小島彗星 その5

< 作用素の定理 π/4、3π/4、5π/4、7π/4代入 >
G(x)=(π-x)/2-sinx に作用素の定理3を適用、π/4代入
π/4、3π/4、5π/4、7π/4代入



2009/4/4            < 作用素の定理 π/4、3π/4、5π/4、7π/4代入 >

定理3
  G(x)は、べき級数展開したとき収束半径がrである関数とすると、その半径内のxにおいて、次が成り立つ。

     e^x∫e^(-x)G(x)dx(∫+∫^2+∫^3+・・・)G(x)

 ここで∫の積分範囲はすべて0〜xである。

(注意)右辺は∫G(x)dx+∫∫G(x)dxdx+∫∫∫G(x)dxdxdx +・・を略した書き方である。∫^2は∫∫の2回積分、∫^3は∫∫∫の3回積分・・など
   の重回積分を表す。


 その4」ではnπ/3代入の結果を示したが、ここではnπ/4代入の結果を公表したい。
 フーリエ級数の公式
  (π-x)/2 =sinx/1 + sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・       ( 0 < x < 2π)

に上の定理3(作用素の定理)を適用して、ゼータの心をもった非常に面白い式を導出した。

まず結論から示しておく。次のような4式が得られた。

1/(1^2+1) - 1/(3^2+1) - 1/(5^2+1) + 1/(7^2+1) + 1/(9^2+1) - 1/(11^2+1) - 1/(13^2+1) + 15/(15^2+1) + ・・・
                        =(π√2/4){e^(7π/4)+e^(π/4)-e^(5π/4)-e^(3π/4)}/(e^(2π)-1)   ----@


1/(1^2+1) + 3/(3^2+1) - 5/(5^2+1) - 7/(7^2+1) + 9/(9^2+1) + 11/(11^2+1) - 13/(13^2+1) - 15/(15^2+1) + ・・・
                        =(π√2/4){e^(7π/4)+e^(5π/4)-e^(3π/4)-e^(π/4)}/(e^(2π)-1)  ----A


1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・
                       =1/2 - (π/4){e^(π/4)+e^(3π/4)+e^(5π/4)+e^(7π/4)}/(e^(2π)-1)  ----B


2/(2^2+1) - 6/(6^2+1) + 10/(10^2+1) - 14/(14^2+1) + ・・・
                       =(π/4){e^(3π/4)+e^(7π/4)-e^(π/4)-e^(5π/4)}/(e^(2π)-1)      ----C


 ゼータの心をもった深みのある式だといえよう。とくに興味深いのは@とAである。
@左辺は、ディリクレのL関数L(χ,s)の一種
L1(s)=1 - 1/3^s - 1/5^s + 1/7^s + 1/9^s - 1/11^s - 1/13^s + 1/15^s + ・・・
というゼータ(実2次体Q(√2)ゼータでもある)に対応するものである。
このゼータは、「a≡1 or 7 mod 8-->χ(a)=1、 a≡3 or 5 mod 8 -->χ(a)=-1、それ以外のaではχ(a)=0」という
ディリクレ指標χ(a)をもつ。

またA左辺は、ディリクレのL関数L(χ,s)の一種
L2(s)=1 + 1/3^s - 1/5^s - 1/7^s + 1/9^s + 1/11^s - 1/13^s - 1/15^s + ・・・
というゼータ(虚2次体Q(√-2)ゼータでもある)に対応する。
「a≡1 or 3 mod 8-->χ(a)=1、 a≡5 or 7 mod 8 -->χ(a)=-1、それ以外のaではχ(a)=0」というχ(a)をもつ。
(注意:”L1(s)”、”L2(s)”という記号は私が用いているもので一般的なものではない。)

B、Cはそれぞれζ(s)、L(s)の心をもっているといえるのではないか。

 作用素の定理3との絡みで、ある構造が発見できたので、この種の式が無数に出てくることがわかった。
上記4式の導出過程を簡単に述べると次のようになる。

*****
上記4式をA,B,C,Dとする。
定理3に冒頭のフーリエ級数の公式を適用した結果にπ/4、3π/4、5π/4、7π/4をそれぞれ代入すると
A〜Dの4式が絡んだ4つの連立方程式が得られる。それを解いて、A,B,C,Dが求まる。
*****

