≫   庭に来るヒヨドリ


特徴のある色遣いもなく
地味な鳥なんですが、
なつくと、それなりに
愛らしく感じるものです。

昨年から、庭の餌台に時折
撒いたパンくずをつついて
いましたが、
段々に慣れてきて、庭に出ると
キーキー鳴いて、1mぐらいまで
寄ってくるまでになりました。
この写真はその時のものです。

最近は縄張りを張っていて、
シジュウカラのカップルや
ムクドリを追い掛け回しています。

今では、餌台にパンをちぎって
撒いていると、おっかなびっくり
ですが、40cmほどの台の端に
止まるまでになりました。

…果たして、手から直接ついばむように
なるでしょうか…

Nikon D90, 90mm macro, F10, 1/640s, ISO800, 2015.2, トレリスの上で餌を待つ


(2014撮影)



ヒカゲチョウの素顔?


 暖かい日が続いたので、所沢の航空記念公園にムラサキツバメを探しましたが、姿かたちもありませんでした。このヒカゲは、そのとき目の前を通り過ぎたので少し追いかけて、ついでに撮った1枚です。
    *   *
 ムラサキツバメは最近の観察・採集報告ではかなり増えているやに聞いていましたので、いないはずはないと思います。公園内をかなり移動したにもかかわらず、マテバシイはあるのですが、成虫はもちろん幼虫も見かけませんでした。
 不思議なことです。たぶん、ひこばえが出ていない古木が多く、また公園管理上伐採された(推測)ため産卵できないことがその理由かもしれません。ひこばえは、あってもほとんどにアブラムシが寄生していました。

     *   *
 ヒカゲチョウは林縁や公園の薄暗い日陰にいる普通種ですが、まだ顔を撮っていないので、この際、押さえる気になりました。
 このヒカゲは落ち着き(?)がなく、数秒間止まってはまた近くの葉上に飛び移ることを繰り返しています。
 こんな動きをする“さすらいの流れ者”はやがてどこかへ飛び去りますが、彼(♂と思いますが)はこのあたりを棲家にしているのでしょう・・・、しばらく眼で追っていると5メートルほど離れたサザンカの葉上で落ち着いてくれました。
 カメラを構えてゆっくり慎重に近づきました。
 これまで1メートル程度までは寄れましたが、何度も飛ばれているので、ここからはこちらの頭を隠すこともあって(本当か・・・)、 ファインダーをのぞきながらの接近です。
 40センチメートルほどに近づけましたが、曇りの日陰でけっこう薄暗く、ここでは内蔵のストロボを焚いています。
         *         *        *       *
 ストロボの光量は、マクロ撮影用にマニュアルでGN18(ISO200)を 1/64に絞ってあります。カメラの制約上、シャッタースピードは1/200s、絞りは撮影距離30~40センチメートルとして F16(ISO800)で適正露光になるよう設定してあります。

 何枚か押さえましたが、ここは私の目標テーマの“顔正面”を回り込んで撮りたいところです。ところが、枝葉の位置からして動けませんでしたので、ここであきらめました。


 Nikon D90、tamron90mmマクロ、F16、1/200s、ISO800、ストロボ  2014.9.18 所沢航空記念公園




  翅を休めるウラギンシジミの♀‥‥庭のナスの葉に……

    (オフシーズン?‥‥の撮影)

 犬の散歩から帰って何気なく菜園
(といっても3m四方程度)を見ると、収穫も終わり、枯れる寸前のナスの葉上に見つけました。
 ウラギンのメスです。前後翅のブルーが眼に入り、心が躍りました。メスの開翅には滅多にお目にかかれません。もちろん自宅の庭に来るのは初めてです。
 急ぎ、家に飛び込んでカメラを手に、サンダル履きで戻りました。
 シャッターを切りながら数秒でここまで寄れました。ただ、薄曇りで光量が少なく、F10では被写界深度はこの程度です。ピントは青白紋の鱗粉が多少なりともよく見えるように、胸部にあわせました。
 1/500秒で切っているのでまだ2段ぐらいは絞れそうでしたが、恥ずかしながら飛ばれないように意識しすぎて忘れました。
    *   *   *
 撮影テーマにしている顔の表情を押さえたいと前に回ったところで飛ばれてしまいました。

 (F10、1/500s、ISO800)。


90(135)mmマクロレンズで、
上の写真からここまで近づけました。
いずれもノートリミングです。
ピント位置は上より頭部側へずらしてあります。
(F9、1/640s、ISO800)



 アサマシジミ のヒゲ面・・・!?

 この日の撮影記 

・・・・・・撮影の目的はアサマシジミでしたが、ヒメシジミ、ヒメシロチョウの顔も拝め(?)ました・・・・・

前日の土曜日まで土砂降りが続いていました。
家を出るときもふつう(?)に降ってましたが、山梨・静岡は前日も雨が少なく
行先は晴れ間があるだろうとの予測がありました。
メンバーはいつもの師匠とさんです。お二人とも雨は全く気にしていませんでした。

現地には8時前に到着、デジタル一眼を一脚のクイックシューに載せていると、
足元を2頭の青い翅が舞っています。眼で追うと、止まらないと確かではありませんが、
片方の青色が鈍い1頭はアサマのようです。さん、さんからも
「アサマだ! アサマだ!」と声が出ています。もう1頭はヒメシジミでしょう・・・。

アサマシジミとヒメシジミが混飛していて、飛び方も速いときは見分けがつきません。
2,3頭がまとまって飛んでいると、「多分こいつだろう」と判断して追うしかありません。
止まって開翅してくれても、経験不足の悲しさでなかなか判断がつきません。
上の写真のように前翅裏が見えると分かるのですが、そうそう都合よく止まってくれません。
苦労(?)しました。



数メートル先の、50センチほどの高さの草に止まったので、ソロソロと近づきました。
膝から腰高に伸びたススキの若葉(?)にシダ類などが絡んでいて、かなりの用心が必要です。
ファインダーをのぞくと、絡んだ一条の葉がレンズの前を横切っていて、
レンズの前ボケになるのを避ける位置を探すのが大変です。

今回は、アサマもヒメシジミもそれがかないませんでしたので、
“俯瞰(ふかん)”したカットとなりました。それでも顔つきはそれなりに分かります。


写真では前翅の裏に三つの小黒点が見えますが、アサマは真ん中の黒点が楕円形です。
NikonD90,90mmマクロ,F9.0,1/400s (共通:ISO800, 2014.6.29 富士吉田市)


 ヒメシジミ
 この2頭のメスは、同一個体ではありませんが、両方とも前翅に青色鱗が出ている珍しい型のようです。
 実視ではこの青はより鮮明に光って見えました。特に頭部方向から見ると、前翅外縁から基部に向かって幻想的な輝きがありました。
 写真では被写界深度が足りずにボケてしまい残念です。風の揺れでこれ以上シャッター速度を遅くできず、絞り込めませんでした。

 ところで、メスでありながらこのヒゲ面はどうしたものでしょうか・・・。
 正面から撮りたかったのですが、上に記した理由で撮影位置取りの自由が利きませんでした。

右: F16.0,1/250s
下: F9.0,1/500s





ヒメシロチョウ

 車の移動中に、師匠が砂地の路上に見つけました。
 吸水中でしたので、ゆっくり近づけば逃げないと思いながらカメラを構えましたが、50センチ程のところで飛ばれてしまいました。

 あきらめずに眼で追いかけていると、道路上から数十センチのところを行ったり来たりで、先ほどのエリアからそれほど離れないことが分かりました。
 もちろん吸水場所探しだと思いますが、ときどき止まっては離れることを繰り返すので、カメラを持って追いかけていると、数分で同じ場所に戻って来ます。
 そこで、順光で撮れるところに腰をすえて待ち伏せをすることにしました。

 しばらくすると、そこで吸水を始めましたので、シャッターを切りながら近づいた1枚がこれです。

 顔はもう少し下から撮りたかったのですが、ファインダーを一のぞきしたところ翅の入り方が悪く、白い顔、白い胸毛(?)と釣り合わないのでやめました。
 真上からの日差しで、下から撮るとコントラストが付き過ぎることもありますが、地面が湿っていたのでヒジもヒザも付けない状態・・・なのでした。


 F14.0,1/500s,2014.6.29,11:33



 意外と精悍な顔つき・・・ミドリシジミ


 シジミ蝶の顔、特に眼はかわいいのですが、これだけクローズアップで見ると、印象が違ってきます。
 いかがでしょうか?
 広角レンズでもないのに眼がデフォルメされていて、どこを見ているのか何を考えているか分からない表情です。
 下の画のように遠目の横顔がかわいいです。


左:F8,1/250s,ISO800
下:F10,1/000s,ISO640
   2014.6.4 飯能市



 撮 影 記 

 「まだ時期が早い」と感じながら、師匠と下見に行きました。空は曇りです。
もう少し明るいと、影が出ないので撮影には申し分ないのですが・・・。

 ハンノキを何本か探していると、見上げたところに1頭を見つけました。当然撮影はムリ。
 たたくと9割以上の確率で上に飛び移りますので、とりあえずそのままにして、1.5m以下の枝葉を探すことにしました。
何本かの周りをしばらく探していると、枯葉との見間違いに眼が慣れてきたのでしょう、
目線の高さの葉の上に見つけました。横向きなので、テーマの顔を写すには左へ回り込まなければなりませんが、
状況は左の肩を枝葉の茂みに入れるような厳しい状態です。
静かに移動して15,6枚撮った中のたった1枚がこの写真です。
90mm(135mm)レンズ・F8で、レンズ端から数センチの距離では、被写界深度が5~6mmなので
ピントの芯を 眼の前後中央に持っていくのにいつも苦労します。


  今年もこの顔に出逢えた・・・・・予想より早い発生
アカシジミ F10.0,1/1000s,ISO640,-0.3補正
2014.5.23 赤坂の森
ウラナミアカシジミ F6.3,1/640s,ISO800,-0.3補正
2014.6.1 赤坂の森

今年はタイミングが悪く、近くの森に4回通いましたが、表情が撮れるほどには近づけませんでした。
陽がかなり昇っている時間帯なので下に降りているのはありがたいのですが、
どういうわけか? こちらを向いてくれません。
左右に回り込むスペースが無く、うかつに動くと、止まっている草が動いてしまいます。
けっこう葉の上や茎に沿って歩き回るので、「こっちを向け!」と 声を出しながら
ファインダーを覗いてましたが、願い(
?)は通じませんでした。
*     *     *
汗が耳の脇を流れ落ちるし、すぐ近くを毛足の長い毛虫が這っていますので、
その状態を1,2分持たせるのがやっと、退散せざるをえません。
撮影は、林床が例によって薄暗いので、木漏れ日があるところに止まってくれるのを待って、
一脚に載せたカメラをもって近づくことを繰り返しました。
下草がからまっていて、今回はクローズアップ1/2倍弱
(90mmマクロレンズ前端から10cm程度)まで近づければいい方でした。
そんなわけですので、上の写真は20%前後トリミンクしています。
*    *    *
今年は大雪が降ったり途中に暑い日があるなどの影響を受けて、
1週間から10日以上発生が遅れると踏んでいましたが、意外に早く出ていました。
5月23日は日当たりのよい狭い範囲にアカシジミが数頭、ウラナミはいませんでした。
1週間後の6月1日はアカとウラナミがほぼ同数見られましたが、
総数は少なめと感じました。



