朝ですぞ、冬樹殿。早く起きないと、遅刻するでありますよ〜」
脳天気な声が聞こえる。
僕の朝は今のところコレで起きている。
我が家の居候は侵略宇宙人だ!!!
なんて言ったって誰も信じてくれないだろう。
でもそれは事実で、僕はそれを受け入れている。
元々、僕は宇宙人の存在というものを信じていたけれど、実際に人の前に現われることはないかも知れないと思っていたからだ。
一説によれば宇宙人というのは地球人がある一定のレベルに達するまで見守っているとか見張っているとか。
宇宙人という者を信じない人からすれば、この広大な宇宙で生物が存在しているのは地球だけだとか、そんなこと言うけれど、それこそ間違いだと言わざるを得ない。
なぜなら、確かに地球は太陽との相対距離がまさしく生物が生息するに相応しく、等しく進化をえて人類が生まれたと言うことはこの世界で何万分の一なのかも知れないけれど、宇宙にはたくさんの惑星が存在しているわけだから、その惑星のどこかが何万分の一で地球と同環境の惑星があってもおかしくない。
「さ、さすがです、冬樹君」
「あ、ありがとう西澤さん」
「で、でも、まさしく冬樹君がおっしゃったことが実際にあって、私たちはそれに遭遇しているんですね」
「うん。そうなんだ。それは奇跡と言ってもいいかもしれないし。凄く運のいいことなんだよ」
今、僕は西澤さんの家でお茶をごちそうになっている。
西澤さんにお茶会に呼ばれたんだ。
庭には僕が話題にしていた宇宙人が居る。
宇宙人の形態はとある一定の想像がなされているけれども、進化形態によって個体が異なるのは当然なんだろう。
だとすれば、彼らはカエルが進化した彼らの世界の人なのだろう。
「こういう時間も格別でござるなぁ」
時代錯誤な忍者もいれば
「クーックックックッ」
と嫌みな笑いをする科学者もいて
「軍曹さ〜ん、モモッチがここ好きにしていいって言ってたです〜」
「うむうむ」
「貴様、また下らん事を考えてるのではあるまいな」
「って言うか、思慮分別?」
……普通の人っぽいのも居るけれど。
「だからさ、僕は前より今の方が楽しいんだ」
「はい、私もそうおもいます」
そう西澤さんはにっこりと笑う。
僕も笑って、そうして庭を見る。
そこには軍曹達がよく分からないことをやっていた。
そ、それもまぁ宇宙人だからって事で観察していよう。
「一体、ケロロさん達は何をやられていらっしゃるのでしょうか?」
「さ、さぁ」
ほんと、何やってんだろう。