 このようなよい構造が隠れているのである。

では、まずπ/4代入を詳しくみてみよう。そして3π/4、5π/4、7π/4代入は結果だけを書き、そして4式が求まる状況を
見ることにしよう。



2009/2/21     <G(x)=(π-x)/2-sinx に作用素の定理3を適用、π/4代入>

定理3
  G(x)は、べき級数展開したとき収束半径がrである関数とすると、その半径内のxにおいて、次が成り立つ。

     e^x∫e^(-x)G(x)dx(∫+∫^2+∫^3+・・・)G(x)

 ここで∫の積分範囲はすべて0〜xである。

(注意)右辺は∫G(x)dx+∫∫G(x)dxdx+∫∫∫G(x)dxdxdx +・・を略した書き方である。∫^2は∫∫の2回積分、∫^3は∫∫∫の3回積分・・など
   の重回積分を表す。


[計算(π/4代入)]
フーリエ級数の公式
  (π-x)/2 =sinx/1 + sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・       ----@
                               ( 0 < x < 2π)
に定理3を適用する。
 その前に一工夫加える。@の右辺のsinx/1を左辺に移項して次の形にする。
  (π-x)/2 - sinx=sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・         ----A

まずAの右辺をG(x)と見て、定理3の式の右辺側を計算する。

(∫+∫^2+∫^3+・・・)G(x)
=(∫+∫^2+∫^3+・・・)(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)
=∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dx + ∫∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dx dx
    +∫∫∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dxdxdx + ・・・

 この右辺を一つづつ計算しよう。∫の積分範囲はすべて0〜xである。
∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dx
=(-cos2x/2^2 - cos3x/3^2 - cos4x/4^2 - ・・) + (ζ(2)-1)

∫∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dxdx
=(-sin2x/2^3 - sin3x/3^3 - sin4x/4^3 - ・・) + (ζ(2)-1)x

∫∫∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dxdxdx
=(cos2x/2^4 + cos3x/3^4 + cos4x/4^4 + ・・) + (ζ(2)-1)x^2/2!- (ζ(4)-1)

∫∫∫∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dxdxdxdx
=(sin2x/2^5 + sin3x/3^5 + sin4x/4^5 + ・・) + (ζ(2)-1)x^3/3!- (ζ(4)-1)x

∫∫∫∫∫(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)dxdxdxdxdx
(-cos2x/2^6 - cos3x/3^6 - cos4x/4^6 - ・・) + (ζ(2)-1)x^4/4!- (ζ(4)-1)x^2/2!+ (ζ(6)-1)
     ・
     ・
上の左辺ばかり、右辺ばかりを縦に足し算して整理すると次のようになる。

(∫+∫^2+∫^3+・・・)(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)
 =-{cos2x/(2^2+1) + sin2x/(2(2^2+1)) + cos3x/(3^2+1) + sin3x/(3^2+1)
     + cos4x/(4^2+1) + sin4x/(4^2+1) + cos5x/(5^2+1) + sin5x/(5^2+1)
       + ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   }
    + e^x・[(ζ(2)-1) - (ζ(4)-1) + (ζ(6)-1) - (ζ(8)-1) + (ζ(10)-1) - ・・・ ]       ----B

 ここで例えば∫^3は∫∫∫の意味である。dx・・dx等は略した。
また
(ζ(2)-1) - (ζ(4)-1) + (ζ(6)-1) - (ζ(8)-1) + (ζ(10)-1) - ・・・
  =1/(2^2+1) + 1/(3^2+1) + 1/(4^2+1) + 1/(5^2+1)+ ・・・
が簡単な計算でわかるので、Bをこの右辺で置き換えて次を得る。

(∫+∫^2+∫^3+・・・)(sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・)
 =-{cos2x/(2^2+1) + sin2x/(2(2^2+1)) + cos3x/(3^2+1) + sin3x/(3^2+1)
     + cos4x/(4^2+1) + sin4x/(4^2+1) + cos5x/(5^2+1) + sin5x/(5^2+1)
       + ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   }
    + e^x・{1/(2^2+1) + 1/(3^2+1) + 1/(4^2+1) + 1/(5^2+1) + ・・・}