 オナガアゲハ♂の顔・・・たくましいというか、ふてぶてしい? 面構え

南海空港特急 ラピート
南海電鉄50000系





 この日はミヤマカラスを目的に名栗川の上流に向かいました。晴れ、無風、気温が少し低めでしたが、絶好の撮影・採集日和でした。メンバーはいつものTさんとO師匠です。
 ところが、不思議なことにいつまでたっても姿を現さず、オナガが時折通り過ぎるのを見るだけでした。気温も上がってきたのに、ほかの種類の蝶もほとんど飛んでいません。
 理由・原因が分かりません。気圧が関係しているのでしょうか・・・?
     *    *    *
 そうこうしている内に、吸水したい?という雰囲気で、2頭のオナガアゲハが行ったり来たりしているのを見つけました。そのうちの1頭が着地して翅を広げています。マクロレンズを1/2倍程度に繰り出して正面から肘を付きながら近づきました。今回は顔のアップよりは広げた翅をおさめることにしました。
 いかがでしょうか? この面構えは・・・
 ファーブル写真会でメンバーに見せたところ、すぐに 「これはオスプレイじゃないか」と声がかかりました。そのときは私もぴったりだと思いましたが、顔を眺めているうちに、鉄人28号似でひところ話題になった南海電車の空港特急ラピート(左の写真)が浮かびました。
 いかがでしょうか・・・。

 
Nikon D90, 90mmマクロ, F11, 1/400s, ISO640  2014. 5.24, 飯能市


顔はお世辞にも美人とは言えない?! ホソオチョウの♀
 地元、所沢近郊の草原にホソオチョウの顔を撮りに友人と出かけました。
 ホソオは以前に笛吹川の土手で交尾写真などを撮っていますが、顔のクローズアップはまだでした。そこで今日はしつこくメスを追いかけて、そのご尊顔(?)をファインダーの中に入れる目標を立てました。
  *   *   *
 オスは無視して、メスの姿を探していると、同行の師匠が「ここにいるぞ」と呼んでます。低くか弱い飛び方。オスより黒っぽいので見分けることは容易です。
 その姿を追っていると、少し飛んでは翅を休めていますが、食草を探しているときの飛び方と、そろそろ休もうか・・というときの飛び方が違います。
 しばらく眼で追っていると、少し離れた草むらにゆっくり止まりました。撮影テーマの “メスの顔”を頭に描きつつ、驚かさないように腰を低くしてそっと近づきます。カメラの設定を確認するために一瞬眼を離すと、枯葉に紛れ込んで見失うことがあります。ただ、翅を開いて止まることが多いので慣れるとすぐに見つけられるようになります。
  *   *   *
 ところが、なかなか思うような方向に向いては止まってくれません。正面に回りたいのですが、少しでも雑な動きをすると気づかれて飛ばれてしまいます。
 そんなことを繰り返しながらしつこく追いかけてやっとファインダーに捉えましたが、顔が黒く眼も黒いので、ピントの芯がどこに来ているか分からず苦労しました・・・疲れました。




       食草探しの合間に一休み・・



  上:90mm(135mm)マクロ,F16,1/400s,ISO640,2014.4.26
  右:90mm(135mm)マクロ,F11,1/1250s,ISO1000,


(2013撮影)


  あまりなじみのないクロコノマチョウ
ストロボ・オン
(顔の周りと前翅付け根に薄いブルーが出た…?)
D90,マクロ90mm,F9,1/125s,ISO800
2013.10.11,西伊豆
ノー・ストロボ
(ブルーはほとんど見られない)
D90,マクロ90mm,F9,1/125s,ISO800
2013.10.11,西伊豆



今回の撮影の顛末

失礼とは思うけれど,顔にメリハリが無く,写真が撮りにくい蝶の筆頭?!
おまけに顔の色が同じようなので,ピントが眼の(前後の)中心にきているのか,手前にあるのか判断が難しい。
ほかに撮りにくい理由をあげれば
・敏感で近寄らせてくれない
・薄暗い林間や林縁に生息しているので,クローズアップ用に絞り込めない(シャッター速度が遅くなる)。
・暗いので,ファインダースクリーンが見にくくピントが合わせにくい。
・ほとんど翅を開かない。
・・・などですが,多少負け惜しみかもしれません。
* * *
今回の撮影では,田んぼへの水路のわき道に止まっている一頭を見つける幸運がありました。
左は森の斜面,右は水路,幅30cmほどの草道を行くと,
こちらを向いた一頭が目に入りました。
例によって,一脚の足先をどこにもっていくかを考えながら近づきました。
このときまでは曇っていたのでかなり暗く感じます。ISO800で F8,1/30sでしたが,
すぐに薄日が差し込んできて,善くしたもので F9,1/160sが切れるようになりました。
今度は,日なたと日陰のコントラストが大きく,露出の判断が難しくなりました。贅沢な悩みです。
これだけ近づいていると,撮影画像やヒストグラムを確認するためにファインダーから目を離すと
(レイアウトやピントを)元に戻すのが大変です。
やむを得ず,光量を 1/16に設定してある内臓ストロボを焚いたカットを何枚か押さえました。
* * *
もう少し左へ回り,カメラを下げて正面から (撮影テーマとしている)顔を捉えたいところですが,
左下の「葉」の手前に枯葉が飛び出していて,前ボケとして重なってしまいます。
それをレンズの先で避けようとすると,その葉が動いて逃げられそうです。
・・・今回は断念しました。
* * *
実は,今だから言えることですが,これほど近づいて撮影できるとは思っていなかったので,
率直なところ,露出や感度を上のように分析的に考えて撮影したわけではありません。
ひたすらシャッターを切っただけでした・・・。

※上の画像は,いずれも左右をカット(約30%)




  ムラサキツバメシジミ・・・以前は近畿以西に分布していたが,関東にまで北上してきました・・・


 入間市の公園で見かけたムラサキツバメ。
 マテバシイの樹上を飛び回っていてなかなか降りてきませんでしたが,突然,数メートル先の草地に舞い降りました。
 どうやら “さすらい?”を重ねたようで,前後翅外縁はぼろぼろです。もちろん尾状突起もありません。

 残念ながら(運悪く)向こうを向いていたので,私は後ろ脇から近づいて,ムラサキツバメの顔を狙いました。
 できれば正面に回りたかったのですが,これ以上寄ると草の絡みが変わるので飛び去りそうな予感が働きました。
 ・・・というわけで,この横顔が“アップの寄り”の限界でした。
 (できれば,越冬前の翅を開いたムラサキ色や,正面からの顔を収める再挑戦をしたい……)
D90,tamron90mmマクロ F11,1/320s,ISO800,2013.9.18,入間市
(30%トリミング)



  シルビアシジミ & ミヤマシジミ撮影記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・撮影データ
 NikonD90,tamron90mm macro
(以下共通)
 2013.9.11 栃木県鬼怒川河川敷
 いずれも20%~30%トリミング


 (左)
  F11,1/320s,ISO800
 (上)
  F11,1/500s,ISO800

 
圏央道から関越道→北関東道→東北道と乗り継いで鬼怒川へ向かいました。
小野師匠と友人のTさんの3人です。
最近は空気?が不安定で,早朝に自宅を出るときは傘が必要でした。
栃木県に入っても霧雨模様で,期待と落胆が半々でしたが,
フロントガラスから見える雲がわずかに白く感じられてきました。
ICを出るころにはすっかり明るくなり,ありがたいことに撮影には好都合の薄曇りです。
車を降りて,いつもの90mmマクロ付きの一眼レフと一脚を片手に,河川敷をゆっくり歩き始めました。
・・・蝶の姿が見当たりません。
広く探し回りたいのですが,足元が護岸のためのコンクリートに埋まった石ころと
食草を含む数種類の草が入り混じっているので,歩き回るには手術後の身体にこたえます。
同行の二人は,そんなことはないのでしょうが,足手まとい(?)の私を置いて
かなり先まで行ってシルビアシジミを探しています。

 シルビアシジミ
 ・・・地味だけど 可憐で繊細な印象

 空は少しずつ明るくなって気温も上がってきました。いろいろ飛び出してきましたが,ほとんどミヤマシジミかツバメシジミです。
 “農耕民族”の私はしばらく留まって周りに目を凝らしていると,背丈の低い草むらの上をすばやくランダムに飛び回るシジミが目に入りました。
 大きさと飛び方からしてシルビアのようです。やっと見つけました。
 上から見て青味が少ないのでメスでしょう。なかなか止まりません。
 すばやい動きなので見失わないように目で追うのに必死です。数十メートル追いかけて行ったところで突然視野から外れました。
 あわててその場で回りながら探していると,数メートル先にいました。どうやら引き返していくようです。
 またしばらく追いかけると,護岸用の石の上に静止しました。
 「そのまま,そのまま」とつぶやいて近づきながらシャッターを切りました。何しろシルビアの撮影は初めてなので,多少興奮気味です。
 ……その後,たまに姿を見せるシルビアを必死に追いかけ,“ひたすら”止まるのを待ってやっと押さえました。残念ながら,顔のクローズアップは撮らせてもらえませんでした。


ミヤマシジミ ・・・艶やかで華やか





・撮影データ

 (上左:♂)
  F11,1/320s,ISO800
 (上右: 左♀右♂)
  F11,1/1000s,ISO800

 (左:♀)
  F11,1/320s,ISO800
 (右:♂)

  F11,1/400s,ISO800


目立つブルーの色を追いかけるとほとんどがミヤマのオスでした。
メスは飛んでる姿は少ないですが,少し探すとコマツナギの花や葉上に見つかります。
仲間が多いせいか吸蜜に夢中で,ごゆっくりお休みのようです,落ち着いて撮らせていただきました。
ファインダーの中では,オスのブルーの輝きに,
そしてメスでは裏翅に並ぶオレンジと黒点の中に見える青藍色の組み合わせの妙に
シャッターを押すことを忘れそうでした。




  スジボソヤマキチョウの横顔


・左: F18, 1/1600s, ISO1250
・下: F18, 1/1250s, ISO1250
  NikonD90, tamron90mm(135mm)
  2013.6.28,長野県北杜市

 スジボソの横顔は何とも言えません!?・・・。可愛くもないし,それほどグロテスクでもない・・・。
パッと見では,獲物捕りに失敗したカメレオンのようであり,ツノのあるトカゲのようでもあります。
*   *   *
道路脇の湿った枯れ枝に降りてきて,吸水を始めました。シャッターを押しながら近づきましたが,
飛び立つ様子がないので,ひざまずいての撮影から肘付きの体勢へ,
それから腹ばいになって,レンズ端から数センチまで寄りました。左の絵はほぼ等倍です。
それにしても,顔や触覚がこんなに“赤い”とは思っていませんでした。
なお,今回IS0を1250に上げたのは,かなり絞り込んでみようとの試しです。



(2012撮影)


黄色と黒のコントラストがすばらしい!
 鬼怒川の ツマグロキチョウ3態



■その1・・・羽化不全

 河川敷の土手に立って,河原や斜面を見渡すと,あちこちで黄色いリボンがヒラヒラしています。
 ツマグロキチョウは,派手な黄色地に濃い黒縁ちが前翅にあって華やかな感じがします。思わず目で追ってしまいます。

 センダングサに静止していないか探していると,同行の師匠が「翅が異常なのがいる・・・」と声を掛けてくれました。幸いこちらに飛んでくるので待っていると,近くの石の上に止まりました。
 原因は分かりませんが,両後翅の前縁がピンと伸びていません。前翅の前の縁も一部が変形しています。 この先心配ですが,ここまで来てひと休み(おかげで撮影させていただきました)した後に,何とか飛び立ちましたのでまずはひと安心です。


 NikonD90, tamron90mm macro
 F14, 1/400s, ISO800 2012.10, 宇都宮市


■その2・・・羽化(前翅がとがった秋型のメス)

 花に来るツマグロをアップで撮ろうと一脚にD90を据えて待っていると,少し先に,2頭がじゃれているのを見つけました。
 どうやら,食草の抜け殻につかまって翅を乾かしている羽化直後のメスに,オスが求愛をしているようです。
 地表から10cm程のところです。ラッキー(?)なことにそのオスは追い払われて行ってしまいました。
 そこで,腹ばいになり,一脚をはずしてファインダーをのぞきましたが,位置が低いのでアゴを下に付けても前視野がやっと見渡せる状態です。アゴの下の石ころを少しどけてピントを合わせた一枚が上です。
 F14, 1/320s, ISO800

■その3・・・ツマグロキチョウの顔

 ツマグロがつかまっているのは,食草のカワラケツメイからぶら下がった抜け殻です。

翅がだいぶ乾いてきたのでしょう,抜け殻を離れて数メートル先の石の上まで飛んで止まりました。
シャッターを切りながら横位置から正面に回り,徐々に近づき顔の表情を狙いました。
触覚を,最初はとじて1本のようにしていました。何となく違和感があり,ひょうきんな感じです。
しばらくすると,少しずつ開いてくれたので,ツマグロ(蝶)らしい顔になったと思います。
F18, 1/500s, ISO800



 アカボシの眼は黒い!


