無事でいるか？
　とか元気でやってるだろうとか想像でしかない。
　でも、強く護りたいと思った事だ。

「デュオ、こっちは終わったわ。後はそっちだけよ」
「りょーかい」
　あの日、コロニーの片隅で再会してから、ヒルデはオレの仕事を手伝うようになった。
　って言っても簡単な伝票ぐらいだけど。
　オレはガンダムの整備の為にジャンク屋を始めたんだ。
　ヒルデと再会するとは正直思わなかった。
　コロニーはたくさんあるし、それに広い。
　一基のコロニーの中に大体100万人ぐらいが住んでるんだ、会う確率なんて低いのが当然だ。
　それなのに、再会した。
　その再会をオレ達は喜び、そして一緒にいるようになった。
　正直、ヒルデが居て良かったって思う。
　オレ達ガンダムのパイロットはテロリストだから単独行動が多い。
　まぁガンダムがぞろぞろ動いてたら隠密行動になりゃしないからな。
　孤独って言ったら孤独だ。
　でも、オレはヒルデに再会した。
　一人じゃなくなった。
　四六時中一緒にいる訳じゃなかったけど、少なくとも一緒にいる時間は他人よりも多かった。
　なんだかんだでいろんな事手伝ってもらったし。
　あいつのおかげでオレはあの悪魔のようなシステムから逃れることが出来た。
　それを平気で搭載してるヒイロには恐れ入ったけど。
　慣れれば平気って言ったカトルも、それから別にと言ったトロワも五飛も……よく付けられるよなぁなんて思うよ。
　マジで。
　オレ達は世界を救う？
　なんておこがましいことをしようとしてるわけじゃない。
　ただ、平和にしたいと思ったんだ。
　どっかで好きな奴と一緒にいられる奴のように。
　あの時間が凄く大切だったから。
　もう昔のように失いたくないから。
　忘れたくないから。
　医務室で眠っているヒルデを見て強く思った。
　絶対に守るからって。
　口には出せないけどさ。