** ELECTRIC PROPHET〜電気じかけの予言者〜:music by TM NETWORK / オリジナル(アンカー)
人が寝静まる夜の都会に、歌声が響く。
その場所は眠らないから、眠らせるには丁度良いのかも知れない。
「相手は見つけられるかな?」
その答えに僕は首をかしげた。
なんてコンピューターの画面を見ながらテツは言う。
「笑って言う事じゃないと思うけどな。相手に取っちゃ、厄介な能力だろ?ウツのシンガーは」
「そうだね」
映し出される波形は綺麗にウツの歌声を表している。
時々、俺たちはこうやって夜の街に出て遊んでる。
正確には組織をからかっていると言うところか。
俺たちが抜け出した組織は強大で、3人だけの力じゃどうすることも出来ない。
それは当然だ。
もっとも俺たちだって、3人で組織をつぶせるとは思いもしなかったわけだし。
ともかく今は、こうやって遊んでいる。
挑発しているようなものだ。
ウツの声は響き渡りビルに反射して反響する。
その反響のせいで発生源(つまりウツの場所)は奴らは見つけづらい。
見つけたとしても俺の周辺索敵とテツのテレポートでその場から移動してしまうから、どうあがいたって見つけようがない。
追われるようになって、俺たちが追い詰められたことはない。
その逆もしかり。
組織にいた頃、敵を追い詰めて逃げられたことはない。
それが自慢(あまりしたくはないが)
「街中に響くのっていいなぁ、もっと歌ってても平気?」
「いいよ。キネがちゃんと索敵してくれてれば」
「大丈夫だって。あれって結構無意識でやってるから」
「そうだったの?」
「うん」
周辺索敵はテレパスを覚えてから、自然と出来るようになった。
テレパスで相手と交信し、その場所がどこかと探すのだから。
「そうだ、ウツ、これ歌ってみて」
譜面をウツに手渡す。
「新曲?」
「そう。ラブソングだけどね」
「いいんじゃない?」
「俺コーラス入れようか?」
「………試しに歌って貰いたいだけだからキネは余計なことしないでよ」
「ひでっ。テッちゃんひでーよ」
「ひどくないよ」
そんな会話を聞いてウツは怒り出す。
でもどこか笑ってるのは何故だ?
「せっかく歌おうとしてるのに笑わせないでよ」
「わるいわるい」
謝ればすぐに機嫌を直して譜面に目を落とす。
「じゃあ」
そう一言いってウツは歌い出す。
穏やかなメロディの中にウツの能力が乗り情景を映し出す。
誰もが、この歌を聴いてるだろう。
聞こえなくても空気を振動させてウツの歌声がやってくる。
この歌を聴きながらだったら良い夢を見れるだろう。
そんな事を思った。
口に出したら
「似合わないこと言うな」
とウツとテツに言われそうだけど。
その場所は眠らないから、眠らせるには丁度良いのかも知れない。
「相手は見つけられるかな?」
その答えに僕は首をかしげた。
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「ESP値を頼りにとは言うけれど、ウツのESP値は検出が難しいから大変だよね」なんてコンピューターの画面を見ながらテツは言う。
「笑って言う事じゃないと思うけどな。相手に取っちゃ、厄介な能力だろ?ウツのシンガーは」
「そうだね」
映し出される波形は綺麗にウツの歌声を表している。
時々、俺たちはこうやって夜の街に出て遊んでる。
正確には組織をからかっていると言うところか。
俺たちが抜け出した組織は強大で、3人だけの力じゃどうすることも出来ない。
それは当然だ。
もっとも俺たちだって、3人で組織をつぶせるとは思いもしなかったわけだし。
ともかく今は、こうやって遊んでいる。
挑発しているようなものだ。
ウツの声は響き渡りビルに反射して反響する。
その反響のせいで発生源(つまりウツの場所)は奴らは見つけづらい。
見つけたとしても俺の周辺索敵とテツのテレポートでその場から移動してしまうから、どうあがいたって見つけようがない。
追われるようになって、俺たちが追い詰められたことはない。
その逆もしかり。
組織にいた頃、敵を追い詰めて逃げられたことはない。
それが自慢(あまりしたくはないが)
「街中に響くのっていいなぁ、もっと歌ってても平気?」
「いいよ。キネがちゃんと索敵してくれてれば」
「大丈夫だって。あれって結構無意識でやってるから」
「そうだったの?」
「うん」
周辺索敵はテレパスを覚えてから、自然と出来るようになった。
テレパスで相手と交信し、その場所がどこかと探すのだから。
「そうだ、ウツ、これ歌ってみて」
譜面をウツに手渡す。
「新曲?」
「そう。ラブソングだけどね」
「いいんじゃない?」
「俺コーラス入れようか?」
「………試しに歌って貰いたいだけだからキネは余計なことしないでよ」
「ひでっ。テッちゃんひでーよ」
「ひどくないよ」
そんな会話を聞いてウツは怒り出す。
でもどこか笑ってるのは何故だ?
「せっかく歌おうとしてるのに笑わせないでよ」
「わるいわるい」
謝ればすぐに機嫌を直して譜面に目を落とす。
「じゃあ」
そう一言いってウツは歌い出す。
穏やかなメロディの中にウツの能力が乗り情景を映し出す。
誰もが、この歌を聴いてるだろう。
聞こえなくても空気を振動させてウツの歌声がやってくる。
この歌を聴きながらだったら良い夢を見れるだろう。
そんな事を思った。
口に出したら
「似合わないこと言うな」
とウツとテツに言われそうだけど。
**後書き:コウとマツモトの二人も出すつもりだったらしい…。
TM好きに20のお題併用。今回は8のAM:1:00です。
TM好きに20のお題併用。今回は8のAM:1:00です。