  色黒なので,顔にメリハリがなく,おまけに林縁といえども薄暗いのでピント合わせがつらい。

  カブトムシの脚の間にオレンジ色の口吻を伸ばして樹液を吸う。
 ・・・カブトは,カナブンや別のオスが近づくとツノを振って威嚇し,それでもどかないとツノで追い払うか,投げ飛ばす。でも,蝶には寛容なようだ。



・・・スズメバチを避けながら・・・
 撮影をしていると足元からカサコソ・カサコソと,聞きなれない音が聞こえてきました。ファインダーから目を移すと,オス同士が取っ組み合いの最中。眺めているとこれが面白い。互いに身体の下にツノを差し入れようと必死の形相(に見えます)。
 どちらかが投げ飛ばされるまで,結局見とれてしまった。

 樹液には必ずといって良いほどスズメバチが相席(?)になるのですが,撮影を始めたときは見かけませんでした。ところが,30分もしないうちに後から羽音が聞こえました。多分,というか確実にススメバチでしょう。振り向きもしないで,そっとしゃがみこんで後ずさりました・・・。


 (上) F8, 1/200s,
 (左) F10, 1/160s
 (共通) NikonD90, tamron90mmマクロ, 内蔵ストロボ1/16
      ISO800, 2012.8.1 狭山市





  “うまく翅を伸ばせなかった ゼェ…”  不運なエゾミドリシジミ


羽化不全エゾミドリ撮影記

ゼフィルスに逢いに,師匠と師匠の友人Tさんの3人とで榛名山へ向かいました。私は6年ぶりです。

 3,4日前まではときどきの予報,2日前には終日に変わっていましたが,
内心はの心配をしていました。
同行のお二人さんは,昔の全国採集話で盛り上がっているので,天気などお構いな しのよう,
私のような素人は話についていけずフロントガラスから雲の様子を眺めるだけでした。
*  *  *
渋川伊香保ICに近づいて助手席から前方に目を凝らすと,
関越道から遠目では曇り空に薄雲がたなびいていて榛名の姿は見えず,
これは期待できないな・・・と感じていました。
伊香保の温泉街を抜けて30ある急カーブの途中でも,ところどころガスがかかっています。
ところが,榛名湖のポイント近くでは薄曇りに変わり,雲間から陽射しを受けられるようになりました。
3人の行ないが良いとか悪いとか,晴れ男は誰か?という他愛のないバカ話をしている間に到着し,
車から降りたとたんに陽射しがはっきり感じられるようになりました。
*  *  *
どれだけ変わり果てているかと思い,周りにぐるっと目をやると,
以外や,林や森はそれなりに残っていました。
しかしながら,以前にゼフを見かけた小径は「つつじの道」の立て札が並び,
カシワやミズナラ,クヌギは老大木となっていて,「こりゃ期待できそうにないな・・・」が
6年ぶりの感想でした。
*  *  *

下草に降りている♀か,羽化し立ての♂にめぐり逢えないかと,
ばくち(?)のような想いで探し始めてみましたが,3時間があっという間に過ぎました。(疲れました……)

撮影をあきらめ気味に林縁の小径を,疲れた足を引きずって歩いていると,
数メートル先の下草にブルーの光が見えました。
もしかすると!の想いで近づくと,ゼフが地表数センチの草の中を,ときどき跳ねながらもがいています。
左の前翅が丸まっていて,どうやら羽化に失敗して羽が伸びないまま硬化してしまった個体のようです。

早速,這いつくばってシャッターを切りましたが,あいにく日陰でしたので135mm相当の等倍近いアップでは手ブレをしない自信がありません。
感度をISO800に上げて,F8で 1/200から 1/300秒が切れるようにしました。
肘を付いて構え,レンズ端から15センチ程度にまで寄って追いかけました。
       * *
草の葉 の下をくぐったり細い葉の上を歩き回るのですが,幸いにも動き回れるスペースがかろうじてあるので,撮影角度にあわせて匍匐前進のように追いかけました。
まず裏翅全体と,その反対側の不完全な翅を狙いました。彼(♂)には悪いですが, 縮んだ翅の向こうに目も覚めるようなブルーがファインダーに映って,「そこを動くなよ……」と何度も声が出ました。
(上の写真)
 D90, tamron90mmマクロ,F8,1/200s,
 ISO800,2012.7.11,榛名山山麓

       * *

そして---正面から顔のアップを押さえられれば,それを目指している《蝶カメラマン》としては何も言うことはありません。
ところが,相手はじっとしていませんし被写界深度が数ミリですので,シャッターは押すのですが,目玉の真ん中にピンがきたという手ごたえがなかなかつかめません。
少し引き気味ですが,何とか収められたのが左の写真です。
 D90, tamron90mmマクロ,F6.3,1/200s,
 ISO800,榛名山山麓




ヒロオビミドリシジミに出逢えた幸運
・・・中国地方と近畿西端の低山帯にのみ生息・・・

ナラガシワ葉裏に静止した♀
ストロボを光量1/16で強制発光。
裏翅の記憶色としては,右の発光なしとの中間のような
色合いだと思います。

D90,tamron90mmマクロ,F8,1/200s,ISO400
2012.6.13,11:27,鳥取・大山山麓
後翅基部近くに小さな黒点が見えます。
師匠に指摘されて気付きました。
変異のようなものでしょうか・・・・。
反対側の後翅にはありませんでした。

D90,tamron90mmマクロ,F8,1/125s,IS0400,ストロボなし
2012.6.13,11:32


◆ ヒロオビミドリ撮影記 ◆
今年の遠征初めは鳥取から--。羽田6時50分発,薄曇りの米子鬼太郎空港には少しの遅れで,8時過ぎに着きました。
レンタカーでポイントに向かいましたが,あの大山(ダイセン)は地平線の雲の中です。
10時前にナラガシワ林に到着,ざっと見渡し探索するも,一頭も見えず・・・でした。

雲間からの日差しを受けて気温も上がりつつあり,条件はマアマアです。
小野師匠は“騎馬民族”よろしくあちこち動き回っています。
“農耕民族”タイプの私は,動き出すのは10時過ぎからと理解しているので,少し待つことにして,付近の草むらに入り
羽化直後の“翅伸ばし個体”を探し始めました。
*     *     *
11時を少し過ぎたころ,ときどきオスが梢からチラチラ飛び出します。いつものワクワク感を味わいながら,
すばやく動くシルエットを目で追いますが,間下から見上げているので,どこに止まったのか皆目見当が付きません。
・・・とにかく“お初”ですので,どきどきしながら,鳥取まで来て “ボウズ” にならなくてよかったとほっとしました。
しばらくすると,頭上で回転飛翔が始まりました。
ほかのゼフよりも小さな回転半径のようです。けっこうな高さですので,撮影どころではありません。
・・・・・ 「下に降りてこい!」と時々声は掛けましたが・・・・・
*     *     *
11時半過ぎに一頭が舞い降りてきて,葉裏で翅を休めるところを師匠が見つけました。
林道脇のちょうど目線の位置で,マクロ撮りには申し分ない高さです。師匠がバリバリと撮り始めました。
私も一脚付きで構えましたが,撮り位置が悪くおまけに暗いので,F8,1/125s(ISO400)がやっとです。
そこで,光量を1/16に落とした内蔵ストロボを強制的に焚きましたが,いい結果が出ません。
暗さでピントが合わせにくく,「こりゃうまくいかん・・・」と半ばあきらめ気味になりました。
おまけに師匠からは,「ストロボを使うと葉の色が変わるので「気に入らない(というニュアンスでした)」とのきついお言葉。

やむを得ず内蔵ストロボを閉めて再度撮り直したカットが下の2枚。トリミングして80%になっています。
ピントが甘いですが,滅多に逢えないゼフなのでそれなりによしとすべきだと思っています。
それにしても,翅の表のブルーが撮れなかったのは返す返すも残念!!!

  こちらも師匠が見つけた


 アップのため寄ろうとしたら飛ばれましたが,羽化後間もないのか,近くの葉上に止まってくれました。
 左の尾状突起が短いのかまたは取れたのか,見当たりません。
 なかなか翅を開いてブルーの輝きを見せてくれません。もう少しアップにすると,閉じた翅の間に金緑色がかかった青色がわずかに覗くのですが・・・今回は残念でした。
 F8,1/125s,ISO400,+1/3,2012.6.14,11:06


 左に回って(テーマの)顔を撮ろうと,背丈近くまで伸びたカシワの小木やイバラの中を移動したが,これ以上は近づけませんでした。
 F8,1/125s,ISO400,+1/3,2012.6.14,11:07



滅多に見られないアオバセセリ・・・ヒメジョオンで吸蜜に夢中


この日は朝からピーカン。
ウスバシロチョウ
(最近はウスバアゲハの呼び方を聞くことが多い)の乱舞?を期待して,
小野師匠のいつものお供で埼玉の毛呂山へ向かいました。
ヒメジョオンが咲き乱れる空き地に着くと,“ウスバだらけ”は大げさにしても,
そこここらで,蜜を求めて花から花へ飛び回る姿がありました。
* * * *
今回はいつもの90mmマクロはやめて,あわよくば飛翔の流し撮りをと意気込んで,
かなり自由に画角を選べる 18~270mmのズームレンズ1本に絞りました。
ウスバシロの飛び立つ瞬間を・・・と,何頭も吸密していた花に狙いを定めましたが,
皮肉なことにそれからトンと来なくなりました。師匠には「殺気があるからだ!」と言われました。
* * *
ウスバシロを待ち飽きていると,師匠からアオバセセリが来ていると声が掛かりました。
そこで8枚を撮影した中の2枚が上下のカットです。
アオバセセリは,ほかのセセリもそうですが,飛び方が速く警戒心が強いので,なかなか近づけない
撮影が難しい蝶です。私も今回の撮影が初めてでした。
・・・グロテスクな印象ですが,よく見ると翅の深い緑色が歌舞伎俳優を思わせるところがあります。

D90,tamron18-270mm(270mmで撮影,35mm換算405mm),F11, 1/400s, ISO400, 2012.5.19 一脚使用





 アオバセセリの不気味な面構え
 あまり見たくない顔?




