** Faraway:music by day after tomorrow / ONE PIECE
「腹減った」
目を覚ましての第1声は相変わらずの言葉で、思わず殴ってしまった。
ホッとしたのは。
「あったけ〜〜〜」
と食事始まっての最初の一言。
生きているんだと…、その声に泣きそうになった。
「だから食べたくないわよっっ」
「ともかく一度食ってみてぇなぁ〜」
「私は食べないわよっっ」
「じゃあ、俺が食う」
「そうして」
美味そうなのにな。
「ねぇ、なんでカエルの話してるのよ。私は別の話をしに来たんだけど」
「あ、ワリい」
今は夕方。
船長と航海士の会話はこの夕方の甲板で行なう。
単に俺が夕焼け見たいだけなんだけど。
その会話はナミが言い出した事だ。
「あんた一応船長なんだからこれまでの針路、これからの進路について知っておかなくちゃ駄目よ」
という言葉からだった。
だったら雨の降らない時、寒くないときはたいてい甲板で話してる。
針路って言われたって、ナミが判ってればそれで良いんじゃネェのかなって思うけど、そう言うわけにも行かないというのはナミの談だ。
ちなみに船室でやらないのはサンジがうるせーから。
せっかくナミと一緒にいられる時なのに。
サンジが邪魔するんだ。
邪魔されるの腹立つし、それに、一番は海に沈む夕日を見たいと言うことだ。
その日によって沈む場所が違う。
メリーの先だったり、後ろの方だったり、横だったり、斜め後ろだったり。
「この先はウォーターセブンだったわね」
「そう言ってたな。どんなところだろうな。どんな仲間がいるんだろう」
「まだ仲間になるって決まった訳じゃないでしょ?」
「いやだ」
「何がいやなのよ」
「俺が仲間にしたければするんだ」
そうやって皆仲間にした。
ゾロも、ウソップも、サンジも、チョッパーも、ロビンも…そしてナミも。
「そうだったわね…。チョッパーを仲間にしたときのこと思いだしちゃった」
って自分の時の話じゃねぇのかよ。
ってつっこもうとしたけどやめた。
あのときの事言ったらナミは泣くかもしんない。
ナミが流す涙だけは見たくないから。
他のはどんなのでも我慢する。
船長だから、何が起こってもしかたない。
いつか誰かと別れるかも知れない。
それもしかたない。
でも、ナミが泣くのだけはいやだな。
「どうしたの?ルフィ」
「え?何がだ」
ナミの言葉に首をかしげる。
何がどうしたの何だろう。
「あんた、なんか泣きそう?」
泣きそう???
「そうか?俺泣いたことないぞ…ってあった。すっげー食べたかった肉落としたとき泣いた」
「あんたねぇ、人が心配してるのに」
「ナミは心配しなくてもいいんだ」
「何よ、さんざんロングリングロングランドで心配掛けたくせに」
「あれは、………」
言葉が出ない。
負けそうになった。
ぼろぼろになって。
でも、負けるなんて事は想像しなかった。
仲間は誰にも渡さない。
自分が死んでも仲間を守れればそれでもいいと思った。
「良いわ。信じてるわよ、何が起きても動揺しないから」
「じゃあ、」
じゃあ、何をしても動揺しないんだよな?
