美の女神と讃えられる彼女だけど。
っつーか、それにしてはなんか違う気がする……。
ガッコーで早弁したって言うし、ゲーセンよって最高得点たたき出したって騒いでるし、チョーシ良くって、脳天気で。
それでも……。
「ちょっと〜、何で抜かされてるの?」
「オレは安全運転がモットーなんだよ」
「何、そのモットー?そんな食べられない物なんていらないわよ」
「食べられないものとかそう言う問題じゃねーんだよ」
「斉藤先輩!!!高速って最高速度で走れる道路じゃないの?」
「んなわけあるか!!!」
あたし、愛野美奈子、高校2年生。
ただいまデート中!!!
あぁ、あたしにもとうとう春がやってきたのよ。
うさぎとまもるさんのらーぶらぶを影でじーっと見つめること遠い昔から……忘れちゃった。
兎も角長かったわよねぇ。
昔は良くお姫様迎えに行ってたっけ……。
羨ましいって想いながら見てたんだよね……。
そんな懐かしい思い出も、今なら笑って話せるわよ!!!
何たってこの美奈子様に彼氏が出来たんだもん!!
条件は一つ、かっこよくってあたしの邪魔をしない人!!!
二つじゃないか?って?
いいの、二つで一つ!!
ただいま車の運転をしている人、斉藤先輩!!!
忘れた人いないわよね、美奈子の初恋、斉藤先輩。
フルネームは斉藤楓(かえで)、楓なんて女の子みたいな名前で可愛いわよね。
東先輩じゃないかって言った奴、あとでしめるわよ。
「オレがあんま飛ばさないのは前事故りそうなったのをばれて怒鳴られたんだよ」
「うさぎとまもるさんに?」
「他にいないだろ」
そう言ってかえで君はふてくされたように言う。
かえで君はうさぎと特にまもるさんに頭があがんない。
まもるさんとは同じ学校(高校がなんと元麻布だった!!!ビックリ!!!。大学も同じKO、学部違うみたいだけど)でその上。
「しょうがないか、かえで君、クンツァイトだもんね」
だったなんて、ぜんぜん初恋の時は分からなかった。
再会したときに思わず斉藤先輩じゃなくってクンツァイトって呼んだあたしなんだけど。
「だから、ダメ」
「だったら良いわよ。うさぎも心配するもんね」
そう言うとかえで君は苦笑する。
かえで君とあたしは似たもの同士。
お互いに一番大切な人が他にいて(かえで君はまもるさんであたしはうさぎで)でお互い(四天王と四守護神)の中で一番最初に記憶が戻った。
何となく余計な記憶な部分もない訳じゃなかったけど。
「時々、一番だけならいいって思ったことない?」
何のなんて言わなくてもかえで君は分かってくれる。
「そんなの、聞くだけ無駄だろ?」
だから、何の表情も出さないでそう答えてくれた。
あぁ、やっぱりそうか。
かえで君もそう思うのよね。
「あたし達って絶対甘くならない気がするの」
「して欲しい?」
……って流し目しないでよ!!!!
コレでもあたし愛(と美)の女神の化身なんだから、そう言うのに弱いの!!
「あ、あのねぇ、かえで君?」
「さて、高速降りてそろそろ海が見える頃かな?」
軽くかわされてない?
なんか、ムカつく。
いいわよ、かえで君がそのつもりなら、この愛と美の女神美奈子様が誘惑しちゃうから!!!
「何、力入れてんだ?」
「かえで君、覚悟しててよね!!」
「はいはい」
もう、軽く返事しない!!!
美奈Pとクンツァイトっていうのは同士の方が強いよなって言うのをいろんなサイト様で読んでそうなんかなぁなんて思いながら書いてたら確かに同士っぽいなぁと。お互いリーダーで、一番にしたい相手は他にいる。
エースの占いで美奈Pの恋は一生叶わないって出たけどやっぱりそれじゃ寂しいよね……。(セーラーV読んだ人しか分からない……。って言うか直子センセの中ではずっと四天王×内部四戦士ってあるんだよね……)
でもなんでアニメはクンゾイにしちゃったんだろう………。