 蜜を吸い続けてくれたので,撮影のテーマである顔を撮れる位置に回り込めたのですが,少し下を向いているので,顔の正面はちゃんと見えていません。
 眼の間に見える不思議な塊は,緑色の帽子のようなものです。
 口吻はその帽子とオレンジ色のひげ(?)の間から伸びていますが,どこからどこまでが顔面なのかよく分かりません・・・。



 (撮影データは上と同じです。)



 相模湖近くで出逢ったギフチョウ

 羽化したてなのでしょうか!
少しの間静かにしていてくれました。


 回り込みにくい体勢でしたので,正面からの表情は捉えられませんでした。もっとクローズアップのカットもありますが,ギフには失礼ですがグロテスクなのでやめました。
 目の2/3が異様に光って見えますが,青空を映しているのでしょうか? 本来の色は黒いはずです・・・。
 新鮮な個体なのでしょう,微毛が密集していて表情は見えませんでした。

 ギフは,毎年初めて姿を見ると,(大げさかもしれませんが)一瞬,何もかも忘れさせてくれる “三大蝶”の一つです。・・・あとの2種はアサギとゼフのきらめきです。
NIkon D90, tamron90mm(35mm換算135mm) macro
F16, 1/400s, -1/3補正, ISO400, 2012.4.8 相模湖近郊



(2011の撮影)


  あまりなじみのない(?)顔


 じゅずだまの葉に止まる
 クロコノマチョウ
  たぶん♀でしょう・・・

 表情が分かるほどに近づけなくてここまでのアップが精一杯でした。
 なかなか敏感で,彼女の正面近くに回ってシャッターを切れたのはこの1枚でした。(西伊豆で)


 ・・・それにしても目立たない顔をしています。複眼の色と顔の色が似かよっているからでしょう。
 顔の真ん中にたてに見える少し色が濃いモノは「下唇鬚(かしんしゅ)」といわれるそうですが,それも同系色です。



D90, tamron90mm macro
F10, 1/200s, ISO400
2011.10.25




私は だれ でしょう・・・?      〈 顔シリーズ・その1 〉

(撮りためた8蝶の表情を載せます。名前を当ててください。お気軽にどうぞ。ヒントと答は下に……)

●ヒント・・・

①○○○○シジミ(ムラサキではありません) ②○○シジミ(♂♀の違いが大きい) ③○○ミドリシジミ(後翅黒帯太い) ④○○○○○リツバメ(尾状突起が2本) ⑤(ノーヒント) ⑥○○○○(保護蝶) ⑦○○○○○アカシジミ ⑧○○○○アカシジミ

●答え・・・
①ルーミスシジミ ②ヒメシジミ ③エゾミドリシジミ ④キマダラルリツバメ ⑤ウスバシロチョウ ⑥オオルリシジミ⑦チョウセンアカシジミ ⑧ウラナミアカシジミ



  "絵になる" オレンジ ・・・やっと出逢えたムモンアカシジミ


実は“綱渡りの撮影‥‥

2箇所目に訪ねたポイントで,やっと現れた1頭。
ここでは蝶の師匠のOnoさんが最初に一頭を見つけました。
その1頭は飛び去ってしまいましたが,すぐにもう1頭が現れてヒメジョオンに止まるのを見つけました。

先ほどと同じ個体かどうかは不明ですが,そんなことはどうでもよく,
実はこの日初めての個体でしたので,すぐに近寄りつつシャッターを押しました(上の写真)。

ここは師匠に黙っているわけにはいかず,すぐに発見の声を掛けました・・・。

飛ばれないように,慎重に,もう少し近づいて,ピント合わせもそこそこにもう1枚を撮りました。
何せ,右横にはネットをかまえた師匠の姿が,見えなくとも感じられるのです……!。
そんなわけで,下のキリシマミドリと同様に,先の1枚とこの1枚を何とかゲットしました。(トホホ・・・)
この日お目にかかったのはこの1頭のみでした。


Nikon D90, tamron90macro F8, 1/500s, ISO800, 2011.8.6,長野県






レディ・キリシマ

翅を休める
キリシマミドリシジミ

…幸
運にも,膝高ほどの斜面に見つけました。








Nikon D90, tamron90macro
 F8, 1/1250s, ISO800
 2011.7.22,静岡県
 

キリシマミドリシジミはここ数年,毎年悔しい思いをしていました。
年ごとの発生頻度やその年のタイミングが合わない・・・ということもありますが,
ほとんど飛んでいる気配が無い年もありました。
2時間や3時間待って見かけることはあっても,遠く離れたカシの樹林上を,
白い裏翅を光らせて飛ぶ姿を目で追うのみでした。撮影・採集には程遠いシーンです。
・・・そんなわけで,私にとっては多少の苦労をしても出逢いたい憧れの蝶でした。
*      *      *
今年も例によって,(蝶の師匠の)Onoさんの車で6時前に出掛けました。
いつものポイントでしばらく待つと,かなり高い梢に“すばやいヒラヒラ”が見て取れました。
今年は出逢えるかと期待が高まります。---メスが下草にいないかと見回してみます。
上を向いたり下を探したり,かなり忙しい首の動きをしばらく続けました。
そうこうするうちに1時間が過ぎ,今年もだめか・・・と思っていると,
遠目に,林の中からヒラヒラと飛び出して,林道脇の斜面を舞う小さい翅が見えました。
いったんは見失いましたが,近づいてみると50cmほどの高さの草上に,
茶色地にブルーの翅を開いている姿を見つけました。
ムラサキシジミのように見えましたが,一瞬閉じたときの後翅の模様を見て,キリシマのメスと分かりました。
(尾状突起があるだろう・・・といわれそうですが,ファインダーの中のピント合わせに夢中で,
そんなものは目に入りませんでした。何しろ初めてですから。。。)


70~80cmのところで1枚,さらに近づいて1枚。
後の正面から・・・と思い左から回り込もうとしたときに,飛ばれてしまいました。
この間,記録を見ると6秒です。そんなわけで,レリーズできたのはこのときの2枚だけでした。





 けっこう長く止まってくれましたので,正面に回り着地中(?)の姿に近づくことができました(←)。

 いかがですか,このF22戦闘機のようなたくましい構え,一見のカワイイ姿からうって変わった印象です(上と同じ個体)。




Nikon D90, tamron90mm macro
 上:F13, 1/500s, ISO800
   2011.7.1,15:47 福島県

 左:F13, 1/640s, ISO800
   2011.7.1,15:48 福島県


今年もキマダラに逢いに,専門家のK氏の計らいで福島の会津方面に向かいました。
当初の予報では曇・雨でしたが,現地では昼ごろから時折日差しがあり,風も弱く幸運でした。
いくつかのポイントを回りましたが,時期が早かったのか昼過ぎまでは
師匠のOnoさんが見つけた1頭のみでした。
具合よくヒメジョオンに横を向いて止まっていましたが,微妙に揺らす風があったので
多少のブレには目をつむるしかありません。
*     *     *
昼過ぎに着いたポイントで,オスがテリトリーを張りだすという午後3時半過ぎまで,
監視(?)をしながら待つことにしました。
日差しが強く気温もあるので,桐の葉陰に入っていてもかなりの体力を消耗しそうです。
この歳には応える状況ですが,そこは“期待度”が上回り,疲れを減じてくれます。

3時40分を過ぎたとき,最初の一頭が現れました。
ヒメジョオンとフキがまばらに生える草地の上をかなりのスピードで飛び回っています。
時折見失いますが,必ずといって良いほど戻ってきます。
フキの葉上に尻を向け静止しました。翅を斜めに開いたままです。

《 一脚の扱い 》
・・・やや遠目からレリーズしながら近づくのですが,
その前に一脚の足をあらかじめキマルリの止まっているフキの根元近くにそっと据え付けます。
そのとき,足先を軸に近づくにしたがって,コサイン誤差により高さが変わるので,
近づいたときに必要な高さになるよう足の長さを調節しておきます。
私の一脚はレバーロック式なので手早く緩められます・・・。


ファインダーには,後翅のオレンジ斑とブルーが絶妙の対比で映し出されています。
これには感動しました。
これまで,キマルリの翅表をこんなにゆとりを持って見られるとは思いも寄らないのでなおさらでした。

そして,飛ばれる前に,徐々に慎重に左回りに移動,正面に回り込みます。50cm~60cmまで寄りました。
テーマの顔はすぐのところにありますが,これ以上は下草が揺れて逃げられそうです。
翅をV字型に開いたカットを数枚収めました。

F22F戦闘機の離陸準備のようでなかなかカッコいい姿です。これはこれでOKでしょう・・・!




意外とすまし顔・・・初めて出逢ったチョウセンアカシジミ

 Nikon D90, tamron90mm macro
 左:F9, 1/200s, ISO400
 上:F10, 1/200s, ISO400
 2011.6.15, 新潟県

ピンが甘いからすまし顔に見えるのか・・・

まだ“ナマ”でお目にかかったことのない“チョウアカ”を探しに,新潟は三条燕ICに向かいました。
運転は,例によって何百キロ走っても疲れを見せないOno師匠です。

チョウアカは,岩手県・山形県・新潟県にのみ生息する,
しかも食樹の「デワノトネリコとその根元に草地がある」という特異な環境を好む超希少種です。
ウラキンシジミも同様な条件に生息するので,運がよければ二種にお目にかかれると期待して関越道を北上しました。
*     *     *
現地ではいくつかの候補地を見て回りましたが,一頭も現れません。
昼前に帰るつもりで,最後のポイントを,二手に別れあきらめ気味にを歩き始めました。
・・・・・ふと見ると,師匠が1mほどの高さの枝に向かってカメラを構えています。
どうやら,やっと姿を見せてくれたようです。まもなく私も,草地に制止しているオレンジ色の姿を見つけました。

近づいても飛び立つ気配を感じないので,羽化し立てかも知れません。
まったくの幸運遭遇(?)です・・・・・が,しかし日陰で,やや風があります。ファインダーの中の姿が揺れます。
D90には一脚をつけていましたが,地表から20cmも無いので役に立ちません。
濡れた草地に両ひじ両膝をついて,レンズ端から10cmほどまで近づきました。そのカットが上左の一枚です。
*     *     *
正面に回って撮影テーマとしている“顔”を狙いましたが,風の揺れで瞳の中心にピントを置くのは至難の業です。
おまけにあまり絞り込めず翅はかなりボケてしまいます。それでもしつこく20枚ほどシャッターを切りました。
---そんな楽しい苦労(?)の結果の一枚がこれ
(右上)です。

といっても,このカットに必ずしも満足していないので,,不満の解消は来年の出逢いに期待するほかありません。
それにしても,新潟は遠い・・・。




  オオルリシジミに逢った!

小振りで
 つぶらな瞳

柔らかい眼差し










撮影できたのは
偶然と幸運・・・



Nikon D90,
tamron90mm
(35ミリ換算135mm)

F9, 1/250s,
ISO400
2011.6.3, 9:18
長野県



初めての撮影・・・

『早朝4時過ぎに現地着』を目標に,一路,長野を目指しました。
初めてのオオルリ撮影ですので,“寝ず”の出発も何の苦にもなりません。
もっとも,ハンドルを握る小野さん(蝶の師匠)はどうか分かりませんが・・・
予報では晴れでしたが,県内に入るとガスが出ています。案の定,現地はキリで
気温も肌寒いほどです。11~12度でしょうか。

念のため食草のクララを見てまわりましたが,気配がまったくありません。
同行いただいた専門家Kさんの話では,
「前日までが雨だったので,根元にもぐりこんだまま日差しが出るまで
上がってきそうもない・・・。晴れるまで待ちましょう。」とのお言葉です。

9時近くに明るくなり,心持ち気温も上がったように感じましたので,
カメラに一脚を持って探索を始めました。しばらくすると雲間から日が出てきました。
背中が汗ばむほどです。

クララが数株見える小さな土手を降りると,師匠が根元近くに一頭見つけました。
意外に白く見えます。羽化直後でしょうか。スゲ(?)の細い茎にじっとしています。
30cmぐらいのところからシャッターを切りながら,
レンズ端から10cmほどまで近づけました。
(気温が低めなのが幸いなのでしょう・・・。)

ファインダーいっぱいに入れると,閉じた翅の間にうっすらと瑠璃色が見られます。

F8ですが,ここまで近いと目の奥行きの中心にピンの芯を持っていくのは大変です。
動機と無理な体勢で踏ん張れず前後に揺れるので,
10枚切って1枚あればいいと割り切ってレリーズします。
欲を言えば,もう少し翅までピンをもっていきたいのですが,
もう一段絞るとシャッタースピードが1/160sになってしまうのでこれもあきらめました。
上は,そんな中での1枚です。
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右はオオルリの素顔です。ほかのシジミと比べると小振り(?)な目をしていると感じました。

Nikon D90, tamron90mm(135mm),F8, 1/200s, ISO400, 2011.6.3, 9:32 (左右トリミング)




霧雨に耐えて・・・
低温の中で辛抱 (?)する
ベニシジミ


オオルリを待つ間に撮影
(一脚を使用)






Nikon D90, tamron90mm,
F11, 1/320s, ISO400
2011.6.3, 9:04 (1/4をトリミング)




そんなにジロジロ見ないでくれ,生まれたばかりなんだから・・・

山形は,鮭川村のヒメギフチョウ・・・尾状突起がやけに短い!