 Aより、左辺を書き換えると次のようになる。

(∫+∫^2+∫^3+・・・){(π-x)/2-sinx}
 =-{cos2x/(2^2+1) + sin2x/(2(2^2+1)) + cos3x/(3^2+1) + sin3x/(3^2+1)
     + cos4x/(4^2+1) + sin4x/(4^2+1) + cos5x/(5^2+1) + sin5x/(5^2+1)
       + ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   }
    + e^x・{1/(2^2+1) + 1/(3^2+1) + 1/(4^2+1) + 1/(5^2+1) + ・・・}           -----C

  (π-x)/2-sinx をG(x)とみて左辺に定理3を適用するとCは次のようになる。

e^x∫(0〜x) e^(-x){(π-x)/2-sinx}dx
 =-{cos2x/(2^2+1) + sin2x/(2(2^2+1)) + cos3x/(3^2+1) + sin3x/(3^2+1)
     + cos4x/(4^2+1) + sin4x/(4^2+1) + cos5x/(5^2+1) + sin5x/(5^2+1)
       + ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   }
    + e^x・{1/(2^2+1) + 1/(3^2+1) + 1/(4^2+1) + 1/(5^2+1) + ・・・}

xにπ/4を代入して、両辺をe^(π/4)で割って次式を得る。

(0〜π/4) e^(-x){(π-x)/2-sinx}dx
=e^(-π/4)・[{-1/(2(2^2+1)) + 1/(6(6^2+1)) - 1/(10(10^2+1)) + 1/(14(14^2+1)) - ・・・ }
           + {1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・ }
            + (1/√2){-1/(3(3^2+1)) + 1/(5(5^2+1)) + 1/(7(7^2+1)) - 1/(9(9^2+1)) - 1/(11(11^2+1)) + ・・・}
             + (1/√2){1/(3^2+1) + 1/(5^2+1) - 1/(7^2+1) - 1/(9^2+1) + ・・・ }]
              + {1/(2^2+1) + 1/(3^2+1) + 1/(4^2+1) + 1/(5^2+1) + ・・・}          ----D

 さて、ここで左辺はきちんと計算できる形なので計算してしまうと、次のようになる。

 D左辺=∫(0〜π/4) e^(-x){(π-x)/2-sinx} dx
      =-(3π/8)・e^(-π/4) + (1/2)・e^(-π/4) + (√2/2)・e^(-π/4) + π/2 - 1

となるので、結局Dは次となる。また2π代入より
 1/(2^2+1) + 1/(3^2+1) + 1/(4^2+1) + 1/(5^2+1) + ・・・=-1 + (π/2)・{(e^(2π)+1)/(e^(2π)-1)}
とわかっているので、結局Dは次のようになる。

-(3π/8)・e^(-π/4) + (1/2)・e^(-π/4) + (√2/2)・e^(-π/4) + π/2 - 1
=e^(-π/4)・[{-1/(2(2^2+1)) + 1/(6(6^2+1)) - 1/(10(10^2+1)) + 1/(14(14^2+1)) - ・・・ }
           + {1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・ }
            + (1/√2){-1/(3(3^2+1)) + 1/(5(5^2+1)) + 1/(7(7^2+1)) - 1/(9(9^2+1)) - 1/(11(11^2+1)) + ・・・}
             + (1/√2){1/(3^2+1) + 1/(5^2+1) - 1/(7^2+1) - 1/(9^2+1) + ・・・ }]
              + {-1 + (π/2)・{(e^(2π)+1)/(e^(2π)-1)}} 


 両辺にe^(-π/4)をかけて、整理整頓すると次式を得る。

{-1/(2(2^2+1)) + 1/(6(6^2+1)) - 1/(10(10^2+1)) + 1/(14(14^2+1)) - ・・・ }
 + {1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・ }
  + (1/√2){-1/(3(3^2+1)) + 1/(5(5^2+1)) + 1/(7(7^2+1)) - 1/(9(9^2+1)) - 1/(11(11^2+1)) + ・・・}
   + (1/√2){1/(3^2+1) + 1/(5^2+1) - 1/(7^2+1) - 1/(9^2+1) + ・・・ }]
                         =-3π/8 + 1/2 + (√2/2) - πe^(π/4)/{e^(2π)-1}        ----E