腕を引いて。
「…………っっっ!!!って…ちょっとルフィ!!あんた脈絡なさ過ぎっっ」
「動揺してる」
「誰だって動揺するわよ。バカ!!!!」
赤くなったナミの顔が嬉しくて、なんだかナミに寄りかかりたくなった。
「ルフィ、あんたいきなりどうしたのよ」
「寝みぃ」
それを理由に寄りかからせて欲しい。
「すぐにご飯よ。サンジくんが呼びに来るんだよ?ウソップかも知れない。チョッパーかも知れない……のよ?」
「ぐーーーーーーー」
ナミが小さな声で言うから、寝たふりする。
おいしそうなみかんのにおい。
「ルフィ…。…………あんた、さんざん怪我してるのに、大騒ぎしてその反動よ。これ?……しょうがないから今だけだからね」
そうナミが微笑んだ気がした。
目を覚ましての第1声は相変わらずの言葉で、思わず殴ってしまった。
ホッとしたのは。
「あったけ〜〜〜」
と食事始まっての最初の一言。
生きているんだと…、その声に泣きそうになった。
******
カエルは美味いそうだ。「だから食べたくないわよっっ」
「ともかく一度食ってみてぇなぁ〜」
「私は食べないわよっっ」
「じゃあ、俺が食う」
「そうして」
美味そうなのにな。
「ねぇ、なんでカエルの話してるのよ。私は別の話をしに来たんだけど」
「あ、ワリい」
今は夕方。
船長と航海士の会話はこの夕方の甲板で行なう。
単に俺が夕焼け見たいだけなんだけど。
その会話はナミが言い出した事だ。
「あんた一応船長なんだからこれまでの針路、これからの進路について知っておかなくちゃ駄目よ」
という言葉からだった。
だったら雨の降らない時、寒くないときはたいてい甲板で話してる。
針路って言われたって、ナミが判ってればそれで良いんじゃネェのかなって思うけど、そう言うわけにも行かないというのはナミの談だ。
ちなみに船室でやらないのはサンジがうるせーから。
せっかくナミと一緒にいられる時なのに。
サンジが邪魔するんだ。
邪魔されるの腹立つし、それに、一番は海に沈む夕日を見たいと言うことだ。
その日によって沈む場所が違う。
メリーの先だったり、後ろの方だったり、横だったり、斜め後ろだったり。
「この先はウォーターセブンだったわね」
「そう言ってたな。どんなところだろうな。どんな仲間がいるんだろう」
「まだ仲間になるって決まった訳じゃないでしょ?」
「いやだ」
「何がいやなのよ」
「俺が仲間にしたければするんだ」
そうやって皆仲間にした。
ゾロも、ウソップも、サンジも、チョッパーも、ロビンも…そしてナミも。
「そうだったわね…。チョッパーを仲間にしたときのこと思いだしちゃった」
って自分の時の話じゃねぇのかよ。
ってつっこもうとしたけどやめた。
あのときの事言ったらナミは泣くかもしんない。
ナミが流す涙だけは見たくないから。
他のはどんなのでも我慢する。
船長だから、何が起こってもしかたない。
いつか誰かと別れるかも知れない。
それもしかたない。
でも、ナミが泣くのだけはいやだな。
「どうしたの?ルフィ」
「え?何がだ」
ナミの言葉に首をかしげる。
何がどうしたの何だろう。
「あんた、なんか泣きそう?」
泣きそう???
「そうか?俺泣いたことないぞ…ってあった。すっげー食べたかった肉落としたとき泣いた」
「あんたねぇ、人が心配してるのに」
「ナミは心配しなくてもいいんだ」
「何よ、さんざんロングリングロングランドで心配掛けたくせに」
「あれは、………」
言葉が出ない。
負けそうになった。
ぼろぼろになって。
でも、負けるなんて事は想像しなかった。
仲間は誰にも渡さない。
自分が死んでも仲間を守れればそれでもいいと思った。
「良いわ。信じてるわよ、何が起きても動揺しないから」
「じゃあ、」
じゃあ、何をしても動揺しないんだよな?
腕を引いて。
「…………っっっ!!!って…ちょっとルフィ!!あんた脈絡なさ過ぎっっ」
「動揺してる」
「誰だって動揺するわよ。バカ!!!!」
赤くなったナミの顔が嬉しくて、なんだかナミに寄りかかりたくなった。
「ルフィ、あんたいきなりどうしたのよ」
「寝みぃ」
それを理由に寄りかからせて欲しい。
「すぐにご飯よ。サンジくんが呼びに来るんだよ?ウソップかも知れない。チョッパーかも知れない……のよ?」
「ぐーーーーーーー」
ナミが小さな声で言うから、寝たふりする。
おいしそうなみかんのにおい。
「ルフィ…。…………あんた、さんざん怪我してるのに、大騒ぎしてその反動よ。これ?……しょうがないから今だけだからね」
そうナミが微笑んだ気がした。
**後書き:弱々ルフィ。
ナミちゃんにだけは見せてればいいなぁと、見せてないけど。
甘えればいいかなぁと。
甘えてない振りして、甘えてるようにしてる。
ナミサイドにすれば良かったなかなとちょっと後悔。
ナミちゃんにだけは見せてればいいなぁと、見せてないけど。
甘えればいいかなぁと。
甘えてない振りして、甘えてるようにしてる。
ナミサイドにすれば良かったなかなとちょっと後悔。