連休の最後の土・日曜日に,新庄駅から車で西に30分,最上郡鮭川村に出かけました。
(今回は,GW時期や混みぐあいを考慮して,小野師匠の車でなく山形新幹線です)
この辺りはギフとヒメギフの混生地となっていて,両方をカメラにおさめられるとのお誘いに乗りました。
前日の金曜日(6日)に入り,7・8日と撮影の予定でしたが,土・日の天気予報が思わしくありません。
薄曇の中をいくつかのポイントで待ちましたが,2,3頭を見かけただけです。
雪が例年の倍以上積もったとのことで,発生が半月以上遅れているらしく半分諦めかけましたが,
午後,帰り際に最初のポイントをのぞいたところ,偶然にも羽化直後の1頭にめぐり合いました。
早速,“横顔狙い”で近づきやっと2カット撮影できました。
・・・というのも,第一発見者の師匠を含め,写真愛好会メンバーの数本のレンズが狙っていて,
私はそのおこぼれを頂戴する立場にあったから・・・であります。

*      *      *
顔の表情を知るために2/3段+補正をしましたが,その分,地色の薄黄色が白く飛び気味です。
(+1/3でもよかったでしょうが,でもこれはこれで良いでしょう?)

それより,尾状突起が異常に短くありませんか? おまけに少しとがっています。
それがこの辺りの特徴なのかどうかは地元の保護担当者に確認中です。

体背面の毛が少ないので♀にも見えますが,発生初期でもあり,識者のお見立てはいかがなものでしょうか?

Nikon D90, tamron90mm(135mm),F9, 1/250s, ISO400, +0.67補正, 2011.0507, 13:17 (トリミング50%)


後翅表面の拡大 (尾状突起の短さがよく分かる。下の写真からトリミング)

 翅を乾かす (上の“横顔”写真と同一個体)

 急斜面に肘を付いてシャッターを押しました。
 胸から頭部のピンが甘くなっています。
 フレーム一杯までの拡大ではピント合わせに苦労します・・・。
 
 

 Nikon D90, tamron90mm(135mm)
 F8, 1/640s, ISO400, -0.33補正
 
2011.0507, 13:53




もう一つの横顔・・・今年のスギタニルリシジミ

今年も 4月2日にいつものところで出逢いました。

今年は寒さが厳しかったので,去年と同じ時期に姿を見せてくれるか不安でしたが,
帰りかけのお昼ごろに2頭が沢の上から降りてきました。
数が少ないときは一箇所に落ち着かずに通り過ぎてしまうことが多いのですが,
1頭が湿った枯葉から吸水を始めました。
すかさず近づいて,そっと肘を突きながら数枚を撮影したうちの1枚がこれです。

(翅の表はその名のとおり瑠璃色に近いブルーですが,まず開いてくれません。飛んでいる姿を林道から眺めるだけです。)
Nikon D90, tamron90mm(135mm),F13, 1/640s, ISO800, 2011.4.2 秩父郡横瀬町



★ここからは2010

ウラナミシジミのつぶらな瞳

Nikon D90, tamron90mm(135mm),F10, 1/250s, ISO450, 2010.10.6 飯能市

少しすました大人の横顔という感じでしょうか。
*
ウラナミシジミは比較的ありふれた種ですが,探せば見つかるかというと,
そうもいえない不思議なチョウです。
飯能市と日高市にまたがる新興分譲地に生えたコセンダングサで吸蜜に夢中でした。

食草のクズが群生しているので,そこに発生したようです。
翌日に,所沢の散歩道でコセンダングサに来ているウラナミを見かけましたが,
翌週には影も形もありませんでした。



“すまし顔” のルーミスシジミ       


レンズ前面から約10cmのところ。沢岸の斜面に両ひじついて慎重に近づきました。
この後,もう少し寄りましたが,薄暗く この絞りではピントが出せない状態でした。
よく見ると,複眼の中に表翅と同様の青藍色がにじんでいます。
Nikon D90, tamron90mm(135mm),F7.1, 1/160s, ISO2800, 2010.9.5 千葉県


“ルーミスシジミ” リベンジ撮影記  
9月5日

先週の失敗を取り戻すべく,房総半島南部の沢へ向かいました。例によって,運転はすべてOno師匠です。
最近いろいろ教えていただいている専門家のK氏を都内に迎えに伺い,高速で一路木更津を目指しました。
 私にとっては初めての沢歩きを指導していただけるとのことで,数日前から装備などアレコレ思いをめぐらせました。
 長靴の頑丈さ,ヤマヒル対策の長袖,首周りのタオル,一脚は使えるか,薄暗い光量不足対策の露出,などなど。
+++++

 そんなこんなで用意を整え,沢へ下りて歩き始めたとたんに,
K氏が「写真が取れそうなところに一頭止まっているヨ・・・」と教えてくれました。
 沢の上に張り出した葉先に灰色模様の裏翅が見えます。勇んで1m程度まで慎重に近づくと,
高さは目線よりやや下で申し分ないのですが,静止している葉の下は長靴では入れない深さの水溜りで,それ以上近づけず,
小さな姿を納めるだけになりました。・・・下左の2枚




沢に下りて最初に撮ったルーミス。
ここではこれ以上近づけませんでした。
下は同じ個体。隣の葉に飛び移ってこちらを向いてくれた。


上:F8, 1/125s, ISO400, ストロボ(内蔵1/64) 10:25
下: F6.3, 1/160s, ISO1600, 10:30
右: F7.1, 1/160s  ISO2200, 12:15


上流に移動

12時を過ぎたころです。両岸の下草や,目線の高さに張り出した枝先を,目をスキャナーのようになめまわしていると・・・・・いました!
岸の壁,沢の流れから3mくらい上です。芽生えたばかりの葉の上に小振りの姿があります。
 けっこうな急斜面なのでまっすぐ登れず,脇から斜めに近づこうと目を離したら,目印を決めていなかったのでとたんに見失ってしまいました。
ただ飛んだ気配がないので,必ずいるはずだと,およそ1m四方の斜面をまたまたスキャンして探しました。
 ・・・見つかりました。今度は目を離さずに何とか50cm程度まで近づきます。
一脚をつけたまんまのカメラでシャッターを切りながら近寄ります。飛び立つ気配がありません。
岸の壁面と平行に止まっているので横顔を徐々にクローズアップします。レンズから10cm以内を目指します。
 薄暗いのでファインダーが見にくい。汗が両ほほを流れて,メガネが曇りそうになります。
 そんな思いをして切り取ったのがこれです
・・・トップの写真
次は正面。左側から回り込んで目線がルーミスと同じ高さまで,慎重に・・・這い上がりました。
地面から数センチの高さにいるので,左腕を斜面に張り付け寝そべります。こうなると一脚が邪魔ですが,
はずす余裕もなく重石の替わりにつけたままにします。
 この写真はマクロ撮影なので,被写界深度が顔の大きさ程度しかなく,
アゴから上に突き出ている毛束や触覚にピントが来ないのが残念です。・・・上右の写真■
こうして見ると,横顔の印象とは打って変わってグロテスクにさえ見えます。
 唯一の発見は,目の奥に薄いブルーの輝きがあることです。まるでコンタクトレンズをしているかのように感じました・・・。




 つまらない顔(?)ですが,私はだれでしょう・・・

Nikon D90, tamron90(135)mm,F10, 1/200s, ISO400 2010.7.31, 11:25 (85%トリミング) 長野県

先週の成果?

初めてのオオゴマシジミに逢いに“4時起き”で出かけました。
目指すは長野県下水内郡(シモミノチグン)秋山郷。
関越道から直接向かえないので新潟県津南町から入りました。
なにしろ,見たことも,採集したことも,ましてやファインダーで
覗いたこともない未知の蝶で,期待は高まります。
ところが,オオゴマに出会えて感激したところまではいいのですが,
止まりそうで止まりません。沢筋のどこからともなく現れて,目の前を
通り過ぎていきます。
*  *
というわけで,手ぶらで帰るわけにはいかないので,ヒヨドリバナに
ウジャウジャいた,サカハチチョウを撮らせて・・・いただきました。
こうしてみると,一見だけでは「どちらさま」か分からない顔が
(といっても同じ“科”内だと思うのですが・・)
多いのではないかと素人なりに思いました。
*  *
今度,顔がある程度そろったらクイズでも考えましょう・・・。

 →上の顔はサカハチチョウ(夏型)でした。
裏翅のこの模様は3番目ぐらいに好きなデザインです。
tamron90(135)mm, F10, 1/250s


 7/10       いつ見ても このブルーには魅せられます・・・
 ジョウザンミドリシジミ Nikon D90, tamron90(135)mm,F6.3, 1/320s, ISO400 2010.7.10, 9:46 磐梯山麓(85%トリミング)

 キマダラルリツバメ(キマルリ)とゼフィルスの顔写真を求めて,一泊二日の計画で会津へ向かいました。
天気はまあまあの予報で,一日目は曇りのち晴れ,二日目は曇り午後小雨でした。
 今回は蝶の観察・採集地の開拓数十年という専門家のアドバイスをいただけたので,正直なところ,
昔の遠足前の小学生のように数日前から胸躍らせていました。
そこまではいいのですが,それにしても福島は遠い!
目的地は磐梯山麓と奥会津,川越ICから近場のポイントまで4時間かかりました。

ゼフィルスに,顔のクローズアップまで近づくことは容易ではないのですが,
今回は林道が短い九十九折りになっていたので,下から上がってくる彼ら(♂)が,道脇のススキやシダに止まってくれました。
ただし,10cm程度まで近づくには,落ち着きのある個体を探す必要があります。
幸い,逃げられてもオオミドリシジミやジョウザンミドリシジミ,エゾミドリシジミが次々にやってくるので,
悲壮感(?)なく待つことができました。
**
写真のように止まっている翅の色も,見る角度によって微妙に変化して楽しませてくれますが,
飛び回っているときのきらめきも捨てがたく感じます。何頭もの乱舞を目にすると日常では経験できない感覚なので,
清涼感,高揚感,不思議な期待感が入り混じった世界に飛び込んだようです。少しおおげさですが・・・。

  初めて撮影したキマダラルリツバメ!