 ここでE左辺の各{}の級数について、

S1=-1/(2(2^2+1)) + 1/(6(6^2+1)) - 1/(10(10^2+1)) + 1/(14(14^2+1)) - ・・・ 
C1=1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・ 
S2=-1/(3(3^2+1)) + 1/(5(5^2+1)) + 1/(7(7^2+1)) - 1/(9(9^2+1)) - 1/(11(11^2+1))
                                  + 1/(13(13^2+1)) + 1/(15(15^2+1)) - ・・・
C2=1/(3^2+1) + 1/(5^2+1) - 1/(7^2+1) - 1/(9^2+1) + 1/(11^2+1) + 1/(13^2+1) - ・・・ 

とおくと、Eは次のようになる。

 S1 + C1 + S2/√2 + C2/√2=-3π/8 + 1/2 + (√2/2) - πe^(π/4)/{e^(2π)-1}

 このようにπ/4代入でまず一つ式が得られた。
以上。



2009/4/4           <π/4、3π/4、5π/4、7π/4代入>

 π/4代入では、
S1=-1/(2(2^2+1)) + 1/(6(6^2+1)) - 1/(10(10^2+1)) + 1/(14(14^2+1)) - ・・・ 
C1=1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・ 
S2=-1/(3(3^2+1)) + 1/(5(5^2+1)) + 1/(7(7^2+1)) - 1/(9(9^2+1)) - 1/(11(11^2+1))
                                  + 1/(13(13^2+1)) + 1/(15(15^2+1)) - ・・・
C2=1/(3^2+1) + 1/(5^2+1) - 1/(7^2+1) - 1/(9^2+1) + 1/(11^2+1) + 1/(13^2+1) - ・・・ 

として次の式が求まった。
π/4代入
 S1 + C1 + S2/√2 + C2/√2=-3π/8 + 1/2 + (√2/2) + πe^(π/4)/{e^(2π)-1}  ----@

 では、3π/4、5π/4、7π/4の代入ではどうなるだろうか?
π/4代入と同様にして、それぞれ次の式が求まった。(導出過程は略)

3π/4代入
 -S1 + C1 + S2/√2 - C2/√2=-π/8 + 1/2 - πe^(3π/4)/{e^(2π)-1}       ----A

5π/4代入
 S1 + C1 - S2/√2 - C2/√2=π/8 + 1/2 - 1/√2 - πe^(5π/4)/{e^(2π)-1}  ----B

7π/4代入
 -S1 + C1 - S2/√2 + C2/√2=3π/8 + 1/2 - πe^(7π/4)/{e^(2π)-1}       ----C


@〜Cで未知数4つ、方程式4つだからこの連立方程式は解けて、

C1=1/2 - (π/4)・{e^(π/4)+e^(3π/4)+e^(5π/4)+e^(7π/4)}/(e^(2π)-1)           ----@-2

S1=-π/8 + (π/4)・{e^(3π/4)+e^(7π/4)-e^(π/4)-e^(5π/4)}/(e^(2π)-1)          ----A-2

C2=1/2 + (π√2/4)・{e^(5π/4)+e^(3π/4)-e^(7π/4)-e^(π/4)}/(e^(2π)-1)        ----B-2

S2=1/2 - π√2/4 + (π√2/4)・{e^(7π/4)+e^(5π/4)-e^(π/4)-e^(3π/4)}/(e^(2π)-1)  ----C-2

 さて、ここでS1とS2はさらに次のようにより本質的な形に変形できる。(途中略)

S1=-1/(2(2^2+1)) + 1/(6(6^2+1)) - 1/(10(10^2+1)) + 1/(14(14^2+1)) - ・・・ 
={2/(2^2+1) - 6/(6^2+1) + 10/(10^2+1) - 14/(14^2+1) + ・・} - (1/2)・(1 - 1/3 + 1/4 + 1/5 + 1/7 - ・・・)

ここで、(1 - 1/3 + 1/4 + 1/5 + 1/7 - ・・・)=π/4より、

S1={2/(2^2+1) - 6/(6^2+1) + 10/(10^2+1) - 14/(14^2+1) + ・・} -π/8       ----D
となった。