 
90(135)mm, F9.0, 1/400s, ISO400 2010.7.10, 15:26
福島県 (83%トリミング)
 
90(135)mm, F7.1, 1/200s, ISO400
2010.7.11, 15:04 福島県

(発生末期なのか,少し翅がスレています),

キマルリは6月下旬から7月上旬のわずかな2,3週間に発生する希少種です。
それに加えて発生地も局地的なので,私は,数年前までは“お目にかかれる”ことすらあきらめかけていました。
今回は,(蝶の)師匠の T.Onoさんの勧めと,先の専門家の助言もあり,初のご対面とあわよくば顔クローズアップも・・・
と内心目論んでいました。
発生も末期だったのか数も少なく,現地でカメラと一脚を手に数時間立ちっぱなしでしたが,
待った甲斐があり,時折小雨が落ちる中,かなり近づくことができました。
テーマの顔を撮りたかったのですが,何度も飛び立って戻ってきても顔を向こうにして止まるので,
今回は顔をあきらめました(反対側に回れるポジションが取れませんでした)。

左は一日目,ヒメジョオンの花にきたメス。
先の専門家によれば,後翅のオレンジ斑が黄白色になったシマウマ型という変異型だそうです。
ついでに記すと,この1枚をきった次の瞬間,人間の“変異型”のオジさんのネットが突然振られて,横取りされてしまいました。

右は,翅を開いてくれたテリトリーを張るオスです。
このキマルリの後姿は最後のカットで,ここまでのアップの前には,近づきながら60枚程度シャッターを押しました。
後翅のオレンジと尾状突起までピンが来ていませんが,マクロのF7.1でこの角度ではまず無理なのです。
このオスはかなり飛び回っていたのでしょう,翅のスレがけっこうあります。発生の終わりなので仕方がありません。
来年は,このオレンジ斑を写し取れるよう今から期待しているところです。
 

6/6



えもいわれぬオレンジ色のデザイン
アカシジミ Nikon D90, tamron90mm,F8.0, 1/200s, ISO400 2010.6.6, 8:14 狭山市堀兼(トリミング)

日曜日も師匠と現地集合で狭山市のいつもの森に向かいました。これで3週連続の訪問です。
このところ昼夜間の別なく気温が低く,前週,前々週とも,シーズンの先陣を切るゼフにはお目にかかれませんでした。
前々週は,わずかに1頭アカシジミが梢を舞う姿を目に留めましたが,他にはミスジチョウ,イチモンジチョウと,
(これはかなり珍しいのですが)白い春型のアカボシゴマダラだけです。
ただ,アカボシが食樹のエノキの上空を滑空する姿は,優雅ではありました。

森には,師匠と約束した予定より早く着いたので,まずはコナラ,クヌギの林縁を見上げ,オレンジ色の “チラチラ”を探しました・・・。
気配がありません。クリの花は日当たりのいい木の樹頭でわずかに開いている程度で,満開までにはまだ十日はかかりそうです。
そこで若木の枝から葉裏を意識して慎重に目を移していくと,いました,いました・・・
ウラナミアカシジミです。普通,ウラナミはアカシジミから1~2週遅れで発生しますが,
今年はどうやらアカと同時に孵ったのではないでしょうか。早速,一脚をつけたD90を構えて近づきました。
ところが,意地悪なことに葉が重なり合っていて,レンズを向けられるコースがありません。
何もすることが無いのでじっと見ていると,閉じた前翅をわずかに上下にこすり合わせながら,方向を変えています。
翅のずれから内側の表翅がわずかに見えます。先端に黒い帯が見えるのでメスと分かりました。
普通,オスが先に生まれてメスを待ち構えますが,もうメスが出ているようです。
・ ・ ・ ・ ・
このままでは仕方がないので,ウラナミには災難でしょうが,手を近付けて別の枝に場所替えを促してみました。
ところが,狙い通りに飛び立ったのはいいのですが,またまた意地悪なことにレンズが届かない高みに消えていってしまいました。

慎重に,ゆっくりサーチしながら歩いていくと,あちらこちらに数頭が見つかりました。皆ウラナミです。アカはどうしたのでしょう?
林縁の角に近づいたところで一分咲きのクリの梢から一頭がひらひらと降りてきました。目で追いながら止まった枝に近づくと,
1mぐらいのところで飛ばれてしまいます。羽化からだいぶ経っているのでしょう。敏感です。
ああいう「さすらい一匹狼的」なヤツは落ち着きがなく,まずシャッターを押させてくれません。

そこで,引き返しながら丁寧に見ていくと,アカがけっこう見つかりました。戻りの道はほぼ順光ですので,見つけやすかったと思います。
逆光のときは緑色の葉の中に一部が枯れた茶色(下の写真)が明るく目立つので,瞬間的に見間違うことが多く,
注意深さが必要でした。


と,そのとき,“春の新葉の色の中に,オレンジ色は目立ち過ぎではないか” と
不思議に思っていたことの答えが出たように感じました。
コナラの若木には意外に部分枯れや枯葉の残骸が引っ掛かって残っています。
このような説や話を聞いたことがないので,どうだろうか・・・と蝶の師匠に話したところ,「擬態とまでは言えないョ」と軽くあしらわれました。
おもしろくありませんので,調べてみることにします・・・ 
 


5/9

 


暖まった枯葉で
翅を休める
ヒメギフチョウ

目も顔も黒くて表情が分からん!?

回りに仲間がいて,落ち着いてないと,ここまで寄らせてくれない…




Nikon D90
tamron90mm
F13, 1/160s,
ISO400
2010.5.9, 13:04
佐久市


◆ ヒメギフ撮影記 ◆
いつもどおり,今年も長野県は佐久市に(蝶の)師匠の車で出かけました。
道すがら,車からは桜の散りぐあい,林道では気温を肌で感じながら,
唐松の芽吹き,スミレの花の開き具合で発生時期のタイミングを計ります。
ゆるい上りの林道を20分ほど行ったところで,ヒメギフとすれ違いました。陽だまりに止まっていたのでしょうか,
突然現れて雑木林の右斜面を上って行きました。・・・途中,越冬のキベリタテハにも何回か出逢いました。
いつもの場所は,そこからまだ1時間以上のところにあります。
それほどきつくないアップダウンですが,このところ腹筋・背筋が急に衰えてしまい休み休みの行軍?です。
ですが現金なもので,時折ヒメギフが登場すると,追い掛け回して「近くの花に止まれ」と念じたりします。
途中,林道の踊り場のようなカーブに,まだ花びらの小さなスミレが群生しているところがあり,
よくよく見ると数頭が吸蜜していました。
午前中の斜光が当たっているので,位置取りが厄介ですが,師匠と数カットは撮ったでしょうか。
“ここは来年以降,新しいポイントになるかもしれない”とうなづき会いました。
*     *     *
目的の場所に着いたとたん,様相が少し変わっていることに気づきました。
山側の斜面にスミレがほとんど無くなっています。2年も経っているので仕方がないとは思いますが・・・。
しかし,谷側のやや広くなった林道に沿ってはまだ群落が残っていました。ヒメギフが数頭飛んでいます。
早速,カメラを構えて近づきます。夢中になって吸っているので,意外に逃げません。
スミレの花が扁平で,うまく全体が取れた一枚が(師匠の)この写真です。
私はとにかく顔狙いで,正面にそっと近づきますが,どうしても花びらに顔が隠れてしまいます。
あきらめかけていると,枯葉の上に止まった一頭を見つけました。
回り込んで,両肘をつきそうっとレンズを近づけてシャッターを押した一枚がこのアップです。
レンズ端から10cm強まで寄らせてくれました。
*     *     *
この日は発生の最盛期に近かったのでしょう,逃げられても数分も待てば次々に現れるという恵まれた撮影条件でした。
そんなわけで,昼飯のお握りをほおばりながら飛ぶ様をじっくり眺められるという至福の時間を過ごしました。
*     *     *
撮影の合間にウスバサイシンの葉裏を丹念にめくると,数個所で卵を見つけました。
報告写真がこちらです。来年も期待できそうです・・・。



4/10

 
スギタニルリシジミの集団給水 “ここはオレの場所だ!”・・・・・・・・・・・・・・今年の“初撮影記” 

今年もさまざまな顔に出逢えるシーズンが巡ってきました。
桜とカタクリが花開くこの時期から,山里にはスギタニ,コツバメ,次いでギフ,ヒメギフが舞い始めます
そこで今シーズンの初撮りは,毎度のことながら秩父のスギタニで決まりです。
 寒暖の差が日ごとに変わる今年は,発生時期がどの程度ずれるか難しい読みがいるかと思っていましたが,
(私の蝶の)師匠であるT. Ono氏が,先週すでに確かめに行ったとのこと。さすがは・・・と驚きましたが,
やっぱり “よくやるヨ!”でしょう? まあ,他人のことは言えませんが・・・。
師匠によると,その日は一頭も見かけなかったとのことですので,撮影・採集行は今週に(期待するということで)決まりました。
 *
待ち合わせの狭山は朝のうちは曇っていましたが,林道に入る前には日差しが暑く感じられるほどになりました。
 小さな橋の手前で車を降りると,すぐに数頭が足元を横切りました。どうやら多産の年のようです。
よく見ると,橋の上の湿った落ち葉や枯れ枝に数等ずつの集団ができていました。スギタニのこんな吸水を見るのは初めてです。
1mぐらいに近づいても飛び立ちません。こちらからは逆光ですので反対側に回ることにしましたが,
それには二つの集団の間,1mくらいでしょうか・・を通ることになります。
そろりそろりと歩いて無事に順光側に回れましたが,50cmまで近づき肘をついたところで飛び立たれてしまいました。
落ち着けば戻ってくると思い,腹ばいになってそのまま静かに待ったところ,次々に同じ場所に帰って来ました。
マクロの最短距離までににじり寄ってシャッターを押した1枚がこの写真。左の尻を向けているのを加えて5頭がいます。

裏翅が灰白色ですので地味なシジミですが,表は名前のとおりにきれいなブルーです。その色が閉じた表翅の間から
わずかに見えています(左から2頭目と下の1頭)。足元や沢筋を数頭が飛翔するところを見ると,
そのブルーがキラキラして幸せな気分(大げさか?)になります。

Nikon D90, tamron90mm macro, F14,1/200s,ストロボ, ISO400 2010.4.10 11:10 秩父郡横瀬町

 
 
コガネネコノメソウで吸蜜

 橋の上で撮影を終え,先に上っていった師匠に追いつくと,吸蜜の写真が撮れたとのこと。
 スギタニが花に来ることは少ないと思いますが,この沢にはコガネネコノメソウの黄色い小さな花があちこちに咲いていたので,そこに止まっているようです(この花は,ネットで調べると「山地の谷川などの陰湿地に生える多年草で,黄色い花びらのように見えるのはガク」とのこと)。
 そこで花の塊を順に探してみますが,個体が小さいのでなかなか見つかりません。沢岸や上流からちらちらと降りてくるのを追ってみても,ほとんどは花に見向きもしません。
 理由は分かりませんが,師匠によると,花に止まる個体とそうでないさすらい(?)個体がいるようです。
 
 Nikon D90, tamron90mm, F11, 1/640s, ISO400 2010.4.10 12:21 

 いくつかの花の塊の脇で待つことにしました。20分近く経ったころでしょうか,1頭が花に止まりました。
周りに花茎が多くアップには向かない位置です。
 とりあえず何枚かシャッターを切っていると,ハエが来てスギタニを追い立てました。
おかげさまで少し離れた単独に近い株に止まってくれました。 慎重に近づいて,
顔を狙った1枚がこの写真です。ほかのシジミ系に比べて,複眼が縦に長いことが分かりました。

 
上の吸水カットはこんな格好で(師匠撮影)

 ここからは2009


  コムラサキの素顔 目が黒くないと何となく違和感が・・・




 薄曇りの空の下,狭山市の林縁を歩いていると,小型のコムラサキがエノキの葉上にじっとしていました。
 逃げないので,前足先に恐る恐る触れてみると,数歩ほど動いて飛び立つ気配がありません。
 羽化直後か,それともやつれ果てた(?)姿なのか・・・。翅が無傷なので多分前者でしょう

 この蝶にここまで近づけることは滅多にありませんので,テーマの“顔” を撮るまたとないチャンスでした。
 最短撮影距離の30cm近くまで近づいて正面から立て続けにシャッターを押したのですが,体が揺れて,狙いどころにピントをもっていくのに苦労しました。 この日はあいにく,一脚を持ってきていませんでした・・・。

 そんなわけで,50枚近いカットから,画像ソフトで1枚1枚確認して取り出せたのは,この写真を含めて3枚でした。

F5.6,1/125s

 コムラサキの特徴は,オスの表翅に現れる
薄紫色の幻光です(翅の間の奥に見える)。
(ピントが来ていないのは手ブレと風です。
翅の表が見えるのはこのカットだけでした)
  
飛んでいるときは分かりませんが,
こうして見ると,目の玉はヒョウモン類と
同様の薄緑色です。
見慣れているシジミ類の黒目からすると
変な感じ,可愛さもいま一つです。
この色の違いは何からくるのでしょうか。
花の色や景色も違って見えるのでしょうか。

F5.6, 1/160s



◆私は専門家ではないので
よく分かりませんが,
例えば,タテハチョウ科やマダラチョウ科の目は
生きているときは薄緑やオレンジ色です。
標本にすると黒ずんでくるのは,
何がしかの化学変化でしょうか・・・?。

この日は偶然の出会いでした。
蝶の顔をテーマにしている私には,幸運の女神がときどき宿る(宿っていただける?)と思います。
マクロレンズによるクローズアップは,少なくとも彼または彼女の50cm以内に入らなければなりません。
そんな機会は,羽化直後か,夢中で吸蜜・吸水しているときか,
その場所に仲間が群れていて安心しきっているときかと思います。

そして,入れたとしても,アップはアップなりの難しさがあります。
上の写真では,複眼の奥行きが2mm程度,90mm(135mm)レンズを使うと,F5.6ではピントの合う範囲が前後約3mmです。
(シャッタースピードを1/125秒以下にしないために) F5.6以上に絞れない明るさでしたので,
これはもうしょうがないと思うほかありません・・・。

◆共通データ : Nikon D90, tamron90mm(135mm)マクロ,絞り優先AE,マニュアルフォーカス,2009.9.22 狭山市



  羽化直後のアカボシゴマダラ・・・
    
   ↑ これが抜け殻!

  
午後2時過ぎに,羽化したばかりで翅がちょうど伸びきったアカボシを見つけました。地面から1m程度の高さです。
 殻にぶら下がっていましたが,一脚にカメラをセットしている間に彼女(と思います)が歩き出しました。
 ときどき翅を開いたり,その場で回り始めたりで,なかなか落ち着いてくれませんでした。




 こんな機会は,これからはまず無いだろうと思いながら,テーマの“顔”を狙った一枚がこれ
 この位置からでは,顔というより“頭”というべきでしょうか? 

 アカボシの顔(頭?)を見るのは初めてではありましたが,黄色い口吻とオレンジ色の複眼には少し驚きました。ヒョウモン系の薄緑色の目を見たときもそうでしたが,それ以上の雰囲気を感じました。

 この日は,時折,榎の小枝がゆらぐ程度の風がありました・・・。それを避ける間もファインダーを覗き続けたので,腹筋・背筋が弱りつつある身にはかなりのエネルギー消費でしたが,シャッターボタンに指がかかっているときはそんなことは忘れていたと思います。滅多に無い経験でした。


★3枚のデータ
 ・抜け殻: F6.3,1/200s
 ・翅裏: F6.3,1/160s
 ・顔(頭): F6.3,1/80s
 (共通:D90,90mmマクロ 2009.9.13 狭山市)


 
 
   



   

 
超普通種!

 
ヤマトシジミ

庭のニラの花で吸蜜に夢中・・・



Nikon D90の初撮りと言える1枚。
6月下旬に購入してから2個月もかかってしまいました。

 tamron90mmマクロ
 F9,1/640s
 2009.9.5 10:27 所沢市



 多少トリミングしていますが,マクロ90mm(135mm)でここまで近づくと,F9では被写界深度はわずか4mm程度。一脚を使っても40枚のうち見られるのは3,4枚(下の写真など)でした・・・。

 D90を6月下旬にインターネットで手に入れましたが,天候の不運(土日雨模様)と野暮用でシャッターを切る機会がほとんどありませんでした。6月末に新潟三条市へオオヒカゲとミドリシジミを目当てに出かけましたが,ミドリは空振り,オオヒカゲは暗がりで満足できる絵がありませんでした。
 そんなこんなで,D90の初撮りは上海の日食ということになってしまいました。日食の撮影もこれまた天候に恵まれずかろうじての記録です。
 というわけでヤマトシジミは窮余の一写(?)でした。
 
 
やや正面から見るとこんな顔。

もう少し表情が分かる角度から
撮れるとよかったのですが・・・ 


D90,tamron90mm,
F11,1/320s,
2009.9.5 10:25 自宅の庭で
 


   
 

ことしのアカシジミウラナミアカシジミ
 いよいよゼフィルスと逢える・・・・・。この歳にして恥ずかしながらウキウキしてきます。
早速,5月23日の土曜に赤坂の森を訪ねました。
今年は1週間から10日は早く出るのではないかと予想していましたが,一見して姿が見えません。
しばらく栗の花の状況を見回していると,オレンジ色の花びらがいくつか梢から降りてきました。
よく見るとほとんどがウラナミアカシジミです。アカシジミのほうが早く発生するはずですが,
これはどうしたことなのでしょうか。コナラもクヌギも半々ぐらいあるので,この森の特徴なのでしょうか・・・?





羽化に失敗?
(後翅が曲がった異常型)

コナラの葉上のウラナミアカシジミ
後翅の外縁側が手前に
折れているのがお分かりでしょうか・・・。
奥に表のオレンジ色が覗いています。




Nikon D70,タムロン90(135)mm, F8, 1/100s
 2009.5.23 9:10 狭山市「赤坂の森」

 植林されたコナラの若木に,ウラナミアカが妙な動きをしていました。
左の後翅外縁の半分が裏側に折れています。尾状突起もきれいで羽化直後のようですが,硬化に失敗したのでしょうか・・・。

・・・いつものマクロレンズで撮った一枚がこれ。1/2倍程度のオリジナルを7割程度にトリミングしています。
翅の変形が分かるようにいくつかの方向からシャッターを押しましたが,
モノにできたのは1,2枚でした。
この日は微風だったにもかかわらず葉はけっこう揺れて,この程度の拡大倍率になると,
ピント合わせはかなりつらくなりました。
少し近づくとフラフラと舞い上がり,やっとの思いで成木の梢に上がっていきました。
大丈夫でしょうか・・・。


こちらは
アカシジミの顔

モヒカン刈り?
が似合う

・・・頭の上から後にかけて,オレンジ色の髪の毛のような,帽子があるのが見えます。
(この帽子はウラナミアカにもあります)





Nikon D70,
タムロン90(135)mm,
F7.1, 1/500s
2009.5.27 7:59
「赤坂の森」


ウラナミアカを撮影した4日後,27日の朝にまた赤坂の森を訪ねました。
(23日は両シジミが好む栗の花のつぼみは堅く,開花まではまだしばらくかかりそうだった。)
この日は,この前にはほとんど見かけなかったアカシジミがかなり増えていました。
いつものようにコナラの若木を探していくと,ちょうど顔の高さに静止している1頭を見つけました。
ただし,木の中側にいるので,前の葉が邪魔です。
しかたがありません。少し背伸びをして,足元が見える高さを確保しました。
カメラを 「一脚」に据え付けているとはいえ,風はある,足元は不安定なので,ファインダーの像が揺れます。
幸い,光が回っているので 1/500秒を確保できましたが,等倍に近いので F7でもピントの合う範囲は
頭一つの幅もありません。16枚のカットうち見られるのは2枚でした。
(17枚目は近づきすぎたのかファインダーから消えてしまいました・・・)
キベリには悪いけれど,浮浪者の顔のようだ・・・

このところ雨が多かった。特に土曜・休日はほぼ全滅に近かった。ほとんどカメラとネットを手にしていない。
例の蝶の師匠にも,欲求不満気味だとぼやいていた。
----前日の土曜まで雨だった8月31日,多少の不安があったが,
晴れ間を信じて甲州市の一之瀬高原に向かった。
「日差しが見込めそうに無い・・・」と言いたそうな師匠を無理やり引っ張り出した気もする。
その執念(?)が通じたのか,ポイントに近づく山道をあがるころには晴れ間が広がってきた。
幾重ものS字カーブが続く。片側が土砂崩れ防護壁のコンクリートに目を凝らしながら,ゆっくり流す・・・。
黄の縁取りにあずき色の翅が見えた。コンクリ壁のところどころに開いて止まっている。
気温がまだ低いからだろう。日当たりのよい谷側が少し開けたカーブに多い。

ところが!・・・・勇んで撮影したのはいいが,測光設定をミスって・・・・この先は,できれば触れたくない。
何とか補正で救い出したのがこの一枚。 失敗の理由は,いずれ編集後記に反省として残すことにしたい。


Nikon D70, tamron90mm(135mm)
F8, 1/60s, 2008.8.31 一之瀬高原 (トリミング)

[狙いどおりの一枚]

“すまし顔”・・・というか,何してるの?
と聞かれているよう……


この日は朝早くから日差しが入っていた。
朝食時(私の)の気温が低かったので,上がるのは昼近く11時ごろと思っていた。
このところ,土・日は天気が悪かったので,先週から師匠T.Ono氏と,晴れたら近場の森でアカとウラナミアカの撮影をしようと打ち合わせをしていた。
10時ごろに出掛けるつもりでいたら,9時半前にもう現地にいると電話があった。
あわてて駆けつけると,師匠はもうかなりの枚数のシャッターを切っていた。
(コノヤロー・・・)

例年,5月下旬は低地ではアカシジミの最盛期を迎えるのだが,この2,3週は晴れ間が平日に多いめぐり合わせとなって,去年のようにはいかなかった。
(去年は,栗の花のピークとアカの盛期,天気[気温]がぴたりと重なっていた。)

師匠によれば,アカはもう終わりで “すれ”ばかりとのこと。
「ウラナミアカは,植林したクヌギの若木を探せばまだ見つかるはず」 の一言を頼りに一本一本探して歩く。数メートルの間隔で植えられた高さが1.5mに満たない若木を 「必ずいる」との信念で,木の周りを回りながら丁寧に見ていく。

どこにもいない--。あと数本で植林帯が終わる。
「いた!」
 1mぐらいの高さの日当たりのいい葉の上でじっとしている。まだ羽化したばかりかもしれない。
ピントを合わせながら,2~3枚の連写をする。あっという間に40枚がメモリーに入った。そのうちの一枚がこれ!