また、
S2=-1/(3(3^2+1)) + 1/(5(5^2+1)) + 1/(7(7^2+1)) - 1/(9(9^2+1)) - 1/(11(11^2+1))
                                  + 1/(13(13^2+1)) + 1/(15(15^2+1)) - ・・・
=1/2 - {-1/(1^2+1) - 3/(3^2+1) + 5/(5^2+1) + 7/(7^2+1) - 9/(9^2+1) - 11/(11^2+1) + ・・・}
       - (1 + 1/3 - 1/5 - 1/7 + 1/9 + 1/11 - 1/13 - 1/15 - ・・・)

となる。ここでディリクレの類数公式より青字の値がわかり、それはπ√2/4となる。
よって、
S2=1/2 + {1/(1^2+1) + 3/(3^2+1) - 5/(5^2+1) - 7/(7^2+1) + 9/(9^2+1) + 11/(11^2+1) - ・・・} - π√2/4  ----E

したがって、D、Eと@-2〜C-2の式を合わせて、容易に次の式を得る。

1/(1^2+1) - 1/(3^2+1) - 1/(5^2+1) + 1/(7^2+1) + 1/(9^2+1) - 1/(11^2+1) - 1/(13^2+1) + 15/(15^2+1) + ・・・
                        =(π√2/4){e^(7π/4)+e^(π/4)-e^(5π/4)-e^(3π/4)}/(e^(2π)-1) 


1/(1^2+1) + 3/(3^2+1) - 5/(5^2+1) - 7/(7^2+1) + 9/(9^2+1) + 11/(11^2+1) - 13/(13^2+1) - 15/(15^2+1) + ・・・
                        =(π√2/4){e^(7π/4)+e^(5π/4)-e^(3π/4)-e^(π/4)}/(e^(2π)-1)


1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・
                       =1/2 - (π/4){e^(π/4)+e^(3π/4)+e^(5π/4)+e^(7π/4)}/(e^(2π)-1) 


2/(2^2+1) - 6/(6^2+1) + 10/(10^2+1) - 14/(14^2+1) + ・・・
                       =(π/4){e^(3π/4)+e^(7π/4)-e^(π/4)-e^(5π/4)}/(e^(2π)-1) 


 これが冒頭に掲げた4式である。

 π/4、3π/4、5π/4、7π/4代入の間には際立った美しい対称性が存在し、その対称性によって
これら貴重な級数が導出できたといえる。



作用素の定理3から導出した式(π/4、3π/4、5π/4、7π/4代入)

  (π-x)/2 =sinx/1 + sin2x/2 + sin3x/3 + sin4x/4 + ・・       ( 0 < x < 2π)

 定理3を上のフーリエ級数に適用して次式を導出した。

 1/(1^2+1) - 1/(3^2+1) - 1/(5^2+1) + 1/(7^2+1) + 1/(9^2+1) - 1/(11^2+1) - 1/(13^2+1) + 15/(15^2+1) + ・・・
                            =(π√2/4){e^(7π/4)+e^(π/4)-e^(5π/4)-e^(3π/4)}/(e^(2π)-1) 


 1/(1^2+1) + 3/(3^2+1) - 5/(5^2+1) - 7/(7^2+1) + 9/(9^2+1) + 11/(11^2+1) - 13/(13^2+1) - 15/(15^2+1) + ・・・
                            =(π√2/4){e^(7π/4)+e^(5π/4)-e^(3π/4)-e^(π/4)}/(e^(2π)-1)


 1/(4^2+1) - 1/(8^2+1) + 1/(12^2+1) - 1/(16^2+1) + ・・・
                           =1/2 - (π/4){e^(π/4)+e^(3π/4)+e^(5π/4)+e^(7π/4)}/(e^(2π)-1) 


 2/(2^2+1) - 6/(6^2+1) + 10/(10^2+1) - 14/(14^2+1) + ・・・
                           =(π/4){e^(3π/4)+e^(7π/4)-e^(π/4)-e^(5π/4)}/(e^(2π)-1) 


念のため、Excelを用いて左辺と右辺の数値的な一致の検証も行ったがOKであった。




その7
その6
その4
その3
その2
その1


ゼータ系の彗星群

数学の研究