F13, 1/250s 2008.6.1 狭山市
● 何やら老人風の面構え

この“あごひげ” のようなものは何?
ダイミョウセセリは林地に普通に見られる蝶で,ふだんは見向きもしない・・・。土曜日の朝,狭山市の森にアカシジミを探したが,
満開を過ぎたエゴノキの梢(10mほど上空)に,わずかにオレンジ色が舞っているだけで,撮影はおろかネットも全く届かなかった。
下に止まっている個体がいないか探しているときに,偶然出会ったのがこのオッサンのようなやつ。
というわけで,下のキベリタテハ同様,悔し紛れの一枚。
でも編集しながら何度も見ていると,なかなか味のある顔だと思えてくるから不思議・・・。2本の前足を上げて構えているところは
ゼフのテリトリー監視体勢と同様だ。撮影してみて初めて発見した。
D70, タムロン90(135)mm,F8.0, 1/160s,  2008.5.24, 8:59 狭山市



あまり可愛げの
ない?
ギフチョウの顔


目も顔も黒いので
表情が
よく分からない



最初に舞い降りた個体
Nikon D70
タムロン90(135)mm,
F11, 1/400s
2008.4,20, 9:48,
小千谷市

(40%トリミング)


枯葉に舞い降りた。

気温が低く,カタクリやスミレの
花がまだ開かないので
吸蜜できるまでには
まだ少しかかる。

薄日に翅を当て体温を上げようと
しているのだろうけれど,
カメラを構えて近づくと
すぐに飛び立ってしまう。

こんな枯葉・枯れ枝が
山道や林に囲まれた少し開けた
あたり一面に敷きつめられている。

上のほうの少し色の濃い部分は
まだ少し湿っている。

F11, 1/800s, -2/3EV
20084.20,9:50

 ◆今回の撮影行
 6時半過ぎに,蝶の師匠のT.Ono氏の車で,関越道を小千谷へ向かう。
 関東平野は晴れていて,前日の大暴れ低気圧がチリを落としていってくれたせいか,山の端がくっきりしている。右に赤城,左に榛名,奥には浅間が顔をだしている。こんなことはめったにないと師匠とうなづいた。
 期待できそうだと思っていたが,トンネルを抜けると本曇りでガッカリである。魚沼市を抜けるころになってやっと雲の切れ間が見えるようになり,多少ガッカリ度が緩んだ。
 小千谷ICからポイントに向かうが日差しは全くなし。半乾きの枯葉を踏みながらうろうろギフを探すが,こんな気温では無理もなく,飛ぶ気配がない。師匠と二人で曇り空を仰ぎながらため息をついていると,ところどころに青空が透けて見えるスポットが出てきた。雲は不思議に南東から北西に流れている。
 カタクリは盛りを過ぎているように見える。花びらが皆垂れ下がっている。スミレは七,八部咲きといったところ。
 着いてから30~40分経ったころから青空がのぞくようになり,しばらくすると時々日が差して来た。もうしばらくすると気温も上がり姿が拝めるかと待ち構える・・。
 すると,やっと来ました!杉の木の上から開けたくぼ地に舞い降りてきて,師匠の近くの枯葉に止まった。師匠がシャッターを切る。体温が上がっていないのか,じっとしていてくれる。師匠のおこぼれ(?)を正面から押さえたのが,トップの顔写真。もっとアップで・・・と近づいたら逃げられてしまった。正面はこの1枚限りでした。
 しばらくすると数頭が現れたので,カメラを構えて追いかけまわす。気温が上がってきたせいかなかなか落ち着いてくれない。
 ギフの黄色を出すには1/3程度絞ったほうがいいとプロに聞いていたので,その後は補正をかけて枯葉に止まる姿を何枚か抑えたが,どうやら補正を間違えたらしく,露出不足になってしまった。つまり胴体の黒がつぶれ気味で,レタッチをしないと綺麗に出ないという結果と相成った次第。補正の失敗に加え,雲が流れて日差しにむらがあるので,露光がかなり難しかった・・・というのが弁解。

 気温が上がり,カタクリ,スミレが全開になった。ギフが落ち着かなく,カメラを持って追いかけてもらちが明かないので,適当な花に狙いを定め置きピンで待ったが,すべて失敗だった。
 その後,20~30分来ない時間があり,じっと待っていると,かさ・・かさ・・と音がする。耳を澄まして音の元を探すと,それは何と枯葉が乾いていくときに,葉がゆがんで動く音でした。初めての経験をしました。




本人の好きな1枚
2004

メスアカミドリシジミ

これからテリトリー監視
準備態勢に入る
ここまで近寄れたのは,
同じ葉に舞い戻ると信じて
ひたすら待ったおかげ(?)
よく見ると
体毛に日光が回折して
虹色が生まれている・・・

(Nikon D70の初撮影)
タムロン90mmマクロ
(35mm換算f135mm=以下同様)
F5.6, 1/800s,絞り優先AE,
2004.07.11 15:02:59,榛名山
 蝶の印象・・・・・(準備中:2013年内に整理予定でしたが、外の画像整理を含めてもう少しかかりそうです)
                
ヒメギフ:自宅で羽化
2007.4.1
狭山市のアカシジミ
2007.5.27
ツマグロヒョウモン
??
ヒメシジミのペア
2006.7.9
クロツバメシジミ
2006.8.15
ミヤマシジミ
2005.8.15
黄色条線が発達した
ベニヒカゲ 2004.8
メスアカミドリシジミ
2004.7.11
メスアカミドリの横顔
2004.7.3
吸水する
アイノミドリシジミ
そろって吸水する
ヒメシロチョウ 2004.8
ヒメ シジミ♀?
2004.7.11
スジボソヤマキチョウ
2003.8.23
オオムラサキの求愛
2002.8.10
キベリタテハ3態へ
リンク
高山蝶ベニヒカゲ♀
2003.8.23
クジャクチョウ
2003.9.7
テリトリーを張る
メスアカ 2004.7
リンク
 NPO法人 日本アンリ・ファーブル会 / 昆虫塾
 ぜふのムシブロ ・・・ファーブル会昆虫塾会員でHP & 写真担当・ぜふさんのブログ


My profile
 名前  TAKAI,YUKIO
      高井由喜雄
 年齢  毎日が日曜日です。
      ・・・(2013.4から)
 性別  ♂
 住まい 所沢市
 職業  なし


 
会員 NPO日本アンリ・ファーブル会
     昆虫塾&ファーブル写真会
 カメラ:Nikon D90,D70,tamron macro90mm
      同18-270mmズーム(手振れ補正付き)
     :
ほかにほとんど使っていませんが、
     銀塩カメラ機材が若干(Nikon FM、35mm,
     85mm、200mmなど)

 PCHP v7380+20.1”ワイドTFT
     
(Core2 QUAD Q6600),2GB,HDD500GB
    
:Dell Inspiron 3647+23”フルHD
     (Core 5,8GB,HDD1TB
 ほか:EPSON PX-G5300,

    :無停電電源装置OMRON POWLI BY50S

  見上げれば、 星空
  
眺めれば、蝶が飛ぶ自然・・・
  “地球人”を意識することは
   ありませんか?

  
仕事がお忙しい方、 煩悩を
  お抱えの方・・・
   
意識をリセットしては
     いかがでしょう・・・。

 



編集後

2017.4.20 ・・・ここ数年は病気やけがで散々な目にあいました。
取りあえず、その状況をご説明することで、まずはご容赦いただきたくお願い申し上げます。
以下は、そんな散々な目にあった取りあえずの報告です。

 ・・・数年前、階段から足を滑らせて「第十二胸椎圧迫骨折、手術、3カ月入院しました。
 一昨年末は、犬の散歩の途中、“貧血”で意識を失い、
(診断名:急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳挫傷、外傷性くも膜下出血=合併症)
手術、ICUで6日間生死の境をさまよい同じく3カ月入院しました。
 貧血の原因は “ビタミンB12”欠乏による珍しいもので、
いろいろ調べた結果やっとわかりました。
 退院は昨年の2月下旬でしたが、車の運転は禁止、単独歩行禁止で、
これまでの楽しみだった蝶の撮影・採集にも行けず、何の楽しみもなくなりました。
 
 脳挫傷の後遺症で身体の左右のふらつきや軽い言語障害があり、
現在は、理学療法・言語療法のリハビリ中です。
 リハビリを続ければ改善すると言われていますので、
今後、“写真” は撮影法と撮影対象を変えるなど工夫して頑張ります。よろしくお願いいたします。

2015.8.8
北富士演習場は日影がない! 標高があるので多少風が気持ちいいが、とにかく、暑かった! (8/2撮影)

2015.7.13
榛名は暑い、とにかく、熱中症寸前で疲れました!!(7/11撮影)

2015.4.27
今回のギフチョウ交尾のアップロードでは、採用する写真選びに苦労しました。見栄えとユニークさの葛藤でした。(4/25撮影)

2015.3.18 本日、庭にキチョウを見ました。初見です。思わず身を乗り出してサッシのガラス越しに目で追いかけました。すぐにいなくなりましたが、1時間後ぐらいに舞い戻ってきました。
 ここ1日2日、思いがけなく暖かい日が続いて、いよいよ撮影・採集の期待がでてきました。春です。

2014.11.10 とうとうシーズンも終わってしまいました。今年は出かける頻度が少なかったので、ことさらさびしく感じます。まだルーミスやムラサキツバメのチャンスがありますが、はたしてどうなることやら‥‥。成果があればご報告いたします。

2014.10.8 9月は蝶屋にとってはまだまだ夏のオンシーズンですが、今年はオフシーズンといえるほどの低い日が続きました。少し調べてみたら、過去の平均気温より低い日が12日もありました(東京)。ついでにいうと、今年は30度以上の日が3日(去年は8日)、28・29度の日は7日(同13日)でした。つまり、なかなかカメラを持って出かけられなかったということ・・・で、悔しい思いが残りました。 これから近くの公園(航空記念公園)にムラサキツバメを探しに行きます。

2014.7.14 最近は以前にもまして体力の衰えを感じます。というよりは、昔の手術の入院(約2カ月半)で筋肉、特に背筋・腹筋が落ちて、顔を洗うにも、かなり息張らないと前かがみになれません。
 ネットで少し調べたところ、次の説明がありました。
ヒトは直立二足歩行をする事により、腹筋や背筋が発達してきました。実は上体を伸ばすために脊柱(背骨)を安定させているのが腹筋と背筋なのです。(中略) わたしたちは当たり前のように歩いていますが、その際、腹筋を意識することはまずありません。ですが歩くたびに腹筋が使われており、言い換えれば歩くだけでも生きていくために必要な腹筋が鍛えられているのです。
 これは裏を返せば、「腹筋や背筋がないと直立二足歩行が困難」ということかと思いますが、本当にふらつかないで歩くことがこんなに大変だということを経験中です。
 なぜこんなことを書くかというと、撮影や採集に私が行けるところはもう車横付けのポイントしかないということだからです。同好の士である師匠のOさん、Tさんが、載せていただいている私に配慮していただいていることに感謝です。

2014.5.26 キャプションにも書きましたが、オナガを撮影した24日は不思議な日でした。蝶探しの厄日だったのでしょうか。
 実はその前日の23日に、所沢近郊の赤坂の森へ、アカシジミが出ているかどうかを確認しに行ったのですが、あるポイントでは一目で見える範囲にのべ10頭程度は見かけました。ところが、翌24日には1頭も姿がありませんでした。天気・温度・風の状態はほとんど変わらなかったのに‥‥です。不思議です。


2014.5.1 蝶の顔写真は半年ぶりの更新になってしまいました。あまりPRしていないページですが何人かからは催促のメールもいただきました。ありがたいことです。 オフシーズンは体力不足や体調不良でほとんど出かけませんでした。4/26の撮影行は多少心配でしたが、誘われるままに思い切ってフル装備で行くことにしました。お陰さまでほぼ満足できるホソオの顔写真をとることができました。友人に感謝です。

2014.1.20 昨年の11月下旬に発行された 「ファーブル昆虫塾ニュース No.10」 に、撮影テーマとしている 蝶の“マクロ顔写真”の撮り方について投稿しました。マクロレンズ端から十数センチまで寄ってシャッターを切るときの工夫や苦労をまとめたものです。細かいチェックポイントまでは記していませんが、一脚を使った撮り方についてはお分かりいただけるかと思います。
 転載をしましたので、よろしければこのリンクからご覧ください。


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